※この作品はR-18です。

鏡の国の変態王子様 ~アラサーオタクな私の鏡。繋がった先は異世界でした~   作:もすもす。

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こちらは二話同時投稿の二話目です。


【22】感想を共有できるって良いよねぇ・・共感してもらえると嬉しかったりね!

 

友だちにマッサージしてもらってた現場を目撃され、何やら卑猥な誤解を受けていた私です。

 

まぁね?無理もないと思うよ。

あの時のアイツ、ふざけてイケボで話してたから。

普段からして低いのに、声作ったらほぼ男性の声だからなぁ・・

 

親友の名は夜光(やこう) 晶(あきら)。CN(コスネーム)アキ。

あっちが先に誕生日が来るので、現在は一つ年上の31。

推しは多数あれども現在彼氏無し。募集もしてない。

5年くらい前に即売会の私のスペースに顔を出したのが切っ掛けで連絡先を交換して友人付き合いが始まった。

 

これがまぁ楽しくて。

アキはコス以外のヲタ活は読専なんだけども、好きな作品被りまくり、推しCP(カプ)も被りまくりで趣味嗜好が合いまくり。

これはもう運命的、奇跡的な出会いじゃね?と大いに盛り上がり。

そんで幸いにもお互い同担OKだったもんだからそっから更に仲良くなって、今では心の友と書いてマブダチです。

 

しかも仕事が税理士事務所の事務ってんで、アキ経由で自分の確定申告や税務処理やらをお願いしています。

マジいつもお世話になってます。ありがとうございます。

 

2年前にストーカーされた時も色々と助けてくれて、もともと人付き合いが苦手だった私は今や友だちと呼べるのはアキだけになった。

他人との付き合いに壁のある私だが、アキとだけはずっと関わって行きたいと思っている。それくらい、大事に想っている友人なのだ。

 

『けどまぁ・・こんな非現実的な事は流石にまだ言えてないんだけどね』

 

俯き、椅子に座り込んだ青年を眺めながら、友人に心の中で『すまん』と手を合わせる。

紹介したいとは思っている。

が、まぁ・・・その内で。

 

しかし、なんでまたアド君はそんなグッタリしてんの?

 

いやまぁ・・・知り合いの情事を目撃したと思って気を張って、気まずい思いしてたのが勘違いだって分かったら気疲れもするか・・

ん?そーいや、午前中は迷宮にも行って来たって・・

 

「アド君大丈夫?疲れてるんなら無理して食べない方が・・」

「いや、問題ない!全部食べるぞ?!」

 

声を掛けると、青年はがばっ!と顔を起こして食事を再開した。

その勢いに「お、おぅ。さよか」と押され気味で反応を返す。

 

「無理してないなら良いんだ。そしたら残りはゆっくり食べると良いよ」

「あぁ、分かった!」

 

『・・何だろ?急にすっごい機嫌良・・』

 

満面の笑みで答えた青年に少しばかり首を傾げて、頼子もスプーンを動かした。

そしてほぼ同時に食事を終え、食器を下げたらアイスコーヒーをタンブラーに注いで出す。

自分はコーヒーより紅茶派なので、いつものヤツをペットボトルからタンブラーに移して氷を数個落とした。

 

鏡台の椅子に座った所で、青年から「とても美味かった」と感謝の言葉を受ける。

 

「お粗末様でした。しかし結構な量を食べたねぇ・・カレー、気に入ったんだ?」

「ああ!「かれー」は素晴らしい!」

 

「是非家族にも食べさせたい!「るー」を何箱か融通してもらう事は出来ないだろうか?」と目をキラキラさせる青年を『ええ子やなぁ』と微笑ましく思いながら答えた。

 

「勿論良いよ!一箱なら買い置きがあるから、それなら直ぐに渡せるけど」

「そうか!是非頼む!それと、すまないが作り方を教えてもらえると・・」

「了解了解。じゃ、早速材料から」

「ま、待ってくれ!「のーと」とペンを取って来る!」

 

慌てて立ち上がった青年に「はいよ、いってら」と手を振って見送り、タンブラーの紅茶を一口。

見せていたルーを冷凍室に仕舞って、食材置き場のラックから未開封のルーを取り出す。

カレーが辛いのは苦手なもんで、いつも甘口八割、中辛二割の割合で混ぜて使っているのだが・・

他人様に譲るのに開封済みは少々頂けない。

手元のルーは甘口・・まぁ、辛くて食べられないよりは良いか。

 

そんな事を考えていると、水の説明をした時に譲ったノートとペンを持って青年が戻って来た。

 

「すまない、待たせた!」

「いやいや、そんな時間経ってないし。気にしないで~」

 

「そんじゃ、箱に書いてある材料から」とカレーを作るのに必要な材料と、調理手順を伝えた。

 

「・・成程・・肉、野菜に熱を加えてから煮込む、と・・」

「そ。注意点は灰汁を丁寧に取る事と、鍋底を焦がさないようにする事。ルーを入れる時に一度火を止める事だね」

「何故火を止めるのだ?」

「え?そう箱に書いてあるからだけど・・ちょっと待ってね」

 

青年からの質問に『そう言えばなんでだろ?』と自分も疑問に思ったので、早速スマホで検索してみる。

 

「あった「ルーを溶けやすくし、でんぷんがダマになるのを防ぐため」へぇ。そうだったんだ」

「またその「ちょうべんりな板」で調べたのか・・アヤは何でも知っているものとばかり・・」

「あはっ!「何でもは知らないよ。知ってることだけ」ってね~。こっちでは知りたい事があったら直ぐにコレ「スマホ」って言う道具で調べられるんだ」

 

「便利になったもんだよ」と続けた頼子に、青年は首を傾げてから訊ねた。

 

「ほぅ「すまほ」というのか。なった、とは以前からその「すまほ」があった訳ではない、という事か?」

「そそ。ネット・・中身は前からあったけど、この形になったのはここ20年くらいの間だかな?しかもどんどん進化して、新しいのが毎年のように発売されるんだよね~。今ではこれ一台で調べ物は勿論、読書や離れた人と映像を繋げて音声でやり取りしたり、手紙の出し合いとか、ゲーム・・遊戯盤?として暇つぶしに使ったり、買い物したり、割と何でも出来ちゃうんだよ」

「・・・待ってくれ、少し整理したい・・」

 

眉間を指で挟み揉む青年に「あいよ~」と答えて暫し待つ。

タンブラーを傾け紅茶を一口飲んだ所で、気を落ち着けた青年から質問が飛んできた。

 

「まず・・それがあれば離れていても会話が可能なのだな?」

「そ。同じような端末を持ってて、相手の番号が解ってたらね」

「成程・・それを所持していれば、瞬時にやり取りが出来ると・・距離は?どのくらい離れている場所と会話出来るのだ?」

「ん?人里なら大抵どこでも大丈夫だよ?」

「ほぅ?国内のどの町や村でも可能だと・・」

「いんや?外国とかでも大丈夫です」

「は?・・・ああ。隣国でも可能ということか」

 

驚いて「それは凄いな」と頷く青年に、頼子は少し自慢げに訂正を入れる。

 

「隣国どころか、通信出来るなら世界中どの国とでも大丈夫なんだぜ!」

「・・・・凄いな」

 

スン。と表情を消した青年が、どこか遠くを見るような目で答える。

 

「あれ?信じてない?」

「いや、驚きすぎて感情が追い付かんだけだ・・それで。会話だけでなく手紙のやり取りも出来ると」

「そだよ~」

「・・調べ物や読書というのは・・」

「インターネットっていう仮想空間・・情報の海?にアクセス・・これで窓を開いて覘く感じかな?」

「・・・・図書館にある本を開く様にか?」

「あ、それ近い!そんな感じだよ!自宅に居ながら読みたい本を手に取って読む感じ!」

「凄まじいな・・それ以外には何が出来るのだったか・・」

「暇つぶしに遊戯盤みたいなので遊んだり、買い物も出来るよ」

「・・・理屈が解らん・・魔法か?」

「ん~・・説明しても良いけど、今のところは「そういうモノ」として何となく把握しとけば良いんじゃない?」

 

「気になったら追々訊く感じで」と言う頼子に、青年は疲れた表情で「そうさせてもらう」と答えた。

 

麦茶の入ったタンブラーを傾ける青年の様子から少し疲れているのを察しつつ『今日はどうかな~?』と期待半分に訊ねた。

 

「昨日言ってた映画だけど・・どうする?観てみる?」

「あ。すまない。今日はこの後予定が・・その「えいが」とやらはどのくらい時間がかかるものなのだ?」

「あ、そうなん?映画だと2時間くらいかかっちゃうから・・アニメ入門って事で短い動画でお試ししてみる?」

 

「ほんの数分だけど」と提案すると、青年は「ではそれで頼む」と頷いた。

 

「よっしゃ!では暫しお待ちを」

 

頼子は早速タブレットを持ち出し、動画共有サービスを開いてとある芸人が描き上げた有名な動画を検索。

同時に別窓でもう一つページを開き「パラパラ漫画」で検索した。

ヒットした動画の中で、パラパラ漫画を描いていく行程の物を先に開いて見せる。

 

「今から観るのは「パラパラ漫画」っていう手法を使ったアニメでね?」

 

「こんな感じで作られてるの」と動画を再生する。

一通り動画を観て、青年は「成程・・「あにめ」とは作り上げるまでに膨大な時を要するのだな・・」と感心した様子で頷いた。

 

「さて「パラパラ漫画」がどんな感じかは理解出来たかな?では本命の作品を観て見よう!」

 

青年に向けてタブレットを鏡台の前に置き「ぽちっとな!」と再生ボタンを押す。

自分も鏡台の隣に立って、一緒に動画を視聴した。

 

ところが直ぐに青年は「この乗り物は?ここはどういう意味なのだ?」と質問してきたので「解説する?」と訊ねることに。

「頼む」との返事だったので、初回はちょいちょい動画を止めながら解説してそのまま終了。

 

物語の流れを理解した所で、もう一度最初から動画を視聴した。

 

結果・・二人して大泣きしました。

 

「・・何という愛だ・・家族とは、夫婦とは素晴らしいものだな・・」

「ほんそれな・・あ~。何度観ても泣けますわ」

 

「特に最後、二人で天に召されるシーンが涙腺にぐっときますな・・」と感想を述べつつ、行儀悪くTシャツの袖で涙を拭う。

ぐすっと鼻を鳴らした青年も「あぁ。とても感動的だった」と同意。

その時、指の背で涙を拭う青年に気付いた頼子は慌てて言った。

 

「あ、ちょい待ち。擦ったらまた目が腫れちゃうよ?待ってね今ティッシュ・・」

「あぁ。すまない。昨日借りた布を持ってきているのだが・・これをそのまま使わせてもらっても良いか?」

「へ?あぁ。はいはい。どうぞどうぞ!」

 

青年の手にあったハンドタオルを見て、頼子は頷き昨日と同じく氷水を用意すべくキッチンへ向かった。

 

 

 




最後までお読みいただきありがとうございました。

ちょっとしたお知らせ。
別のところで上げていた前作をこちらでもUPしました。
未完ではありますが、25万字あるのと切りの良いところで止まってますので、よろしければ暇つぶしにご活用ください。

「行き遅れ女軍曹は年下部下を無下に出来ない。」
小説ID 335004

あらすじ
人と亜人が共存する王国。
軍に所属する上司(女軍曹)と部下(二等通信兵)に起きた突然の出来事。

徐々に変わってゆく関係。
恋愛初心者二人の、ぎこちなくも不純と純愛に満ちた交流。

女性向けR18オリジナルファンタジー小説。
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