※この作品はR-18です。

鏡の国の変態王子様 ~アラサーオタクな私の鏡。繋がった先は異世界でした~   作:もすもす。

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お待たせしました。


【153】美人さんの猥談トーク→衝撃の事実判明!

 

『美人さん(お姉さま)の対人スキルマジでパネぇっすわ~・・』

 

その大らかな対応に勝手に器の大きさを感じとったコミュ症拗らせオタクは、うっかり後光差す神々しいお姿を幻視してしまい内心五体投地が止まりませぬ。

 

圧倒的コミュ力強者の雰囲気にモリっと圧倒されつつも、よせばいいのについ気になった事が口を衝いて出た。

 

「あの、クリスさんは平気なんですね・・」

「はて?何の事でございましょう?」

「いやぁ・・あの、こう、性的なアレなお話、とか」

「性、的?・・」

 

―っぬおおおっ!

 

美女に猥談仕掛けてるみたいでスゴイ恥ずかしいっ!

ナニかとんでもないセクハラかましてる気分!

 

『へへっ、姉ちゃん。キレイな顔して結構な好き者だねぇ・・』

 

みたいなね!セクハラ親父が脂ぎった手を腰に回すイメージですよ!

 

イヤーっ!何で私はこんな質問したんやーっ!スルーすれば良かったやんけーっ!

てか普段猥談とか全く以て平気なんだけどっ!寧ろ大好物なんだけどっ!

何故だか美人さん相手だとイロイロ憚られて身につまされるっ!

 

こげな変態でごめんなさいっ!今から墓穴掘って埋まります!

 

『ううっ・・私は掃除しても掃除しても生えてくる浴室のしつこい黒カビ・・』

 

たらたらと背中に変な汗を滴らせて、自分自身にカビ〇ラーをシュシュっと振りかける姿を妄想していると、小首を傾げた美人さんは不安気な様子で答えた。

 

「あの、もしやそちらでは性的な話題は避けるべきものだったのでしょうか?」

 

「それならば今までの事、大変申し訳なく・・」と頭を下げようとする美人さんに慌てて待ったを掛ける。

 

「いえいえ!確かに公共の場ではマナー的にアウト・・非難の目を向けられるような事ではありますが、気心の知れた友人同士や他人に聞かれない限られた場とかでは割と盛り上がる話題ではないかと・・」

 

私は親友(アキ)としかダベった事ないから本当のトコは知らんけどね!

多分そんな感じっしょ!!

 

「まぁ。そうなのですか?ではお友だち同士でしたら何ら問題はないのですね?」

「へ?はぁ、まぁ、そうなりますかね?本人たちの関係にもよるとは思いますが・・」

「安心致しましたわ。あたくしたち、もうお友だちですもの。何の問題もございませんわね」

 

うふふと可愛く笑う美人さんとは対照的に、青天の霹靂をくらった私は(゜o゜)な顔で「・・へぁ?」と間抜けな音を漏らした。

 

うん。・・うん?

あれ?いつの間にか美人さんに友人認定されていたでござ、る?

 

いや、最初から『ぐいぐいくるお人やなー』とは思っていたが、よもや数回の対面でお友だち扱いされるとは・・

 

ただ取引の度にお茶して趣味を語って自分の推しを布教して、今度は互いの推しを共有しようと約束をしてるだけ・・・

 

あれ~?これ普通にオタ仲間でのやり取りとそう変わんなくない?

いろいろヤらかしてる友人(アド君)のお身内だから、緊張と罪悪感から一歩引いた気持ちで単なる取引相手にしか思ってなかったのだけど・・

 

これはもう友だちと言っても過言では・・ない、のか?

 

そう思い至って、下ろしていた視線を上げればにこにこと機嫌良さげに微笑む美人さんがモニター越しにこちらを見ていた訳で・・

 

こ、この笑顔を「友だちではない」つって曇らせるのは何だかとても申し訳ないな~・・

 

一瞬の間に打算や今後の展開や、今までの美人さんとのやり取りとか色々駆け巡った結果・・これはもう腹を括るしか、括るしかっ!!

 

「そう、ですね。私たち・・もうお友だち、デス」

 

なんて、完全には開き直りきれてない感満載で答えると、美人さんはにこーっ!と満面の笑みを咲かせて、それはそれは嬉しそうに「はい!お友だちですわ!」と答えた。

 

そこから先はもう遠慮という垣根を取っ払った美人さんによる猥談祭りも祭りですよ。

 

あの一見冷たい感じのするお美しいお顔で「あたくしの拡張方法は~」から始まり、絶頂しやすいように自己開発をイロイロ頑張るのだとか、どんな道具があるかだとか・・異世界の自慰事情をそれはもう沢山聞きましたとも。

 

あ、でも旦那さん(パートナー)との情事は相手がいる事でもあるので、ちらっとしか話してくれなかったけどね。

ほぼほぼ惚気で、甘々な様子にお腹いっぱいでございます。

旦那さんのカワイイとこばかり語られたらさ、『一体どんだけぷりちーな人なんや?』と興味モリモリ。

 

そっからの流れで性交渉による相手との魔力の均等化?同一化?だとか、それによる利点と欠点なんかも教えて貰ったけど途中からワケワカメであんまり理解出来たとは言い難い、かな?

 

流石の美人さんは魔道具の研究?開発者?なだけあってキラキラしながら話してくれたけど、こちとら素人どころか魔法に馴染みのない異世界人なワケでして。

 

「魔術理論を用いた魔力運用についてのなんちゃら」とかって話してくれたのだけど、いや本当に申し訳ないけど水飲み鳥か鹿威しかってくらいに「うんうん」頷くだけのまっすぃーんになってましたわ。

 

そんなこちらの疲弊っぷりに気付いたらしい美人さんは一方的に話し過ぎたと思ったのか、お互い共通で話題(ネタ)になる弟くん(アド君)の事へと話を移してくれた。

 

「―と。いろいろお話しましたが、これらの経験や研究は弟の役に立つことは無かったのです」

「・・?あぁ。確か、アド君・・弟さんは、もともと魔力の操作?が上手く行かずに苦労したとか・・」

「あの子にお聞きになりましたのね?ええ、そうですわ。弟は生まれ持った「魔力を吸収し続ける」という体質に家族共々ずっと悩まされてきましたの」

「・・え」

 

あれ?聞いてた事と違くない?

 

『持ってる魔力が多すぎて、道具が壊れて大変だって話じゃ・・』

 

内心首を傾げている間にも、美人さんの話は続く。

 

「父と母を始め、家族皆で体質改善の方法を必死に探して参りましたが良い方法は終ぞ見つけられず・・身を破り溢れそうになる魔力を、魔石に吸わせ落ち着かせるという対処しか取れなかったのですわ。・・あの子が「魔力保有力の多い体質」も併せ持っていなければ、幼子の頃に儚くなっていた事でしょう」

「そんな、大事だったなんて・・」

 

軽く、軽く聞いていた。中身までも。

青年の抱えていた事情にショックを受けている自分をどこか非現実的に感じ、二の句が継げずにいる間も話は続く。

 

「ですが、精通してからは魔力を精に乗せて排出することで魔力の消費量が上がりましたから、それ以降は体も幾分楽になった様ですわ」

 

――え?

 

待って。ちょっと待って。

それって、初めて鏡が繋がったあの時、も?

 

『単なる自慰じゃなくて、魔力排出が目的だったって事?』

 

勝手に変態だと決めつけて好き勝手ヤっちまったんですが?

 

話を聞き、一瞬で恐慌状態に陥り内心で『ヤババババ!』と慌てふためく。

 

え?私ってば治療というか対処療法?の手段としての自慰を邪魔しちゃってた感じ?

命に係わるんじゃないの?ナニやってんの自分!

 

猛烈な罪悪感と共に『あの時も、あの時も』と今までの青年との情事(ヤらかし)を振り返った。

 

だがしかし、記憶を反芻するうちに『ん?これ悩む必要なくね?』と感じ始める。

 

だって出す回数上がればその分魔力も減って楽になるって事ダヨネ?

あれは確実に本人も楽しんでたし?寧ろ「また」って頼まれたくらいだし?

 

・・・・・・・ヨシ。今は保留!

 

今度顔を合わせた時に迷惑だったかどうかを本人に確認するまでは保留!という事にしよう!!

 

人、これを問題の先送りと言う。

 

またしても服の下で盛大に汗を流しながら、頼子は友人の姉の話に耳を傾ける。

しかしその間、殆どが上の空だったのは言うまでもない。

 

 

 




最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の更新は月曜日の予定です。
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