『中つ国』とあだ名されるこの中央大陸だが、真ん中は東の端から西の山ばかりの山地まで、険しい山々が魚の背骨の様に連なっている。
ベイオルブの本拠・アルケデアは大陸のちょうど真ん中あたり、東西の山脈が一度途切れるウスル平野の北側にあった。
王都の北には海につながる汽水湖と知られる、イムヴァ湖が広がっている。アルケデアはいわば港町でもあった。
その距離、『空賊』の版図の境から、東に500トラッド近く先にある。王都までの道のりは、4つ考えられた。
1つは北の海やその沿岸部から進む方法。1つは南の海を伝って、ダウタやゴランドといった要塞都市を攻め落としながら行く方法。
陸路だと、内陸部の北街道や南街道を伝う方法が3つ目と4つ目である。
ただ、実のところもう1つルートはあった。
『魚の背骨の山々の間道』というものがあったが、ここは『空賊』達の誰もが薦めなかった。何せベイオルブは何かあった時の最後の反抗地点として、この山脈と細い街道の諸都市を整備していたのだ。
立ち寄った『空賊』達の砦でその話を聞いたデリタは、二方面作戦の先発隊は、南の街道をわざと攻める方が良いと考えた。南に比べて北はあまり守りが充実していないらしい。
(本隊が最小限の会戦でもって王都を突くなら、北側の沿岸沿いが良いかもしれない。聖者大公とやらの援護も受けられるかもしれない。)
南側の進撃はあくまで囮だ。引き付けて敵軍をそちらに向けさせる。辛い戦いになるだろうが
砦で聞いた話を思い出しながらデリタは、馬小屋の藁の上で舌をしきりに動かしていた。その舌は、フラの女陰の上にある小さな突起をくすぐっていた。
「だめ! そんなに舐め続けないで、デリタ様!」
喜びの色も含んでいたが、大部分は悲鳴だった。そんなに拒絶するのだろうかとデリタは思った。味もそんなに悪くはない。尿のにおいと塩ッ気を感じるが、忌避したくなる悪臭は漂っていなかった。
フラはデリタにそこを観察される様になってから剃刀で股の毛を整えてくれる様になった。恥丘はまだ茂みに覆われているが、肉の襞の周囲は剃った跡で青々としていた。
それは隣で下半身を丸出しにしながら、股からデリタのものをこぼして茫然としているバマも同じだった。こちらは毛を全部剃っていた。けれども、命のしずくが伝う皴穴の周りは、剛そうな太い毛が伸びていた。
「お願い! おねがいだからっ! そんなに舐めたって子づくり」
デリタはかれこれ20分、フラの『悪魔の乳首』を吸い続けていた。果てると一休みしてその下のものの形が元通りになったら、また吸い始めるというのを繰り返していた。
大体これは、3日前にゲオルグの街のはずれで臭い物を舐めてくれたお礼のつもりだった。いや、勃起で喜ばせてばかりいるのに少し飽きて、趣向を変えてリアザの身体によくしていたことを姉妹に施しているだけである。
「やめてっ! やめてえッ!!」
フラはもがいて離そうとする、でも尻は離れたがって動くと、股はデリタの顎に押し込んで来る。言葉では嫌がっていても性感は高まっていた。デリタは集中的に責め、フラが難度も痙攣すると、自分の唾液まみれになったそこから口を離した。
「そんなに嫌がる事かい? する前に井戸で洗ってくれたじゃないか?」
「だからって、こんなところを舐めるのは聞いたことが無いわ」
「君とお姉さんに周りが教えていないだけだ。『中つ国』の人々でも少しぐらいはこうして口で楽しむものだろう?」
そう言ってデリタは大きく開いたフラの股をじっと眺めた。襞がゆっくりと動いていて真ん中がぽっかりと開いていた。その上にあるフラの身体で一番感じやすい塊は、包皮から露出して充血の色に染まりあがっていた。
「ほら、嘘つきの君のここはこんなにも正直だよ?」
デリタは『悪魔の乳首』を右手の人差し指でこねだした。汗まみれのフラの身体がびくんと震えた。興奮して大きくなったそれの形を見て、デリタは『前世』の知り合いの事を思い出した。
(あの娘は違ってたな。俺がしゃぶってやるともっとして、とせがんだくらいだ、)
背が高く細身で怜悧な美しさも併せ持ち、男の服を着せると若い娘達が惚れるような美少年に見えた娘だ。
はきはきとした物言いで頭が良く、取次や御用聞きでいい仕事をしてくれたから、前世の彼はその娘を『小姓』として遇した。『前世』のただ一人の息子と仲が良かった。
その娘だが、陰核がまるで男子の陰茎のようだった。勃起すると少年の陰茎ほど膨れ上がった。『前世』の彼の妾や一夜限りの女がするように咥えて愛でてやると、弱弱しい声で悶えながら、たくさんしゃぶってくれと甘えてくれた。
縦に切れ込みが無い事以外、まるで少年の肉棒みたいな陰核を持っていたのは、その娘の生まれが原因だった。
『祖父』が淫魔。しかし女の淫魔だった。両性具有で仕えていた女に貪られ、子を為したのだ。娘の母親も『ふたなり』だったらしい。
(彼奴も今頃どうしているのだろうか。俺の息子の正妻にと考えていたが、あの『芋虫』に葉っぱを食い荒らされるのを見ているだけだろうか。)
その様に思い出すと陰茎が狂った様に硬くなった。大きな乳房を揺らしながら喘ぐフラの股がそこにあった。熱く硬くなったものを泥沼の様に柔らかくなったそこに突き挿れた。
「ん……はぁっ!」
デリタは指で陰核をこねながら腰を振った。フラの身体がますます熱くなった。中が締まりだし、その中で
「も、もう果てそうだよ……!」
「出して! 出して! このまま!」
「うっ……あっ……!!」
激しい衝撃と共の後に穏やかな甘美の時が訪れた。デリタはフラの身体から離れて、彼女の隣に身を投げた。
「……ふう。こうも胤付けに浸ってしまうとは、思ってもみなかった」
性交への欲はリアザと家庭を持っても『淫する』程では無かったが、この中つ国に来てからは姉妹がねだる分だけ応えるどころか、抑えがきかなくなってしまった。
「どうしてこうなったんだろうな……」
バマとフラが彼の股間に顔をつけ、うなだれた陰茎に舌を這わせ始めた。
「淫魔の血を引くオベリア様のせいだろうか。君たち、どう思う?」
亀頭の鈴口をちろちろと舐めていたバマが顔を上げた。
「デリタ様の心が、戦いの他にも大事な任務があると気づいたからよ」
大事なこと。この『魔女』の血筋の2人に優れた子を産ませるということだ。そう名乗る女達は、優れた魔道士か術法士、あるいは、その才を持つ男とだけ交わって産む。産まれた子を仲間たちと協力して育てるそうだ。
「君達にも義務がある、ということだな。そう言えば家族はいるのかい?」
バマはデリタの上に乗りながら、妹の奉仕で再び力を取り戻した陰茎を己の秘所に招き入れながら、
「母は死んだわ。わたし達を産んだあとすぐに」
今のバマとフラと同じぐらいの歳に彼女たちを産んだそうだ。父親は西の大陸から来た魔道士だったそうだ。その男はベイオルブとの戦いで死んだ。
「生まれたのは3つ子だったの。バマとわたしには妹がいるの」
「ウラ、という名前よ。もう1年も会っていない。わたし達の中で一番優れていて、前線に必ず連れて行かれるから」
□ □ □ □ □
夜は『魔女』の姉妹と肉欲を満たしながら、デリタは旅を続けた。国境の街を出てベイオルブ領に入ったのは、ゲオルグの街を出てから半月後のことだった。
彼は南側の街道沿いの街をめぐることにした。猶予は1年間である。バマとフラの腹が目立つようになったら終了だ。それまでにできるだけ続けたい。
しかしここから先は敵領だった。不測の事態が起こりうる可能性が高くなる。とはいえ、最初に訪れようとした街の潜入は容易だった。バマとフラが知っていた身隠しの魔法を使い、門をくぐれば良かったのだ。
門を入ってすぐの、人通りの少ない石畳みの路地に入ると、姉妹は姿隠しの魔法を解いた。
「まったく、こんな便利な魔法があるとはね」
「でもあんまり長くは使えないわ。フラとのあわせがけでもたかだか10分」
「ぼやぼやしていると姿が見えるようになって、門の兵士たちと戦う羽目になるわ。それと魔道士がいたら見破られる。この術は過信できない」
つまり、この街には魔道士がいないのだ。デリタは黒い肌が見えないよう、顔をすっぽりと覆う布を巻いた。
「この街に南の大陸の人は住んでいるのかな?」
「内陸部だから多分いないはず。だからその布は絶対に取ってはいけないわ」
「協力者は東街区にいるらしいわ。さあ、行こう、デリタ様、バマ姉さん」
街は至って平穏な様だった。しかも犯罪も起きていないらしい。街を歩いているとデリタは更に驚かされた。病院や子供たちの為の学問所があったのだ。治安だけでなく教育と福祉にも力を入れているようだ。ベイオルブは。
(『空賊』の領域にはお目にかかれなかったな。ベイオルブめ……世界に戦争を吹っ掛けている割には整っているじゃないか。)
では、ベイオルブの民は子供たちを、健康をどれだけ重く見ているのかが気になった。東街区にいる目的の協力者の家に入れてもらうと、開口一番に聞いてみた。
「ベイオルブの領土の民が、どれだけの子思いか、ですか……」
協力者は語ってくれた。貴族から貧民に至るまで、子供というものを可愛がっている。ちょっとでも病気をしたら病院の薬師や治癒魔法の使い手に治してもらうそうだ。
それから教育にもしっかりと力を入れている。中流以上の子供たちは皆、公営の学問所の他に興味がある分野の学術や武術を学ぶ塾に通うそうだ。
お産の時もベイオルブの民は惜しみなく金を使う。小さな街でも病院で行うそうだ。病院の中には新生児達が集められてる部屋があるという。そこで外気に耐えられる様になるまで育てられるという。
「なるほど。子供が国の宝、と言われるのがよくわかりますよ。じゃあ……子供に先に死なれるというのはどれだけ嫌がるんでしょうね?」
「嫌なことを聞くんだね。そりゃあ嘆き悲しむさ。貧民はともかく、そこそこお金を持つ家なら数日はその子を入れた棺の前で、おいおいと泣き続けるんだよ」
バマがそれに付け足した。ベイオルブではそうして泣くこと自体が風習になっているのだと。子供の葬式になると大人のそれよりも盛大になるそうだ。
(なるほど。そういうことか。)
一計を閃いた。だが、今ここでその内容を誰にも語るつもりは無かった。街を出て手頃な森で野宿を始めると、デリタはちらちらと自分を見ていたフラを押し倒してスカートの中に下半身をねじ込んだ。
「野宿で舐めるのは無しだけど……しなくてもほら、こんなに濡れているから」
調理の支度をするバマに見られつつデリタはフラの腹の奥のぬめりを愉しんだ。子胤をくれてやった後に2人に呼びかけた。
「ここまでアルケデアまで急いで行くと、何日後にたどり着けるのか、わかるかい?」
小さな街を見たからには、もっともっと大きな都の内情を確かめたかった。
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