オラリオの中心に聳えるバベルの塔から離れ、歓楽街にほど近い裏通り。
そこにひっそりと佇む宿屋の一室で目が覚めたエルフの少女——レフィーヤ・ウィリディス——は、ファミリアの自室ではないことに目を瞬かせ……隣で満足げな表情で眠っている”兎野郎”を見てから溜息を吐いた。
はぁ―――また、流されてしまいました
そんなぼやきとは裏腹に口から零れる吐息は酷く熱っぽく、昨夜の衝撃が抜けきっていないのか身体は未だに甘い痺れに酔っていた。
段々と開発されていることに酷い頭痛を覚えながら、小さな窓から外を覗けば太陽の位置はかなり高く、大分と寝過ごしてしまったらしい。
いくら遠征帰りで休暇日とはいえ、このような怠惰な性活はいけません
そう気合を入れたレフィーヤまだどこかぼぅっとする頭をふるふるとゆすり、倦怠感の強い身体を無理やりに引き起こす。
が、
「うぐっ…」
ベッドの軋む音とぐちゅっ♥という粘ついた音に体が硬直した。
数秒思考停止していたレフィーヤだったが、再び溜息を吐くと申し訳程度にかけられた薄いシーツを捲る。
途端、むわりと広がる淫臭に眉を顰め、身体の隅々にまで及ぶ傷痕に眩暈がした。
昨夜、彼が散々弄んだ乳房には噛み痕とキスマークがちりばめられ、先端に咲く桜色の突起は未だにぷっくりと膨れ上がっている。
肋骨の上あたりには彼に掴まれていた手跡がはっきりと残っているし、切り揃えた陰毛は未だにぐっしょりと濡れて肌にへばり付き、そのさらに下には散々彼に注がれた精液が溢れたのかシーツが黄色く変色していた。
シーツは自身の体液と彼のとを吸ってぐしゃぐしゃに濡れているが、全身のいたるところについていた彼の欲望はすでに乾ききっていてパキパキになっていた。
ひどすぎます…♥……そして気持ち悪い…
ぬるりとしたシーツの張り付く感触と、身じろぎするたびに乾いたそれが引きつる不快感。
そして昨夜かいた汗による粘着きに耐えかねたレフィーヤは彼が起きる前に体だけでも洗い流そうとベッドから立ち上がり浴室へと向かう。
ごぼり♥♥
「ひゃ……んっ♥」
と、秘部からそれがこぼれ出た。
立ち上がったまま下を見下ろせば、うっすらと口を開いたままの秘部から黄色いダマ状の精液がゆっくりと床へ落ちていくところだった。
重力によってゆっくりと下がっていくそれは、長い糸を引きながらべちゃ♥と床へ落ちる。
まだ中に残っていたことに驚くとともに、まぁあれだけ出されれば…とどこか納得するレフィーヤ。
しかし彼女の視線は床に零れた彼の精液に注がれており、その眼差しにはドロドロとした熱とわずかばかりの憐憫の焔がチラついていた。
無意識に生唾を飲み込む彼女だったが、ふいに脳裏によぎった浅ましい思考にはっと我に返り、慌てたように浴室へと向かった。
考えていません! ええ、考えていませんよ―――――もったいないだなんて絶対に考えていません!!♥♥
邪念を振り払うように頭を振り、若干急ぎ足で浴室へと向かったレフィーヤは頭から冷水を被る。
熱に浮かされていた体には心地よい冷たさに、幾分か思考の晴れたレフィーヤは手早く全身を洗い流すのだった。