FGOエロ小説まとめ 作:お一
近現代、日本。微小特異点発生。レイシフトにより、マシュを相棒として、他数騎を従えて現地調査へ。
幸い、特異点の規模もそれによる被害も大きくはない。慣れたもので、価値観のズレた連中(特に神霊系)が偶然手に入れた魔力リソースで以て悪意のない騒ぎを引き起こしていたので、武力行使を前提とした制圧に入る。
場所は、N県。時代は昭和五十X年。近現代ではありつつも立香はまだ生まれておらず、しかし風景に写真で見た昭和が蘇っており、心が躍った。
そこで、特異点の生じた人理の歪みから、召喚されていたはぐれサーヴァント、巴御前に出会った。
カルデアで縁を結んだ彼女とは別らしい。バビロニアで敵将を相討ちで討ち取り、憤怒の炎で常陸国を焼き尽くした彼女とも、別人である。
「おや、貴方は」
穏やかな人物である。カルデアでの記憶はないから、立香を、年若ながら戦場に出た勇士として扱ってくれる。現地で仮契約をし、英霊として従って特異点解消に助力してくれた。
その特異点が消え去るまでの僅かな時間、一行は温泉を楽しむことにした。
「此度の戦、マスターの高潔なお人柄もあって、とても誉れある戦いでございました。そんなにお若いというのに、もう幾度も死線を越えてきたのですね。それがとても眩く、勇ましいのに、どこか、悲しくもあります」
自分の時代の遠い未来でも、子供がそんな運命を背負うのか、とこのたおやかな女性は痛ましい顔をした。
とはいえ、それも一時の感傷であろう。特異点の元たる聖杯は回収されたし、魔力リソースの切れた現地サーヴァントは退去してしまう。一度退いてしまえば、座に返った英霊にとって記録に過ぎない。
特異点たるこの地は温泉地だというのに、騒動のためにろくに味わえなかったので、その前に宿を取って楽しむことにした。
巴御前ならば、とカルデアから同行した英霊は退去し、束の間の休息を少年少女は水入らずで味わうことにした。
巴御前は護衛も兼ねてはいるが、まあ無用だろう。酒でも飲んで居眠りをしなければなにも起こらない。彼女自身も酒の弱さは自覚しているのでそんなことはあり得ない。
何事もなく夜は更け、少年と少女は独特の微笑ましい緊張感の中、同室で並べた布団に入っていった。
「うふふ・・・・・・!」
と、思わず笑みをこぼさずにはいられない。戦場であれほど勇ましく健気であった二人が、平穏の中で戸惑っている様子は、人生の先達からすると愛らしくて仕方がない。
とはいえ、夜が更けてしまえば役目も終わり。何事もなく朝が来る前に、試したい遊びがある。
巴御前はそっと部屋を抜け出し、露天風呂へ向かった。
平安後期から鎌倉時代に掛けての、人々の意識や観念といったものは資料が少なく判然としない。一応、現代であることを鑑みてか、更に古い時代の源頼光などは殊更男女の風紀にうるさいが、それも新鮮な当世価値観に浮かれているからかもしれない。
この、巴御前。柔らかく丁寧な物腰と、鎌倉武士特有の物堅い忠節心からは想像もつかないが、意外に性に奔放である。
というより、性に対しての価値観が根本から現代人とは違う。男女が体を交えて行う娯楽の一つに過ぎず、心は愛人たる木曽義仲に捧げたまま、他の男と楽しむ感性がある。
武士同士の酒宴に遊女が出入りしていた時代である。別に不思議というほどの感性でもないのかもしれない。
「~♪」
鼻唄を口ずさみながら、服を脱いで混浴露天風呂へ。
昭和五十年代の日本と言えば、混浴文化の衰退が始まった頃である。観光業の発達とそれを可能にした移動手段の普及によって、温泉地に観光客が出入りするようになり、男女の混浴に抵抗感のある者が増え、徐々に混浴文化は衰退していく。
もうこの頃になると混浴風呂に女性客が進んで入ることは少なく、大抵は鼻の下を伸ばした男客が女客を待ち望んでのぼせている。
とはいえ、中には例外もある。奔放で物好きな女客が入ってくることもあるから、男共にとってもまったく希望がないわけではない。
その中に、巴御前が入った。
どよめきが走った。露天風呂には男客が十人ばかり入っており、一人だけ老齢の者も居たがほとんどは中年で、入ってきた巴御前に視線が縫い付けられた。
目も呉れず、巴御前は掛かり湯を済ませ、身を清め始める。入浴前に体を洗うというマナーも、きちんと身に着けている。その一挙手一投足から、男たちは目が離せない。
混浴に来る女客の大抵は、盛りを過ぎた中年か老女性、或いは冷やかし気分の、若いがあまり美しくはない類だった。
男客はそのことを知っており、知っているからこそ気軽に待っていたのだが、現れた巴御前は男たちから魂さえ抜いてしまった。
誰一人として、巴御前が湯に入るまで動けなかった。
それほど美しく、挙措が典雅であった。
棒立ちで釘付け。男たちの視線が突き刺さる中、意にも介さずたおやかな足取りで湯へ。立ち上る湯気の中に浮かぶ白い肌と、それ以上に白い髪。タオルで胴体を隠しているものの、それが羞恥からでないことは表情の柔らかさで判る。
後ろからは、白く丸い臀部が丸見えであり、歩みを進めるごとにそれが揺れる。たぷたぷと揺れる、日本人に共通した垂れ尻はむしゃぶりつきたくなるほど柔らかそうだ。
ちゃぷ、と湯加減を確かめるように足先を湯に沈め、ゆっくりと入る。
タオルは湯につけないのがマナーである。心得ている巴御前は男たちがいつそうしたのか気づかないほどの自然さで、乳房と恥丘を隠していたタオルを丸めて頭の上へ乗せた。
「ふう・・・・・・」
まるで、人の目などないかのよう。この浴場に自分一人だけしか居ないかのように、巴御前は湯にくつろぐ。
ぱしゃ、と手で肩に湯を掛ける。透けるような白い肌がほんのりと赤みを帯び、見た目より幼い声で息を吐く。
巴御前は当然裸身である。しかし水面というものは揺れているし、屈折率というのもある。人が多く入っている湯の表面は大抵揺れていて、水中は意外と見えづらい。すっかり美しさに魅入られた男たちは、平素ならもう少し取り繕っていただろうが、伸びをして巴の体を見ようとした。
その様子が、おかしかったのだろう。巴御前は笑いながら、
「皆様はこの湯はもうお馴染みなのですか?」
声に似合わずはきはきした喋り方だった。混浴の男に話しかけるにはあまりにも快活な口調だったから、男たちはどきりとして、思わず顔を逸らした。
ようやく正気を取り戻したよう。思い思いに動き始めたが、大抵顔を逸らしていた。
「え、ええ、まあ・・・・・・」
なんとか答えた男も、不自然なほど顔を逸らしていて、巴には少しおかしい。男たちの初心な戸惑いを見ているのも悪くないが、湯を楽しむには邪魔である。助け舟を出した。
「ご遠慮なく。私も生娘ではありません。混浴に踏み入った以上、殿方の視線を咎めるような無粋な真似は致しません。節度さえ、守っていただければ」
昭和期にしても古風な喋り方である。その錯誤な口調が面白かったのか、二人ばかり、日に焼けた男が近づいてきた。
「カノジョ、面白いね。どこから来たの?」
「どこから・・・・・・さあ、どこなのでしょう。此度も山からだったように思えます。何処の産であったのか、もう私自身も忘れてしまいました」
「あはは、なんか堅苦しいのに面白いこと言うね」
湯を波立てながら、両側から巴御前へ近づく。昭和期のナンパ師はなかなか図太い。とはいえ、警戒を解くのが目的だから拒まれれば止まる。しかし、肩が触れる距離まで縮めても巴御前はにこにこと笑っている。
「お姉さんみたいな美人がさ、こんなとこに来るもんだからびっくりしちゃったよ。好きなの、温泉?」
「ええ、温泉は大好きです。此度はとても心地いい戦を終えたもので、その最後を締めくくるために参りました。いいものです。特に湯の中では、男も女も只人へ帰れるものですから」
巴御前を巴御前と知っていれば、思わず感嘆してしまう感想だが、そうでない者には戯言だろう。彼女の白い肌のどこにも、戦傷などない。とても幾多の死線をくぐった武人とは思えないのだ。
体と言えば、彼女は人体を素手で引き裂く。誉れ高い武勇は、特に薙刀に巴型という名の由来になったというだけで想像がつく。
しかし、それを証明するような筋肉が巴御前の体に見られない。おそらくそれは、巴御前が生まれながらに持っていた鬼の血が大きな要因だからだろう。つまり、巴御前は市井の女と変わらない、細くしなやかな体をしているということだ。
その、巴御前の太ももに、男が無遠慮に手を置いた。
さすがに拒否するかと思われたが、巴御前はにっこりと笑っている。とんだ世間知らずか阿婆擦れか。この無垢そうな顔を見ているとおそらく前者だろう。食い散らかすにはもってこいだ。
それに、近づいてみると体の良さがよく判る。
乳房は、谷間に手が埋まるほど大きい。昭和期にこのスタイルは、テレビの中でだって滅多に拝めやしない。そのくせ腰は細く、脚もすらりとして長い。日本人離れした体つきである。
思わず唾を呑んだ。そんな男を、巴御前は穏やかな表情で見ている。
先を越された、という苦い思いが浴場の男たちに共通している。あまりにも美しく、あまりに堂々としているものだから、つい二の足を踏んだ。これほどに警戒心もないのなら早い者勝ちだったものを、惜しいことをした。
気の早い者は、失った大魚の大きさと眩さに、とぼとぼと帰ろうとしている。
「ねえ、後で俺らの部屋に来ない? 遊ぼうよ」
軽い口調で、獣欲を隠そうともしない調子で囁く。巴御前は表情を変えずに、
「おや、後で良いのですか? せっかく服を脱いだというのに面倒なことをするのですね」
日本史でも、突然変異としか言いようのない特異性を持つ鎌倉武士。巴御前はその原型ともいえる武士であり、その思考法は単純質朴。更に彼女は鬼の感性も持つ。
若干、当世風の現代価値観に相応しい倫理観と貞操観念を持っているものの、激動の時代を駆け抜けた感性は人格にまで沁みついており、早い話がなかなか効率重視なのである。
どうせ性交時は服を脱ぐ。入浴のために服を脱いでいるのだから、わざわざ場所を変えてそのために着替えて、というのが不思議で堪らない。
さすがにこの言葉にはナンパ男たちもきょとんとしており、その隙を突くように巴のしなやかな指が男性器へ伸びた。
「いけませんよ。遊びも真剣に行わねば面白くない。殿方が女を誘うというのに、こんなに柔らかくては」
とはいえ、巴の裸身を前に平静を保つ男が居る筈もなく、半勃起状態ではあった。
「え、ええ・・・・・・?」
いきなり己の急所を鷲掴みにされた男は、すっかり縮み上がっている。この、世間ずれした女がなにをしでかすのか。握り潰されやしないかと、冷たい汗が頬を伝った。
「失礼」
言うが早いか、どぼん、と勢いよく水面に頭を沈ませて、湯の中の男のペニスを口に含む。
浴場の男たちは、巴が現れた時よりもぽかんとしている。
「うへあ!」
当事者の男は、もうパニックである。半勃起したペニスを水中で咥えられ、湯のそれとは明らかに違う温かさに包まれる。条件反射のようにあっという間に完全勃起してしまった。
「・・・・・・っ!」
口の中でムクムクと膨らんでいく肉棒。その逞しさに笑みを浮かべながら、巴御前は先端を舐る。
口の中に湯が入らないよう、完全に密閉して、しかし口内の空気は抜かない。唇だけが窄まって閉じ、口内にはスペースが出来る。舌の動きは自由自在。舌がうねった。
巴御前の舌は実に器用に動く。蛇が絡みつくようにして、表面裏面を問わず這いずり、時々頭を前後させて唇で扱く。
ナンパ男にとってまったく未知の快感だった。
湯に弛緩した体に我慢など出来るわけもない。湯よりも温かい吐息と唾液と舌がもたらす快感は、あまりにも甘美だった。おまけに不意打ちである。自分でも情けないほどあっさりと、ナンパ男は精を漏らした。
「お、うふ・・・・・・」
「っ!」
漏れ出した、という表現が相応しいか。快感が体に馴染むよりも早く、搾り取られた精液はお漏らしのような自然さで吐き出されていく。
口の中に溢れ出す精液の味と臭いに、巴御前は気を良くしながら残り汁を啜ってやる。
「ぼは、あ・・・・・・!」
水面から顔を出す。髪までもぐっしょりと濡れながら、口を開いて精液を出す。湯を汚さぬよう、手で受け止めながら。
「なかなかの濃さですが、勢いが足りませんね。女からの不意打ちも考えて誘わねば、こんな情けないことにもなるのですよ」
教え諭すように、微笑みながら、そう言った。
完全に、男たちは気勢を飲まれている。
十人も集まった混浴風呂に、全裸で入ってきたたった一人の女に、である。しかもその女は、ナンパ男の引っ掛けなど軽くいなしながら制し、居並ぶ男たちを見回した。
ほんのついさっきまで、女を食い散らかす捕食者の気分だったのが、完全に逆転している。そんな男たちの尻込みを見て取って、巴御前は湯から上がった。
「そこの方々、どうぞこちらへ」
丁寧な口調だが、武士らしく有無を言わせない。頭でなにか考えるよりも従ってしまった。岩風呂の縁に尻を乗せ、脚を湯につけながら男たちを両脇に立たせる。
「この辺りの殿方は慎ましいのですか? 揃ってこんなに・・・・・・」
そ、と手を伸ばして二人の垂れ下がった玉袋を支えるようにして撫でる。女を囲んでいるというのに、未だに完全に勃起していない男性器を見て、不思議そうに首を捻った。
巴御前からすれば、遊びに誘っていると同義で、なんの後ろめたさも気負いもない。断る者があってもそれはそれで構わないし、応えたのならやる気でない筈がない。
が、彼女は優しい。同時代に生きた、天才性のために他人に対して酷薄な義経とは違う。郎党に対しても面倒見の良かった巴御前は、したくとも出来ない者に労りがある。
「不意を打たれて戸惑っているのですよね。責任を持って、勇気づけてあげましょう」
ちゅ、と左の男のものにキスをする。
不思議と、淫蕩とは感じなかった。その所作があまりにも自然過ぎたから、たとえば愛猫にでもするような、光景に違和感がなさ過ぎた。
そしてそれは、彼女自身が男性の生殖器に対して口づけするという行為に対し、なんの不思議性も持っていないことを示している。当たり前なのだ。男の肉棒にキスをするくらい。そのことが、逆に淫らだった。
「さ、こちらも」
右の男は少し皮が被っている。そこから覗いた鈴口に、窄めた唇を当てる。
まるで母親のよう。寝付けぬ子供を見守るような優しい目で、ムクムクと勃起し始めたペニスを見ている。
そして、居並ぶ男たちに向かって流し目。
(あなた方は、どうなのです?)
そう言いたげに。いちいち励まさねばその気にならないのか、と。女が、男を盛り立てるためにするのは下からの応援だけではない。時として上から煽ってやれば、男は奮起するものだ。
その挑発的な視線で腹の決まった男が大半で、周りに垣を作るほど集まってきた。
「そんなにチンポ好きかね、姐さん」
少し肝が据わっていたのだろう。脚にまとわりつく湯を掻き分けて、もう完全に勃起していた肉棒の先端を、巴御前の眼前に突き出す。
「それでこそ我が日ノ本の殿方。ふふ、なかなかご立派ですね」
裏側に青筋の浮いた、活きの良い肉棒を前に、巴御前は舌なめずりをした。
「お二方は出遅れたのですから、こちらで我慢してくださいね」
両脇の男たちに断って、手で握る。両手に茎の構図である。
そして眼前に突き出された肉棒に向かって、大きく口を開けた。
「は、あ・・・・・・んむ・・・・・・」
価値観は武士のそれだ。敵を前にして怖気づくのは仕方ないが、勇ましく突っ込んだ相手には敬意と褒美を呉れてやる。
反り返った怒張を、なんなく口内に収める。さっきと同じ、あまりにも自然な所作だった。
寧ろ唐突に温かい口内に包まれた男の方が、戸惑いや快感にくぐもった声をあげた。
「ちゅむ、ん・・・・・・ちゅ・・・・・・ちゅぶ、ぷ・・・・・・」
動きも、特段に激しくはない。アイスキャンディーを味わうように、中ほどまでを咥えては戻し、キスをするように吸う。氷菓子ならば溶けだして、甘味が舌を濡らす。しかし咥えているのは肉棒である。巴の唾液に生臭い臭いと味がまとわりつき、それを啜り取って味わう。
口中から鼻に抜ける独特な臭いと、洗うのが不十分で落とし損ねていた恥垢のザラザラとした感触。巴御前は決して不快ではない。
繰り返していると、程なく先端から粘液が滴る。無味無臭の粘っこい液体は、舌にやたらとまとわりつく。初めは鬱陶しく思えたが、これが男が我慢し切れずに漏らした先走り汁だと学習すると、微笑ましく誇らしい気分になって、今では頬が綻ぶ。
「んぶ、ちゅぶ、ん、ちゅ・・・・・・ちゅぶ、ぷ・・・・・・」
一定の速度でピストン。唇で扱きながら先端を舌で撫でる。
口内の怒張がゆっくりと張りつめて、ビクビクと震えるのがよく判る。
と、同時に両手の肉棒を扱いてやるのも、巴御前は忘れていない。さすがに意識を三等分するなど、彷徨界の魔術師でもないのだから、手つきは単調ではあるが。
「お、おお・・・・・・!」
男が溢れる混浴に、自ら足を踏み入れて誘惑する淫乱女。浴場の男たちは巴御前をそう見ているが、それには相応しくないほど、落ち着いた奉仕。貪ろうとする昂奮も、甘い欲情を感じさせる性急さもない。ただ、自分を囲う男を快くしてやろうという真心があった。
巴御前のしなやかな指は、単調な扱きではあってもさわさわとよく動き、力加減も丁度いい。くすぐったさの紙一重のような、柔らかい快感で手コキしてくれる。
口も同様に、男の昂奮に合わせて、短いストロークで先端を扱き始めた。
「んぶ、ぶぷ、じゅぶぷ、ちゅぷ、くちゅ、ぴ、ちゅぴぴ・・・・・・!」
巴御前の肢体にまとわりついた湯の雫は、既に冷え始めている。
湯によって内部が温められているから、紅潮した肌の奥から汗が浮かんで、それが雫と混ざって肌を滑って滴り落ちる。
慈しむように目を細め、横髪を頬に張り付けながら口淫奉仕する姿は、そこいらの淫売など及びもつかないほど、清らかで高尚なエロティシズムを湛えていた。
どちらかと言えば、名画の美しさに蕩けるような気持ちで、周りの男たちは見守っている。先陣を切った同胞が、美しい女仏に供物を捧げる様子を。
「お、おお・・・・・・!」
同時だった。
刻一刻と乾いていく巴御前の肌が凍えぬよう、両脇の男たちは先端から熱い精液を迸らせ、口内の男は風呂上がりの水分補給を捧げるように、射精した。
横顔と肩に、口内に、吐き出される精液。熱く粘っこい液体が巴御前の白い肌にへばりつき、左側の男は勢いが強すぎて乳房の側面にへばりついた。
喉奥に向かって叩きつけるような勢いの精を受け止め、射精が終わるまで口を離さない。最後の辺りはもう白くはない。精子を守るたんぱく質で覆い切れなかった分は、より粘っこかった。透明な残り汁までも丁寧に吸い上げて、ちゅぽん、と音を立てて口を離す。
無論飲む。飲み下す。口に出されたものをいちいち吐き出して手や床を汚す面倒はしない。ここまで挑発して順番待ちをさせてしまえば、最早煽る必要さえもないのだ。
射精を終えた三人を称えるように、垂れ下がった玉袋をいちいち撫でてやる。そして休憩のために下がらせる。もし欲情が収まらずもう一度奮起するなら、その時にまた相手をしてやればいい。
今は、どの男も下腹部を熱くおっ勃てて待ち侘びている。一人ずつ一度ずつ、相手をしてやるのが女の礼儀だろう。
「さて、黙ったまま受けるだけというのも退屈でしょう。思い思いに掛かっていただいて構いませんよ」
不敵に笑う。その笑みに反撃するように、男たちはにやにやと笑いながら取り囲んだ。
二人、巴御前の両脇に膝をついて乳房に手を伸ばす。もう一人は後ろから尻をまさぐりながら正面へ腕を回す。更にもう一人は男たちの間に立って、巴御前の顎を指で持ち上げた。
「さ、いただくか」
柔肌に、男たちのごつごつとした指が這いまわる。蝶に群がる蟻の如く、餌に食いつく鰐に似て、思い思いに男たちは巴御前を味わう。
乳房を揉みしだきながら、ツン、と慎ましく屹立した乳首に吸い付く。
堪らず体を跳ねさせた巴御前だが、唇は既に男の舌の侵入を許していて声にならない。
男の指が巴御前の薄い痴毛を掻き分け、慎ましい花弁をなぞっている。
濡れているのは湯や汗のためだろう。少し拍子抜けしたようだが、指を上下に動かしてその気にさせようと躍起になる。
他にも、貪られる女の痴態に昂奮した男たちが、我慢できずに自分で扱き始めた。
大衆浴場の露天風呂は、破廉恥な輪姦会場へと様変わりした。
中には意気地のない者もある。この異常な光景に肝をつぶして、足早に脱衣所へ去る男が一人。
男たちの為すがままに嬲られながら、巴御前はその男の影もきちんと横目で捉えている。しかし、乗り気でない者に無理強いをするのは無粋である。去る者は追わない。残った者と楽しめればそれでいい。
(もしも、かるであの勇敢な少年がなにかの間違いで来てしまったら・・・・・・)
さすがにその時は、青少年の健全な教育のために解散しなければならないだろう。その程度の倫理観はきちんとしている。彼女にとってこれは娯楽。スポーツや読書とまったく同列の、楽しみに過ぎないのだ。
だからそうならないことを祈る。きちんと疲労を睡眠に溶かして、清々しい朝が来ることを心から願っている。
「ちゅぶ、ん、む・・・・・・ちゅば、ぶ・・・・・・ちゅぶ、ぶ・・・・・・」
唇を貪られ、口内を舐られる。
長さにしてみればたった二、三センチ。そんな程度の舌が侵入し、唾液を流し込まれただけで、自分の体が侵食されるような気分になる。
キスに関しては、あまり好きではない。特段嫌いでもないから、これで男が悦ぶのなら断る理由にはならないが、なにが良いのかはよく判らない。
(魔羅をしゃぶる方が、簡単で早いように思うのですが)
楽しみ方にもいろいろあるのだろう。巴御前は為すがままに男の口づけを受け入れている。そういう従順な女に対して、覚える昂奮というものがある。
「ちゅび、ぶぷ・・・・・・へへ、これはいい・・・・・・!」
乳首をしゃぶる男が思わず漏らした。
さっきまでの積極的な男への奉仕とうってかわって、巴御前は体の力を抜いて四人の責めを受け入れている。この白く柔らかい体を好き勝手にしていいと言外に示されているようで、これほど都合のいい女はそう居まい。
きめの細かい肌は触っていて心地よく、湯で温められて舐っても良い。桜色の突起が舌に跳ね返す弾力も楽しく、更にそれなりに敏感なのか、時折体を弾ませる様子は優越感と嗜虐心をそそる。
「エロい女だ」
囁く男も、秘裂をなぞる指でそう感じている。
愛撫を受ければ、秘裂は正直に準備を整えている。小陰唇が充血してぷっくらと膨らみ、膣口が綻んで少し粘っこい液体を内側から溢れさせている。指にまとわりつく粘液の感触と熱くなっていく部位は、着実に男を迎え入れる態勢を整え始めている。
もう片方の手で揉みしだく尻の柔らかさも楽しい。少し強めに掴んでみても、拒む様子もない。与えた刺激が全て快感に変じ、たらたらと秘処から蜜を溢れさせる女が、エロくなくてなにがエロいというのか。
巴御前の体を味わうだけで、男たちの勃起は既に最大膨張にまで高まり、堪え切れない衝動が湧き起こってくる。
「おい、そろそろ・・・・・・」
促したのは誰だったのか。囲んで見守る誰かが、順番待ちに堪りかねたのかもしれない。
しかし、総意ではあったのだろう。男たちは目を合わせることもなく、息の合った動きでそれぞれ体勢を変えた。
同じ女を味わい尽くすという統一目的の元の個々人は、群体にでもなったように通じ合っていた。
巴御前の足の間に下半身を入れ、腰を持ち上げる。顔の前に肉棒を突き出して頭を掴む。正面に立って乳房を両側から寄せる。
少し背を反って、男たちへの奉仕体勢を為すがままに受け入れた巴御前の、垂れ下がった両手に肉棒を握らせる男もあった。
右手が逆手、左手が順手に、二刀流を構えるかのように扱かせる。
最早、取り囲む男たちから巴御前が見えない。それほどに完璧な包囲網であり、女体の余すところなく奉仕させる体勢となった。
無論、巴御前は抵抗しない。しなやかに体をくねらせて、男たちに体を使わせてやる。
「んぶ、ぼ・・・・・・」
口の中に差し込まれる肉棒。頭をがっちりとホールドされて、口腔を肉穴に模して好き放題使われる。
「お、ふう・・・・・・」
乳房に挟ませた男は汗と湯に濡れた乳肌に肉棒を擦り付ける。同じ日本の英霊である頼光などのセックスアピールの権化のような大きさはないが、肉棒を挟むに足る大きさの乳房など、この時代では珍しい。
それを好き放題に出来る幸運は、取り囲む連中が羨むほどだ。
「ふっ、ふ、ふ・・・・・・!」
鼻息が荒いのは両手に握らせている男たち。
巴御前が自発的に動かせるのは両手だけだ。そのため、意外に器用に動く。しかしそれ以上に、白魚のような美しい手に自分の手を被せ、好きな圧力と好きな感覚で扱かせる。
他の部位に比べて少ない昂奮を刺激で補おうと、この二人は誰よりも激しい。
「へ、へへ・・・・・・」
期待に胸を躍らせるのは巴の下の男。
肉付きが良いながらも細めの腰を掴み、魅惑的な丸い尻を目で楽しみながら秘裂に先端を宛がう。
そのままゆっくりと、無抵抗の巴御前の中へ侵入していく。
「んぶ、ぼ・・・・・・! んぶう・・・・・・!」
口を好き放題に嬲られながらも、喉奥から溢れてくるくぐもった悲鳴。
柔らかい肉の穴を、硬い肉の棒が割り入っていく感覚。膣を取り囲む筋肉と神経に伝わる圧迫感が快感へと変じ、見た目以上に強く締め付ける。
「うお! くっ・・・・・・!」
巴御前の膣襞は、細かい溝が奥に向かってうねりながら深くなっていく。粘っこい愛液に包まれた襞が、侵入してきた肉棒に絡みつく。
柔らかくほぐれた膣は、いきなり侵入してきた、今日初めて会った男の肉棒を歓迎している。いきなりの快さに、気を引き締めねば即座に搾られる、と男は奥歯を噛んだ。
「ん、ぼ・・・・・・! ぐぶ、ぶ・・・・・・っ、ひぐ! おぼ、ぶ・・・・・・!」
頭を鷲掴みに、唇と舌と口内粘膜に擦り付けられる肉棒。分泌された端から唾液が泡立つほど激しい動きに、逆らわない。下半身から立ち上る甘い快感に嬌声を漏らしながら、男の獣欲を受け止める。
それだけ好き勝手に女体を貪ると、女に奉仕をまかせっきりにするよりも射精は早い。
両手の男たちがまず音を上げた。
「く、うう・・・・・・!」
両側から吐き出される精液。巴御前のわき腹や腰を汚し、べったりと張り付いて落ちてこない。肌にへばりついた粘液の熱さと感触に、背筋がぞわりと震えた。
残り汁までしっかりと搾り出された後は、交代である。まだ勃起したままの男が五人は居る。急いて交代し、握らせる男たち。
もう一人は待っている間に限界に近かったのか、巴御前に握らせて二、三度扱かせるとすぐさま精を放った。
ほぼ同じ場所に吐き出される精液が、先着の精と混ざり合って滴り落ちていく。
これだけの女を前に、やはり手でというのは勿体ないのではないか。そう思い始めたのか、左手の交代は現れなかった。右手で握った男のものを両手で扱いてやる。
その間も、当然口内を乱暴に犯されながら膣を突き上げられている。
「ぶじゅ、ず・・・・・・! ごぶ、んぶ、ぶっ・・・・・・んぶ、う・・・・・・!」
頭を使って扱く動きが、だんだんと小刻みになっていく。行為に慣れていない者でも、その予感は感じ取れた。
「ぐぶ、ぶぷ・・・・・・ぼじゅ、ず・・・・・・! んぶ、ぶ・・・・・・んぶう!」
杭打ちのように、根元まで頭を押し込んだ状態で無遠慮に放たれる精液。
喉奥に叩きつけるような勢いで迸る精に思わず目を見開き、満足するまで離さない男の太ももを思わず叩いた。
鼻から精液が逆流し、残りは口内に叩きつけられる。人を溺死させるのに大量の水分は要らない。呼吸器が空気を取り込む通り道の、六割以上を塞いでしまえば生命維持に必要な酸素が供給されない。
精液で溺れる。
それは、たった一人の精液でも充分可能である。が、それを目的としないのなら、自らが吐き出した精液で悶絶する姿を楽しみ切ったなら、窒息寸前で解放される。
「ぶぼあ・・・・・・!」
塞がれた気道が、喉の筋肉が、開かれた空気の道に粘液を吐き出す。痰を吐くよりも強い勢いで、口内の性癖を弾き出す。
「げぼ、は・・・・・・! ゲフ、ふ・・・・・・ぐ、ぶ・・・・・・は・・・・・・」
液体の絡む咳をしながら、びちゃびちゃ、と精液を吐き出す。
余裕たっぷりに男を誘っていた女が、初めて見せた無様な姿。吐き出された精液に苦しみ、悶えるようにして苦しむ姿は加虐心を刺激する。
まだ精を蓄えた男たちは勿論、一度射精した男たちの肉棒が反応してしまうほど、その様は刺激的だった。
人体は呼吸が乱れると、その効果は全身に及ぶ。況して窒息寸前ともなれば、全身の筋肉が硬直し、窒息が進むと不規則な蠕動を繰り返す。
当然、膣も同様に、女すら意図していない不規則な締め付けを繰り返すことになり、ただでさえキツい膣圧がランダムな強弱を繰り返す。
「くああ・・・・・・!」
そんな締め付けに耐えられる男など居る筈がない。無意識に搾り取るような、浅いところから奥へ向かって、うねるように締め付ける動きに堪らず精を放った。
無論、膣内射精である。外に出すなどという思考が過ぎる筈もない。また、行きずりの女に無責任中出しを決める背徳感と開放感に、太刀打ちできる倫理観もありはしない。
「あ、ひ・・・・・・!」
その熱さと感触に、巴御前も意図せず達したよう。
腰を艶めかしく震わせ、男の上で踊る。男の扱いに慣れた膣は、もう何百回もそうしたように男の精液を搾り取る。
膣内に満ちていく熱く粘っこい感触に達成感を味わいながら、巴御前は最後の一滴まで尻を上げなかった。
「おわ、は・・・・・・あ・・・・・・」
巴御前がようやく腰を上げ、萎え始めた肉棒を解放した時には、下の男は既に弛緩していた。貪欲に精を搾る膣の動きに、快感の向こう側を見せられて、精も根も尽きたようだ。
その様子を、生唾を飲みながら見守る男たちに、声はない。いったいどんな快さなのか。あの膣に最後の一滴まで搾られたい。そういう欲求を共有しながら、誰かが一歩前に出た。
その時、
「ちょっと、なになさってるんですか!」
脱衣所から男が二人、服を着たまま入ってきた。
従業員らしい。騒ぎを聞きつけたのか、それとも臆して逃げた者が教えたのか。
こんなことは度々あるらしい。情欲に駆られた獣どもが、場所も弁えずに発情しておっぱじめてしまうことが。その後始末も経験済みの二人だから、表情は至極迷惑そうで、巴御前を見ても軽蔑を崩さなかった。
「いいとこだったのに・・・・・・」
誰かが呟いた。こうなってしまってはこの騒ぎも終わりだろう。勃起した下半身を持て余しながら、重い足取りで脱衣所に戻ろうとした時、
「この湯の方ですか。ご迷惑をおかけしました」
凛とした立ち姿で、頭を斜め四十五度に下げる巴御前。あまりに場に似つかわしくない所作から、従業員の二人は訝しんだ。
(もしかして、犯罪・・・・・・)
この女は痴情に耽っていたのではなく、複数の男たちに嬲られていたのではないか。もしそうなら、このまま客を帰すわけにはいかないし通報しなければいけない。
更なる面倒への予感と、太ももから精液を溢れさせる女の、あまりの立ち姿に同情して困惑した。
が、巴御前は武芸者特有の、いつそうしたかも判らないほど優雅で隙のない足取りで近づき、
「お騒がせしたお詫びに、お二人も楽しんでいってくださいませ。私、せいいっぱい努めますので」
と、あっさりと一人の下着を剥いだ。
この場の誰も知らないが、激動の平安後期を戦い抜いた女傑である。生殺与奪を握っていると言って過言でない。生むを言わさず、二人の衣服を剥ぎ取り、体を水平に曲げて股間に顔をつけた。
「不意打ちでも楽しませてみせますので、ご堪能ください」
当然、いきなり下半身を裸にされた男の逸物は勃起しておらず、困惑するように先端を舌に向けて揺れている。その奥の、玉袋に狙いを定める。
「あ、も・・・・・・」
唇を窄めて、皮の弛んだ玉袋に吸い付き、左手でさわさわと陰茎を撫でてやる。同時に入ってきた男に流し目を呉れて挑発。
なんのために、上半身だけを折り曲げて苦しい体勢で奉仕しているのか。微笑むようだが挑発的な視線で意図を理解したが、唐突な好機に困惑して立ち竦んでいる。
男と言えど、そんなこともあるだろう。巴御前は理解してやって、奉仕に励む。どこかでその気になるならその時に付き合ってやればいい。
今は、この毛むくじゃらの玉袋へ奉仕してやって、その気にさせてやらねば。
「こ、困ります、お客さん・・・・・・」
口ではそう言うものの、玉袋をしゃぶられる快さを引き剥がすことも出来ず、棒立ちである。手の中の棒も、排尿を行う器官から女を孕ませる器官へ着々と変貌している。
「ぼじゅ、ぶ・・・・・・ちゅぶぷ、ぶぽ、あ・・・・・・!」
敏感な器官である玉袋を愛撫する心得は、ある。厚い皮の向こうに感じるコロコロとした感触のものに、直接刺激が当たらぬよう、皮自身を吸って離す。
片方の玉袋を含み、僅かに唇との間に隙間を作って啜る。卑猥な音が響き渡り、微細な振動が皮の向こうにまで伝わる。
じんわりとした快感が腹の奥に、更に会陰を通って背筋へ駆け登る。得も言われぬ快感に爪先立ちになり、蕩ける心地で受け入れる。
そんな光景を見せつけられたもう一人の従業員は、堪りかねたように下半身を出して、巴御前の背後に回る。
「・・・・・・んふ」
男の玉をしゃぶりながら、尻を振って誘う。どこから見ても淫売だが、ただの淫売にはない爽やかさがどこかにあって、こんな異常事態なのに罪悪感が湧かなかった。
「ほぐ、う・・・・・・!」
玉を口に含みながら、喉奥から搾り出された叫び声。
一度精液を腹の奥に放たれた膣に、無遠慮に侵入していく肉棒。その圧迫感に思わず声が漏れた。
「んぶ、ぶぶう・・・・・・! んぼ、おっ・・・・・・ほぐう!」
男はそのまま腰を激しく打ちつける。
性行為を楽しむ動きではなく、昂奮と快感をそのまま叩きつけるような動きだった。
汗か湯か蒸気か、しっとりと濡れて照り光る巴御前の尻に、男の腰が叩きつけられる。ぱっくりと開いてめくれ、膣内の襞が覗く淫口に肉棒が出入りする。
激しさのあまり泡立った愛液が結合部から溢れ、石の床にボタボタと落ちていく。
「んぼ、お・・・・・・っ、おぶ、ぶぷ・・・・・・! んぶ、ん、ん、んん・・・・・・!」
不安定な姿勢に苦しんで、安定を求めて左手が自分の腰を掴む。それを捕らえて、引っ張りながら腰を打ちこむ男。巴御前の右手は、玉を咥えた男の腰に回したままだ。
まるで捕らえられた蝶のよう。上下の口を蹂躙される姿は、嬲られる獲物にしか見えない。
そんな中でも、巴御前の声には喜色が混じり、鼻に掛かった甘さを含んでいる。
素直な声音が表すように、体もまたその悦びを表現している。
奥にうねる膣が手前と奥で二段階、別々のタイミングで収縮している。みぞの深い膣が快感に従って不規則に締め付け、しかもそれが二つある。別の生き物が咀嚼しているような動きに、理性を保つ男など居る筈がない。
その魅惑の肉穴に突っ込み、思うままに抽送を繰り返せることの悦びと征服感は、容易くタガを外していく。
「んぶう・・・・・・!」
堪りかねた男が、一度巴御前の頭を引き剥がして口の中へ、フル勃起した肉棒を突っ込む。
「じゅぶ、ぐ、んぶっ・・・・・・んぶ、うう!」
まるで串刺しである。上下の穴が一直線に肉棒に貫かれ、二人とも好き勝手に腰を使っているから巴御前のしなやかな体が激しく揺れている。
「んう、ご、ぶ・・・・・・! じゅぶ、ばっ・・・・・・んんう・・・・・・!」
膣を抉られる快感が、喉奥から嬌声を搾り出す。巴御前の白い喉をぽっこりと膨らませるほど侵入した太い肉棒の先端が、その嬌声で震えて心地いい。喉の粘膜と口蓋の粘膜に擦り付けながら唇まで戻し、今度は裏筋に舌のザラザラを擦り付けながら奥へ。
口と喉を膣のように抉られながら、直接伝わる熱気と臭気。満足に呼吸が出来ないうえ、逃れようのないそれらが脳内を占め、頭がぼうっとする。
そんな頭に下半身から叩き込まれる鮮烈な快感。巴御前に、行為が始まる時のような余裕はない。視線を周りに巡らせることも出来ないし、思考さえ、止まってしまっていた。
腕も脚も既に弛緩しており、男たちに持ち上げられるままに串刺し体勢となっている。仮に手を離してしまえばそのまま崩れ落ちるだろう。
そこに居るのは人のふりをした鬼ではない。自らを人と思い込んだ鬼でもない。ただの女が、されるがままに蹂躙されている。
そしてそのことを、薄れゆく意識の中で望んでもいた。
「おご、う・・・・・・おぶ、んぶ、ぶぶう・・・・・・!」
段々と、男たちの動きが早く小刻みになっていく。誰が見ても、その瞬間が近いのだと判る。平素ならば巴御前も察した。しかし、窒息寸前の気持ちよさと膣を抉られる快感に脳を占領された巴御前は、もうそんなことさえ気づけない。
「うぐ、うう・・・・・・!」
限界まで、男たちも堪えた。この快い瞬間を少しでも長引かせようと、歯を食いしばって耐えた。しかし、快感の限界地点がもう近い。
ならばいっそのこと、最高の瞬間で果てたい。
ぐっと、腰を押し込む。
「んぶう・・・・・・!」
口の男は喉奥に先端を押し当てるほど深く挿入し、巴御前の鼻腔に陰毛が押し当てられ、下顎の辺りで玉袋が揺れた。
膣の男は根元まで押し込んで、狭まった肉襞を掻き分けて奥の窄まりに先端を押し当てている。思わず、きゅっと膣が締まった。男の侵入を阻むためなのか。それとも一度侵入してきた男を逃がさないためなのか。おそらく、判らない。女性器に訊いても判るまい。
大切なのは、最高の瞬間がもうすぐ近いことと、そのためにこの女を逃がさないことだ。
「ぐぶ、ぶ・・・・・・! うぶ、んぶぐ、んっ、ん、んぶぶ、ぶ・・・・・・!」
小刻みに揺さぶる。膣の男はもう最高のポジションを決めたらしく、好ましいところへぐりぐりと押し当てて揺さぶっている。巴御前の尻が揺れ、腰は絶対に逃がさぬよう鷲掴みにされていた。
大変なのは口の方で、喉に向けて小さくピストン運動をしている。襞や締め付けが性器ほどではないから、これくらいは必要なのだろう。朦朧とした意識では舌を絡めたり唇を窄めてやったりということが出来ないから、やむを得ない。
そんな時間も、何秒とない。絶頂付近まで上りつめていたからこそのこの行動なのだ。
二人の射精はほぼ同時。
喉奥に向かって無遠慮に放たれる精液は胃に直接落とすよう。固形物寸前の粘っこい液体が自動的に喉を通過して胃に向かっていくのが感覚で判る。だが吐き出される精液の量と勢いはそれだけに留まらず、逆流して口と鼻に満ちていく。
「ぼぽあ・・・・・・!」
巴御前の、形のいい両鼻から凄い量の精液が噴き出した。窒息寸前のところを、物理的に気道を塞がれてほとんど白目を剥いて、濃厚精液を吐き出している。それでも、男は頭を掴んで離さない。自分が満足するまで、僅かでも逃がすつもりはなかった。
膣の方も、奥の窄まりに向けてたっぷりの精液が放たれ、胎内を満たす。襞にへばりつくような濃い精液が、最後の一滴まで膣で吐き出される。膣の方もそれを待っていたように絡みつき、残り汁を搾るようにうねって締め付ける。
射精直前の、密着の時間よりも長かっただろう。二人は完全に精を吐き尽くし、一息吐くまで巴御前を離さなかった。
「ふ、う・・・・・・」
と、汗を拭いながら身を離した時、既に巴御前の全身は弛緩しており、そのまま石の床に横たわった。
自身がこぼした愛液と、溢れて逆流した精液の溜まりに身を沈めながら、ヒクヒクと全身を震わせている。
無惨だった。凌辱という言葉がぴったりなほど、食い尽くされた女の姿。それでもなんとか呼吸をするために、顔を上に向けて、
「がぼあ・・・・・・!」
と、喉にへばりつく精液を吐き出す。溺れた者が水を吐き出すような仕草の後、ぐったりと弛緩しながら細い息を吐く。
膨らんで萎む腹と胸。喘息患者のような弱弱しい呼吸は同情を誘うが、同時に嗜虐心もそそられる。
ちなみに、この場に一度も射精していない者はもう居ない。待っている間に堪え切れず射精した者もあって、全員が一度は精を放っている。しかし、巴御前のこの姿に思わず、萎えた筈の肉棒が硬くなってきた。
「ず・・・・・・は、ぶ・・・・・・ぶへ、あ・・・・・・は、あ・・・・・・」
ひどい顔だった。凛とした大和撫子はそこに居らず、鼻と口から逆流した精液を、拭くことも出来ずに無様に垂れ下げて、汗に浮いた無様な顔。
その様子に堪りかねて、一人が覆い被さった。
巴御前は全身を弛緩させたまま、抵抗もしない。そんな力も失ったのかと思ったが、脚だけが男の腰に絡みついた。
まだ終わらない。終わらせるつもりもない。
巴御前は精液まみれの顔で、
「う、ふふ・・・・・・」
確かに笑ったようだった。