※この作品はR-18です。

狩りの終焉 一部   作:伊駒辰葉

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順からの一方的なアレですが、エロシーンがあります。
あ! BL警報です!


順の気まぐれと病院にGo! 2

 人はとかく恐怖に弱い。順は恐怖を利用し、人を従えていることを十二分に自覚していた。

 

 たぶん、オレがいなくなったら木村は崩壊しちゃうね。のんびりとそんなことを考えながら順はあはは、と笑った。

 

「人間様が一番エライなんざ、ただの幻想。夢幻だよ。あんたら研究者って名前のクズヤローがオレに何したか、言えるもんなら言ってみやがれ」

 

 嗤い混じりに言いながら順はその場にいた研究者たちを順繰りに見回した。どの顔も恐怖に引きつっている。彼らの顔をゆっくりと見回してから順はにっこりと笑った。

 

「お前らに拒否権なんて最初から存在しない。オレの命令にはいはい頷いてりゃいいんだよ。どんなえぐいヤクだろーが、ヒトサマが壊れる代物だろーが、作れっつったら作れ」

 

 お前らの価値なんてそこにしか存在しやしない。そう笑いながら告げて順は冷凍庫を出た。冷凍庫の外に控えていた秘書兼、案内役を務めている青年が慌てたように順に駆け寄る。順は振り返って硬直しきっている彼らを見た。

 

「その箱に残ってるの、全部使って作ってね。仕様書は今日中にメールで送って。期日はきっかり一週間。間に合わなかったら」

 

 そこで順は一息、間を入れた。ぴんと張りつめた空気が漂う。

 

「どうなるか判ってるよね?」

 

 それだけ言って順は片手を上げた。そんじゃ、と笑って歩き出した順を青年が慌てて追う。残された彼らの顔を見ることもなく、順は脇に抱えていたビニール袋から問題の封筒を取り上げた。順が放り捨てたビニール袋を少し遅れて歩いていた青年が拾い上げる。

 

「……宜しかったのですか?」

「なにが」

 

 封筒の中身を再度確かめながら順は青年にのんびりと答えた。すると青年が名残惜しそうに廊下を振り返る。冷凍庫の冷気は長く伸びた廊下にも広がっている。

 

「わざわざ彼らの恐怖心を煽り立てるようなことを仰って、万が一、離反する者が現れたら」

「南城クン」

 

 南城と呼ばれた青年の言葉を遮って順は笑った。南城睦月。今現在、順の秘書を務めている男だ。加えて忙しい順の代理を務めたり、相談役であったりもする。

 

「離反したいヤツはすればいいんじゃない? オレを蹴落としたければやってみればいい。そんなアマイもんじゃないって思い知るだけさ」

「ですが」

 

 困惑した面持ちで睦月が口を挟む。おや、と少しだけ意外に感じて順は睦月を振り返った。順の捨てたビニール袋を持った南城がつかみ所のない表情をしている。ちなみに睦月の顔立ちを含めた容姿がそこそこに整っているのは単純に順の好みだ。弱冠、二十三歳で木村当主の秘書を務める睦月は、その顔とは別に情夫の顔も持っているのだ。

 

「順様は特に誰も恨んではいらっしゃらないのでは?」

「そう、大正解」

 

 気軽に笑って順は肩を竦めた。ただの犬の癖に冴えてるねえ、と順が言うと睦月が僅かに紅潮する。侮蔑の言葉を吐かれたと言うのに感じているのだ。順はそんな睦月の性癖ににやにやと嗤いながら続けた。

 

「オレは誰も恨んでやしない。こーんな愉快な雑種にされたってのにねえ。けっこう楽しめてたりするんだよね、コレが」

 

 だから感謝はするけど、恨みはないねえ。気楽に笑いながら言って順は睦月の呼んだエレベーターに乗り込んだ。後から乗り込んできた睦月が一階のボタンを押す。エレベーターが上昇する合間に順はするりと睦月に身を寄せた。

 

「あっ」

 

 少々、きつさのある睦月の顔が途端に崩れる。順は片手で睦月の股間を弄り、勃起しかけていたペニスを握った。服越しに何度か握るとあっという間に睦月のペニスがかたくそそり立つ。それを確かめてから順は手に力をこめた。強くペニスを握られた睦月の口から甘えた声が飛び出す。順はそれを嘲笑しつつ告げた。

 

「言いつけ通り、オナニー控えてるんだ? エライねえ」

「はっ、はいっ」

 

 裏返った声で返事して睦月がかたく閉じていた目を開ける。その目には浅ましい欲望の光が浮かんでいた。

 

 軽い電子音を立ててエレベーターが止まる。開いた扉の向こうに立っていた若い女性研究員が驚いたように目を見張る。順は横目にそれを見て笑いながら女性研究員に手招きした。

 

「ダイジョブだよん。戯れてるだけだから」

 

 睦月は真っ赤になって俯いてしまっている。だが順はそんな睦月の股間をつかんだままだった。戸惑いの表情を見せた女性研究員はなかなか動こうとしない。

 

「乗るんしょ?」

 

 順はそう言って女性研究員に笑みかけた。何しろこのビルで今現在稼動しているエレベーターはこの一基だけだ。これを逃すと当分待たなければならない羽目になる。順の思惑通り、しばし視線を彷徨わせていた女性研究員がおずおずとエレベーターに乗る。順はそれを尻目に睦月に嘲笑を向けて言った。

 

「ほら。いつもみたいにおねだりしたら?」

 

 白衣を着た真面目そうな女性研究員が慌てたように順を見る。睦月は俯いたまま、身を震わせて小さく首を横に振った。順はそんな二人の様子を交互に眺め、唇を歪めた。手の中で睦月のペニスはいっぱいに張りつめている。見知らぬ女性に見られていることで羞恥を煽られ、より一層感じているのだ。




エロというか……調教?
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