鏡の国の変態王子様 ~アラサーオタクな私の鏡。繋がった先は異世界でした~ 作:もすもす。
ベッドが軋み鳴く音と、熱の籠った呼吸音が満ちる空間に肌寒い秋夜の風が吹き込む。
真逆の気配を纏う空気はゆるりと攪拌され、部屋の温度をぬるく保っていた。
「はっはっ・・あっ!ふっ・・んんっ!!」
喘ぎ、身を捩る度に拘束具がぎちりと締まって、青年は身動き出来ぬ己にじわりと愉悦を抱く。
滲む汗。張り付く喉。拘束され、彼女に支配されている自分。
絶えず与えられる快感。押し寄せては引く、波のような絶頂感で脳が茹る。
にゅる、ぴちゅと這う舌は、右胸ばかりを執拗に舐め。
ピンと自己主張する先端と周囲の色濃い肌は、嬲られ続けた所為でより深く色付いていた。
一方で左胸も、頼子の右手で優しくあやされている。
曲線を描く爪先でくるくると周囲をなぞられ、尖る先端を指の腹ですり、すりと撫でられると、青年は腰の奥の熱がじわじわと膨らむのを感じた。
「はっ、はっ、はっ・・・ん゛あ゛っ!!」
右胸が強く吸われると同時に、先端を舌で捏ねられ、堪らず声を上げる。
無意識にかく、かくと腰が動くと、合わせて分身がぶるんと振れた。
その先端からは、一度達しただけでは足りぬとばかりに絶えず透明な雫が溢れ続けている。
頼子は態とちゅぱ、と音を立てて先端を解放すると、今度は青年の首筋に唇を寄せた。
淡く歯を立てられ、青年は「あっ!」と甲高い声を上げる。
そこに時間差で左胸をぎちりと潰されて、今度は「ぎぃっ!」と濁った音を発した。
青年を奏でるように様々な声を上げさせている頼子は、耳元でクスリと笑いながら言う。
「ふふ。いい声。気持ち良さそうなのも、苦しそうなのも。全部素敵・・・・」
語り掛ける間も、頼子は青年の身体を休ませる事無く翻弄した。
Tシャツ越しに柔らかな胸を押し付け、右手と左手。それぞれ質の違う刺激を与え続ける。
わき腹をするりと撫で上げ、腹筋を爪先でなぞり、もう片方は尖った胸の先を指の腹で押しつぶして、首筋をつつと舐め上げた。
「あっ、あっ・・」
容赦なく追い詰めて来る快感が重なり続けて、解放を請う身体がぶるりと震える。
頼子はそんな青年の限界を正確に読み取り、刺激を与える手を唐突に緩めた。
快感が遠退いていく感覚に、青年は眦に涙を滲ませて切なく声を上げる。
「くぅ、ん。ふっ、くぅん」
熱と欲望を湛えた分身はびく、びくと許しを請うかのように跳ね、先端から透明な雫をまた一筋垂らした。
〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇・〇
一度目の射精後、放置しているアド君の分身はずっと苦しそうに涙を流しておねだりを続けている。
『う~ん。かわいい・・』
アド君本人は言わずもがな。付属品であるはずの分身も、何だか別の生き物ちっくで単体で可愛い。
もっと可愛がり易いように、アド君の横から足の間に移動した。
膝を畳んだ状態で拘束された両足は、真ん中の分身を見せつけるようにぱかりと開かれている。
『股関節が柔らかいから出来るんよね』なんて、運動を始めたからこそ解るアド君の柔軟性に感心しつつ、分身の下に垂れ下がる袋に指を伸ばした。
裏側を擽るように指先でそっと触れると、アド君はびくりと腹筋を引きつらせて、気持ちよさそうな声を漏らす。
「あっ、うん、あっ・・」
そのまま下から支えるようにして握ると、ふにょふにょと手の中で柔く形を変えるのがスクイーズみがあって面白い。
アド君の命その物を握っているような感覚に、支配欲がじわりと満たされて行く。
後穴と袋の間に親指を宛がい、分身から続く体内の根本に向かってぐりりと押し込む。
と、「ん゛おっ!」と一際大きな声が上がった。
びくびくと震える分身の先端からは先走りがこぷりと追加されて、光る透明な筋が袋の下までやって来る。
そのまま親指を沈め。ぐり、ぐり、と捉えた分身の根本の芯を弾くようにして押すと、アド君は濁った喘ぎ声を上げた。
「お゛っ!お゛ほっ!お゛~~~っ!」
がくがくがくと腰が震えて、筋の浮き出た内腿が引き攣る。
ぎゅぎゅっと尻の筋肉が収縮して、体内の根本がぶくりと膨らんだのが分った。
弾けそうな欲望を察知して、ぱっと手を離し刺激を中断する。
荒い息継ぎの合間に、アド君は抗議するようにぎちりと手首の拘束を鳴らした。
見れば、眉根が寄り。縋る視線が真っすぐに向けられている。
「ん~?なぁに?何か言いたそうだね・・」
素知らぬふりで訊ねると、アド君はもじ、と腰を揺らして、切なげに鳴いた。
「ふぅっ・・くぅ、ん・・んん・・」
びく、びく。と、分身が脈打ち跳ねて、限界を訴え解放を懇願している。
『流石に寸止め3回はやり過ぎ、かな?』
薄っすらと浮かび上がった罪悪感に後押しされて、抑え付けていた自分の欲望が喜び勇む。
懇願を受け入れた体で。その実、自身の欲を満たし・・アド君の願望を叶えるであろう言葉を口にした。
「ん~。仕方ないなぁ・・じゃあ。触ってあげる・・けど」
そっと、はち切れんばかりの分身の根本を握り・・ひたと視線を絡ませて、続ける。
「30。数える間は我慢。ね?」
眉根を寄せ、絶望感溢れる表情でぎこちなく首を振るアド君を、笑顔でスルー。
にゅちり、と。私は体液で滑る先端を、手の平で包んだ。
そうして出来上がったのは、悲鳴と粘着音が絡み合う、拷問めいた空間。
「あ゛っ!ひぃっ!いひぃっ!」
「は~い。がまん、がまん♪ご~ぉ。ろ~く・・」
にゅちっ。ぬちっ。ぷじゅっ・・
左手で根本の皮膚を押さえ、右手で包み込むようにして分身をゆるく扱く。
体液で滑る手の平の内で、ぱつぱつに膨らんだ分身が跳ねるのが楽しい。
アド君の余裕の無さに煽られて、自然と息が上がる。
心臓が煩いくらいに暴れ、『もっと激しくアド君を乱したい』という衝動が、ぞくりと背中を撫でた。
『けど我慢。まだ我慢・・』
口内に溜った唾液と一緒にぐつぐつと滾る興奮を嚥下して、右手に集中。
包んだ先端をゆるりと撫でながら、膨らむ傘縁と窪みを、小指の腹でぬるぬると刺激する。
そうして溢れた体液を全体に塗り広げて、ゆっくりと。気を付けながら分身を上下に扱き続けた。
「っ!ひぃっ!あ゛ひぃっ!」
喘ぎ、繋がれた手首が引かれて、ぎちっぎちっと拘束具が鳴る。
がくがくと全身を震えさせたアド君は、涎と涙を零しながら限界を訴えた。
「もっ、む゛り゛っ!でるっ!でるぅぅ!!」
「え~?もうちょっとだよ~がんばろ~。にじゅうご~・・にじゅろ~く・・」
ぐちゅ・・ぬ゛ちゅ。ぐぷっ・・・ぬ゛ちっ・・
「あ゛~っ!あ゛~っ!!」
とうとう限界を迎えたらしいアド君は、腰を突き出すように反らし浮かせて、びくびくびくと痙攣を始める。
「にじゅうは~ち・・・にじゅく~・・」
態とゆっくり進めていたカウントが、あと1つという所まできて。
燻っていた加虐欲が抑えきれなくなった私は、右手を荒々しく動かした。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」
ぐちぐちぐち!と泡立つような粘着音と共に絶叫が上がって、包む指の隙間からびゅぷっ!びゅっ!と熱が迸る。
どろりとした白濁は手から腕を伝い、肘の先からぱたたと落ちてシーツに染みを作った。
その間も、アド君は腰をかく、かくと動かして、余韻を貪る。
最後にぶるっと震えた所で力が抜け、汗ばんだ身体がベッドにどさりと沈みこんだ。
はっ。はっ。と跳ねるような呼吸に呼応したように、分身もぴくっぴくっと震える。
くたりと身体を投げ出し、今にも意識を手放しそうなアド君。
でも私は、容赦なく分身を握った。
「っぎぃっ!?」
とろんと微睡んでいた目を見開き、引き結んだ口の隙間から悲鳴に近い声が上がる。
「あぎっ!いひぃっ!い゛い゛っ!!」
ぐちょぐちょぐちょと粘着的な音を立たせて声を堪能した後。漸くして最後のカウントを告げた。
「・・さ~んじゅ。」
同時に、ぱ。と分身から手を離すも、刺激が強すぎたらしくがくがくと身体の震えが止まらないアド君。
あまりの可愛さにきゅんきゅんしながら。震える耳元に唇を寄せ、優しく話しかける。
「我慢。出来なかったねぇ・・」
はっ。はっ。はっ。と熱の籠る荒々しい呼吸が、続く言葉でぴたりと止まった。
「おしおき・・ね?」
自覚があるのか、ないのか。
アド君の口元には、薄っすらと笑みが浮かんでいた。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の更新は月曜日の予定です。