他の人も巻き込み、どえらいことになってしまい。
「困りましたわ、早くネルクスと合流しませんと……」
一人のエルフが杖を片手に、ダンジョンの中をさまよっている。
彼女の名はサルフィ。勇者ネルクスと共に魔王を倒すため旅をしている、のだが……
「ただの洞窟じゃありませんわね、ここ。まさか簡易転移術式があるなんて、油断していましたわ」
魔導の炎を照明代わりにし、慎重に進んでいく。
幸い、魔物はいないようなのだが……
「ぶも」
「ん? あら、こんな所に子牛が……?」
「もぉ?」
耳をぴょこぴょこと動かしながら、生後半年も経っていないような牛がサルフィに近づく。
「あら、あら。ごめんなさいね、あなたにあげられる物は持ってないのよ」
しゃがみこんで観察をしてみる。
肉付きも良く、毛艶も悪くない。
どうやら外の牛の群れからはぐれた子牛が、うっかり迷い込んでしまったのだろう。
「うーん、脱出術が使えればすぐなんですけれど。先程から魔力が何かに干渉されて、上級術はうまくいかないんですわ」
唱えてみようとするも、魔力の光はある一定より大きくなる気配はない。
途中で揺らぐように消え、軽い疲労感だけが残るのみであった。
「んもぉ」
サルフィの尻を鼻でつつきながら、子牛が鳴いている。
「置いておくわけにもいきませんし、連れて行ってあげましょうね。ほら、こっちですよ」
頭をぽんぽん、と触り合図をする。
「もぉ?」
よく理解していないのか、微妙な足取りで歩みだす子牛。
「さて、と」
改めてどうするかを考えようとした時、長い耳が何かをキャッチする。
「……?」
何かをひっかくような音が、等間隔で鳴っている。
しかもそれは少しずつではあるが、こちらに近づいているようで。
「ほら、君。後ろに隠れていなさい」
魔導の炎の光量を絞り、気配を隠し。
子牛はそんな事情はお構いなしに、サルフィに身体を擦り寄せている。
音がどんどん大きくなり、何者かの足音がかすかに混じり始める。
「さて……」
先制攻撃すべきか、防御に徹するか。
ダンジョンだからと言って、敵意ある存在だけとは限らない。
しかしながらも、パートナーがいない今戦力に不安があるのは事実であった。
「ンッンーッ、生き物の臭いがするんだけどなぁ~?」
ハスキーな声を響かせ、視界に入ってきたのは鷹獣人。
やたらと扇情的なぴっちりコスチュームに身を包んでおり、大きな胸が強調されている。
サルフィが姿を確認し、身構えようとするより早く彼女が動く。
「やめときな! アタイにゃその気はないけど、やるってんなら身ぐるみ剥いで頂いちまうよ!」
「わ、わたくしもそのようなつもりは……」
「あんれ、こんな所にエルフさんかい。もしかして、アタイと一緒で迷子かい?」
サルフィの姿を視認するやいなや、気さくに声をかけてくる。
「一緒、と言いますと……そちらもですか?」
「あっはは、そうそう! アタイ、ダルゥっていうんだけどね? お宝漁りに来たら、なんか踏んじまってよくわかんない所に来ちゃったってワケ! で、その言い方だと……まな板エルフちゃんも同じ感じ?」
短刀を手で弄びつつ、失礼な物言いで確認してくる。
「ま、まな板……」
ボインでムチムチなダルゥとは違い、サルフィは良くも悪くもスラッとしている。
若干気にしているのか、少し顔をひきつらせてしまい。
「わ、わたくしはサルフィと言いまして」
「んー、タンマ、タンマ! サルフィって言ったね? ええっと、サルフィ、サルフィ、サルフィ……あれかい!? あのものすごい魔道士って有名な! あんたならこんなダンジョン、魔法で壊しちまえないのかい!」
数多の戦いを繰り広げたからか、名声は広まっている模様。
「出来なくはないのですが……あまり火力の制御ができない状態ですので、無関係の方を巻き込むわけには」
「なーるほど、なるほどねぇ! 言われてみりゃそりゃそうだ! うっかりしてたや、アタイもふっ飛ばされるわけにはいかないからね、アッハハ!」
あまり良くない状況にもかかわらず、ダルゥは立派な嘴を広げ豪快に笑ってみせる。
「ところで、ダルゥ様? わたくしはずっと狭い通路を通ってきたのですが、ダルゥ様は何か見つけられましたか?」
「ああ、うん。あっちに広間があったよ。よっくわかんないのが床に描かれていてねぇ……アタイの直感的に、なんかヤダから無視してたんだけど。見てみるかい?」
「あっ、はい」
ダルゥに連れられて、サルフィがその問題の広間へと向かう。
もちろん、訳も分からずついて来る子牛も一緒であった。
「ほーら、ここさ。こんなに広いのに金品一つ見つかりゃしない、こりゃ罠だよ、罠!」
そう言いつつも、その広間のあちこちには灯りが置かれている。
恐らく探索がてら、ダルゥが設置したであろうことは容易に想像できた。
「いくつか道があるのですね」
「あっちがアタイが来た道、そっちが今来た道。そんで……あれがねぇ、アタイだとどうしようもなかったんだよ」
ダルゥが翼のような手で指差す先には、物々しい扉のようなもので塞がれた道。
「ええっと……失礼ですが、鍵開けなどは?」
「やった、やった! 一般的な盗賊スキルは余裕でできるんだけどね。鍵がない物の鍵開けってなると、そりゃ手品の類じゃないかい?」
軽い冗談交じりに、ダルゥが扉を数回叩く。
かなりの重量なのか、それはびくともしないようで。
「なるほど、そういうことですか。ではわたくしの魔法でなんとかできればいいのですが」
「と言ってもね、壊しちゃうと面倒だよ? 開けたなら閉めることもできるけどさ、壊したら何かあった時に大変じゃあないかい?」
トレジャーハンターだからか、なかなかの危機管理である。
サルフィもそこまで考えていなかったのか、なるほどと言った様子で数度頷いていた。
「あーあ、ノックでもしたらなんとかならないもんかね? もしもーし! 入ってるかーい?」
「ダルゥ様、そんなお手洗いではないのですから――」
「誰か――いるのか――!?」
冗談だったのか、ダルゥは目を丸くしてサルフィを見る。
サルフィもビックリし、思わず顔を見合わせているのであった。
「も、もしもーし!」
「閉じ込められているのかー!?」
かすかだった声が、しっかりと聞こえてくる。
「いや、そうじゃないんだけどさ! これがね! 動かなくてね!」
「待ってろぉ! 今助けるぞぉ!!!」
「ええっと、少し勘違いされている気もしますが」
サルフィが呆れていた次の瞬間、ダルゥが鬼の形相で彼女を突き飛ばす。
「え」
その反動で飛び退いたダルゥとの間を、かなりの重さがあるはずの障害物がスライドしていき。
「うぉっし! 俺の技も、だいぶ極まってきたみてぇだな!」
のそり、と姿を現したのは……かなりガタイのいい竜人。
「お、おい、おっさん、危ないじゃないかい!?」
「ん? あ、わりぃわりぃ! ピンチなんだと思ってフルパワーでいったんだがな!」
随分豪快な物言いで、道着に身を包んでいるため武闘家とすぐ分かる。
「ええっと、あなた様も迷われているのですか?」
「へぇ、美人さんお二人とはこりゃまた。俺はドルシェ、修行中の身でな。ここに入ったのはいいんだが、どうも出口がなくてな」
「はいはい、アタイらと同じってわけね」
「つまり……この道の向こうも」
「ん、ああ。壁しかないぞ」
その報告に、サルフィもダルゥもうなだれるしか無いのであった。
「で、何か分かりそうかぁ?」
「もう少し、なんですけれども……そちらはどうですか?」
「うーん、アタイはこういうの、さっぱりなんだよねぇ」
広間にある妙な文様。等間隔に並んだ通り道を迎えるように丸い文様があり、それらが線で繋がっている。
三人は手分けして、丸い文様を調べているのだが……進展はまるで無く。
「ドルシェのおっさんよぉ、意外と慌てないのな?」
「んん? こういう時こそ落ち着くってのが大事だろ? それにおっさんじゃねぇよ、まだ143歳だっつーの」
「ん、ええ……? あぁ、そっかそっか。竜人って寿命すげーんだっけ。あれ? じゃあサルフィも?」
「わたくしは……」
魔導の炎で照らしながら会話をしていたその時。
突如、その光に共鳴するように足元の文様が輝き始める。
「え?」
その光は左右の線を走り、ぐるりと巡っていく。
「あ、なんか光ったよ?」
「俺の所もだな」
全員が体を起こし、確認をし合う。
その間にも光は走り続ける。
中心に向かって三つの文様から光が走っていき、床にまばゆい円状の魔法陣が生成されたのだ。
「ぶも?」
それに照らされた子牛は、きょとんと首を傾げ。
「あ、あんな所に――」
「おいおい、まずいんじゃな――」
「いかん、助けな――」
三人が駆け寄ろうとするより早く、異変が襲う。
なんとたちまち下の文様に吸い込まれ、三色の光は真ん中にいる子牛に流れ込んでいってしまったのだ!
わ、わたくし、どうなっているのかしら?
アタイ、あれ、なんかうまく動けないね?
ん、む、俺、浮いていないか?
ぶもぉ?
とりあえず、状況を判断しないといけませんわね。
まあ、あんま気にしすぎるのも良くないね。さーて、と?
うむ! まずは一つ、精神集中といくか。
もぉ。
ええっと、肉体の感覚が無い……となると、精神体になっている可能性がありますわね。
第一、ここはどこなんだろうね? なーんかうっすら、近くに誰かいるような気がするんだけれど!
周囲がどうあろうと、まず大事なのは俺が俺であること、他は他だということ。
もぉ、んもぉ。
精神体になっているとして……他の皆さんは大丈夫かしら?
誰かいる……って事は、サルフィやドルシェとか言うやつがいる、のかもねぇ。
俺以外の気配が感じられないが……まぁ、あの二人は問題なかろう。かなりの手練れだろうしな。
もぉ~。
そう言えば、子牛ちゃんは? 確か、わたくし達……
そう言えば、あの牛はどーしてんだろ。流石にあの子は心配になっちゃうねぇ。
そう言えば、牛がいたな。あれは――うむ、ただの牛だったな。
んもぉ? なんか、ぼく、ぶも?
ん、あら、ぼ、わたくし、今一瞬……
あれ、れ。今、なんかアタイ、ぼく……え、え、アタイはアタイ、だよな?
ぼく? な、なんだ、俺は俺だ、落ち着け、落ち着け。
なんだろ、ぼく、ぼくってかんじがして、もぉ、もぉ~。
もぉ~、ん、あら、わたくし、どうして、ぼくだから……って、ぼくって、何かしら、もぉん?
こういう時に変に思い込んじゃうとぼく、変になっちゃうんだよな。え、ぼく? アタイだって、ぶもぉ。
俺は俺、ぼく。んも? どうした、急にぼく、集中が……って、俺、俺だぞ? ぼく?
なんか、なんか、ぼくに、いろいろ、つたわってる、みたい?
おかしいですわね、わ、わたくし、ぼく! じゃなくて、んもぉ。な、何が起こって、ぼくわかんないや、え、え、え、ぼくって、んもぉ?
ぼく、なんか面白くなってきちゃった、って、えっ、アタイ、んもぉお、ん、変じゃないかい、なんか、ぼく、へんかな? ん、ん?
ぶもぉ、もぉん、俺は、ぼく。だっ、なんだ、さっきから、ぼくって、ぼく。お、俺、ちゃんと、集中しろって!
ええっと、ぼく、なんだろ、ちょっとずつ、わかってきてるっていうか、あれぇ?
もぉおん、もぉおおん、ぼく、なんかふわふわしてきちゃってるや。待って待って、わたくし、変なこと考えて、ぶもぉ!
あ、アタイ、やっぱりなんか変だよ、でもぼく、どうへんなんだろぉ? わぁ、うそうそ、アタイ、ぼくぅ、もぉ。
俺は俺、んもっ、俺はぼく、もぉん、ぼくはぼく、ぶもぉおおお、ぼくは俺、もぉおおおん、あれ、あれ、あれ!?
わぁ、すごい、すごーい! ぼく、なんか、色々入ってきちゃってるー! えへへ、楽しいなぁ!
ぼく、違う違う、わたくし、ぼくになっていってるんだー! えっ、そんな、このままじゃ、わたくし、ぼく。
おもしろーい! ぼくってきもちがつよくなってるよ。 えっ、えっ、アタイ、アタイのはずなのに、ぼく。
うんうん、ぼくはぼくだもんね、いや、俺は俺だ、俺は俺だ、俺は俺だ、俺は……ぼくだ!?
どんどん理解してきてるぞぉ、面白いなぁ、ぜーんぶ、ぼくになっちゃうんだぁ!
わ、わたくし、ぼくになっちゃう、えへへ、そんな、わたくしが、ぼく、ぼくだよぉ!
やだやだ、アタイ、そんなぁ、ぼくなんだぁ! 待って、待って、アタイなのに、もうぼくだぁ~!
違う、俺はぼくのはずだ、うん、ぼくだよね、あれぇ、ぼくだぁ、じゃあ、ぼくなんじゃん!
わっ、なるほど、あのお姉ちゃんが、鳥のお姉ちゃんが、でっかいドラゴンさんが、ぼくなんだぁ!
うん、うん、わたくしだったけど、ぼくになっちゃったんだぁ!
そうだよ! アタイ、もうぼくなんだ!
うん、うん! 俺はぼくなんだからぁ、ぼくはぼくぅ!
あっ、すごぉい、みんなが、ただの牛のぼくに入ってきて、全部、全部、全部、一つになって、あぁ……!
「儀式合体、ブルサルダルドル、ぶもぉおおおおおおおん!!!」
部屋にいるのはただ一人、奇妙な存在。
牛にしては細長い耳を持ち、前に長い口のはずなのに立派な嘴があり。
長いきれいな髪がなびき、呼吸に合わせて大きな胸が揺れる。
その胸を支えるかのようにたくましい肉体には毛皮ではなく、頑丈な鱗が生えており……
「へぇ、なるほどなぁ! オレっちの中にあの三人がくっついて、オレっち、牛人間……って言っていいのかこれ? まあいいや、スーパー牛人間になっちゃってわけだなぁ!」
なんと、エルフの魔道士・鷹のトレジャーハンター・竜の武闘家はわずか一瞬で、子牛と精神ごと一体化してしまったのである。
ドルシェの鍛え抜かれた肉体がベースになっており、サルフィの頭脳と魔力を持っている。
「へぇ~、オレっち、オスなのに、こぉんなでっかいおっぱいあるんじゃねぇか、おっ、いいっ、指、すごいなオレっち、んもっ♡」
そして、ダルゥのグラマーさと手先の器用さ。
融合体ブルサルダルドルはくっついたことにより急成長した子牛の自我のもと、パツパツのぴっちりスーツ越しに胸を愛撫し始める。
「あっ、おっ、あれぇ、オレっちの中のわたくし、おっぱいデカくて喜んでんじゃん、へへへ、まな板よりはでっけぇ方がいいもんなぁ、あーっ♡」
取り込んだ魂ごと刺激され、融合体は新しい身体への興奮を包み隠さず発露する。
「んっ、おっ、ぶもっ、へ、へへ、おっぱいを揉んでも、夢中にならない修行だぞぉ、でも、でも、気持ちいいから、我慢できねぇやぁああ♡♡♡」
片手では飽き足らず、両手で胸を触り始める。
どんな錠前でもあっという間に開けてしまうテクニックに、ゲームなら6桁のHPはありそうな肉体が耐えてみせる。
しかしながらその刺激は確実に脳に伝わっており、もう精神はメロメロだ。
「あっ、あっ、何がどう、気持ちいいのかぁ、オレっち、分かっちゃう分かっちゃう、もぉおおん、ぶもぉおおお、そこ、そこぉ、もっとこぉ、乳首ぃ、あっ、やっ、ダメェ、ダメってぇ、オナニーしてるの、オレっちなのにぃ、オレっちだけどお、オレっちが思ってるよりぃ、気持ち、いぃいいいいん♡♡♡」
単純に肉体がくっついたからなのか、それとも全員の特徴が噛み合っているからなのか?
嘴を大きく開けながらも、漏れるのは牛のような鳴き声、喘ぎ声。
特注のスーツは破けること無く、融合体の肉体を締め付けている。
「あっ、やべっ、動けば、動くだけぇ、オレっち、ぎゅってなって、あっ、あっ、あぁあああっ♡♡♡」
淫らな音が増え、快感も増え。
「えへへ、くっついちゃうって、変なのにぃ、戻らないといけない気もするのにぃ、オレっち、オレっち、だぁい好きぃ、全部、全部、これ全部、オレっちなんだもんなぁ、えへ、えへへぇ、頭いいし、強いし、エッチだし、気持ち、ぃいいいいいいしぃいいいいい♡」
ムチムチ、ムキムキの太ももが快楽に負けじと踏ん張っている……が、汗が垂れる感覚ですら彼にとっては刺激的なのである。
「あっ、おっ、おっ、もう、みんな、こんなに、エッチしたいってなってるのに、我慢してんだからぁ、仕方ねぇなぁ、オレっちだから、みんなの性欲、オレっちが、使っちゃうもんねぇ、わたくし、ネルクスとずこばこしたぁい、アタイ、お宝想像して胸もみもみしたぁい、俺、俺、修行なんかよりちんぽいじりたぁああああい♡♡♡」
既に自分と化した三人の欲望を代わりに叫び、容赦なく実行し始める。
「あぁ~ん、ネルクス、ネルクス、オレっちのおっぱい揉んでぇえん、ちんちんシコシコしてぇええん、あっ、あっ、ネルクスがぁ、オレっちの、いいっ、いいっ、ぶも、ぶもぉお、ぉおおおおん!!!」
正確には本人と会ったことはないものの、自分であるサルフィの記憶から呼び起こされる男性像。
彼にめちゃくちゃにされる妄想が、融合体の感情に火をついて。
愛するものという宝を想像したせいで肉体が過熱し、ますます感覚が敏感になり。
修行なんていうものより、己の欲に素直になることでタガが外れていく。
そもそも、有名になるほどの魔道士、凄腕のトレジャーハンター、鍛えに鍛えた武闘家が混ざっているのだ。
今更修行なんてしても、これ以上強くなる必要なんてほぼ無いのである。
そんなものよりも、快楽、快楽、快楽、快楽、快楽、快楽!
「もぉおおん、ぉおおおん、うふ、うふふぅ、スーツの中でぇ、オレっちのおちんぽぉ、たまらねぇやぁ、もっと、もっとぉ、ネルクス、シコって、シコって、あっ、おっ、おっ、おぉおおおお~~~~ん♡♡♡」
胸が変形し、竿がスーツの中で暴れ。
「あっ、やべ、ヌルヌルしてぇ、中で暴れてぇ、オレっちの、オレっちのぉ、おぉんん、ぶもぉおおおおん……♡」
一扱き一揉みで変化していく情勢に流されつつも、天才的な頭脳はしっかりと分析をしていく。
「オレっち、オレっち、あーっ、イク、イク、イクぞぉ、おっ、おっ、ぉおおおおお……っ!!!」
どく、どく、どく、と音を立て精液がスーツの中に溜まっていく。
「あっ、おーっ、オレっち、乳牛でもないのに、へ、へへ、こってりミルク、出ちゃったじゃねぇか、でも、でも……」
じゅるり、と嘴の上を舌が滑り。
「一度じゃあ、足りねぇよなぁ♡」
パワフルなタフネスの前には、ちょっとやそっとの絶頂なんぞお話にならないようだ。
融合体はすぐさま、妄想するオカズを切り替え……また違う感触の自慰に浸りだすのであった。
「くそっ……サルフィ、無事だといいんだが……」
勇者ネルクスが一人、大きな両手剣をしっかりと構えながら前進している。
相棒のサルフィと離れてからもう数時間。
彼女がどうなっているのか全く想像もできない中、彼は必死に探索を続けていた。
流石に疲労が顔に浮かんでいるが……休んではいられない。
こうしている間にも、サルフィがピンチに陥っている可能性だってあるのだ。
気合を入れ直し、改めて一歩踏み出そうとしたその時。
「だぁああああああっ!!!」
大きな声とともに、荒々しい拳が壁をぶち抜いてきたではないか!
「な、なんだ!?」
「んっ、その声……やっぱりネルクスじゃねぇか! へへ、アタイの直感ってすごいんだな、俺の力のおかげ、わたくしの計算の賜物でもあるけどな!」
自分より数段大きく、何がどうなっているのかわからないキメラのような存在が姿を見せる。
しかもそいつは、なぜだかネルクスのことを知っているのだ!
「お、俺の名前を知っているって、何者だぁ!?」
「あ、すまんすまん! オレっち、わたくしとくっついちゃったんだぜぇ? ほらほら、ネルクスの好きなロングの髪があるだろぉ?」
ウキウキ、と嘴のある牛頭が己の頭髪を自慢してくる。
髪を触っている手は鱗に覆われていてどう見ても竜のもの……なのだが、翼のような羽根まで生えており。
「なんっ、なに!?」
「へへへ、合体、楽しいぜぇ! わたくしだけじゃなくてアタイや俺もオレっちに合体したんだけど、すっげぇ気持ちよくって、幸せぇ♡」
戸惑っているネルクスをよそに、融合体ブルサルダルドルは巨体で品を作っている。
「え、ええっと……」
「あっ、いいこと思いついちまったぜ! どうせオレっち、一生分離するつもりもないし……ネルクスとオレっちを、強制がったーい!!!」
「え」
融合体が杖を掲げ叫ぶなり、閃光がほとばしる。
哀れ勇者ネルクスは反応する間もなく、訳の分からない存在と仲良く光に包み込まれてしまい……
「魔導強制合体、ブルサルダルドルネルだぜぇえええええ!!! ん、お、オレ、また、変わっちまった気が、するぜぇ……♡」
勇者を取り込んだ際に、着ていた衣服すらも巻き込んでしまったようだ。
全裸になった融合体の肉体はなぜか更に強化され、ベヒーモスのようなたくましさを誇っている。
「あぁ、なるほどなぁ! うへへぇ、オレ、俺、ネルクスと合体したから……仲間を強化する力を手に入れちまったんだな♡」
よりグラマーに、よりムキムキに、より極まった頭脳に、融合体が酔いしれる。
「うへ、うへへ、心まで変に強化されちまったから、俺、なんか、おっさんみたいになってる気がするぜぇ、たまんねぇな♡」
合体前は若々しかった顔も、どこか若干老け込んで見える。
が、その目はますますイヤらしさを増しており……
「あっ、おっ、ぉおおおん♡ オレぇ、おっさんなのにぃ、おっぱい、おっぱい、あるぜぇ、いやぁああ~ん、気持ちいいわぁ~ん、魔道士だったのにぃ、トレジャーハンターだったのにぃ、完全に混ざってふたなりおっさんの心になっちゃったぁあん、うひ、うひひ……♡」
自慰をしつつ、一人芝居も忘れない。
「最強になるために修行してたけどぉ、あっ、おっ、ぶもぉおおん、うひ、うひひぃ、世界救うとか思ってたけどぉ、オレもう、ただのドスケベおっさんだしぃ、どうでもいいしぃ、おっぱいちんちんの方がぜってぇ気持ちいいし、楽しいし、最高だし、ああっ、いいっ、いいっ、たまんねぇ、スーツと融合したおっぱいも、テカテカちんぽも、うひ、うひ、オレ、オレの、全部俺なんだぜぇ、いいっ、いいぞぉ、おぉおおーーー……♡」
合体前の自分を否定するようなことを言えばいうほど、今の自分がそうではないという気持ちが湧き上がる。
「俺もアタイもわたくしも俺も、もうオレなんだぜぇ、おっさんで、どすけべで、変態で、おっぱいもちんちんもある体でぇ、好きなだけ気持ちよくなっちゃえる、最高なんだぜぇ、一生このまま、ずっと合体、戻るわけねぇよぉ、あーっ、おっ、やべ、五体合体、良すぎじゃねぇかよぉ♡♡♡」
誰もいない中、わざと大声で宣言するように叫びオナニーを続ける。
「ぐへ、合体、合体、一生合体、ぐふふぅ、みんなみーんな、どすけべふたなり、あっ、変態おっさん、もうオレだからぁ、あぁあ~~~ん、アタイ、おっさんのままでいたいわぁ~ん♡♡♡ 俺、合体ふたなりオナニーするために修行していたんだぞぉ、わたくし、ネルクスと一緒の身体で気持ちよくて、もう最高ですわぁ、俺、俺、みんなと力を合わせてオレの快楽を守るんだぁ、うひ、うひひ、もう、もう、みぃいいいんな、オレになっちゃった、オレの体でぇ、オレの思い通りでぇ、オレと同じ感覚でぇ、オレだから、オレだからぁ、前のことなんてもういいぜぇええ、もうずうっと、合体ふたなりおじさんのままだからぁ、いいっ、いいっ、オレ、オレ、好きにしちゃうぜぇ、全部全部オレのものだぜぇ、オレだから当たり前だぜぇ、あっ、あっ、合体する前に十回射精したのに、五体合体ふたなりおっさんザーメン、もぉおおおお~~~~~ん♡♡♡♡♡」
ごちゃごちゃの感情とともに、祝砲代わりの精液がぶちまけられる。
「うひ、うひひ、エルフも、竜人も合体してるから……後千年くらい、オナニー生活楽しめるぜぇ♡♡♡ よろしくなぁ、オレのか・ら・だ♡ いやぁ~ん、おっぱい揉みながら言わないでぇええええ~ん、肉体も心もくっつくって、幸せよぉおおおおん♡♡♡」
こうして誕生してしまった、融合体ブルサルダルドルネル。
どう見てもトンチンカンなのだが……誰にも止めることはできず、彼は好き放題快楽を貪る日々を始めるのだった。
おしまい