※この作品はR-18です。

鏡の国の変態王子様 ~アラサーオタクな私の鏡。繋がった先は異世界でした~   作:もすもす。

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お待たせしました。


【147】ワイは人妻萌え沼につま先を浸してしまったようだ・・

 

本当はね。

接触4人目となる異世界人にちょっとドキッとしたのだけども、美人さん(お姉さま)が私に会わせたいって事はそ(・)う(・)い(・)う(・)こ(・)と(・)かな?と直ぐに思い至って了承したワケです。

 

呼び鈴が鳴らされたすぐ後に部屋の扉がノックされ、美人さんが「お入りなさい」と答える。

 

そうして入室して来たのは、黒を基調としたワンピースの「ザ・メイド」といった装いの女性。

歳の頃は自分と同じくらいかな?って感じの、黒髪・・いや、ちょい青?紺?暗い青系の髪をピシっと纏めた高身長な人でした。

 

「魔女さん。紹介しますわ。こちら、実家から一時的に派遣された傍仕えの「ジゼル」です。ジゼル。異界の魔女さんにご挨拶を」

「ジゼル。と申します。魔女様に係わる一切を補佐する為に参りました。以後、お見知りおきを」

「あ、どうも。異界の魔女です。よろしくお願いします」

 

う~む。仕事出来るオーラが凄い・・

ピリっとパリっとしてて、正しく「仕事人間」って感じですな。

 

自分には無い、明らかに「出来る」雰囲気のメイドさんに心の内で純粋な称賛を送りつつ、イマジナリーな自分がうんうん頷いている映像を脳裏に、1つ確認の為に質問した。

 

「クリスさん。もしかしてこちらのジゼルさんがお貸しした「ビデオカメラ」の?」

「えぇ。そうなります」

 

視線で美人さんに促されたメイドさんは、会釈して会話に参加する。

 

「わたくしが魔女様より貸与頂きました風景を保存する魔道具・・「びでおかめら」を使用しまして、奥様ご希望の舞台を保存して参りました」

「それはご苦労さまです。無事に撮れ・・保存出来ましたか?」

 

予想通り、このメイドさんがビデオ撮影をして来てくれたらしい。

 

美人さんとの取引2回目の時に、約束していたビデオカメラを貸したんだよね。

親友に相談して、素人でも失敗しにくいヤツをおススメしてもらいました!

 

ビデオカメラ・・というか、その辺の機械全般疎いのでお勧めされるままに買い揃えたよ!

異世界取引での稼ぎがこう、ドカンっ!と火を噴いたんだぜっ!!

 

んでも、そのかかった費用。器機のレンタル代でまるっとペイ出来そうなんだよね・・

寧ろプラスになるんちゃうやろか?

 

・・・ガチお金持ちの支払いってサラっとスパッとしてて、ホント毎回ビビるわぁ~・・

 

一般庶民の私はレンタル契約する時の美人さんの押しの強さを思い出して若干煤ける・・

と、メイドさんは淡々とした口調で「はい。問題なく」と返した。

 

「あ。それは何よりです!」と無事撮影出来たらしい事を喜ぶと、メイドさんはすっと頭を下げて一歩下がる。

 

そこへニコニコと良い笑顔の美人さんは「丸太牛の乳を」と指示を出し、会釈したメイドさんが静かに去るとこちらを上目遣いで見てきた。

 

「それでですね・・魔女さん。保存した舞台を観賞したく思うのですが、是非ご一緒に・・」

「えぇ勿論です!すぐ〇ぬの2期(アレの続き)も観終わりましたし・・今日はこの後予定があるので難しいですが、次お会いする時にでも!」

「まぁ!本当でございますか?!では早速次回の予定を立てましょう!」

「クリスさん。まずはその取引する商品を決めませんか?」

 

くすりと笑って答えると、美人さんは少し恥ずかしそうな様子で「そうですわね」と居住まいを正す。

 

そこへタイミングよくカートを押したメイドさんが戻って来た・・え。早っ。

 

「お待たせしました。丸太牛の乳でございます。奥様の右手から常温。冷やしたもの。温めた物でございます」

「ありがとう。では魔女さん!「ここあ」の試飲、よろしいでしょうか?」

「はい。分かりました」

 

あちら側の鏡ギリギリに置かれたカップに、こちらからスプーンで掬ったココアをぱっ、ぱっ、ぱっと入れる。

続いてメイドさんが「冷やしたものからお願い」との指示に従い、ミルクピッチャーによく似た入れ物から白い液体を注ぎ入れた。

 

『おぉ。こっちと同じで白いんだ』と微妙にズレた感想を思い浮かべつつ、「冷たいと溶けにくいので、溶けるのを待つ間に暖かい方を試して見ては?」と提案。

 

「そうですわね!ジゼル、お願い」

「畏まりました」

 

新しいカップを鏡の前に置いたメイドさんが黒い粒が斑模様に舞うミルクを下げてくれたので、空のカップにまたココアをぱっ、ぱっ、ぱっ。

同じように薄っすら湯気の立つミルクが注がれ「失礼します」と断ったメイドさんがティースプーンでくるくるり。

 

音を立てる事無く混ぜる腕前に関心している間に、ココアはきれいに溶けたっぽい。

 

「どうぞ奥様」

「ありがとう。では・・」

 

そっとカップに唇を寄せた美人さん。

一口飲んで、持ち上げた時と同じようにカップをゆっくりとソーサーに戻し「ほぅ・・」と艶めかしい溜め息を吐いた。

 

「温かい「ここあ」・・とっても美味しゅうございますわぁ・・魔女さんが淹れてくださったものより香り高く、より濃く感じます・・丸太牛の乳とも相性が良く・・本当に素晴らしいですわぁ・・」

 

頬を上気させ、うっとりと感想を述べる美人さんの色気がやべぇ・・

 

アカン!その顔はアカンよ?!

うっかりお持ち帰りしたくなっちゃうから!

可愛いお顔は旦那さんの前でだけオナシャスっ!

 

脳内で叡智な妄想を強行しようとするイマジナリー分身を滅多打ちにして封印。

流れても居ない汗を拭き、サムズアップした自分の脳内虚像にGJを送る。

 

ふぅ・・危うく変質者になるところだった・・

 

その後、危うい身の上だった事を知る由もない美人さんは冷やしたのと常温のココアを試飲。

 

結果。定期的に購入する事が決定しました。

後、今回出したチョコ菓子全種類も定期購入したいとの事。

 

うん。だよね。知ってた!

 

そんなこんなで契約書を交わして、次回の取引は今回試したチョコ菓子とココアに決定。

そのまた次は今までのチョコ三種って感じで、交互に定期購入して頂ける事になりましたよっと。

 

う~ん。部屋のスペースに余裕はあるからチョコを置くのは問題ないのだけど、何箱も積んだら甘い香りに侵食されるんじゃないか?って心配になるわぁ・・

 

・・チョコは好きだけど、常にチョコ臭に包まれていたいワケじゃないのだよ。

寧ろ好きなのに、匂いが原因で嫌いになりそうでそこがちょい微妙。

 

『ま、今悩んでも仕方ないか』と懸念を横に置いたところで、温かいお茶を頼んでいた美人さんから「魔女さんもどうぞ」と紅茶らしき琥珀色が満ちたカップを勧められた。

 

「ありがとうございます」とこちらから差し出したトレイに置いてもらって、持ち手が濃い不透明な赤と緑の石で華麗に装飾されたカップを受け取る。

 

ほほぅ。すっきりした良い香り・・

うん。味も良いね。飲みやすいし好きな感じ。

お茶には明るくないけど、『たぶんお高いんだろうな』と予想出来ます。

 

「とっても美味しいです」

「まぁ!そう言って頂けて嬉しいですわ!こちらの茶葉はあたくしのお気に入りですの!」

 

「お勧めですわ!」とにっこり微笑む美人さんと美味しいお茶に癒されたところで、今日の取引もそろそろお時間・・という雰囲気に。

 

が、うっかりなアテクシ。そのタイミングでコンビニに買いに行った品に思い至る。

 

「あ。クリスさん。冷たい甘味・・チョコの冷菓があるのですが―「是非頂きます!」・・あ。はい。分かりました~。今持ってきますね~」

 

お菓子とお茶でお腹に余裕は無かろうと、お土産に持たせるつもりで話を振ったら腰を浮かせて前のめりに食いつかれたでござる。

 

ブレねぇなぁ・・そういう所も好ましく思いますけどね。

ホント。可愛い人だ。きっと旦那さんもメロメロに違ぇねぇ・・

 

『お姉さまを射止めた旦那さんってどんな人だろ?』

 

なんて。ちょっと興味が湧きつつ、冷凍庫からハーゲン〇ッツのショコラ〇ュオと、自分用のストロベリーを手に席に戻った。

 

〇ッツ様の普通なチョコのヤツを探したけど、これしか無かったんよね。

前にシンプルなチョコ味を見た気がしたんだけど・・記憶違いだったかな~?

とりま、買って来たこれはミルクとビターの二種類の味が楽しめてお得だし・・無問題!

 

「こちらがチョコレートの冷菓になります」と、美人さんの視界に映るようにカップを掲げる。

 

「まぁ!そちらの容器に冷菓が?」

「はい。今蓋を取ってお渡ししますね~」

 

そう言ってかぱんとプラの蓋を外し、内蓋をぺりり剥がしてトレイに乗せ、アイス用の小さめスプーンを添えたら・・

期待に胸膨らませ、目をキラキラさせた美人さんへと差し出した。

 

「どうぞ。冷たい菓子「アイスクリーム」です」

 

 

 




最後までお読みいただきありがとうございました。

※お知らせ※
親族に不幸があり、執筆を暫く休みます。
再開時期は未定ですが、お待ち頂けたら嬉しいです。
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