※この作品はR-18です。

狩りの終焉 一部   作:伊駒辰葉

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一応、ラスト付近がエロシーン……なのかな?(汗)


夢に散る花 2

 不意にポケットから小さな音楽が鳴る。水輝はじっと花を睨みながら携帯電話を引っ張り出した。二つ折りの携帯電話を開いて短く返答する。すると相手の優一郎は焦った声で祐の状態を説明し始めた。どうやら三十分と時間まで切られてしまったらしい。

 

 判った、と返事して水輝は電話を切った。長々と様子見をしている訳にはいかないらしい。水輝はため息を吐いて花を鋭く睨みつけた。

 

「ご要望通り撃ってやる。くだらねえオチつけやがったら承知しねえぞ」

 

 花を指差してそう言ってから水輝は左のわき腹を手で押さえた。痛みを堪えて意識を集中する。蠢く蔦が再び自分に向かって伸びてきたのを見つめながら水輝は呟くように言葉を口に乗せた。

 

「漆黒の虚ろ」

 

 そう呟いた水輝の背に一瞬で漆黒の翼が現れる。足を蔦に取られながら水輝は目を閉じた。蔦についた花から突き出された針が服越しに水輝の身体に次々に刺さる。だが水輝は痛みを堪えて続けた。

 

「冥界の漆黒の門、不浄の徒の逝きし道、魂の転生、鉄の王よ」

 

 水輝の呪文に触発された翼が先端からゆっくりと溶け始める。翼が溶けた部分がもやのように漂ってやがて水輝の胸の前に集まってくる。足だけではなく手も蔦に取られた水輝はゆっくりと目を開けた。正面に生えている花を真っ直ぐに見つめる。

 

 望みは何もないのだとあの日笑っていた。自分の望みなど他にはないのだと言っていた。たった一人、弟にもう一度会えるなら、他は何も要らないのだと魂で叫んでいた。

 

 だがそれは叶わない夢だ。一度死んだものは二度と蘇らない。例え転生してもそれは、転生前の魂とは違う魂の主だ。針に与えられる痛みとわき腹の激痛から水輝の意識は次第にぼやけ始めていた。

 

「我が名は青の鍵、紺碧の沙耶。願わくば我が前を塞ぐこの者を」

 

 叶えられるものなら叶えてやりたかった。それが例えどうしようもないことでも、引き換えにその夢が叶えられるなら水輝は喜んで力の礎になれると思ったのだ。

 

 この世は夢と幻で出来ている。そうも言っていた。次々に頭を掠める懐かしい記憶に水輝は思わず苦笑した。胸の前に集まった漆黒の力がゆっくりと渦を巻く。それに伴って水輝の翼はどんどん溶けていった。やがて付け根まで全てが溶けた時、水輝は続く呪文を口にした。

 

「撃て」

 

 囁くように水輝が呪文を結んだ瞬間、漆黒の力が一気に膨れ上がった。無数の刃と化した闇色の力が高速で花の結界に向かって飛ぶ。結界を切り裂いた漆黒の刃が届く寸前に花は初めて動きをみせた。

 

 花弁に囲まれた花の中央からまるで雫のように黒いものが零れ落ちる。それは水輝の放った術とは逆方向に飛んだ。空気を裂いて飛んできた黒い力が槍と化す。水輝は避ける気力もなく、その槍にわき腹を貫かれた。花が水輝の術に切り裂かれる。だが水輝に刺さった槍は力を失わなかった。

 

 絶叫する水輝の意識に低く聞き覚えのある声が響く。はっと目を見張った水輝は朦朧とする意識を気合いで叩き起こして槍の柄を握りしめた。地面に膝をついた水輝の周囲に青白い炎が燃え上がる。無意識に力を放ちながら水輝は槍をわき腹から抜こうとした。

 

 唐突に槍が形を無くす。一瞬で自分の器に潜りこんで来た濁った力に水輝は息を飲んだ。血の流れるわき腹を押さえて何とか立ち上がる。水輝は花が潰えたことを確認して立城の力の欠片に這うようにして近付いた。地面を指で穿って小さな紫色をした珠を取り出す。三十分、と力なく呟いて水輝は結界を畳んで強引にその場から転移した。

 

 視界が再構成される。驚きの表情をする優一郎に目配せして水輝は台に横たわる祐を見た。慌ただしく差し出されたマスター登録用のスティックを受け取って祐の膣内に差し込む。それから水輝は手の中に握っていた珠を優一郎に差し出した。

 

「水輝さん!」

 

 珠を白衣のポケットにしまいこんだ優一郎がよろけた水輝に抱きつく。だが水輝は支えてくれた優一郎を押し退けた。朦朧としつつ祐に近付く。

 

「精神パターン認識。マスター登録完了しました」

 

 機械的な祐の声を聞き取ってから水輝は膣にささっていたスティックを抜いた。火に焼かれてジーンズに張り付いたベルトを力任せに千切る。ジーンズの前を開いてペニスを露にしたところで水輝は祐に身を寄せた。萎えきっていたペニスを指先で弾く。

 

「み……ず、きさん……。あた……し……」

 

 祐が途切れ途切れの声を漏らす。水輝は性的な昂奮ではなく、激しい痛みに呼吸を乱しながら祐の足の間に腰を進めた。深く穿たれた水輝のわき腹の傷から滴った血が祐の身体に落ちる。

 

「あた……しは、いい……から、ち……りょ……うを……」

 

 懸命に言いながら祐が水輝の胸に手をあてがい押し退けようとする。水輝はうるさい、と呟いて屹立したペニスを一気に祐の膣内に埋めた。残っていた力を何とかかき集めて強引に射精する。残っていた最後の力を全て祐に注ぎこんだ瞬間、水輝の身体がその場に沈む。水輝は床に倒れながら意識を手放した。




エロというかマスター登録です!w
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