次次回くらい。木場視点で出てきそう。
大人数は不味いはずだけど俺、木場、小猫ちゃん、匙、ゼノヴィア、ライラちゃん、イリナ、そしてイゼベル様。
この8人で外国人墓地に向かうことにした。だが一塊で突入するのはまずい。そんなワケでメンバーを分けることにしたのだ。
内訳としては俺、匙、ゼノヴィア、小猫ちゃんのパワー寄りチームと木場、イリナ、ライラちゃん、イゼベル様のスピード&テクニック寄りチームだ。
手筈としては俺たちがゴリ押し&破壊。木場達が撹乱&調査って段取りだ。まあ作戦は荒っぽいくらいでいいんだよ。昔の偉い人も言っていた……。高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に対処しろってさ。
「……行き当たりばったり」
ボソリと小猫ちゃんの強烈なツッコミが入る。うう、俺もわかってはいるんだ……。脳筋はダメだと。でも俺、頭はあまり良くないし……参謀キャラってタイプじゃないしさ……。だから匙、どうにかしろ。してくれ。
「お前なあ〜」
俺の視線を感じた匙はすぐに【黒い龍脈】とかいう神器を出現させた。
「なんかカメレオンみたいだなそれ」
「あ?」
いや、可愛らしいフォルムだなと思ったんだけどめちゃくちゃキレてる!? なんで? 俺、なんか悪いこと言った?
「ふむ。なかなか可愛らしいな」
「……はい。プリティです」
「なかなか、と言うのがちょっと引っかかるがまあいいだろう。お前と小猫ちゃんは勘弁してやる。だがなイッセー。これだけは言っておくぞ。俺をバカにするのはまあぎりぎり許してやるがこの神器をバカにするのは許さねえからな」
うわあ……ヒロくんフェイスでブチギレられたよ……怖えよ匙! 何がお前にそこまでの忠誠を神器に誓わせたんだよ!
『ハハハ、あの小僧はすっかりあの女に絆されてしまったらしいな』
意気消沈しかけたところに何か事情を知っている感じでドライグが笑い飛ばしてきた。どういうこと?
『なーに簡単なことだ。貴様でいうイゼベルがあの神器に宿る者だということさ』
あ、成程。それはキレるな……。俺もうっかりしていた。後で謝ろう。
「さて、そろそろ墓地だ。ラインよ!」
カメレオンの様だった神器が蜘蛛の様に形状が変化した。そしてまさに蜘蛛の巣の様に辺り一面に魔力の糸が広がっていく。
『ほーお見事だ。あの女の力を禁手化にまでは至らずとも十分に使いこなしている』
ドライグが他人を褒めるなんて珍しいな。へいへい。どーせ俺はお前の力を全然使いこなせていませんよーだ。悪かったな最弱の赤龍帝で!! と、ふてくされても始まらん。
「こりゃ、何だ? あちこち穴だらけ……罠か?」
「かもな……。小猫ちゃん! ゼノヴィア! あと匙! 油断せずに行こう……危ない!」
小猫ちゃんの背後から突然ゾンビ映画みたいに地面から何者かがせり上がってきた。
「小猫ちゃん!!」
俺は咄嗟に飛び出し、小猫ちゃんの手を掴むと思いっきり引っ張った。そしてそのまま抱きかかえて距離を取る。
その直後小猫ちゃんのいた所にババババッ! チュインッ! と銃弾が撃ち込まれた。まさに間一髪だ。
「イッセー先輩、ありがとうございます」
「どういたしまして。でも今のは一体……!?」
俺は小猫ちゃんを離すと銃弾の飛んできた方向を睨む。するとそこにいたのは……。
「ノロイ! テメェか!!」
「おうよ。奥でまだかなー、まだかなーってクマみてえにウロウロしながら待ちぼうけってのは俺の趣味じゃねえんでな」
トントン、とライフルの重床で自分の項を軽く叩きながらノロイはこちらを挑発するかの様に肩を竦めていた。
やはりフルフェイスヘルメットのせいでその表情は見えない。
「ああそうかい! 随分使い走りの素質があるみてえだなテメェは!!」
俺は啖呵を切りつつ咄嗟に威力をセーブしたドラゴン・ショットをノロイに放った!
ところがどうだ。ヒュン! と風切り音を残してノロイの姿が消えた!? 高速移動の類か? だがアイツみたいなタイプが取る行動は大体わかっている! おおかた俺の死角から狙撃してくる腹なんだろう!
「なめるなっ! そこだっ!!」
【大いなる7つの丘】の勾玉をソーサー代りに後方へと発射し、様子見だ! 仮に外れてもソナーの代りにはなる筈……! が、だ!
「イッセー! 奴の姿がないぞ!」
ゼノヴィアが叫ぶ。
「何!?」
俺は急いで周囲を見渡すが、ノロイの姿はどこにもない! そんなバカな!?
『いや、イッセー。確かに奴の気配はある』
「イッセー! 新しい気配がある! 気をつけろ!」
ドライグの冷静な声。そして次の瞬間……俺のすぐ下からなんとマグダラが現れるなり肩甲骨の辺りに刃を突き刺してきた!
「ぐわああああっ!?」
「うふふ。お久しぶりイッセー君♥調子はどう?」
人をぶっ刺しておいてまるで親戚のお姉さんのような気さくな挨拶をしてくる。相変わらずネジの何本かがぶっ飛んでいるな! しかもぐるん、と回して抉ってきやがったせいでとてつもなく痛い!
「アンタのおかげで最悪になったよ……」
「あらまあ。でも仕方ないな。人生は山あり 谷ありよ」
「このアマ! よくも兵藤を!!」
「あん♥」
マグダラの軽口に怒る匙が【黒い龍脈】をカメレオンの姿に戻して彼女の腰に絡めた。
「このままあんたの腰をへし折ってやる! 美人だけどこのまま放ったらかすと大変な目に合いそうだしな!」
「ふふ、できるかしら?」
「脅しじゃねえぞ! ホントにやるぞ!!
二度と立てなくなっても知らねえからな!」
危機だと言うのにふてぶてしいほくそ笑みを浮かべるマグダラ。成程、【黒い龍脈】はドラゴンだから超濃縮された聖水に等しいマグダラの体液でもダメージは受けないのか。だけどあの女の余裕はなんだ? ノロイに匙を狙撃させるにしても【大いなる7つの丘】の勾玉をシールド代わりに匙の周りに展開させているから問題はない。まずこの防御を貫くことなんてできない筈だ!
そして……
「恨むなよ! 名前も知らない誰かさん!」
「……ぐふっ!?」
ギリギリ……ギギギ……ブシュッ!!
ベキベキ……ボギィッ!!
鈍い音と共にマグダラの口から赤黒い血が噴き出した。恐らく腰骨やアバラが砕けて内蔵に突き刺さったんだろう。匙の言った通り下手をすれば即死。助かったとしても匙の言う通り再起不能だろう。
「……っ!」
「キミには刺激が強すぎるな」
口を手で抑えて絶句する小猫ちゃんをゼノヴィアが隠すように抱きしめていた。あまりいい思い出のない相手だが、こうなると敵ながら憐れな最後だ……。ノロイの気配はないし、外国人墓地だしコイツの墓くらいは作ってやるか。と、俺は匙から勾玉を戻してピクリとも動かないマグダラの亡骸に近寄ったその時だ!
『何をしている相棒! コイツの心臓はまだ止まっていないぞ!!』
「甘いわねぇイッセー君は!!」
マグダラは自身の血を口から噴き出し、俺に目潰しを放ってきた! 咄嗟にドライグが俺の捧げた右腕でガードしてくれなければ失明していたかもしれない……!
しかし、腰を砕かれた筈なのに何故動ける……? まさか……!
「フェニックスの涙か!?」
「ウフフフフ。原理は似た様なものね。私の神器は
抱かれた相手の因子や生命力を凝縮、吸収、貯蔵、転換する事ができるの。私の血液が超濃度の聖水と同様になったのも神器のお陰と言う訳♥」
「その力のために何人の男とヤッたんだよ」
「さあ? 100人から先は数えていないわ。
でもかわいそうに。半分位はヨボヨボのおじいちゃんになって一時間くらいで死んじゃったわ♥向こうにそのゴミ山があるけど……見てくる?」
あっという間に回復したマグダラはさらりととんでもない事を言いやがった! 抱かれたり犯された相手の力や魂を取り込んでいるって事か!? だからか? だから嬉々としてフリードみたいなサイコ神父に抱かれていたってのか?
「ファミ○キだか何だか知らんが……。お前はやりすぎたぜ!!」
俺は瞬時に右腕でマグダラの心臓を殴りつけようとした! 女の子はなるべく殴らない主義だがこいつは別だ!
しかしガキィン! と鈍い音がするや俺の攻撃が阻まれてしまった!
『ぐおっ……!? こ、コイツ謀ったな! この女……服の下に何かをつけている……!?』
「ウフフフフ♥驚いた? こういう仕掛けよ?」
まるで露出狂のようにコートを拡げると素肌のその上に銀色の鎖帷子の様なものを纏っていた。おお……。朱乃さんばりのおっぱい、乳首、果ては股が丸見えで……。っておいおいおい! 相手は敵だぞ!!
「聖剣ならぬ聖鎧……って所かしら? 神が嫌悪する悪魔やドラゴン、果ては堕天使にも自動で反撃してくれる優れものよ? ふふ、そこの金髪の坊やもお一ついかが?」
バッ、と距離を詰めて痴女ばりに匙にマグダラが抱きつく。や、ヤバい! あれは!
「匙! すぐソイツから離れろ!」
「な、何だぁ? 俺にはそんな趣味は……。
ぎゃあああああ!!?」
匙が鼻の下を伸ばしたのも一瞬。
マグダラがさっき話していたように奴の身体はそれ自体が超濃度の聖水。俺たち転生悪魔が食らったら一たまりもない! みるみる匙の皮膚が焼けただれていく!
「ドラゴン・ショット!」
「……百歩神拳」
マグダラに狙いを定めて俺たちは遠距離攻撃しようとしたが、ヤツめ! 匙を文字どおり盾にしやがった! しかもノロイの奴はマグダラの支援に徹し始めた!
ゼノヴィアがもぐら叩きのように地面から出たり入ったりするノロイに斬撃を繰り出すが当たらない!
「ぐ、あ……ああ……」
匙は半死の状態。口をパクパクさせ身体のあちこちから煙を上げている。
「アハハハハ! なかなか頑丈じゃない貴方♥それに可愛いし♥貴方はペットとして飼ってあげるわ!」
マグダラが匙を抱きしめながらノロイの攻撃で動かなくなった身体を悦に浸った表情でなぶっている。怒りで頭がどうにかなりそうだった。
「……れ」
「?」
匙が何か言おうとしている。俺は耳を澄ませてその言葉の続きを聞こうとした。
「おれごと……こいつをやれ……」
「あら? あらあらあら? 生きて虜囚の何とやらかしらあ?」
「ハッハハハハ! 金髪のくせにサムライソウルの持ち主たあ意外だったぜ!」
「うあああああ! 貴様ら! その男の決意と覚悟を笑うなぁ!」
俺より先にゼノヴィアがプッツンしてしまったらしく『破壊の聖剣』に凄まじいオーラを纏わせ、マグダラに肉薄した! そうだ! 聖剣なら聖鎧の防御を貫通できる筈! しかも今のゼノヴィアは悪魔である俺とエッチしたことで光と闇の両方の力を聖剣に宿す事ができるらしい。
聖剣に白と黒のオーラを纏わせながらゼノヴィアはマグダラに斬りかかった。
「神の裁きを受けろッ! バケモノども!
チェスト……」
チェスト・セキガハラか! ゼノヴィアの必殺技だったっけな! あれなら……!
「
が、放たれる直前ノロイが何やらブラック・ホークの様などでかい拳銃から弾丸ではない何かを放った。音もなく、質量もなく、ただ飛来したそれはゼノヴィアの心臓を撃ち抜いた。
「が……はっ……!」
ゼノヴィアと同時にマグダラまで喀血して膝をついた。どういう原理だ?
「おお、悪いマグダラ。大丈夫か?」
「ええ、残機は一つ失ったけど……」
聖剣使いとはいえ生身のゼノヴィアと違い、マグダラには男達から奪い取った【ファム・ファタール】が齎す生命力や魂がある。口元の血を手で拭うとすっと立ち上がった。
「何が起こったかわかんねえって顔してんな。これが俺がガキの頃から追い求めた聖銃ってワケだ。コイツは使い手の命を撃ち出して相手の命を奪うこの世で最も公平、中立、中庸、平等な……『死』そのものを撃ち出す人工神器ってワケだ。すげえだろ?バルパーの爺さんもなかなかバカにしたモンじゃねえってワケよ」
「ふ……ざ……げるなっ!」
自慢気に嘯くノロイに対して、ゴホッと血を吐きながら破壊の聖剣を杖にしゼノヴィアはよろよろと立ち上がる。
その目にはまだ光が宿っている。
「ハッハア! ヒトをバケモノ呼ばわりしておいてお前も心臓がないのに動けるじゃねえかあ! とんだバケモノだな?ええ?聖剣使いちゃんよお!」
「そ、そんな禍々しいモノが……! 神の奇跡の顕れである神器の名を持って……許される筈がないっ!!」
「オメーになんの権利があるってんだ? ボケがっ!!」
ノロイはせせら笑い、別タイプの2丁拳銃でゼノヴィアの両膝を撃ち抜いた。なんて真似を……! 匙だけじゃなくてゼノヴィアまでなぶり殺しにするつもりか……!
「先輩……先輩だけでも逃げて下さい。私の仙気を暴走させれば……」
匙……ゼノヴィア……小猫ちゃんまで。
俺の……せいだ。俺がバカで間抜けで、その上力もないくせにリーダーぶって……三人に無理をさせてしまった! 情けねえ! 何がハーレム王だ! 俺は……俺が許せない!
「うおおぉぉぉぉ!!」
「オッホー! ヨクモナカマヲー!! って奴かあっ? カッコいいなあ! 赤龍帝よぉ! なら、そのスッカスカな頭を撃ち抜いて風通しを良くしてやるぜ!」
『哀しみに潰されたもの、悪意と暴力に耽溺したものよ。貴様らは逆鱗に触れた』
「は? マグダラ、なんか言ったか?」
「いえ、この子じゃないの?」
匙の【黒い龍脈】、ゼノヴィアの【破壊の聖剣】から黒と白、そして小猫ちゃんの身体から青い仙気が3つの勾玉のそれぞれに集約されていく……!?
『特别だ。私の元士郎のために力を貸してやる。我は雷雲。嵐。そして稲妻』
匙の持つ神器から声がしたかと思えば【黒い龍脈】の舌が俺の【大いなる7つの丘】とリンクし、まるでヤ○トの波動砲じみた砲台へと変化する。更には俺の腰から蜘蛛の足の様なアンカーが顕れ、俺の身体を固定してくれた。これなら……! しかしこれをぶっぱなしても匙とゼノヴィアは大丈夫なのか? そんな俺の心配を予期したように女の人らしき声が頭に響く。
『心配は無用だ。私は不傷の龍王。元士郎とゼノヴィアとやらは守ってみせる。あ、不肖ではないぞ』
だ、ダジャレ……ですか。
いかん! シリアスな場面の筈なのに不謹慎にもツッコミが……! ともかく声の小猫ちゃんの仙気がドンドン圧縮され、ゼノヴィアも自分の生命力を振り絞って【破壊の聖剣】に注ぎ込んでいる。
「boost! boost! boost!」
「charge!!Fire!!」
匙は篭手を砲台と接続し、その砲口にエネルギーを集約させチャージをまたたく間に完了させていく。そして俺は……。
「喰らいやがれぇ!!
脳裏に浮かんだ技名を高らかに宣言し、3つの勾玉の砲口をノロイとマグダラに向かって放った!
「うごおぉぉぉぉ!?」
「きゃあああああ!!」
二人の悲鳴も姿も一瞬で閃光の中に消え去り、後は抉れた地面と、巻き起こる砂煙で視界が覆われた。
そして徐々に煙が晴れると、そこに二つの影が倒れているのが見えた……。木場とゼノヴィアだ。ノロイとマグダラは影も形もなかった。
「小猫ちゃん」
「はい。気配は完全に消えました。消滅したのか逃げ去ったのかまではわかりませんけれど」
気にはなるが丁度その辺りで木場たちからここの情報は全部得たとの連絡が入った。
フリードには逃げられたが何匹かのはぐれ悪魔やはぐれ悪魔祓い士を捕らえたとのことだ。木場やゼノヴィアの治療もしないといけないし、ここで出来る事はもうないな。とにかく小猫ちゃんの魔法陣で帰ろう。
ー
「ダメね。ゼノヴィアは死んでいるわ。匙君も魂にダメージを受けすぎている。聖女の微笑みでも魂へのダメージは治せないわ」
「えっ……!?」
オカルト研究部の部室に運んだ二人を見てリアス部長は悲しげに首を左右に振る。そ、そんな! エイプリルフールはもう過ぎましたよ部長!!
「私の目を見なさいイッセー。この目がウソをついている様に見える?
……目を逸らしてはダメよイッセー!」
「イヤです! 見たくない!!」
「現実から目を背けないで! 受け入れなさい!! あなたの仲間の死を!」
部長が俺の両肩を掴んで揺さぶる。クソッ! 目が逸らせない! ゼノヴィアが……匙が……死ぬなんて……! しかも俺のせいで……!!
「転生悪魔にすれば良いのではないか?」
「イゼベル……貴方正気なの!」
イゼベル様はむしゃむしゃ、と何かを頬張りつつ何でもないことの様に言う。部長が信じられない様にイゼベル様を見るが、いつもと変わらない表情だ。
「さてな。多かれ少なかれ我等悪魔はどこかに狂気を忍ばせておるものよ」
「貴方と哲学についてディベートするつもりはないわ。ゼノヴィアは聖剣使いよ? 神の教義に従い、悪魔を討伐する事が生き甲斐の彼女が転生悪魔になる事を承諾するとは思えないわ。自暴自棄になって悪の道に走ったらどうするつもり?」
「……」
二人が向かい合う中、小猫ちゃんが辛そうに胸元で握りこぶしを作っている。なにか似た経験があるのかな?
「これは慈悲深い領主たるリアス・グレモリーのいうこととは思えぬ。お主に都合の良い縁や領民しか持ちたくはないと言いよるのか」
「ちょっと待ってくれ! じゃあ、ゼノヴィアはこのまま死ぬっていうのか!? 俺は何もできずに指を咥えて見ているだけなんてゴメンだぞ!」
思わずタメ口で大声を張り上げた俺を部長が哀れみの目で見る。そして言った。
「イッセー……可哀想だけどどうしようもないわ」
「……いやです……俺イヤですよ! 仲間を死なせるなんて絶対にイヤだ! 俺の命で助けられるならそうします!! そのへんの犬に俺の死体を食わせたっていい! 冥界にさらし首にしてくれたっていい! だから……ゼノヴィアを助けてやって下さい!!」
俺は跪いて土下座して部長に懇願した。僅か数秒の時間が何時間にも感じられる。お願いです部長……! みんなを救ってくれた貴女ならきっと……!!
「顔を上げてイッセー」
「……はい」
俺の肩にそっと手を置く部長。
「今回だけよ? それに約束してイッセー。もしゼノヴィアが悪の道に進んだら……」
「わかってます」
俺は真っ直ぐに目を逸らすことなく部長に答えた。部長は決意を込めた表情で俺を見た。
「では、ゼノヴィアを転生させるわ! イゼベル!」
「うむっ! そうでなくてはな!」
こうして聖剣使いのゼノヴィアは転生悪魔として第二の生を歩むことになった。
しかし、匙は……ソーナさんに何て言えばいいんだよ……。
「なに、心配するな。余がヴリトラに話を通して何とかしてやろう。イッセーの悪友ならば余にとっても得難き存在じゃて。
わっははは!」
イゼベル様が大笑いしながら俺の肩を叩く。ま、まあイゼベル様程の方なら悪いようにはしない……よね?
次回は匙✕ヴリトラ、イッセー✕ゼノヴィアの予定です。
まあ、原作より転生悪魔になるそれらしい理由にできたかなあ?けどアーシアと被ってんだよね。
ヒロくんフェイスって何?
真島ヒロ先生の描くブチギレ顔のこと。
なんでブラックバレルを撃ったのにノロイは死なないの?
ノロイって名は体を表すから。
あと元ネタがガテゾーン+VAVAでお察しください