あ、BL警報です!
「あ、うっ!」
手に更に力をこめると睦月がか細い声を上げる。腰は自然と引けて睦月は順に自然と壁に追い詰められる格好になった。
「ほらほら。さっさとおねだりしなよ」
いつもみたいにさ。そう続けて順は笑った。身を震わせながら睦月が恐る恐る目を上げる。順の背後にいる女性をちらりと見てから睦月はまた俯いた。順は黙している睦月に苦笑して、肩越しに女性を振り返った。狭いエレベーターの角に立っていた女性が順と目が合った途端、慌てて顔を背ける。
「オンナノコにもてそーな顔してるのに、コイツ、こーゆー恥ずかしいのが大好きなんだよ」
普通じゃいけないんだって。そう女性に解説して順は喉の奥で笑った。身を震わせてはいるが睦月は反論しない。女性は真っ赤になっている。
「ほらー。さっさと言いなよ」
順が急かすと睦月は顔を俯けたまま、消え入りそうな声で言った。
「……く、ください」
「はー? 何を? いつもと違うじゃん」
笑いを納め、順は顔をしかめた。自然と声も低くなる。舌打ちをして順は睦月の股間から手を離した。途端に睦月が慌てたように顔を上げる。順は少し睦月から離れておもむろに足を上げた。
「あ!」
残念そうな顔をしていた睦月が悦びの声を漏らす。順は靴で睦月の股間を踏みにじりながら薄い笑みを浮かべた。鉄板入りの厚い靴底で力加減をしつつ睦月を嬲る。
「今さらなにマトモぶってんのさ。どんなに取り繕ったって、オマエはただの犬なんだよ」
おらおら、と言いながら順は足首に捻りをいれた。それまで恥ずかしそうに俯いていた睦月が恍惚の表情で荒い息を吐く。どうやら我慢が出来なくなったらしい。そのことを見て取って順はくすくすと笑った。
「わ、私を、いやらしくて恥ずかしい私を、もっと虐めてくださいっ」
陶酔した面持ちで睦月が吐く。それを聞いて順はあはは、と笑った。仰天した女性が目を見張っている。それを肩越しに振り返って確かめてから順は膝を曲げて右足に体重をかけた。ペニスを半ば押し潰されそうになっているというのに、睦月がだらしなく顔を歪めて快楽の喘ぎを漏らす。
地上を目指して下降していたエレベーターが止まる。軽い電子音を立てて扉が開いたところで順は睦月から足を退けた。慌ただしく女性研究員がエレベーターを駆け出していく。それを横目に見送って、順は床に沈みかけた睦月の腕を取った。
「しゃきっとしてよ。ほら、迎えが来てるよ」
硝子張りのエントランスホールの向こうには黒塗りの大きな車が停まっている。ぼんやりとした顔をする睦月の手を引き、順はエレベーターから降りた。これじゃどっちが秘書か判ったもんじゃない。そう愚痴を零した順に睦月が頼りない声で詫びる。見送りのために各フロアのチーフマネージャーがずらりと並ぶ中を順は颯爽と突っ切った。その中で白衣を身につけた女性が驚いた顔をしていた。どうやら先の女性は順のことを知らなかったらしい。女性ににっこりと笑いかけてから順は運転手がドアを開けた車の後部座席に睦月を押し込んだ。
車の脇に並んだ者たちが一斉に頭を下げる。順はそんじゃね、と笑って片手を上げて車に乗り込んだ。木村本邸から車を回してきた運転手が静かに運転席に乗り込む。走り出した車の中で順は大きく伸びをした。隣に座る睦月が申し訳なさそうな顔で頭を下げる。
「あ? ちゃんと我慢したんしょ? 何で詫びるのさ」
横目に睦月を見て順は感情のない声で告げた。するとそれまで消沈していた睦月が明るい顔になる。順はそれを眺めて苦笑した。
「次はどこだっけ?」
「あっ、はい。次のご予定は」
そう言いながら慌てて睦月が鞄を探る。携帯端末を取り出した睦月を横目に順はぼそりと言った。
「オレ、今日は疲れたからもう帰りたいなあ」
「いけません」
それまで順に一切、逆らおうとしていなかった睦月が唐突にかたい声で告げる。順は不服の声を漏らして唇を尖らせた。携帯端末を操作しながら睦月が冷ややかな声でスケジュールを次々に告げる。それを聞きながら順はだらりと四肢を伸ばして深くシートに身体を埋めた。
「もー。こゆ時だけマジメなんだもんなあ。南城クンは」
不平を零しながら順は頭をかいた。すっかり秘書の顔に戻ってしまった睦月の方に身体を傾ける。端末を操作していた睦月が慌てた声を上げる。だがそれを無視して順は睦月の膝に頭を乗せて横たわった。
「じゅ、順様!?」
「いいじゃん、次のトコまでけっこう時間あるんだしさー」
うろたえる睦月を余所に順は人の悪い笑みを浮かべて身体をずらした。封筒をシートに乗せてから睦月の股間を開く。服の中から引っ張り出した睦月のペニスは勃起しかけている。順は唇を舐めて充血した亀頭部分を口に含んだ。頼りない声を漏らして睦月が身を震わせる。軽く歯を当てて鈴口に細くした舌先をねじ込む。それだけで睦月のペニスは順の口の中で硬さを増した。
「だ、駄目です、順様! 汚れてしまいます!」
焦った声を上げる睦月くペニスを口に含んだまま、順はするりと手を伸ばした。服越しに陰嚢をつかまれた睦月が掠れた声を上げて腰をひくつかせる。
「心配しなくてもヘマはしないよ。オレが零すワケ、ないっしょ」
亀頭に唇を触れさせたままで順は言った。睦月の爪が頼りなくシートを引っかく。片手で睦月の陰嚢を強く握りながら順は再び頭を沈めた。唾液をたっぷりと塗しながらかたくそそり立ったペニスを口いっぱいに咥え込む。
それまで我慢し続けていたからか、数回ほど喉に亀頭を押し込んだところで睦月が掠れた声を漏らして射精する。大量に放出された精液をしばし口に溜めたままで順はぴたりと動きを止めた。脈動しながら睦月のペニスが何度も精液を吐き出す。口に入りきらなかった分を喉の奥に流し込みながら順は目を細めた。ぐったりと脱力した睦月がシートに沈み込む。口に溜めていた精液を飲み下し、順は慎重に唇で作った輪でペニスを根元から先端までなぞった。先に言った通り、順は一滴も精液を零すことなく飲み干してから顔を上げた。
とりあえず切りが良かったのでここまでアップです。