背徳転生―エログロ世界に転生したけど、だらだら生きてます― 作:どくいも
『……あの村に私たちの場所はもうない。
だからこそ、ここで新しい私達の居場所を作るんだ!』
彼女は、とある小村の娘であった。
冒険者ギルドはなく、村に商店が一つしかない。
村の防衛は守衛任せのそんな農村の出身であった。
そんな彼女の人生の転機は、彼女が10の時。
彼女の父が、娘の解熱のために危険と分かりながら、淫魔蔓延る森の中へと潜りに行ったことだ。
その時の出来事が原因で、彼女の父は淫魔の呪いにより色情化。
そんな父を介護した母親も、同様に色情化。
そのまままともに生活すら営むことができず、その後数年もしないうちにどちらも亡くなってしまった。
『……残念ながら、お前の家の畑は、お前の両親が呪われた上でお楽しみしたせいで、まともに使い物にならないな。
さらには、放置すると他の家にも呪いが伝染するかもしれないなぁ』
『俺様への服従とケツアナへの服従の接吻さえすれば、お前の家の畑をどうにかしてやるかもしれないぞ?』
淫魔による呪いは強く、ただでさえ貧乏であった私はすべてを失った。
だから、彼女はそれらを取り戻すために、【冒険者】になった。
今までの失ったものを取り戻すために、あるいは淫魔のせいで狂った人生を立て直すために。
幸いにも、彼女は戦うものとしての才があったらしく、冒険者を始めてからは順風満帆であった。
依頼をこなせば、成功し、探索すればお宝が見つかる。
淫魔を見つければ無事撃滅でき、冒険者としての格もどんどん上がっていった。
それに伴い、街一番のダンジョンに入る許可ももらえ、市民権も目前。
ゆくゆくは、銀級や金級冒険者になり、自分だけの居場所を作る。
そんな夢を持っていた。
――だからこそ、彼女は忘れていたのだ。
――自分たちが相手にしている淫魔共が、どれだけ恐ろしいかを……。
「いや、やめ……。
あああああぁぁああああああ!!!??」
それゆえに彼女は犯されていた。
場所は、かつての彼女の家。
辛い思い出もうれしい思い出もたくさんあった彼女の古巣。
しかし今はもうない、
「ひぎぃ!痛い、痛いィぃィ!!
もうやめて……やめてぇ!?」
彼女は俯き、悶えて。
そして、泣きながら、許しを請いていた。
「めぎひひひぃぃぃ、ひぎぎぎぎ♪」
そんな彼女を犯すのは一人の巨漢
蹄のついた四肢、色欲にまみれた目、頭部に生えた角。
「やめて!!私を壊さないで【化け物/お父さん】!!」
そうだ、それは彼女が罠で飛ばされた先で出会った、羊の姿をした淫魔であった。
そうだ、それはかつて色欲にまみれてなお、最後まで彼女を大切に思い、最後まで守りきってくれた、彼女の父の姿でもあった。
最愛と最悪が入り混じったあり得ざる者、それが今の彼女を犯している存在であった。
「助けて、お母さん!お母さん!」
そんな異常事態故に、彼女は思わず助けを求めてしまう。
もちろん、彼女の母もすでにこの世にいないのはわかっている。
しかしそれでも彼女は思わず叫んでしまった。
――だからこそ、それは最悪の形で裏切られる結果となった。
「おご、おご♥おごごごごご♥
おチンポぃ♪おじんぼぉ♥♥」
そうして、彼女の視界の端に現れたのは、最愛であったはずの母親がさらに穢されている姿であった。
母親の姿をした雌羊が、多くの肉棒相手によがり、乱れ、堕落している。
相手は淫虫であったり、かつての知り合いであったり、あるいは今組んでいる冒険者であり幼馴染でもある相棒でもあった。
「あ、あ、ああ……」
かつてのトラウマと新たなトラウマが、彼女を苦しめる。
「ああ、ああ、ああああぁぁあああ!!!」
既にここに堕ちてから、彼女は無限に苦しめられていた。
既に亡くなったはずの死者と思い出を通して、彼女の過去も意志、そして記憶と信念までも壊されていった。
「やだ、やだ、やだぁぁ……。
やめてよぉ、やめてよぉ」
そうして壊されたものの中には、父に対する思い出があった。
父の温かい手の思い出は、こちらを汚し犯す、恐怖の手となった。
母が作ってくれ対する思いも、壊された。
貧しくも心温まる、かつて母が作ってくれたクリームたっぷりパンケーキの思い出も、魔羊のドロドロした精液と蠢く淫虫の舌触りで上書きされてしまった。
さらには、それらを壊されたことで、自分の信念も崩れてしまった。
かつて淫魔に壊されたものすべてを取り戻す反骨と強い闘志は、淫魔相手に恐怖し、媚びへつらうべきだとわからされてしまった。
「ああ、ああ、あああああああぁああ!!??」
そして、折れた心は体にも悪影響を与えていた。
淫魔の唾液により汚された皮膚は異臭を放ち、乳線はぼこぼこと腫れ上がる。
指先は精液で灼けてふしくれてしまい、足は歩き方を忘れてしまった。
膣は巨大な淫魔の肉棒を握ることに特化し、子宮には妖魔の精で満たされてしまっていた。
「あ……あぁ……」
心が折れ、記憶は上書きされ、体すら汚される。
魂すら陥落寸前。
だからこそ、彼女が完全に堕ちるのも時間の問題であるはずだった。
彼女の心が壊れ、廃人になるか。
それとも壊れた魂が生き残ってしまうことで、妖羊の下僕となるか。
どちらにしろ彼女の未来は閉ざされる、そうなるはずであった。
――吹き飛べ
「め、めぎゃあぁあああああ!!!!!!!!」
だからこそ、その時の出来事は、彼女の心をそれ以上に変えるのにふさわしい出来事であった。
「ん♡……はぁ♪」
それから数日後、彼女は喘いでいた。
場所は相変わらずの彼女の思い出の家。
しかし、それでも先ほどまでの悪夢とは違い、部屋は整理され、窓の外からは暖かい日の日差しが漏れていた。
淫虫や妖魔の汚濁は存在せず、ただごく普通の質素ながらも清潔感のあるそんな部屋に戻っていた。
「あ……あぁん♡」
もっともそれでも、そんな思い出の部屋でやっていることは少々清潔感から離れ気味ではあった。
(……うぅ、どうしてこんなに感じちゃうのぉ?)
そんな事実に、恥ずかしく思いながらも彼女は拒否しなかった。
絶望に打ちひしがれている中で自分を助けてくれた謎の男性。
やや小柄ではあるが、力は強く、頼もしい。
童顔ながらも、それでも整った顔をしており、直視するとたかりと心臓が震える。
そんな物語の王子様のような男性に、彼女は全身くまなく愛撫されていた。
「ひぃ♪だ、だめ……♡
そこは、汚い……♡」
口先だけは断る声を上げるが、体は彼の動きを阻害しない様に、ねじり動かす。
彼も自分の心を見透かしたのか、自分の望む場所を優しくも強引に舐めてくれる。
(あぁ……♡ずるいぃ……♡)
しかし、少々マニアックなプレイであっても、彼女は癒しで満たされていた。
それは心情の問題だけではなく、肉体的な意味でも。
淫魔に穢されて、あるいはもう人間の女として機能しているか怪しいそんな肉体であっても。
彼は優しく受け入れ、あるいは積極的に愛撫してくれた。
「あぁ……♡」
そんな彼の愛撫を受けるたびに、彼女の心と体は喜びではねていく。
妖魔の精液でふやけひび割れたの指先は、彼と指を絡め、撫でるために力を取り戻した。
恐怖とストレスでガサガサになった肌も、張りと潤いを取り戻した。
喉にも声が戻り、乳房に残った無数の腫れと傷も治り、黒ずんだ性器もきれいなピンク色になった。
「あ……♡♡」
そんな献身的にこちらに奉仕してくれた彼が、少し恥ずかし気にこちらの頬にキスをしてくれた。
それは、ある意味では子供っぽく、今までの愛撫と比べてずいぶんと優しすぎるものでもあった。
――ちゅ、ちゅ、ちゅ♪
「……あ、あ、ふぁああぁぁぁぁ♡」
しかし、だからこそ、それは彼女に最高の快楽を与えた。
犯されるのではない愛のある性行為を。
慈しみ、こちらを思いやる甘い愛撫を。
肉体や性感ではない、優しさによるキスで彼女の体は一瞬でとろけてしまった。
「好き、好き、すきぃ♡」
そうして彼女は、彼に身をゆだねた。
但しそれは決して独りよがりではない、彼女が彼を思いやり、彼が彼女を慈しむ。
お互いがお互いに、高めあう。
ある種正しい性の時間が過ぎて行った。
「あっあっあっ♡」
だからこそ、彼女たちが一線を超えるまではそこまで時間はかからなかった。
そもそも彼女は、ただでさえ妖羊で汚され性的に飢えているのだ。
そこにやさしい愛撫と心許せる男が来れば、こうなるのも必然であった。
「好き、好き、大好き♥」
欠けたはずの部分が修復されるのを感じる。
歪んだ認知を正されるのを実感する。
汚れたはずの自分でも、愛し肯定されることで尊厳が戻ってくる。
「あっ、あっ、あっ♥」
唯一の不満点は、相手の男性がしゃべってくれないことだ。
しかし、それすら今の彼女たちには、互いの愛を確認しあうためのスパイスにしかならない。
かくして、二人の愛は最高潮にまで燃え上がり來るべき時がくる。
――……!!
「……!いいよ、中に、中に出して♪」
言葉にせずとも、お互いにすでにその瞬間は合わせることができた。
噴き出る潮に放たれる白濁液、痙攣する膣と肉棒。
先ほどの妖羊とは違い、多量で濃いながらも、ぼこぼこと脈動もだまも存在しない。
その匂いや臭さはあっても、嫌悪感や恐怖感はなく、むしろ愛しさすら感じながら、彼女はそれをうけいれた。
注がれた膣は恥ずかしさを感じながらも、きゅうきゅうと肉棒へ抱きつき、最後の一滴まで彼の子種をその子宮へとしまいこんだ。
「……えへへ、もう一回しよ♥」
かくして、彼女は、彼女が満足するまで存分に彼との成功を続けるのでした。
「……ん♪今日もおはよう」
そんな風に、彼と逢引をしてからすでに何日経ったか。
すでに彼女の脳内から妖羊の情報はほとんど消えていた。
その肉体も、すでに健康的な肉付のいい女性のものとなり、瞳も強い光を放っている。
それはかつての彼女、すくなくとも妖羊に襲われる前の状態の彼女に戻ったといってもいいだろう。
――……?
「えへへ、今日もこっちは元気だね♪
今日は手でするね?」
訂正、どうやら、以前よりも性欲は強くなっているらしい。
が、それでもまぁ妖羊に襲われ、壊れてしまった頃よりはましなのだろう。
――……。
「昨日はお尻の穴多めだったから。
今日は前の方でやろうよ!」
――……。
「それとも、今日は一緒に遊ぶだけにする?
お母さんにケーキ作ってもらって、お父さんと一緒に川に行くの!」
――……。
「……。
ごめん、わかってる、わかっているんだけど……」
しかし、それでも、このような時間は無限ではない。
窓の外を見ると、そこはただの青空ではなく、いびつでゆがんだ光が溢れている。
それは、空だけではなく、よく見ると周囲の家具も、服も、なんなら自分自身さえ覆いこんできていた。
「大丈夫、本当にわかってるつもりだよ。
私がそろそろこの光を受け入れなきゃいけないんでしょ?
そうすれば、現実に帰ることができる。そういう話なんでしょ?」
そして彼女は、ここが【夢】の中であることも気がついていた。
そう、ここは本来ならば妖羊が彼女を堕落させるために作り出した幻想の狩場であり、今自分がここで平和に過ごせているのは、目の前にいるが彼が件の淫魔を倒してくれたからだ。
「ここにあるのは甘い夢だけ、本物じゃない。
だからこそ、私の未来のためにも、お父さんやお母さんが残してくれた思いのためにも、私はいずれ、ここから出て行かなきゃ行けない」
「でも、私がここから出ていくと……。
もう二度とこの場所に戻れなくなるってことでしょう?
このお父さんとお母さんにもう会えなくなるし、この思いでたっぷりの家にも戻れない。
何よりもあなたという存在も……」
彼女は消え入りそうな、震えた声でそう呟き、彼の手を握る。
足は震え、目尻に涙が浮かぶ。
「私は、前に進むのが怖い…!
前はあんなにも、未来が楽しみだったのに、今は恐怖の方が浮かんできちゃう!
淫魔が怖い!ここに来れなくなるのが怖い!
お父さんとお母さん、そして、貴方に二度と会えなくなると思うと……私はもう耐えられない!!」
彼女泣きながら彼に抱きつく。
まるで夜の恐怖で眠れなくなる赤子のように、ただただ彼女は彼の胸元で泣き喚いた。
「もういい!?こんな辛いなら、私はもう二度と目覚めなくても……!!」
その言葉を呟こうとした瞬間、彼女は抱き返される。
力強くも優しさ溢れる手、それを見守る両親の表情。
何よりも、自分の目をまっすぐ見てくれる彼の真剣な眼差し。
「……ごめんなさい。
わがままを言ったね」
だからこそ、彼女は決断できた。
「お父さんとお母さんは、狂ってまで私を生かしてくれた。
思い出になってなお、私を癒し守り続けてくれた」
「この家も故郷も、もう亡くなったと思ったけど、今でもこうして私の心の支えになってくれた」
「何よりも貴方が私を助けてくれた!
前を向かって、未来を恐れるなって、折れかけた私を救ってくれたから……もう少し私も頑張ろうと思うの!」
こうして彼女は、両親やその思い出、何よりもこの名も知らぬ彼のおかげで、覚悟を完了することに成功。
★☆★☆
なお、目覚めた直後。
「んほほぉぉぉ♡♡
サキュ美ちゃん凄いぃぃぃ♡♡」
「うふふ、植物ちんぽに掘られた上に、片思いのお姉ちゃんを寝取られた可哀想なお兄ちゃん♪
私がた〜っぷり癒してあげるからね♪」
――むちゅ、ぬちゅ、くちゅちゅちゅちゅ♪♪
彼女の目に映ったのは、淫魔にからまれている相方。
それと、肉触手にまみれ、すっかり開発され切った自分の体であったとさ。
「ブビィィィィ♡♡」
「……やっぱり夢から醒めなければよかったかも……」
さもあらん。