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意味ありげな嗤いを浮かべる優一郎と愕然とした面持ちをした奈月とを見比べて、水輝はこっそりとため息を吐いた。さっきから酷い頭痛は続いている。奈月を見ていると何故か落ち着かないのだ。
「わたしの……罪?」
呟くように奈月が言う。水輝はそんな奈月から目を逸らして自分の左手を見下ろした。薬指に嵌っている銀色の指輪を抜き取る。
「奈月さん。その話は後で。今は母上の処置が先です。母上、いつまでも逃避なされるのは止めてください」
嗤いを浮かべて言ってから優一郎がベッドに近づく。水輝はそんな優一郎とベッドに眠る女性とを見比べた。この女はどうやら紫という名前らしい。が、母上ということは優一郎の母親なのだろうか。となると、もしかして優一郎は自分の子供なのだろうか。そんなことを考えていた水輝に優一郎が笑みかける。
「いえ、違います。僕は、母上、紫さんと、その弟の間に出来た息子です」
「へえ」
水輝は感慨のない声で合鎚を打ってから紫に目を戻した。優一郎の放った鮮烈な光が強制的に紫の意識を叩き起こす。その様は水輝の目にもよく見えた。背後で奈月が息を飲んで慌てたようにベッドに駆け寄る。水輝はぼんやりとそんな奈月を見つめた。
奈月の外見はとても愛らしく、好みと言えば好みだ。が、やっぱり何度見ても覚えがない。優一郎と水輝の並ぶ場所とは反対側に周り、奈月は気遣うように紫に寄り添った。小さな呻きを漏らして紫が目をあける。
「……こ、こは」
掠れた声で告げた紫を改めて見てから水輝はため息を吐いた。何故、自分は紫と結婚していたのだろう。紫自身については夢を食ったところで大して美味そうではない。が、洞の性質を活かせばそこそこには夢魔の母体にはなれるだろう。
「母上、こんにちは」
にっこりと笑って優一郎が紫に語りかける。
「優一郎……くん? ……え」
のろのろと優一郎を見た次に紫は水輝を見て目を見張った。奈月はそんな紫の傍で泣きそうな顔をしている。
「みず……き」
目を見張った紫が掠れた声で水輝を呼ぶ。水輝は顔をしかめて右手に握りこんでいたものを紫に放った。慌てたように手を伸ばした紫が銀色の指輪を受け止める。
「悪いな。あんたのこと、判らないんだ」
水輝はそう言って肩を竦めてみせた。すると慌てたように紫が優一郎を見る。ベッドにのろのろと身を起こした紫を横から支えた奈月が物言いたそうに水輝を見る。
「水輝さん、どうされます? 妻にするのは論外としても、その他の使い道はあると思いますけど」
笑顔で言われた水輝はしばし考えを巡らせた。確かにこの母体であれば効率よく夢を撒くことが可能だ。人の数はどうやらかなり増えているらしい。その中でよりよく繁殖させるには持って来いの媒体だろう。
そんなことを考えながら水輝は紫を頭からつま先まで舐めるように眺めた。申し訳程度にかけられた毛布からはみ出した肢体は好みではないが、特に問題はないだろう。水輝は無言のままで紫に手を伸ばした。焦った声をあげた紫をいきなりベッドに押し倒す。
「へえ。丁度いいな。繁殖するには打ってつけだ」
紫の着ていたものを裂いてから水輝は嗤いを浮かべた。紫の白い胸元には黒い力が描かれている。
「母上も、水輝さんの傍に居たいでしょう?」
にっこりと笑った優一郎を水輝は怪訝な顔で振り返った。
「傍? おれはこれを手元に置く気はないぞ?」
不思議に思いながらそう返した水輝に優一郎が苦笑する。
「言葉の選び方が悪かったですね」
そう言ってから優一郎は改めて紫の顔を覗き込んだ。それまで愕然と目を見開いて脱力していた紫が我に返ったように身を捩ろうとする。
「それでは改めて。水輝さんの役にたちたいでしょう」
そんな優一郎の言葉に水輝は深い嗤いを浮かべた。肩を押さえて水輝が跨った紫の傍で奈月が涙を浮かべながら首を横に振っている。水輝はそんな奈月に目をやってから顎をしゃくった。
「そこのあんた。見たくないなら見なくていいぜ。別に見世物じゃねえしな」
奈月に忠告してから水輝は右腕を一閃させた。暴れかけた紫の頬を遠慮のない力で張ってから残っていた服を引き裂く。乳房を両手につかんだ瞬間、紫の悲鳴はぴたりと止まった。
「水輝……さん……。どうして……」
泣きながら小声で言った奈月に優一郎が言葉を向ける。
「それでは奈月さん、僕らは別室に移動しましょう。先ほど言った件もありますし」
「ちょっと待った」
水輝は紫を組み伏せたままで優一郎を呼び止めた。奈月を連れて踵を返した優一郎が振り返る。水輝は手招きをして、寄ってきた優一郎の耳元に囁いた。
「勃たねえんだ、この女相手じゃ。悪いんだがキスしてくんねえ?」
誘いの言葉をかけた水輝に優一郎が苦笑する。
「かまいませんよ」
くすりと笑った優一郎が水輝の頬に手をかける。水輝は目を閉じて口づけを受けた。開いた唇から入ってきた舌に舌を絡めているうちに自然とペニスが熱を帯びる。足で紫を踏みつけながら水輝は自分の股間に手を伸ばした。ベルトを緩めてジーンズの前を開き、ペニスを剥き出しにする。心地の良さを感じながら水輝は自身のペニスを手で軽く握った。昂奮に勃起しきったペニスを手で弄りながら指先で先端の鈴口を捏ねる。濡れたペニスの先端に細い突起が現れたのを確認してから水輝は目を開けた。まるで読んでいたかのようにタイミングよく優一郎が顔を上げる。
記憶がない水輝ですが、やることは外道な感じです。