FGOエロ小説まとめ 作:お一
藤丸立香は朝っぱらから、妙にムラムラしていた。
「はぁ・・・・・・」
何度目だろうため息を吐いたのは、自分に呆れているからだ。
夢というものにも諸説ある。共通しているのは、意識が途切れている間、脳が記憶と感情の整理をする。その際に、イメージが多分に混ざりあった映像が夢である。
この夢を見た自分が、今どういう状態なのかを診断する心理学もある。夢というものが、一個の人間の人格や思考、行動にどれだけ左右するのか、そのことだけでも判るだろう。
淫らな夢を見た、というわけでもないように思う。
夢の例に漏れず、起きた直後は大部分を覚えていたような気がするのだが、歯磨きや洗顔などの身支度をするうちに不思議なほどにあっさりとほとんどを忘れてしまって、印象だけが残っている。
柔らかくて、温かい夢だった気がする。
健康な思春期の男の子なのだから当たり前だが、起床時は常に朝勃ちというものをする。これは睡眠時の寝返りなどによって下着と陰茎が擦れ合って勃起してしまう現象で、それ以外に特に理由はない。
が、刺激が脳に流れ込んだ時、快楽に反応して淫夢を見せることがある。相乗して夢精することがあるが、幸いというべきか今回はしていない。
ただ、なんとなく理由は判らない、悶々とした性衝動が体の内から湧き上がってくる。体がいつになく火照り、感度が上がって、吐息さえ、なにやら淫らである。
「お顔が少し赤いようですが、大丈夫ですか、先輩?」
朝食のため、迎えに来たマシュと連れ立って食堂へ向かったが、随分心配された。
体の変調はまったくなかったから誤魔化したが、素直に説明したところでこの純真で無垢な少女の理解に足るかどうか。
とにかく、朝の用意を済ませると、あれやこれやという間にレイシフトをさせられた。
人類史を取り戻すための、苛烈な戦いが始まった。その、一時のことであった。
「ほら、マスター。こちらです。息抜きは大切ですものね」
「あ、そこ、ちょっと盛り上がってるよ。躓かないよう、僕の手を離さないでね」
現地の反抗勢力が作り上げた要塞の中でのことであった。協力関係を結んだ兵たちに許可を取って宿を貸してもらった時、アンとメアリーが突然立香の寝所を霊体化して訪れて、手を引いて連れ出した。
石造りの巨大な防壁の上に階段で登った。眼下には闇が広がっているが、月明りが眩しいほどだから、影になっていない部分の見通しは良好だった。
三人は影を落としながら防壁の上を歩き、中央部で止まった。要塞の外側へ寄った。内側へ寄って下を覗き込めば中庭に焚かれたいくつものかがり火ががよく見える筈だが、外側からは見えない。
「マスターったら、ずっとこうでしたよね?」
アンが、いつものようにすり寄って、いつもと違う艶めかしい手つきで立香の股間を一撫でする。
ズボンの一部分が確かに膨らんでおり、撫でられると、立香の背が電流でも流されたようにぴん、と突っ張った。
「マシュは気づいてなかったよ。他にも、あんまり気づいたサーヴァントは居ないみたいだね」
ということは、数人には気づかれていたということか。
「朝からずっと、甘勃起していらしたのでしょう?」
「コフィンに入る時から気づいてたよ。戦ってる時も、収まってなかったよね?」
さすがに命の危険を感じるような場面ではそれどころではなかったが、少し落ち着くとどうにも疼いてしまっていたのは間違いない。
「マシュのお尻とか、熱心に見ていらしたものね?」
「僕の脚を見ていたのも知ってるよ。まあ・・・・・・アンの胸を見ていたのも知ってるけど」
完全に無意識に、女体に視線を縫い付けられていたことは確かである。が、その数瞬後に意識して視線を逸らしたのも間違いない。
が、他愛ない脅威の排除のため、全身を揺らしながら戦闘を行い、汗を散らしながら戦うこの美女たちの艶めかしさといったら、言語に尽くしがたい。よくぞこれまで、この日までそのことに気づかず、欲情もせず真面目に戦ってこられたと、不謹慎にも自分を湛えてしまったほどであった。
昼間はそれでもよかった。なんとか、意識して目を逸らせば不謹慎な自分を叱ることも出来た。
が、夜になると抑えが効かなくなってきた。早めにあてがわれた寝所に引き取り、寝藁に包まってみたものの、勃起は収まらず、目に焼き付いた女体の丸みが瞼を閉じれば勝手に想起される。
いっそ一人でして鎮めようかと思い至った時、忍び笑いと共にアンとメアリーが現れ、そのまま訳も判らず手を引かれてここまで来た。
「あんな狭い場所で一人寂しく慰めるより、この大きな空の下、綺麗な月と星の下で、三人で慰め合う方が余程素敵だと思いません?」
アンが左側から立香にしなだれ掛かり、
「好き勝手していいんだよ、マスター? だって、マスターは僕たちのものだけど、僕たちもマスターのものなんだから」
右側からメアリーが愛らしい体躯を押し付けてくる。
既に二人とも上着を脱いでいる。
アンはメアリーと揃いのバニースーツの姿だが、脛まで隠すブーツと腰のタイトスカートはそのままに、メアリーもアンと色違いのバニースーツ姿だが、こちらはカトラスを足元に突き刺して有事に備えている。
立香の身長的に、アンの首元に頭が来て、メアリーとは頭が一つ分高い。
自然と体を密着させればアンの、バニースーツに下から持ち上げられた乳房の谷間が顎先に来て、メアリーは腰を抱きすくめる格好になる。
自然と、正面に大きな面積で接するアンの女体の存在感が強くなり、全員、風呂に入る物資的な余裕がなかったから、強い汗の香りがくゆった。
「うあ・・・・・・」
思わず呻いたのは、そのむわりと湯気を伴いそうな濃厚で温かな匂いが頭を痺れさせるほどに蠱惑的だったからだ。
香水のような人工的な香りではない。人間の老廃物の中にフェロモンを混ぜた、自然な香気である。
この三人の中で最も体格が良く、贅肉を載せたアンの体から発せられるその香気は、布地が少ない癖に以外の密封性の高いバニースーツの中で蒸れ、身を接するとそこから溢れて鼻腔に侵入する。
立香は、その匂いの微粒子を全て吸い込むように鼻で大きく呼吸する。鼻腔から通った空気は肺に向かうが、フェロモンだけは脳へ向かって甘く痺れる、そんな錯覚をもたらすほど陶酔してしまった。
「あン、恥ずかしいですわ、マスター」
言いながら体をくねらせるが、乳房を喉と肩口に押し付けてぐりぐりと揺するようにしかならず、声音も弾んでいる。
照れくさいのは確かだろう。が、それ以上に昂っている立香に対して、嬉しくて仕方がないらしい。
「ここに来るまで上着を着ていましたし、昼に汗も掻いてしまいましたから、臭うでしょう?」
「うん、すごく・・・・・・いい匂い」
立香は深呼吸して、夢中になっている。
アンは陶酔する立香を巧みに乳房の谷間に誘導していくが、面白くないのはメアリーである。
「僕の匂いは嫌なの、マスター?」
頬を、小動物のようにぷくりと膨らませたメアリーの声で我に返った立香は、慌てて向き直った。
「そ、そんなことないよ・・・・・・」
「じゃ、嗅いでよ」
アンへの対抗心から言ってはみたものの、自分の言葉が持つ大胆さと変態的な要求に思わず頬が紅潮し、慌てて取り消そうとしたが、既に遅い。
「さ、メアリーも言っていることですし、ペロっとカップを剥いで嗅いで差し上げてください、マスター」
立香が僅かに膝を曲げ、少し屈んでメアリーの胸元に顔を埋める。首元の髑髏のタトゥーが、笑いながら誘っているような気がした。
立香はバニースーツのカップ部分の内側から、ひし形に大きく窪んだバニースーツの谷間に指を引っかけ、掌にすっぽりと収まる小ぶりな乳房を露わにして、その下部に鼻を押し付けて大きく息を吸い込んだ。
こちらは、贅肉がない分だけ匂いは然程強くない。アンの、呼吸すれば全て肌と汗の香気という具合にはならず、外気が無粋にも紛れ込む。
が、むわりと香るのは確かにメアリーの汗と肌の体臭であろう。アンの、甘い香りとは違う。どちらかといえば柑橘系に近い爽やかさがあり、香気は駆け抜けるように肺の奥へ流れ込んでしまう。
鼻腔でもっと留まって欲しくて、立香はスンスンと鼻を鳴らす。
メアリーは、さすがに羞恥のために硬直してしまっていて、逃げるように足をもぞつかせているが、いつの間にかアンが腰を抱いているため離れられない。
「ああ、いい匂い・・・・・・メアリーにぴったりな・・・・・・いい匂い」
思考力を奪われて、上手い例えも思いつかない。ただただ鼻を鳴らして、無遠慮なほど体臭を嗅ぐ。
「ちょ、ちょっとマスター、もう判ったから、あんまり嗅がないで・・・・・・。アンにも負けてないっていうのは、もう判ったから・・・・・・」
恥ずかしがるメアリーが可愛くなって、立香は鼻をスライドさせて腹、臍の窪みに鼻先を引っかける。
さすがに、ここは汗が堪る場所らしく、フェロモンを分泌させているわけでもないので、汗臭い。饐えたような匂いに一瞬眉根が寄るが、密着しているので誰も気づかない。
しかし、この匂いをあのメアリーが発しているのだと思うと、なにやら股間が熱くなる。
「好い匂いでしょう? あとで、お尻の割れ目も嗅いでみましょうね、マスター」
いつの間にかアンがメアリーの背後に回り込み、しっかりと肩に腕を回して抱いて、仔猫がするように髪に鼻先を埋めてスンスンと嗅いでいる。
「ちょ、ちょっと二人とも、わ、悪乗りが過ぎるよ・・・・・・!」
恥ずかしさのあまり唇を尖らせるメアリーだが、その仕草の愛らしさに気づけない。立香も、悪戯をする子供のような心地になって、舌を出して臍を舐めてみた。
「ひン・・・・・・っ」
メアリーの喉が反り、驚きと鈍い快感のため声があがった。
「まあ、意外と大胆ですのね、マスター」
アンが感心して呟き、手を滑らせてメアリーの、既に尖っている乳首を転がした。
「ん・・・・・・ん、んんっ!」
声を漏らすのは、恥ずかしがり屋で意地っ張りのメアリーらしい我慢だった。
「マスター、おっぱいも舐めてあげてください。メアリーはおっぱいを舌からゆっくり舐め上げられるのが好きなんです」
「ちょっと、アン・・・・・・ん、ああ!」
なにか文句を言おうとしても、加減を心得たアンに乳首を転がされ、弱点を教えられた立香にゆっくりと舐められては嬌声にしかならない。
「さ、マスター、手も使って、乳首をしゃぶりながら転がしてあげてください」
アンが手を離し、立香がかぶりつく。
口内に乳房の先端部を吸い込みながら、舌の上で生意気に尖った乳首を転がし、もう片方は言われた通りに手で覆い、掌に乳首を引っかけながら揉んでやる。
「くふ、ん・・・・・・そ、そんな好き勝手に、んああ!」
「あら、好き勝手していいと言ったのはメアリーでしょう?」
アンがメアリーの耳を甘噛みする。
「んん、ん、んんっ」
快楽に対し、硬直と脱力を同時に反応したメアリーは既に、言葉とは裏腹に二人に身を任せてしまっている。
立香も、元々欲情を押し隠して殺してきた一日だっただけに、場と空気さえ整ってしまえば逆上せてしまっている。平素からは考えられない大胆さで、メアリーの肌を好き勝手に弄ぶ。
乳首を乳房ごとに吸い込んで舐めしゃぶるかと思うと、ぷぽっと音を鳴らして離し、改めて乳首だけを唇に咥えて吸い、同時に指先でもう片方の乳首をすり潰す。
アンはメアリーの耳輪を、嬲るようにゆっくりと舌先でなぞり、耳朶を口に含んで吸い、指を二本立ててメアリーの唇に宛がう。
すると、メアリーは意外なほどあっさりと唇を開き、唾液に塗れた口内にアンの指を招き入れて、吸った。
「うわ、二人とも・・・・・・すごいね」
恍惚とした表情で指を舐めしゃぶるメアリーと、その愛らしさに目を細めて少しずつ愛撫を大胆にしていくアンに、圧倒されたような感動したような口調で立香が見上げた。
「女にも疼く夜というものはあるんですよ。そういう時は、こうして慰め合うんです」
立香の言葉でメアリーが我に返ってしまわないよう、耳から頬へ滑り、首にキスをして自分の愛撫の情熱を刻み込む。
メアリーは、もう気にならなくなっている。夢中で指を吸い、一瞬止まった乳房と乳首への愛撫をせがんで左右に胸を揺する。
「あ、ごめん・・・・・・」
ちゅっと、謝罪を表明するために強く吸い、犬歯を少し引っ掛けて乳首を噛む。
「んんっ!」
鋭い快感が全身へ流れる。痛みと紙一重の快感は、昂った体を満たす刺激的なスパイスになる。メアリーは、無意識に背を仰け反り、胸を立香へ押し付けてもっともっととねだる。
立香もそれに応えて、熱心に乳房と乳首を愛撫してやる。
やがて、メアリーが熱く疼きだしたのに触れてもらえない下半身をもぞつかせると、アンは見計らったように唇を離し、指を引き抜いて、
「やられっぱなしでいいんですの、メアリー?」
メアリーの意地っ張りな強がりを刺激する。
はっと我に返ったメアリーは、乳首を吸っては離しを小刻みに繰り返す立香へ向けて、ほとんど叫ぶように、
「あ、アンに仕返しするから、手伝ってよ、マスター!」
「ふあ、あ、はいっ!」
弾かれたようにメアリーから離れ、二人は余裕綽々と立つアンに向かい合った。
「アンはね、こういうのにあんまり取り乱さないから、簡単には仕返し出来ないんだ」
メアリーが耳打ちをする。
元々、このアン・ボニーという女は資産家の娘だから教養も品格もあり、そのくせ箸にも棒にも掛からぬ荒くれと駆け落ちして海賊になったという女である。男の扱いにも慣れている。大抵のことでは動じない。
こと、色事に関しては何をかいわんやである。並大抵の嗜好では、アンを動揺させることは出来ない。そっとメアリーは耳打ちする。
立香にとっては願ってもない。
すっとアンに近づいて、腕を取った。
「どうしましたの、マスター? 素敵なことをしてくださるんでしょう?」
「う、うん・・・・・・。その、もうちょっと、こう・・・・・・頭の後ろに手を置いて・・・・・・」
戸惑いながら注文して、男を悩殺するように両手を頭の後ろで組ませた。
「もうちょっと足開いて、アン。そう、がに股にね」
「あら、これは刺激的な恰好ですわ」
膝を外側に、足をひし形に開かせて二人との身長差をなくす。こうまでしても、立香はともかくメアリーは胸元までしか届かない。
二人は左右の両側に回り込んで、脇に顔を埋めた。
「んはぁ・・・・・・」
完璧にムダ毛処理を行われた、すべすべとした触感の脇が若干の贅肉で弛み、皺を作り、その奥の汗腺から汗が滴ってほのかに濡れて、匂いが強い。
元々、脇の下はフェロモンを多く分泌する。そこに顔を埋めれば、立香は自分が阿呆になった気さえするほど陶酔する。
「こ、これはさすがに・・・・・・」
と、アンも照れくさい。
いや、脇の匂いを嗅がれることが恥ずかしいわけではない。荒くれどもと過ごした日々の中、求められて興が乗り、こういう遊びをしたこともないわけではない。
が、あの立香とメアリーにされているということが重要なのである。
メアリーは最早言うまでもなく、愛情や友情といったものを超越した、二人で一人だという関係である。全身のどこに興味を持たれても嬉しい。
立香に関しても、最初は単なる契約者。気まぐれに手を貸して、興が醒めたらおさらばするつもりの、その場限りの関係のつもりだった。が、この篤実で寛容な、そのくせ自分の中に一本鉄よりも硬い筋を通した男に惹かれた。
それは女としてというよりも、メアリーと同じく、人間としての魅力だった。それほど魅力に溢れているくせに、自分と契約した女たちを手籠めにすることもせず、好意を向けられても戸惑うばかりという純朴さが、舌なめずりをするほどに愛らしかった。
言うなれば、アンにとって二人は女として人間として、少しばかりは見栄を張りたいほどに肩入れしている関係である。が、一方で飾らない自分をそのまま愛してくれるという確信もあるから、たとえ自分が腋臭の類であっても恥じはしない。
だから、やはり照れくさいのだ。自分の手管ではなく、単なる匂いを求められることが。その匂いで、二人とも昂奮してくれるということが、なんとなく面映ゆいのだ。
アンはいつも上着を着こんでいるため、思ったより蒸れていた脇が、汗の香とフェロモンをむわりとくゆらせ、二人の鼻先はおろか顔全体を包み込む。
「スンスン、スン・・・・・・くやしいな、ちょっとだけ。アンはこんなところも好い匂いだ」
「むふー・・・・・・ふ、んふー・・・・・・」
メアリーはアンを動揺させたいために、恥ずかしい姿勢を取らせて脇の匂いを嗅いだが、思いのほか悪くないことが、少しだけ気に入らない。が、結果としては上々である。アンの匂いに、自分の下半身の疼きもますます強くなっている。
立香はもう夢中である。この匂いを、どう形容すれば伝わるものなのか。
メアリーと同じで、汗の匂いが強いから香しいというのとは違う。少し眉を顰めたくなるが、しかしその中に多量に含まれた、胸を弾ませる蠱惑的な香りは、どう表現すればいいのか判らない。
仄かに甘く、しかし饐えたような、だがやはり、嗅ぐだけで肉棒が熱く滾るほど、頭が痺れて蕩けるほど、濃厚で蠱惑的な匂い。
しっかりと表現も形容も出来ないだけに、立香は判然としないその魅力を求めて大きく呼吸する。
「マスターってば匂いフェチなの? ・・・・・・ふうん、まあ、僕はいいけどね、別に。
誰も知らないんだろうね。女の脇に顔押し付けてさ、獣みたいにハアハア言ってるマスターなんて、きっと想像したこともないだろうね」
「ええ、きっとそうですわね。こんな変態なマスターのこと、誰も知らないでしょう。私とメアリーだけが知っている、マスターの隠れた嗜好。
遠慮しないでもっと嗅いでいいんですよ、マスター。私の蒸れた脇は如何ですか? オチンチン、熱くなってきました?」
そんな声さえ、立香は耳に入らない。
「夢中だね。アンを恥ずかしがらせたかっただけなんだけど・・・・・・まあ、いいや。これはこれで楽しいし」
「ええ。でも、嗅がれるだけというのも少し退屈ですわ。マスター、メアリーも、もっと触ってくれます?」
右手を解いて立香の首に腕を回し、腕を取って自分の乳房に押し付ける。
「もうおっぱい揉んで欲しいの? アンってば、好きだね」
「いつも言っているでしょう? こんなに大きくなってしまったのは、きっとメアリーやマスターにいっぱい触ってもらうため。だったら、一日中でも触ってもらわないと勿体ないでしょう?」
「だってさ。ほらマスター、夢心地もいいけど、アンを満足させるの手伝ってよ」
乳房にめり込んだ右掌の柔らかさと温かさ、その甲をメアリーにぺちぺちと叩かれて、ようやく立香は我に返った。
「はっ・・・・・・おれ、一体なにを・・・・・・」
「おっぱい、揉んでくださいな、マスター。情熱的に、激しく・・・・・・ね?」
「脇はそのまま嗅いでていいってさ。反対側は僕がやるから」
メアリーは鼻先をアンの脇に擦り付けながら、小さな手をいっぱいに伸ばして、バニースーツのカップ越しにアンの乳房を掴み、グニグニを揉み震わす。
立香は、言われた通りにカップ越しの乳房を鷲掴みにして、ゆっくりと捏ね回す。
「んあ・・・・・・ああ、やっぱりおっぱいは揉まれてこそですわ。マスターも、大きな乳房が好きなら見るだけじゃなくちゃんと触ってあげないといけませんよ? だって貴方に触らせたいから、肩こりも汗疹も我慢して大きく実ったのですから」
「ひ、人を選ばないとただの痴漢だよ・・・・・・」
「だったらずっとアンのを揉んであげればいいじゃん」
「メアリーったら、拗ねてますの? メアリーのおっぱいも、マスターは赤ちゃんのように必死に吸っていたのに、欲張りですわね」
アンは脇にある二人の顔を抱き込むように、首に腕を回して抱き締める。
「二人とも可愛いですわ。戦うのも略奪するのもいいですけど、やっぱりこうして二人に愛されるのが一番幸せ・・・・・・。ねえ、マスター。いつでも部屋にいらしてくださいな。
こうして、三人でたっぷり運動してからすっぽり抱き締めて眠りましょう?」
その提案に抗う理性は既になかった。恐る恐るメアリーの顔を覗き見るも、反対意見はなさそうだった。
「ああ、服の上からなんてもう・・・・・・直接触ってくださいな、二人とも」
アンが自らカップをずらし、バニースーツの胸元をぺろりと捲って、二人の首根に回して腕をそのままに両手で下乳を持ち上げて催促する。
圧巻の光景であった。
身長が高いアンの、むっちりと肉が乗りながらもしなやかな曲線を失わない肢体からすら、アンバランスとさえ取れるほどたわわに実った二つの乳房。
張りと弾力に富み、仮にアンが下乳を持ち上げていなくとも先端は正面を向いていただろう。立香からは右目の、斜め上からの視点でしかアンの乳房を見ることは出来ない。前に回って全てを見たいという気持ちは勿論だが、鼻腔から肺、脳へと流れ込むこの香りを振り払うのは困難だ。
ならばもう、あとは触感しかない。ご馳走にかぶりつくように、立香はアンの乳房を鷲掴みにした。
「あン・・・・・・!」
指が食い込む。肌に指の痕跡を残すほど強く掴み、張りが強くて指を沈めない乳房の肌に食い込ませていく。少し痛いくらいだが、これだけ夢中になってくれていると、それも嬉しい。
対照的に、メアリーは冷静である。触り慣れた乳房を、心得た加減で揉み込んでいく。掌で、ツンと尖った乳首を転がすのも忘れない。
アンは、タイトスカートの奥、ストッキングに包まれてバニースーツを食いこませた、厳重に封印された自分の性器が熱くなるのを感じた。
異なる人間による左右の同時愛撫がこれほど快いとは、さすがのアンも知らなかった。
この、別種の快さの中にほんの一抹のもどかしさが付きまとう感覚は、得も言われぬ心地よさになる。この肉の悦びこそ、人が生まれた意味だとアンは確信する。
肉を嬲られて満足する気持ちと、もっと嬲られたいという欲求がせめぎ合う。
その間も、立香は指を食いこませて乳房をこね回す。乳房の奥の、芯のような部分が熱を持ち、肌に汗がうっすらと浮かんで立香の掌に吸着する。
乳肌と共に内部に蓄えた脂肪が揺すられて、更に掌の皺を乳首に押し当てられて上向きに逸らされ、自分の乳房と挟まれて潰されるのはなんとも言えず快い。
アンは時折、全身に走る快楽電流によって体を跳ねさせ、喉元にせり上がる嬌声を堪え切れずに、
「ンあ、あん、あ、んああ・・・・・・!」
と、切羽詰まった声音を奏でていたが、すっと身を離した。
抱擁を解き、膝を伸ばす。身長が二人よりも高いから、こうするだけでメアリーと立香の愛しい拘束は解けてしまう。
「メアリーはそちらから」
すっと身を離しながら素早く足位置を入れ替えて、今度は立香をメアリーと挟み込む。
「さ、手をお借りしますね」
立香が戸惑いさえ覚える隙もなく、アンは立香の左手を取る。メアリーも、言葉も目配せもなくアンの意図を組んで左手を取った。
二人とも同時に、それぞれ立香の両手を片手で自らの秘所に誘い、もう片方の手でバニースーツの食い込みをずらす。
「あ・・・・・・」
しとどに濡れそぼった柔らかい肉の秘裂を掻き分ける、背筋も震える快さが指先から全身、下半身の隆起した肉棒へ伝わった。
「まずは味見をしましょう。気に入った方から、挿れてくださいな、マスター」
「まさか、このまま帰れるなんて思ってないよね?」
二人が立香の耳元で囁く。
アンは少し屈んで、メアリーはせいっぱいに爪先をしているのが、なんとも面映ゆい。
「う、うわ・・・・・・」
感想など出てこない。
指先に絡みつく粘液と、赤子がしゃぶるかの如く愛しげに指を包み込む媚肉の感触は、思考の全てを奪う。
こんなに簡単に、これほど大胆に、知っていい感触なのだろうか。
立香は二人に対して手管を用いたわけではない。甘い言葉を囁いたわけでも、篭絡するために知恵を巡らせたわけでもない。
突如、寝所に訪れた極上の女が二人、自分を誘って痴事に耽り、興が昂じてこうなっている。棚から牡丹餅もいいところ、罰が当たりそうな幸福な話だった。
「お気に召しません?」
「なにか言ってよ、マスター」
指先のこの感触を、肉棒が味わえばどれほど快いのか。そんなことさえも浮かばない、呆然の最中、両側から不安げな声が届く。
立香は慌てた。慌てた拍子に指を曲げ、二人の媚肉に食い込ませ、指を引っかけた。
「んああ!」
「んくぅ!」
突然の刺激に二人は驚きと快感に身を震わせ、目を閉じて睫毛を震わせた。
が、アンはすぐに取り直して立香の耳に口をつける。
「悪戯っ子ですわね」
「結構意地悪だね、マスターは」
メアリーは立香の腕を抱いて、不安定な姿勢の芯棒にしている。すがりつく姿勢だから、早まった鼓動さえ腕で感じ取れる。
「好きに味わってくださいな」
「幾らでも弄んでよ」
アンが少し股を開き、メアリーが内股で手首を挟み込む。
「もう、マスターのものなんですよ?」
「僕とアンの・・・・・・」
そこで、二人は一拍置いて、同時に同じ言葉を囁いた。
「マ・ン・に・く」
初心な立香の逆上させるため、わざわざ選んだ卑語。同じ戦場へ発ち、運命共同体として駆けた戦友が、溢れんばかりの情愛を込めて囁いたその卑猥な言語に、立香は自分がオスになるのを感じた。
「んく、くくっ」
「んむっ、んあ、ああ!」
人差し指と中指を飲み込んだ二人の秘裂の内部を味わいつくために、指を少し開いて密着させ、それを回して感触を楽しむ。
指を両側から締め付ける、愛液を染み込ませて解れた媚肉。それぞれ指に感じる襞の凹凸も、ざらざらとした質感も微妙に異なる。左右の指から脳へ伝わる感触の処理に立香の意識の全てが向けられる。
アンの膣は、体格に見合っていて広く大きいようだ。立香の肉棒でもなんなく咥え込む容量が伺えるが、それよりも細い指に嬉しげに絡みつくこの様はどうだ。立香は優しく偉大な、母や姉のような印象をアンの膣に抱いた。
逆にメアリーは、その体格に相応しい小さなおちょぼ口で、可憐にぎゅうぎゅうと指を締め付ける力の強さは膣襞の感触を合わせれば名器であること間違いがない。この小生意気な娘や妹を連想させる媚肉を割り開く瞬間を想像すると、胸が弾む。
「んんっ、んあ、あ、ああんっ」
「あ、あ、ん、んく、んん、んっ」
両側から嬌声が重なって聞こえてくる。指先をほんの少し動かすだけで、自分にしなだれかかる女を哭かせることが出来る。
男の愉悦をこれ以上満たしてくれるシチュエーションは、ちょっと考えられない。立香は指先に全ての神経を集中して、丁寧に弄ぶ。
膣壁に指を引っかけて、爪が当たらぬよう細心の注意を払いながら擦る。腕を前後させて深度を変えることも忘れない。二人の反応を目ではなく、耳と指先の感触だけで推し量る。
時折、骨盤の付近の筋肉が反応して収縮し、膣の締め付けが強くなる。女性は意識して膣を締めることも出来るが、骨盤底筋の多くは不随意筋の集まりだから、快感に反応して自然と収縮する動きの方がより強い。
つまり、立香の指の動きの反応が強い方が、快感が強いということだ。立香はそこまで知識を得ているわけではないが、肉体の反応が大きい方が快楽が強いに決まっている。
二人の反応を探りながら、手を動かしていく。
「よ、予想に反し、てえっ、うく・・・・・・お、お上手ですのね、マスター」
声を裏返らせながら、立香の意外な手管に感心する。
女を扱いなれた男のものではない。オスとして獣欲に流されながらも、自分に身を捧げてくれた女へせいいっぱいの敬意と気遣いを以て接しているが故の、健気な手管である。それがなんともいじらしく、アンは胸が詰まる思いがした。
体は正直である。心が強く求めると、加減や具合を心得ている自分のものと同等か、それ以上の快感を得てしまう。アンは自分でも他愛ないと思ってしまうほど容易く、絶頂へ登っていく自分に気がついた。
「そ、そこ、もっと強くして・・・・・・引っ掻いても、いいから、ぁあ!」
一方、メアリーはアンほどに余裕がない。
腕を抱いて、自分の中で好き勝手に動き回る指に体を預け、快感に耽っている。指は、ペニスほどに長くないから本当に深い部分を刺激してやることは出来ない。
が、関節があるから曲げるなどの複雑な動きが可能で、繊細な動きが容易だ。これはこれで、挿入とは違った快さがある。
「くふぁ、あ、い、イキそうです、そろそろ、イッてしまいそうです、マスター!」
「そ、そのまま、そこグリグリしてて・・・・・・! 僕も、ああ、イ、ク・・・・・・っ!」
二人が同時に体を突っ張り、爪先立ちになって背が反った。
全身が電流を流したようにびくりと震え、指を包み込む媚肉が激しく締め付ける。
「ああ・・・・・・すごい、指が食いちぎられそう・・・・・・」
そのくせちっとも痛くない。柔らかな膣肉は快感が弾けた肉体的反射で、咥え込んだ二本の指に限界の締め付けで絡みつく。もしも指ではなく、生まれた頃から女の膣に潜り込むことを目的にして育った肉の棒でこの刺激を受けたらどうなるのか、思わず立香の喉が鳴った。
そんな立香の様子を見逃す筈はない。
彼女らは海賊。眠った宝を暴き、他人の宝を剥ぐことを生業とし、誇りにまで昇華させた悪党である。二人はすっと身を離し、そのくせ獲物を狙う眼光を更に鋭くさせて、嬲られる悦びに浸る女から略奪者へと顔色を変えた。
「もうそろそろ、マスターも限界でしょう? くだらない規範とかルールとか、全部脱ぎ去ってしまいましょう?」
「この夜空にマスターは一人きり。人生だって一回だけ。ならさ、バカにならないなんて勿体ないと思わない?」
アンが手にしたマスケット銃の先端を石の床につけて芯棒にし、足を開いて仰向けに半身を横たえてブリッジの体勢になる。
メアリーは対照的に床に突き刺したカトラスの柄に両手を置き、足を肩幅まで開いて尻を突き出す。
ずらしたバニースーツの食い込みの隙間から、星明りに濡れそぼった陰部が照り光る。
煽情的なポーズで自分を待つメスを前に、立香の理性は吹き飛んで、ズボンと下着を急いで脱いだ。
既に先端から雫が溢れている。立香はそれを見せつける余裕もなく、魅入られた昆虫のように歩み寄り、しかぢ力強く一気に根元まで、メアリーの膣に自分の分身を埋めた。
「んくうううっ1」
押し殺しながらも堪え切れず、歯の隙間から溢れる喜悦の悲鳴。狭い肉の壁を割り開きながら侵入する肉の槍に、指では届かなかった場所まで一気に貫かれて、目の中で火花が散った。
「う、うう・・・・・・っ」
快感の呻きをあげるのは立香。小さな体躯相応の狭い膣が、内側をめくられながら必死に肉棒を飲み込み、歓喜に蠢動する。
メアリーの膣壁は、起伏の少ない凹凸が無数にあって、それが食いちぎるような締め付けで亀頭に絡んでくる。
よくぞ挿入時に暴発しなかったと自分を褒めてやりたい。
「あらあら、メアリーに挿れて暴発しなかったなんて、偉いですわ、マスター。必死に堪えてヒクついているでしょうお尻を舐めてあげたいです」
「んくく、んんうっ!」
アンが姿勢をそのままに、頬を上気させて目を細め、唇を舐める。
メアリーに挿入しながら、すぐ横の眼下で見せられる表情に思わず胸が弾む。
そういう目移りを咎めるように、メアリーの奥の部分が亀頭を収縮して、催促する。
「んひっ! ん、ん、んんっ、んは、ああ、はあ・・・・・・っ!」
理性の吹き飛んだ動物の抽送が始まった。
立香はこの二人の体で快楽を貪ること以外に眼中にない。気遣いなど吹き飛んだ逞しいオスの抽送に、メアリーは翻弄されるように嬌声をあげるよりなく、アンは羨ましそうに眩しそうに、目を細めた。
「あ、ああ! き、気持ちいい・・・・・・! お、奥のとこ、ズポズポされて、んはあっ! それ好きぃ!」
腰を掴まれ、尻に腰を叩きつけられる衝撃と頭の中で炸裂する快感の奔流で既に下半身に力が入らず、足は床を離れて抽送の激しさに揺れている。
崩れ落ちぬようカトラスにしがみつき、銀色の髪を振り乱して叫ぶ。
「め、捲れるっ! ぼ、僕のマンコ、マスターのチンポでめくれちゃう!」
カリ首で、絡みつく膣肉を引っかけながら入り口と奥を出入りする肉棒に、腹の中を引き摺り出されるような錯覚さえした。そういう乱暴な抽送も、膣襞をふやけさせるほどに分泌させた多量の愛液によってスムーズになり、暴力的な快感が頭の中で踊っている。
メアリーは既に陶酔の域にある。
そういうメアリーを羨ましげに、肉の疼きに耐えながら見守っていたアンであったが、無意識に腰が上下にカクカクと揺れているのをどうしようもない。
抽送が激しくなり、腹の中で粘液をかき混ぜるくぐもった水音が大きくなり、腰を打ちつける音が夜空に響くに従って、アンの腰もカクつきも激しくなる。
太股にまで垂れた愛液が、腰の動きの激しさに飛沫を飛ばす。
ポールダンスのような激しい動きに魅せられて、立香はメアリーの膣内から引き抜き、アンの入口へ先端をあてがった。
「ああ、大好きです、マスター!」
寂しがる女の無言の哀願を聞き入れる男の度量に、心底から愛を囁いて、立香の挿入を受け入れる。
「んほお!」
「く・・・・・・!」
メアリーと同じく、一気に奥まで。腰と腰のぶつかる高い音がひと際大きく響き渡る。
アンの膣内構造は、メアリーとは真逆だった。体格に相応して広い。肉を割り開くというより肉に擦り付けながら進んだというのが印象として正しい。
しかし根元まで全て飲み込むなり、それらが隙間もなくみっちりと絡みついてくる。腰回りの逞しい筋肉と柔らかな贅肉の質量を思わせる、魅惑の締め付けである。
更に、アンの膣襞は粒ではなく皺に近い。しかも凹凸が深く、粘液を纏って絡みつくと蚯蚓のような細長いものに舐られるような感覚である。
こちらも、よくぞ挿入時に暴発しなかったものだ。
「あ、奥・・・・・・そんな、そこはとても・・・・・・好いっ、のに、ぃい!」
蚯蚓のような膣襞を亀頭で擦られ、カリ首に引っ掛けて出し入れされると、アンは弱点を自ら白状して白い喉を反らせた。
立香はメアリーのものとは別種の、しかし同等の快楽を続けざまに味わい、肉棒全体が痺れるように快いのだが、ここで射精してはならないと歯を食いしばる。
そのくせ腰の動きを加減するというのは、馳走を前にしながら指を咥えるのと同様で、深い抽送をまったく加減出来ない。
アンが奥が好みだというのなら、ストロークの深い突き込みで出来るだけ奥を責めてやりたい。なによりもアンが悲鳴をあげるほどに快楽を与えれば、同じだけ膣肉が収縮して立香に返ってくる。
一方、唇を尖らせるのはメアリーである。
「アンのも、そりゃ・・・・・・気持ちいい、よね。だってこんなに乱れるアンはあんまり見たことないもん。
・・・・・・でも、マスター。帰ってきてよ・・・・・・。僕のここ、マスターの味を知っちゃってすっかり熱くなってるのに」
カトラスに手をついた姿勢をそのままに、指で膣口を割り開く。かき混ぜられた愛液が溢れ、糸を引きながら石の床に滴り落ちる。
アンの、柔らかな膣肉を貪りながら、さっきまで自分が嬲っていた膣がもう一度を待ち侘びて涎を垂らす光景に目を奪われる。
だが、待っていたのはアンも同じである。ブリッジの姿勢で喉を反らしながら、立香の変化に聡く気がついて、器用に腰を動かしてくる。
上下にカクカクと小刻みに揺すられ、前後動だけでなく上下動まで加わった膣肉の感触は、熱い粘液と肉にペニスが溶けてしまいそうな甘美さに加え、咀嚼される快感まで加わって、臍の下が熱くなった。
睾丸がきゅっとせり上がる。それほど、余裕はない。
立香はいつまでも浸っていたい快さを振り切って腰を引き、メアリーに照準を合わせてもう一度最奥まで突き込んだ。
「こ、これぇ・・・・・・これ、待って、たんだ、ぁあ! もう離れないで、僕もマンコでいっぱいもぐもぐするからっ!」
こちらも、ポールダンスのように腰をくねらせるが、狭いメアリーの膣は肉棒の形に割り広げられているから、密着度がアンよりも高い。前後動で膣肉を掻き回される悦びはメアリーが勝っているが、隙間がないから腰を動かしたところでたいした変化はない。
それでも、自分のためにあのメアリーが腰を振っているという光景は胸が詰まる。
堪りかねて腰を掴み、膣襞の全ての感触を味わおうと杭打ちのような抽送が始まる。
膣壁にびっしりと、つぶつぶの襞を備えている。亀頭をぞりぞりと甘く削られるような激しい快感は、肉棒全体を痺れさせる。
堪えながら抽送をしても、菊門の震えと会陰から登ってくる甘い快感を止めようがない。
「こちらも、マスター! 気が向いた時でいいですから、戻ってきてくださいな!」
いじらしい言葉の割りに、腰の動きは肉食獣さながらである。
立香はメアリーの最奥を貫きざま、背を反らして肉棒の反りに合わせてメアリーの背中側の膣襞を擦り上げる。
「んぐうう!」
苦しみの真っ只中のようなくぐもった喘ぎ声がメアリーの口から漏れる。初めての感覚だったのであろう。新たな性感帯を見つけられた悦びに激しく膣肉が収縮するも、立香はすぐに肉棒を抜き放ってアンへ向けている。
「んほ、おほお! きた、きました、わあ! わ、私のなか・・・・・・もう、マスターの形、覚えてしまいましたのに、焦らされ、てえ! 熱くなって、疼いて、も、もうマスターなしなんて、考えられません・・・・・・」
一度火を点けられておきながら軽く放置されて、疼いて蕩けた膣肉が出迎える。
今度は逃がすまいと、無意識であろう膣肉の収縮は激しくなっていて、メアリーには及ばないまでも柔らかい膣肉がぎゅう、と肉棒を締め付ける。
コリコリとした線上の膣襞に亀頭が絡みつくと、悶えたくなるほどに快い。
肉棒の根元から湧き上がる熱い感触は、既に止めようがなくなってきている。
「こっち、こっちも! 僕だってマスターなしなんて寂しすぎるよぅ」
アンの一番奥へ突き込み、錐で貫くようにぐりぐりと腰を回して抉る。
「んあああああ・・・・・・!」
喉の奥から、悶絶するような嬌声がせり上がり、喉を反らした隙に立香はメアリーへと帰る。
「いや、いかないで、マスター・・・・・・」
「んくう! そ、染められる、マンコが、マスターのチンポの形覚えちゃってる!」
立香もそろそろ限界が近い。更に、どちらかに挿れるとどちらかが催促してくる。
立香は、叶わないことではあるが、二つの膣肉の感触で果ててみたい。求められるまま、惜しまれながら二人の膣を交互する。
「奥でぐりぐり・・・・・・! それ、好きです! マスターに新しい快感、教えられてっ、もう、イク・・・・・・!」
「んああ! さ、先っぽで奥の、ざらざら・・・・・・そ、そう! それぇ! それ好きぃ・・・・・・もっと、もっとして、イクから、ああ!」
「くうっ・・・・・・!」
アンをまず絶頂させ、次にメアリーを忘我に押しやった時、限界は来た。
立香はアンの膣肉の感触をメアリーの感触で上書きし切れないうちに引き抜き、メアリーの膣の名残をアンの感触に混じらせた瞬間、宙へ向けて精を放った。
足を絡めるまでに近い二人に向け、放物線を描いて精液が降り注ぐ。
堪えに堪えた、溜めに溜めた射精だけに、魂までも放出するような凄まじい放出感。頭の中を白く染め上げる快感の最中、二人の下腹部をマーキングするために腰を微妙に動かして照準を定めているのはオスの本能だろうか。
アンとメアリーも、全身を突っ張らせて硬直した姿勢で絶頂を味わい、夜空に向かって吼えるように口大きく開く。しかし漏れ出る嬌声は咆哮ではなく、呻きに近い。
肉体から快感が弾け飛びそうな、苦悶に似た絶頂の呻きは、細く長く、流星のように響き渡った。
「んは、は、は、あ・・・・・・」
絶頂から初めに降りたのは、二人を絶頂させた立香である。男の絶頂は刹那のものだ。直後に押し寄せる疲労感に膝が萎え、崩れ落ちた。
二人の愛液が垂れ落ちて、大きく広げた足の間には水溜まりが出来ており、体温で温まったそこは温かだが、立香の側は冷たい石の感触であった。
尻に触れるその冷たい質感と、肌を撫でていく冷たい夜風が、ここが野外であったことを思い出させた。
(ちょっと勿体なかったかも・・・・・・)
もう少し、ここが野外であるということを生かした遊びが出来なかったものだろうか。
立香は二人の肉を弄ぶ欲望に囚われるあまり、遊ぶ余裕がなかったことを僅かに後悔したが、未だにポールダンスのような姿勢で絶頂に震えている二人の下半身を見ると、どうでもよくなった。
「んん、んは、んむ、ふ、ひ、は、は、あ・・・・・・」
「んくう・・・・・・ふ、ふほあ、あ、は、は・・・・・・」
荒い息を吐きながら二人が降りてきて、それに従って全身が弛緩して、カトラスとマスケット銃にしがみつく腕の力もなくなり、そのままの姿勢でずるずると崩れ落ちる。
「おっと」
慌てて立香が駆けるように地を蹴って歩み寄り、両腕で二人の体を受け止める。
「だ、大丈夫・・・・・・?」
二人は瞼を開いているものの、虚ろな目である。アンとメアリーの脱ぎ去った上着を拾って、横たえた二人に被せてやる。
「一度きりなんて、厭だよ・・・・・・?」
メアリーが、回らぬ舌で言い、唇を尖らせている。
「ええ、当然ですわね。これからも三人で・・・・・・たくさん楽しみましょう?」
アンが微笑する。
立香はこれからのことが頭を過ぎり、思わず喉を鳴らした。