※この作品はR-18です。

FGOエロ小説まとめ   作:お一

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〇風俗特異点 さらわれた女英霊たちを取り戻せ! 1.5

 風俗特異点、最初の攻略のことである。

 ランサー・アルトリアとスカサハを伴って部屋に入ったフェルグスは、まず部屋の粗末さに呆れた。

「なんということだ。ベッドが一つに丁度もこの程度では、彼の騎士王にも姐さんにも申し訳ない」

 最高の女たちと楽しむのなら、最高の部屋で。フェルグスの当然の価値観だったが、通じないようだ。

 幸いというべきか、ベッドは三人が絡んでも充分な大きさではあるが、灯りも間接照明という気の利いたものはなく、単純に光量が少なく薄暗い。

「おい、こっちは風呂とトイレがある。一応済ませたが、気になるなら入るがいい」

 緊張して、手を前で組んでカチコチのランサー・アルトリアとは違い、スカサハはいつもの調子で室内の構造を確かめている。

「姐さん、俺と入ってくれるか?」

「たわけ。フェルグス、お前と乳繰り合う気はないぞ。今回は成長を見せてもらう機としよう。己のために女を殺すようでは話にならん」

「無論だ。そう固くなることはないぞ、槍の騎士王よ。全ての生き物が当たり前にすることを、貴女もするだけのことだ」

 スカサハの予想とは違い、フェルグスはランサー・アルトリアに触れもしない。

 大柄な体躯には窮屈そうな部屋の中を見回して、緊張を解こうと、まず話から入るらしい。

「硬い話は止そう。この期に及んでは無粋だ。貴女は、好い人に出会ったことがあるかな?」

 ランサー・アルトリアが首を振る。

 即答したその様子に、フェルグスは痛ましそうに、この世の理不尽に憤るように、

「なんということだ。その身一つで国を負いながら、王たる身で好いた者の一人も居らぬ生を果たしたとは、世にこれほど酷なことはそうあるまいぞ」

「少し黙れ、フェルグス。貴様とこの女は埋めがたい溝があるぞ」

 関係性にではなく、価値観に、である。

 スカサハは、スカートのない青い装束のランサー・アルトリアに歩み寄った。

「ブリテンを背負った騎士王よ、聖剣のそなたならばともかく、今のそなたであれば理解できよう。人は、やはり人のままで国を背負うべきだ。そうでなければ背負っているはずの国の、本当に信ずるべきものさえも見誤る。

 いや、その程度のことは聖剣のそなたでも知っているか。この男はな、王でありながら女を追うことも止められん男だ。そのために翻弄された国は、まあ哀れだろう。そなたの目で見れば許しがたいかもしれぬ。

 しかしこの男の治めた国は、アルスターはこの男を嫌わなんだ。或いはアルスターは、この男に治められたままならばよかったのかもしれぬ。詮無い空想だがな。

 そなたは、この男を軽蔑するか?」

 ランサー・アルトリアは首を振った。

 フェルグスが女狂いだということは、接した誰もが持つ共通認識だが、そこに人生を懸けていることも知っている。そこまで来れば立派だろう。死してなお聖杯にさえ望むのだから、仮に文句があっても変えようもあるまい。

 本人もいちいち爽やかな人柄だからどうしようもない。ランサー・アルトリアからすれば苦手な類の人間だろうが、彼女は王の器量を持っている。苦手だからといって遠ざけたり否定したりはしない。

「ならばよかろう。懸想している者も居らぬのなら、意外とこの男は初めてに相応しいぞ」

 フェルグスは意外そうに息を吐いた。

「姐さんからそう言ってもらえるとは驚いたことだ」

「貴様の女狂いには諦めている。貴様は女体を好んでいるのではなく女を愛している。それくらいのことは弁えているさ。それだけのことだ」

「姐さんは俺では不服か?」

「無論だ。儂の好みではない。まったく、マスターが相手ならどれだけよかったか」

「勘弁してやってくれ。姐さんに手取り足取り教えられたら並みの女では満足できなくなる」

 ふふん、とスカサハは得意げに鼻を鳴らした。

 付き合いの長い二人の気安い会話を聞いているうちに、ランサー・アルトリアの緊張も和らいできた。

 フェルグスは柔らかくなった表情を見逃さず、

「うむ、そなたはそんな顔がよく似合うな。自ら望んだ為政者でもないのなら、その顔を心置きなくする方が・・・・・・いや、無礼だったな。すまぬ、騎士王。忘れてくれ。

 いい女だと言いたかったのだ」

 ベッドへ座り、ランサー・アルトリアを招く。

 ブリテンの王は歩き姿にも気品がある。スカサハとは違った魅力に、フェルグスは感心して頷いている。

「背を向けるのだ。当てがなくとも俺がその者ではあるまい。出来れば口説き落としてからこうなりたかったが、場が場だ。目を閉じて、好きな男を思い描くのだ。そうすればすぐ終わろう」

 意外にも、フェルグスは弁えている。ランサー・アルトリアはこの男の不思議な内面に興味を持った。

「好きな殿方を?」

「そうだ。女の目から見れば俺は美男ではあるまい。見た目だけなら俺より優れた者はいくらでも居る。好い者が居なければ好きな男を思え。気が楽になる」

 なかなか、こんな男は居ないだろう。ランサー・アルトリアは感心したが、スカサハは吹き出しそうだった。

(よく言う。抱かれていれば、誰を思い描こうが虜に出来ると自負してのことだろうに)

 別に企みや嗜好からきたものではないのだが、フェルグスの自信はそういうことになる。

 どうせ自分に夢中にさせるのだから、初めに誰を思い描こうがどうでもいい。少しでも初めての緊張と抵抗感が和らぐのなら、好きに夢想させればいいという判断である。

 豪快に胡坐を掻いたフェルグスの前に、背を向けて座るランサー・アルトリア。

 ランサー・アルトリアも、一七〇を超える長身ではあるがフェルグスと比較するとさすがに体格差がある。頭一つ分大きい。フェルグスはランサー・アルトリアの顎に優しく指を添えて、そっと上を向かせる。

「ん・・・・・・」

 唇が重なる。

 もう片方の腕でランサー・アルトリアの肩を抱き、身を接して唇を味わう。

 好きな男を、と言われたが生涯を王として生きたランサー・アルトリアに、そのアテはない。

 女の体が煩わしかった経験もあって、男を好くという感覚がいまいち掴めない。強いてあげるならばカルデアのマスターだが、彼を見る気持ちは先達が後輩を見守る気持ちに近く、異性に対する情ではない。

 まあそれでも、唯一と言っていい関心のある異性だから、取り敢えず立香を思い描いてみた。

「んむ・・・・・・ちゅ・・・・・・」

 優しい口づけ。

 そっと押し当て、触れた唇は随分ながく動かず、唇と唇を合わせるという行為への違和感も消えてきた。

 そっと、手をフェルグスの手に重ねた。

 力強い抱擁。背中から伝わるあたたかな体温。がっちりとした体躯から放たれる男くさい体臭。

 アルトリアの女としての感性が、この男に安心感を覚え始めている。

 つい、体重を預けてしまった。キスをしているから、少し息苦しいのも相まって、意外にあっさりとランサー・アルトリアはフェルグスに身を任せた。

(初心い女、いや娘だな。王や騎士としてならともかく、女としては童女のようだ。こうもなろう)

 知り合いの情交を見せられる気まずさから、スカサハは不服そうにため息を吐きながら観測者に徹した。

「ん、んんむ・・・・・・」

 ここから、どうすれば良いのかランサー・アルトリアには判らない。

 こうして唇を合わせたままで良いのか。それとももう次の段階というものに進むべきなのか。身の置き場を探すように、フェルグスの腕の中で身じろぎして、フェルグスはそれを力強く抑え込む。

 焦ることはないのだ、と言い聞かせるような逞しい抱擁に、ランサー・アルトリアは関節から力が溶けていくような感覚だった。

「む、ちゅ・・・・・・ちゅ、む・・・・・・ちゅ・・・・・・」

 子供がするようなキスから、大人の楽しむ口づけへと。

 唇で唇を愛撫しながら、指でランサー・アルトリアの頬を撫でる。

「んむ、ふ・・・・・・うふ・・・・・・」

 くすぐったい。口元の筋肉が緩む。僅かに離れたランサー・アルトリア上唇を、フェルグスの唇が挟む。

(はあ・・・・・・まったく)

 嘆きたい気持ちのスカサハは、扉を見てみる。

 向こうでは、宮本武蔵と立香がベッドの上で向かい合っているだろう。二人とも初心なようだから、なにからすれば良いか途方に暮れている頃だろう。

 心底から指導者のスカサハは、そんな二人に手ずから教えてやりたいのだが、さすがに二人の世界に割って入るのは気が利かない。

 しかしフェルグスが女を誑し込む様子をまじまじと見ているのも鬱陶しい。少しずつ夢中になっていくランサー・アルトリアに水を差すのも気の毒で、なんともやることがない。

(まあ、今更フェルグスなぞに愛撫されるのも業腹だ)

 目を閉じる。

 スカサハほどの戦士であれば、頭の中でも戦いが出来る。指先を僅かも動かさぬまま、彼の獣クリードとの死闘を再現し得る。

 目を閉じているだけで汗を掻き、時には傷さえもつく。思い描く死闘が激しければ皮膚が裂けて血も滲む。最強の英霊の一人たるスカサハにとって、夢想か現実かはあまりにも些細だった。

 それは、別に戦いだけに限らない。

 目を閉じて思考を空に融かし、思い描くだけでスカサハの体は勝手に準備を整える。肌は熱くなり、しっとりを汗ばみ、感度が上がって蜜が滴る。

 どうせ抱かれるのだ。ちゃんと準備をしておかねば煩わしいし、それをフェルグスの手でされるのは腹立たしい。こうして自分一人で整えておく方が余程気が楽だった。

「んむ、う・・・・・・!」

 ランサー・アルトリアも、フェルグスの腕の中で体勢を崩し、ほとんど引き倒されるように脚を投げ出し上体を傾けていた。

「ん、ん、む・・・・・・んふ、う・・・・・・」

 口づけは熱を伴って激しくなり、フェルグスはランサー・アルトリアの胸を締め付ける衣装を緩めて、少年の頭ほどもある乳房をこぼれさせる。

 肩を抱いていた手で、その乳房を鷲掴みにする。

 フェルグスは、乳房の大きさに対して頓着はない。大きいからと言って特段に好むこともないし、小さいことを劣っていることだとは思わない。

 ただ、大きければその分だけ触れられる体積が増えて得、くらいの感想はある。

 それにしても、ランサー・アルトリアの、指が沈むほどの柔らかさには舌を巻く。

「んむ、っ・・・・・・ん、ふ・・・・・・んちゅ・・・・・・んう・・・・・・っ」

 ぐにゅぐにゅ、と少し強めに乳房を揉む。

 柔らかさの向こうにある弾力が、指を始めとして包み込む掌全体に跳ね返ってくる。この感触を楽しむのは好いのだが、それ以上にランサー・アルトリアに乳房を嬲られる悦びを知ってもらいたい。

「ん、ぶ・・・・・・ちゅぶ、る・・・・・・んぶ、ん・・・・・・!」

 唇の隙間に舌を差し入れて、歯茎や口蓋をなぞって口内粘膜に意識を向けさせる。

 同時に、顎に添えていた手も乳房に回して、両方の乳房を後ろから揉みしだく。

「ん、ん・・・・・・っ、ん・・・・・・ぶ、ちゅ・・・・・・ん、う・・・・・・!」

 少しずつではあるが、ランサー・アルトリアも反応を見せてきた。

 並外れた大きさのランサー・アルトリアだが、他人の手はおろか自分の手ですらここで楽しんだことはない。そんな彼女に快感を刻もうと思えば、多少は強引にいかねばならない。

 手の中でぐにぐにと揉まれていた乳房が、下から掬い上げられるように揉まれていく。

「んう・・・・・・っ、ふ・・・・・・ん、ん、ん・・・・・・んぢゅ・・・・・・る、んん・・・・・・っ」

 両の乳房が互い違いに円を描く。

 皮膚の向こうの脂肪が、揉まれることによって柔らかくなっていく。フェルグスの手の温度が乳肌に伝播して熱を持ち、口内を舐られながらでも乳房に意識が向く。

 まだ、快感というようなものは覚えていないのかもしれない。

 しかし凝りを手もみで解される快さはもう得ているはずだ。吐息が乱れ、体温が上昇する。成熟に対してあまりにも無垢なランサー・アルトリアの体は、フェルグスの手によって未知の悦びにこぎ出した。

 フェルグスの大きな掌でもまだ余る乳房に指を食い込ませて、人に触れられる悦びをじっくりと教えていく。

「あ・・・・・・ん・・・・・・ふ・・・・・・んん、う・・・・・・ん・・・・・・!」

 いつの間にか、口づけを交わすランサー・アルトリアの目は開かれている。

 言われた通り、キスも乳房を揉みしだかれるのも、フェルグスではなく望みの誰かを夢想していたが、取り敢えずその相手に立香を選んだのが失敗だったのかもしれない。

 この逞しさ、男らしさ、その奥にある熱さと優しさは、立香のそれとはまったく別種で、現実との落差が激しく集中できない。

 あの少年とこうなるならば、こんな感じではないだろうということはランサー・アルトリアにも想像がつく。

 きっとおっかなびっくりで、こちらが少し拒んでみせればすぐに手を引っ込め、顔色を窺うようにして触れるに違いない。

 それはそれで、優しさに満ち満ちていて心地よいのだが、未体験の性交渉に際するには、強引さが足りない。

 こちらのちょっとした躊躇や恐れを任せてしまえるほどの力強さが、どうしても必要なのだ。フェルグスには托して余りある。

 身を任せて体重を掛けてみても、まったく揺らぎもしない安心感が、ランサー・アルトリアの胸を熱くする。

 更に、フェルグスの手つきには女にはどうしても理解の及ばない冷静さがある。力強く乳房を揉みしだきながら、ランサー・アルトリアの反応から感度を測り、どのようにすれば女が蕩けるのか研究者のように見定めている。

 やがてその指が、ランサー・アルトリアの両乳首を摘まんだ。

「ふぐ・・・・・・!?」

 フェルグスの腕の中で、びくんと跳ねるランサー・アルトリア。充分にほぐされ、熱くなった彼女の体を駆け抜ける甘美な快感が、脳を一瞬痺れさせる。

(な、あ・・・・・・?)

 ことここに至るまで彼女自身も知らなかったが、乳首が強い性感帯らしい。フェルグスは手の中の小鳥を遊ばせるように優しく乳首を転がした。

「んふ、ぐ・・・・・・!? ふ、んむ・・・・・・んんう・・・・・・!」

 唇を離した。もうキスどころではない。

 こんな快感は知らない。戸惑いながら、全身を駆ける快感に体を震わせる。

「う、んな・・・・・・あ・・・・・・ひあ、あ・・・・・・っ、ん・・・・・・うう・・・・・・あ・・・・・・っ!」

 両胸の先端から伝わる快感が伝播して、肩口から力が抜けていく。騎士として馬に跨るために鍛えた腹筋や背筋が蕩けて、市井の女のように無様に姿勢が崩れていく。

「あっ! あ、ん・・・・・・っ、んむう・・・・・・!」

 恐れるように背が丸まり、乳房を庇うように手をフェルグスの手に重ねるが、優しく転がす手つきは変わらない。

「あ、ひあ・・・・・・! んむ、あ・・・・・・っ・・・・・・ひう・・・・・・んう・・・・・・!」

 得も言われぬ快感だった。

 乳首で得られるものはもちろんだが、自分さえ知らなかった好いところを男の手で探り当てられ、躊躇する手を振り払って快感を叩き込まれる心地は、男の優しい手で意のままにされる感覚は、ランサー・アルトリアが生まれて初めて得た女の悦びだった。

 フェルグスは指を離した。

 これだけ弱い乳首の粘膜を、執拗に弄ると快感はすぐに痛みに変じるだろう。触られ慣れていない弱い乳首は指の摩擦でもすぐに傷む。

 彼女の乳房を解放してやる。

 くた、と、くずおれるように身を任せるランサー・アルトリア。成熟した体に見合わないその可憐な様子に、フェルグスも熱く滾るものを覚えた。

「指を貸すのだ」

 焦点の定まらない、半分夢心地のランサー・アルトリアの手を取って、背中を腕で支えてやる。

「ゆび・・・・・・?」

 寝ぼけた童女のように、ランサー・アルトリアが問い返した。

「ここに指を入れるのだ。なに、怖くはない。自分の指なのだ」

 金色の恥毛のそよぐ下腹部に、ランサー・アルトリアの細い指を導く。

 そこは、ぷっくりと陰唇を膨らませて、今にも咲こうとする花弁のよう。乳首の愛撫によってこちらにも血が集まっていて、ランサー・アルトリアが触れるとぷにぷにと柔らかな弾力を見せた。

「さ、やってみるのだ」

 力が抜けて、第一関節が少し曲がった人差し指で膣口を撫でてみる。

「ん、う・・・・・・」

 ぴくん、と体を震わせる様子は本当に幼い少女のようで、熟れた体を備える女の様子ではない。その可憐さがいちいち男心をくすぐって、フェルグスは襲い掛かるのを堪えねばならなかった。

「大丈夫だ。もう濡れている。怪我をしたりはしないから、挿れてみよ」

 フェルグスの導きに従って、指を差し入れてみる。

 ちゅぷ、と内側の蜜が擦れる音がして、細い指は簡単に呑み込まれていった。

「ああ・・・・・・なんて、不思議な」

 そう思わざるを得ない。今まで自分の手でもあまり触れたことのない器官ではあるが、こうも簡単に指などを呑み込んでしまうとは。他に、こんな器官が自分に備わっているだろうか。

 指先を焼くほどに熱い膣の感触が、なんとなく恥ずかしくて頬が紅潮する。

「怖がるな。ゆっくりと奥へ・・・・・・そう、巧いぞ」

 ランサー・アルトリアの手を離し、頭を撫でてやる。

 幼い頃、養父や義兄にしてもらったような感覚を思い出して、ランサー・アルトリアは目を細めた。

 指は、沈めるままに呑み込まれていき、既に半分が膣に埋まった。そのまま言われた通り進んでいくと、簡単に根元まで咥え込まれてしまった。

「快い、という感覚はあるか?」

「・・・・・・よく、判りません」

 然もあろう、とフェルグスは別に慌てない。

 膣内は、内側から拡げられる圧迫感によって膣周囲の神経が刺激されて快感を得る。指程度の拡げ方では神経を刺激されず、異物感や違和感といったものしか感じられないだろう。

 指を少し増やしてやる。

 二本、足りなければ三本目も。

 さすがに三本となると咥え込むランサー・アルトリア自身も怖くなってくるので、人差し指と中指を差し入れた段階で止めた。

「どうかね?」

 指を抜く。

 ランサー・アルトリアがなにを言わずとも、べっとりと愛液のまとわりついた指が全てを物語っていた。

「横になるのだ。呼吸を深くして、全身の力を緩める。そのことにのみ集中する。よいな?」

 こういう時の、男の決めつけた命令口調は頼もしい。

 ランサー・アルトリアは素直にその言葉に従って、膝の間に割り入ってくるフェルグスに身を任せた。

 熱く太いものが、敏感になった膣口に押し当てられるのが判った。

「力を抜け・・・・・・そう、うまいぞ・・・・・・ゆっくりだから、心配いらん」

 ランサー・アルトリアの花弁が開かれる。

 逞しい亀頭がランサー・アルトリアの純潔を割り開き、ゆっくりと進んでいく。

 まだ、膣は柔らかい。指によって異物を差し入れる違和感のようなものは薄らいで、ほぐれた膣はフェルグスの肉棒をゆっくりとだが受け入れている。

 亀頭を呑み込んで少しした辺りで、ぐっと狭くなった感触があって、そこで止まった。

「息をしろ。一瞬だけ痛いが、耐えられるな?」

 覆いかぶさるフェルグスの目を見ながら、ランサー・アルトリアは頷いた。

 その瞬間、

「ふぐ・・・・・・っ!」

 鋭い痛みが下腹部を貫き、足先がピンと突っ張った。

 破瓜の瞬間である。

 何者の侵入も許したことがないという純潔の証が、フェルグスの肉棒によって裂けた。背中に回したランサー・アルトリアの指が爪を立てる。

 この痛みこそ、処女を得た男の特権である。フェルグスはむしろ満足した心地で背中の痛みを受け入れた。

 騎士として数多の戦場を掛け、幾度も愛馬に跨ったランサー・アルトリアは、破瓜の痛みで取り乱したりはしない。痛みへの対処も弁えている。

 数度、深呼吸して徐々に体の力を緩め、心拍を落ち着ければ破瓜の痛みもどうということはない。

 そもそも体格が良いというのも幸いした。彼女の膣はフェルグスの肉棒を受け入れるに相応しいサイズと柔軟さを持っており、更にあまりに成熟した精神を持つ彼女は、処女膜を失った女の狼狽によって、男の興を削ぐことを嫌った。

「もう、大丈夫です、フェルグス殿・・・・・・」

「いや、よい。しばしこのままでいよう」

 挿入したのだから、すぐにもこの膣で快感を得たいだろう。ランサー・アルトリアは察して、そこからの激しい抽送に備えたが、フェルグスはランサー・アルトリアを抱き締めてやった。

 膣が慣れるまで、初めて侵入を許したオスの異物感に慣れるまで、このままでいようと。

 熱い体温が、ランサー・アルトリアに溶けていく。

 なんと大きな背中だろう。なんと逞しい胸板なのか。

 その中に激しさと優しさを備えた様子は、自分の女を預けてしまって充分だと、ランサー・アルトリアは直感した。

「ああ・・・・・・!」

 生娘だからだろう。一度体を許した男に簡単にほだされて、まるで生涯を誓った夫にするように熱い抱擁を交わす。

(ふ・・・・・・)

 と、既に瞑想から覚めて、準備を終えたスカサハにはそれがおかしかった。

やがて、ランサー・アルトリアの体調を確かめるようにゆっくりと腰が動いた。

「ん、あ・・・・・・っ・・・・・・う、ん・・・・・・ん・・・・・・」

 フェルグスはランサー・アルトリアに気遣って、破れた処女膜の手前で止まり、腰を引いて、またそこまで押し込んでいるが、それでも痛みはまだ取れない。

 当たり前だろう。処女膜の形状や弾力性には個人差があるものの、体の中の一部が裂けたのだ。痛みがそう簡単に引くわけがない。

 引くわけがないのに、ランサー・アルトリアはフェルグスの耳元に口をつけて、

「もっと・・・・・・深くまで、大丈夫・・・・・・ですよ」

 腰の辺りに手を添えて、少し押してみた。

「よいのか?」

 フェルグスの気遣いや広やかな心遣いに感動しての言葉だと、フェルグス自身も判っている。最後の確認に、

「・・・・・・ん」

 ランサー・アルトリアがこくりと首を傾げてからは、容赦しない。

 ぐっと腰を押し込んで、ランサー・アルトリアの深くまで挿入した。

「あ、ああ・・・・・・!」

 意外にも、ぐぷぐぷとすんなり呑み込まれていく。

 何者の侵入も許したことのないランサー・アルトリアの膣奥は、その形状以上に狭まっているが、膣襞は意外にも熱くほぐれていて、柔らかくフェルグスの肉棒に絡みつく。

 生来の淫蕩さ、などと評するのはランサー・アルトリアに失礼だろうが、そも淫蕩が悪や恥であるという概念はアルスターサイクルの戦士にはない。

 なにせあのメイヴと契ったフェルグスなのだ。そんな感性は毛頭ない。

 しかしランサー・アルトリアの膣の性質というか、貪欲さはメイヴに一種通じるものがあって、初めて迎え入れた男に柔軟に迎合している。

「んあ、あ・・・・・・! は、は、あ・・・・・・! ああ・・・・・・っ!」

 その膣の持ち主たるランサー・アルトリア自身も、戸惑いながらではあるが膣奥で得る快感に素直に順応し始めた。

 フェルグスの肉棒の中ほどが、破れた処女膜の辺りだが、そこを擦られると若干、鋭い痛みが走る。しかしそれ以外は、頭の芯が桃色の霞に溶けるような、甘美な心地だった。

「あ、ぐ・・・・・・んぐ、んっく・・・・・・んふ、んんう・・・・・・!」

 快感の対処の仕方が判らないのだろう。ランサー・アルトリアは身を硬くして、海老のように身を丸めてフェルグスに抱きつく。

「なにもしなくてよい」

 フェルグスは力強く囁く。

 自分に対して、なにかしようとしなくていい。処女を散らした女は、その身に走る痛みや快感、異物感、体温の上昇や呼吸など、体の変化の対応に努めれば良い。

 実際、わざわざランサー・アルトリアが気を回すことも、フェルグスが必要以上に気遣う必要もないほど、二人の交合は円滑だ。

 膣奥から引きずり出される粘っこいランサー・アルトリアの愛液は、フェルグスの常人を遥かに超えるサイズの肉棒に馴染み、抽送をスムーズに助け、鍛えられた肢体は初めての性行為に耐えている。

「さすがに、外のがよいか・・・・・・」

 あまり長くすると、ランサー・アルトリアの負担になるだろう。そう思って、フェルグスは一応の終わりに向かうが、射精をいきなり膣内でするわけにもいかないだろう。

 自分はこの女の思い人ではない。ランサー・アルトリアが進んで、この行為に及んだわけでもない。ならば、無垢な女の大切な場所を無遠慮に汚すわけにもいかない。

 ぐっと腰を引こうとして、

「む・・・・・・?」

 ランサー・アルトリアの両脚が絡みついていることに気がついた。

「いかんぞ、このままでは」

 がっちりとホールドしたランサー・アルトリアの両脚が、フェルグスが身を離すのを拒んでいる。

「んむう・・・・・・! ん、ふ・・・・・・んああ・・・・・・!」

 ランサー・アルトリアの意識してのことではないらしい。

 目を閉じて、行為に夢中になっている彼女が考えての行動ではなく、女の本能がフェルグスが離れていくのを恐れて、カニ挟みで膣外射精を拒んでいた。

「うおお・・・・・・!」

 となれば、わざわざ引き剥がすのも野暮というものだろう。

 フェルグスは思う存分、ランサー・アルトリアの一番奥に精を放った。

「ああ・・・・・・!」

 腹の奥に満ちていく、熱い粘液の感触。

 堪りかねたように喉を反り、平素の彼女からは想像もつかない、甘く可憐な声をあげてそれを受け止める。

 ビクビクと激しく震えるフェルグスに、その身を密着させたランサー・アルトリアもつられて震える。

 二人は、一つの生き物になったように震え、体温を溶かし、汗の浮いた肌が吸い付いた。

「あ、は・・・・・・あ・・・・・・」

 性的な悦びの頂点には、ランサー・アルトリアは至っていないだろう。

 彼女の無垢で未開発な体は、そこまでは達することが出来ない。しかし男の精を受け止めた満足感が胸に満ちて、官能的な吐息を漏らして、一仕事終えた自分を称える。

 同時に、自分の一番奥に証を刻んだ男へ労いの気持ちが生まれ、愛妻がするようにフェルグスの背中を撫でた。

「力を抜くのだ。ゆっくりと抜くぞ」

 彼を満足させるには一夜で七人の妻を要する。そう評される精力のフェルグスは、その肉棒は未だ硬いままだが、ゆっくりとランサー・アルトリアの中から引きずり出された。

「ん、う・・・・・・」

 その行為の余韻を物語るかのように、二人の体液がブレンドされた粘液がべっとりとへばりつき、薄暗い照明に照り光る。

「しばし休んでいるのだ。自分で思うよりも消耗している。彼の騎士王に助言など面映ゆいが、この道は俺の方が明るいのでな。従ってもらえると助かる」

 金色の髪を梳くように撫でる、大きな手に目を細める。

 疲労感に従ってベッドに身を沈めるランサー・アルトリアを、姪を見守るような目で頷いて、スカサハに向き直る。

「さて、待たせたかな、姐さん」

「うむ。しかし良いものを見た。その手の向かう先が儂であることだけが業腹だがな」

 半分呆れ、半ば感心したようにスカサハは笑った。

 装具を解く。

 肩や腰回りの装具が、霧に溶けるようにして消えて、次に全身を覆うピッチリとした黒いスーツが消えていった。

「ほう、着たままでもよかったのだが」

「貴様の目を楽しませるためのものではないのでな。するのなら、やはり双方生まれたままの姿でよかろう」

 全裸になった。

 それにしてもなんと好い女だろう、とフェルグスは感心した。

 メイヴは己の美を絶対至上のものとして誇り、ばかりかそれ自体を武器として生きている好い女だが、スカサハの美しさは本人にとっては付属物に近い。

 それでいてメイヴに決して劣らないと本人も自負している。武人としてもフェルグスをして最強と断じるスカサハの立ち姿は、それだけで絵になる。

 未だに彼女の本気は見たことがない。スカサハを抱くためにならこの命をも使って惜しくない。

 それほどの女を今から抱くのだ。この豪快な男が生唾を飲み、にじり寄って飛び掛かろうとした瞬間、それを外すようにすれ違ってベッドへ腰かけた。

「愛撫は要らん。貴様に肌を撫でられると思うとそれだけで興が失せる。準備は整えてやったから、早くそれを挿れよ」

 露骨にフェルグスのものを指さす姿に、今しがた抱いたランサー・アルトリアほどの色気も可愛げもない。

 しかしそれでいい。それでこそスカサハだ、とフェルグスはベッドへ戻った。

「では寝てもらおうか、姐さん」

「毎度のことだが、貴様に姐さん呼ばわりされるといちいち年長者扱いで気分が悪いな。いや、今のは私が悪いか。これからする者の言葉ではなかったな」

 もっと悪態を吐くものかと思ったが、意外に素直にスカサハは脚を開いた。

 スカサハほどの武人であれば、自分の望むように気持ちを作り、体を仕上げられるものらしい。必要とあれば必要な時に必要なように心身を準備する。

 正に常在戦場の女は、行為に対しても同様らしい。

 内心で舌を巻く。そしてこれほど付け入る隙のない女を今から自分が抱くのだと思うと、一度目の射精を終えた肉棒もそれまで以上に滾るというものである。

「もういきなり挿れろというのか、姐さん。それではさすがに」

「構わん。遠慮をするな。挿れれば判る」

 肌は確かに熱を持ち、しっとりと汗ばんでいてスカサハの女の香気が鼻をくすぐる。フェロモンを醸し出す様子は確かに準備の整った女のそれではあるが、やはり手も触れぬままにいきなり、というのはフェルグスでも多少尻込みする。

 が、当のスカサハは意にも介さない表情で、目で急かしている。気性として、いつまでも無防備に寝転がるのは好みではないのだろう。

 ならば、とスカサハの脚を手で開いて、腰を進めた。

 膣口に先端を添える。

 スカサハのそこは、無垢なランサー・アルトリアのそれとは対照的だった。膣口は既に綻んで、先端で開くまでもない。使い込んでいるためか、色素が沈着していて少し黒ずんでいるものの、それが黒光りする宝石の如く美しい。

 ダークカラーの似合うスカサハに相応しい、熟練した美しさだった。

 そこに、フェルグスの肉棒が侵入する。

「一気に貫け」

 自分に対して容赦がない。それが要望ならば、とフェルグスは最奥に一気に腰を進めた。

「ふ・・・・・・!」

 腹の奥から空気が搾り出されるような。スカサハはさすがに全身を突っ張って挿入の衝撃に耐えた。

「うお・・・・・・!」

 と、動揺したのはフェルグスもだった。

 柔らかい。女の具合を比較するのは無礼だと思いつつも、ランサー・アルトリアのそれと比較すればなんという自然さで絡みつくのか。

 無数のミミズが這いずるように、細かな膣襞が当然のように肉棒に絡みつく。

「ここからは、好きにさせてもらおう、姐さん」

「・・・・・・ふん、まあいいだろう」

 別に尻込みしているわけではない。

 この熱く柔らかな膣襞は過去の女の感触と比較しても随一だが、フェルグスの精力ならばいちいち回数に拘って自分をセーブする必要はない。

 これはスカサハのため。

 この女の心か体を満足させなければこの特異点から救い出すことは叶わない。彼女の心が彼女の望むものでしか救えないことは、フェルグスもよく知っている。

 死すら越えた彼女が何故に死を望むのか、それはフェルグスにも判らないが、今の彼女を満足させるのは体以外にはないと確信している。

 満たすためにはなにをすればよいか。

 フェルグスは深く繋がったまま、動かない。

「・・・・・・?」

 フェルグスの肉棒は太く長い。スカサハの体格でも、膣を限界まで拡げられるからその拡張に馴染むまで時間が掛かる。

 その暇を作ったのかと思ったが、それだけでもないらしい。既にスカサハの膣は充分な順応を見せて、襞がうねって肉棒に愛撫をねだっている。

 それでもフェルグスは動かない。

「・・・・・・?」

 再び首を傾げたのは、回復したランサー・アルトリアであった。

 ベッドに起き上がり、力の入らない下半身を持て余して脚を慎ましげに投げ出して、二人の様子を見守っている。膣口から溢れたフェルグスの精液が、彼女の股をべっとりと汚しているが、それを掃除することも忘れた。

「・・・・・・く・・・・・・っ」

 変化は、スカサハに訪れた。

「お、い・・・・・・っ」

 繋がったまま、僅かも動かないフェルグス。

 スカサハの予想に反して、フェルグスはその細い目を更に細めて頷きながら、スカサハの膣内で肉棒をヒクつかせている。

「う・・・・・・く・・・・・・っ」

 物足りない。

 柔らかく熱くほぐれた膣を、逞しい肉棒が埋めているというのにその肉棒が動かない。出来上がった膣は擦りあげられるのを待っている。これはスカサハの意思とは関係ない。

 性交のために作られた膣という器官の宿命であり、役目を果たすための欲求である。

 それを、フェルグスは敢えて無視している。

「く・・・・・・あ・・・・・・!」

 悩ましげに、スカサハが腰をもぞつかせる。ワインレッドの髪がベッドの上で泳いだ。

「む・・・・・・」

 と、ようやくフェルグスが少し腰を動かす。

 コツン、とスカサハの一番奥を一度だけ突いた。

「んく・・・・・・!」

 ビリビリとした激しい快感が、衝撃となって子宮に走り、そこから伝播して全身を駆け巡る。

 ようやく始まるか、と期待に身構えるが、フェルグスは動かない。

「こ、の・・・・・・!」

 優越に浸るような生意気な仕草に怒ろうとした瞬間に、

「ん、ひ・・・・・・!」

 また、コツンと一度だけ小突かれる。

「おお・・・・・・」

 感嘆するように息を吐いたのは、傍で見守るランサー・アルトリアであった。

 あの女傑が、全身を熱くして身悶えしている。

 激しさはない。スカサハの膣が欲求を溜めた瞬間に、それを見定めて不定期に一度。満たされた欲求は次の瞬間に更に強い欲求となって、スカサハの全身を巡る。

 それが、百戦錬磨のスカサハにも耐えがたいらしい。

「う・・・・・・く・・・・・・っ、あ・・・・・・んひ・・・・・・!」

 フェルグスはその一度だけしか動かないのに、スカサハは全身を波打たせて悶えている。

 男と女の、上下関係を表すような二人の仕草に、フェルグスの偉大さを思い知る気分だった。

「ひう・・・・・・っ・・・・・・う・・・・・・んっく、は・・・・・・あ・・・・・・あ・・・・・・っ!」

 スカサハらしからぬ、愛らしい声が漏れる。

 乾いた喉を唾液で潤す仕草も、余裕のない婦女子の仕草で、普段のスカサハとはギャップがあってなんとも男心をくすぐる。

 増大する膣の欲求が、スカサハ自身の心をも溶かしていくよう。

 見計らって、フェルグスはスカサハの肩を抱いて、腰を引き、再び最奥へ向けて貫いた。

「んぐう・・・・・・!」

 突然の、しかもこれほどの快感は予想していなかった。

 いかなる時と場合にも取り乱さないスカサハが喉を反って、表情を歪めて声をあげた。

 一度崩れれば市井の婦女と変わらない。

「ん、は・・・・・・あっ、あ・・・・・・! あ、んんう・・・・・・!」

 フェルグスの突き込みは激しくはない。

 むしろ優しく膣襞を撫でるように、それでいて力強い。傍目のランサー・アルトリアが思わずうっとりするような、強さと優しさに満ちた腰遣いだった。

 だから、肉のぶつかる音は聞こえない。その代わりに、熱く満ちる愛液が、スカサハの腹の中でかき混ぜられる音が微かに聞こえてきた。

「んあ・・・・・・! きさ、ま・・・・・・! んう・・・・・・!」

 苦情は言葉にならない。スカサハとしては業腹だろうが、高まった欲求を満たす動きにはどうしても逆らえない。

 肉の欲求を限界まで煽られ、それを満たされる卑劣なマッチポンプに為す術なく、スカサハは愛らしい声で哭かされてしまう。

 悔しい事実ではあるが、アルスターサイクルから今日まで、スカサハを満足させる男は居なかった。というよりも、恋や愛はもちろん、この身の渇きを満たしたいと思う男に出会っていない。

 何分、自尊心が強い分、好みもうるさい。しかも教え魔だから、仮に居たとしても今のマスターのような、不慣れなものに手ほどきをするのが好きで、そういう相手ではスカサハの女の疼きを満たすことは叶わない。

 千年越えの、本人さえ自覚していなかった欲求不満である。

 フェルグスの肉棒を咥え込めば、膣は独りでにうねるし締め付ける。幾人かの未熟者を鍛えたスカサハの膣が、逞しい男に対して初めて媚びている。

「んく、くく・・・・・・う、んむ・・・・・・んふ・・・・・・ふっく・・・・・・んお・・・・・・!」

 安定期の妊婦を相手にするような、優しげな動き。膣襞を撫でるようでありながら体全体を揺さぶる力強い動きに、強情を保っていたスカサハの表情も蕩けていく。

「っ・・・・・・は、あ・・・・・・! はあ・・・・・・っ、あ・・・・・・んああ・・・・・・!」

 濁りのない澄んだ声が、高音の中に低音を混ぜたような厳しいあのスカサハの声が、高く甘いものへ変わっていく。

 枕もとのシーツを握りしめ、哀れを乞うようにフェルグスの腕に手を添える。

 ここまで仕立てれば、もう容赦も要るまい。

 ぐい、と腰を引いて、

「う、あ・・・・・・?」

 一瞬、スカサハの奥が切なく疼く。膣奥を満たしていたフェルグスの肉棒が一瞬にして消えて、その寂しさに耐えかねたように膣全体がうねり、奥が更に狭まる。

「んなあああ・・・・・・!」

 ばちゅん、と水気の混じった肉音が響いた。

 狭まった膣奥を先端が掻き分けて押し広げ、すぐさま最奥へと戻る。

 膣は切なさを味わった分、離れまいと願うように熱く抱きついて、フェルグスの肉棒に膣襞を絡める。

「く、お・・・・・・!」

 思わずフェルグスが呻くほどの快感。不慣れな少年であれば即座に精を放っただろう。丹田に力を入れて、スカサハの膣を味わう。

「う、あ・・・・・・! あ、あく・・・・・・っ、ひ・・・・・・ひう・・・・・・んんあ、あぁああ・・・・・・っ!」

 肉棒の全てを使って、飢えたスカサハの膣を抉る。

 無様に開かれた脚がピンと強張り、ランサー・アルトリアにサイズでこそ負けるがハリのある球形の乳房が弾み、その先端が硬く尖る。

 閉じようと試みても、どうあっても閉じられない唇から嬌声が漏れ、知らずに目が閉じて甘美な快感に蕩けていく。

 こうなればもう、スカサハとて一人の女。フェルグスの愛に蕩ける女に過ぎない。

「くふ・・・・・・う・・・・・・! く、あ・・・・・・あ、ああ・・・・・・っ」

 声に切迫感が混ざる。

 スカサハは脳も蕩けるような甘美な快感の中で、その異変に一瞬正気を取り戻し、戸惑いながら愕然とした。

(そんな、バカ、な・・・・・・)

 イこうとしている。こんなにも容易く。

 フェルグスのサイズに馴染むには、入念に膣をほぐしておかねばならない。裂けないために準備していたのだが、少し念入りが過ぎたのかもしれない。そんな反省は、事後の冷静な頭でのみ出来ることだから、今のスカサハは屈服しようとしている自らの体への失望でいっぱいだった。

 好みではない男。

 女がすべてという男。

 幾度も誘われたがそのたびににべもなく撥ねつけた男。

 別に嫌いではない。しかし夜を共にしたいとは死んでも思わない男を相手に、先に絶頂しようとするほど、この体はチョロいのか。

 スカサハは、もう引き返せないところまで高められた体を持て余して体をくねらせ、半身を起こして逃げるように膝をついた。

「うおお・・・・・・!」

 フェルグスは本能的にスカサハの腰を掴んだ。

 馬乗りになって体重を掛け、自分に背を向けて逃亡しようとする女を圧し潰しながら、腰を深く突き込む。

「ふぐう・・・・・・! う、ぐぐ・・・・・・んぐううう・・・・・・!」

 まだ、スカサハは足掻いている。

 頭がぼうと、意識が混濁してきた。

 快感の中で、一瞬ふわりとした浮遊感がある。女は本能で知っている。これは、絶頂の前触れ。たとえここで肉棒を引き抜かれようと、ここまできたらもうイクしかない。

 スカサハは最後までそれを拒むように、中空に向けて手を伸ばした。

(イキたくない・・・・・・!)

 という思いも本心ならば、

(イキたい・・・・・・!)

 という欲求も本音だった。

 矛盾した気持ちを抱えたまま、スカサハの体は限界を超えた。

「んう・・・・・・! う、うむ、むう・・・・・・! んぬ、あ・・・・・・は、は、あ・・・・・・うああ・・・・・・!」

 フェルグスに圧し潰されたまま、スカサハの全身が弾む。

 赤い瞳が半分、瞼の裏に隠れて涎が顎を伝い落ちる。

「はぐう・・・・・・! ん、んぎゅう・・・・・・!」

 この世の誰も聞いたことのないほど無様な悲鳴で、スカサハはあまりにも深い絶頂を味わう。

「くう、お・・・・・・!」

 フェルグスの腰はまだ止まらない。

 絶頂に打ち震える膣襞に、夢中になって肉棒を擦りつけ、女の絶頂など意に介さずに己の快楽に没頭する。

 理性を離れた、雄の欲望は女を気死せしめる。彼の精力に並みの女がついていけないという原因がこれであった。

「んぎ、いぃいひ・・・・・・! ひぐ、んぐう・・・・・・!」

 イカされたまま、まだイっているのに、スカサハは膣を抉られて悶えている。

 耐えるだろう。この程度で壊れたりはしない。その確信が、フェルグスにもスカサハにもある。だから思う存分、スカサハの膣で快感を貪る。

「・・・・・・」

 多少、面白くないのはランサー・アルトリアである。

 自分に対してあれほど広やかな心遣いを見せたフェルグスが、自分ではなく他の女に夢中になっている景色は、神にも近い彼女の精神に淀みを生む。

 それが妬心であることを自覚するには、彼女は未だ恋愛や性愛として幼い。

 しかし今はその気持ちに突き動かされて、フェルグスの肩を抱きながら唇を押し付けた。

「む・・・・・・」

 女に没頭しながらも、自分を求める女を疎かにはしない。

 フェルグスは体を起こして、腰を打ちつけながらランサー・アルトリアの唇を吸う。

「んぐ、ふぐ、うぐう・・・・・・! んぐ、く・・・・・・っ、ぶ・・・・・・んぶう・・・・・・!」

 上で熱い口づけを交わしながら下では膣を抉る。

 スカサハにとっては屈辱だったが、もうここまでくればその屈辱さえ快感のスパイスであった。

 並みの女なら気絶している。していた方が自尊心としては救われたかもしれない。

 しかしスカサハは屈辱をスパイスとして受け入れた。受け入れたということは、この女王にとっては屈服と同義だった。

「んお・・・・・・!」

 爆ぜた。

 スカサハの膣奥で、爆発が起きたのかと思われるほどの衝撃と熱さが起こった。

 それがフェルグスの精液であることに気がついたのは、スカサハがもう一度絶頂を味わってからのことだった。

 多い。

 フェルグスの肉棒をすっぽりと呑み込んでしまえるほどのスカサハの膣で収まりきらず、溢れてベッドを汚すほどの精液が迸る。

「うあ、ああ・・・・・・!」

 死人のように崩れ落ちるスカサハ。もたげた首がベッドに沈み、電流を受けたように不規則に震える。

 女という生き物は、男には思いもよらない貪欲さを見せる。

 スカサハの降りてきた膣は、待っていたとばかりに、注がれた精液をちゅっと啜り取り自らの子宮へ運ぶ。

 腹の奥に満ちる熱く粘っこい感触に、半分意識を失ったスカサハはかつて経験したことのない充足感を味わった。

 女に生まれた意味。

 今日まで生きてきた意義が、その感触に詰まっている気がした。

 女王であろうとも武人であろうと、神を殺そうと人を超えようと、女であることは終生変わらない。ならばその本懐は、この生命の熱を味わうことかもしれない。

「む、ちゅ・・・・・・う・・・・・・」

 フェルグスの首を抱き、精液を他の女に注ごうとも関心だけは自分に、と熱心に唇を吸うランサー・アルトリアも、同じことを思ったかもしれない。

「ふ、う・・・・・・」

 どれだけ繋がっていたか。

 三人が一つの生き物のように繋がっていた時間は、永遠であったようにさえ思う。フェルグスが身を離し、スカサハの中から肉棒を引きずり出す。

 その時には、さすがにスカサハであった。正気を取り戻し、五体にも力を取り戻して身を離す。

「む、う・・・・・・」

 困ったように、腹を撫でる。

 フェルグスのものを受け止めたここに対して、スカサハは愛着を持ってしまっている。抱かれる前の自分と比較して、明らかに感性が変質していることを自覚した。

 そしてそれを疎ましくは思っていない。その証拠に、

「騎士王よ、大丈夫か?」

 もう一度抱いても、などとしゃあしゃあとほざいているフェルグスに、呆れはしても嫌な感情が湧いてこない。

 結局もう一周ずつ、二人はフェルグスに抱かれることになるのだが、思い返してみても嫌な一瞬が一度たりともなかったのだ。

「あれ?」

 と、ロビーに戻った立香が違和感を覚えたのも無理のないことかもしれない。

「やあ、マスター。無事に終わったようだな」

 疲れをまったく感じないフェルグスは、叔父のように笑った。その傍らで、うっとりと目を細めるランサー・アルトリアはもちろんそうだが、肩を抱かれても拒まないスカサハは、ここで二手に分かれた以前とは変わっているようだった。

「ふん・・・・・・」

 多少不満げに鼻を鳴らしてはいるものの、フェルグスの腕を肩に乗せ、そっぽを向きながらも時折視線をフェルグスに送っている様子は、確かに以前と違っている。

(・・・・・・?)

 立香は首を捻った。

 ヤクザと情婦という失礼な空想を嵌めてみて、違和感がないのが不思議だった。

 

 

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