新米冒険者が、悲惨な人生を送ってきたダークエルフの奴隷少女を買った話。 作:仮面紳士
「はぁぁ……。疲れたぁ……」
ゴブリン退治の依頼を終え、パーティーメンバーと別れて宿に帰ってきたダンとライラ。
ダンはもう疲労困憊だ。
肉体的な疲労ももちろんだが、それ以上にライラのことを過剰に心配し続けたせいで精神的に疲れている。
もう、このままベッドにダイブして寝てしまいたい。
今日ばかりはエッチなことをしたいと思う気力すら残っていない。
「ご主人様、お召し替えを。汗の染み込んだ服のまま寝ては風邪を引いてしまいます」
「あ、うん」
一方、ライラの方はまだ余裕がありそうな感じだ。
男として情けなくなってくる。
「失礼いたします」
「わ!?」
ライラは一瞬でダンの服を剥ぎ取り、タライに魔法でお湯を張った。
そこに布を浸して絞り、
「お体を拭かせていただきます」
「わ、わかった。ありがとう」
ライラのご奉仕に、大人しく体を預ける。
誰かに体を拭かれるのが恥ずかしいという感覚はあるが、それ以上に心地良い。
特に今は疲労しているので、やってもらえるのは素直にありがたかった。
「ふぅ……。って、ん? あれ? ライラ、今さらっとお湯を出す魔法使った?」
と、そこでようやく、ダンはおかしな現象に気づいた。
あまりにも自然に、ライラが新しい魔法を使っていた。
今まで、お湯は宿に別料金を支払って貰っていたのだが、今回はその手間もお金も省いて、即行リラックスタイムがやってきた。
心地良すぎて、気づくのが遅れた。
「はい。使いました。……いけなかったでしょうか?」
「あ、いや、そういうわけじゃないんだ! ただ、いつの間に新しい魔法を使えるようになったのかなって……」
「ミザリーという方の水魔法を見て覚えました」
「…………へ?」
ダンは一瞬、ライラが何を言っているのかわからなかった。
え? ミザリーの魔法を見て覚えた?
そんなことができるなんて話は聞いたことが無い。
いや、確かにライラは自分にかけられただけの治癒魔法を再現してみせたが、それは何度も何度もかけられたからだと思っていた。
しかし、ミザリーの魔法は今日一日見ただけ。
おまけに、彼女が使ったのは水の攻撃魔法であって、お湯を出す魔法なんて使っていなかった。
見てもいない魔法をコピーした? どういうことだってばよ?
「…………エルフって凄い」
最終的に、ダンはそんな結論に達した。
なんだかんだで、ライラも魔法に愛されたエルフの端くれということだろう。
ダークエルフゆえに魔力量という才能には恵まれていないのだろうが、魔法のセンスに関してはちゃんと受け継いでいるのかもしれない。
「いや、単にライラが天才なだけかも……」
ダンはそういう可能性にも思い至った。
ウチのお嫁さん(?)スゲー。
「終わりました」
「あ、うん。ありがとう」
驚いている間に、ライラのご奉仕が終了。
次いで、彼女はダンに新しい服を差し出し、脱いだ方の服をタライで洗い始めた。
いつもならありがたいで終わるのだが、
「あー、その、ライラ? 今日は君も疲れてるだろうし、それは明日でも大丈夫だよ?」
「……了解しました」
今日は彼女も疲れてるだろうと思って言ったダンの言葉に従い、ライラは既にお湯に浸してしまった上着だけ軽く洗って干す。
「では、私も失礼いたします」
「は、はい!」
そして、今度は自分の服を脱ぎ始める。
二部屋借りる余裕も無いので、当然彼女が着替えるのもこの部屋だ。
ダンは必死に後ろを向いて、ライラの生着替えから視線を外した。
それ以上のことを散々してきた仲だが、それでも、そういうシーンを凝視するのは違うだろうと思っている初心な少年だった。
「終わりました」
「……うん。じゃあ、今日は疲れたから、もう寝よう」
「お供いたします」
ダンの寝転んだベッドにライラが入ってくる。
さっき洗濯を止められていなければ、起きて細々とした作業をするかどうかで判断を仰いだだろうが、止められたので添い寝を選択。
「えっと、今日は本当に疲れたから、エッチなことは無しにしておこう」
「……了解しました」
ライラは無意識にちょっと不満げな顔になった。
ダンはドキッとして眠気が飛びかけた。
感情が表に出てきてくるようになったのは嬉しいが、誘惑のような形になっているのは心臓に悪い。
彼女は意外とエッチが好きだ。
ダンに最も喜んでもらえることであり、最近は自分も気持ち良くて幸せな気持ちになれるから。
だからこそ、できないとなると不満そうな顔が出てきてしまう。
無論、命令に逆らうという選択肢など彼女には無いので、不満を口にすることは無いし、なんなら本人は表情に出している自覚も無いが。
しかし、問題はそんな顔を見せられたダンの方である。
(落ち着け、俺! 今日は本当に疲労してるんだ! ここでハッスルしたら、確実に明日に響く!)
一時の快楽よりも、明日以降を万全の体調で生き残る方が大切。
わかっている。
わかってはいるのだが……。
「ご主人様……」
(わーーーーーー!!)
ライラがダンの頭を優しく抱きかかえる。
彼女の小ぶりな胸が顔に当たり、良い匂いが鼻を直撃する。
今日はやらないと言われた以上、そこにエロい意味は欠片も無い。
純粋に、こうすればダンが喜ぶからやっている行動だ。
確かに、ライラとくっついていると、もの凄く安心する。
だが、エッチの後なら安心になるが、お預け状態でされると元気になってしまう。
そのへんの機微は、まだライラにはわからない。
結果、
「あ……」
「!?」
反射的に、ダンの下半身が元気になって、硬くなったものが服越しにライラの下腹部に当たってしまった。
自分で言ったことを自分で反故にするような反応にライラは首を傾げ、
「やっぱり、やられますか?」
「…………お願いします」
ダンは欲望に負けた。
そして、ライラは我が意を得たりとばかりの嬉しそうな顔になって、ダンにキスをしてきた。
そんな顔をされたら、男は勝てない。
「んっ……」
「あっ……!」
口の中に舌を入れられる。
いつもの激しいのではなく、優しく甘やかすようなキスだった。
ライラなりに、疲れているダンを労っているのだろう。
キスの後は、いつも通りズボンを降ろされて……。
「え!?」
ライラの手が伸びたのは、肉棒ではなかった。
彼女の温かい手は、肉棒ではなく、その下にある二つの玉へと伸びる。
「ちょ!? あふっ……!」
温かい掌に包まれて安らいだ玉を、ほっそりとした指が揉みほぐした。
そこにいる精子達を元気にさせていく。
男にとって絶対の急所を責められているはずなのに気持ち良い。
痛気持ち良い。
それに、自分の弱いところを好きな女の子に握られているというのは、なんだか妙に興奮した。
睾丸の中の精子達が元気になり過ぎて、受精してやる、卵子に突撃してやる、子供を作れないとか知ったことかとばかりに、暴れ回っているような気すらした。
当然、彼らの発射台である肉棒は、本人の疲労など無視して、いつも通りのギンギン状態だ。
「うっ……!」
そして、最後の準備とばかりに肉棒に手が伸ばされ、ダラダラと我慢汁を垂れ流しにさせられて、それを肉棒全体に丁寧に塗り込まれていく。
「では、失礼いたします」
「あっ……!?」
ライラが自分の服を脱ぎ去り、ダンの上に覆い被さり、既にしっとりと濡れていた自分の入り口で、我慢汁を塗り込まれた肉棒を飲み込んだ。
ダンはゆっくりとライラに食べられていき、肉棒を心地良い温もりが包み込む。
「ご主人様……」
「うむっ……!」
その状態で、ライラは再びキスをしてきた。
優しくとろけるようなキス。
下の方も激しく動かすことはなく、上と同じように優しい刺激を肉棒に与えてくる。
上下運動はほんの僅か。
締めつけてくる膣肉の動きと、子宮口による亀頭への甘いキス。
それだけで凄く気持ち良い。
「んっ、んっ……」
「あ……あ……!」
上と下、二つの口で、ライラは優しいキスをダンに送る。
彼の体を労ったプレイ。
激しくはないのに、快感はどんどん増していき……。
「イク……!」
「あっ……!」
ダンはライラの中で果てた。
元気にさせられた精子達が、彼女の子宮の中にビュービューと注ぎ込まれる。
子を成せないダークエルフでなければ、確実に妊娠させていただろう勢いだ。
「ハァ……ハァ……」
そして、一発出してスッキリしたからか、硬度を失った肉棒を包み込む膣肉の温もりと、密着していることによる体の温もりに安心し切って、どんどん意識が薄れていく。
疲労と安堵が混ざって、とても心地良い眠りに落ちていく。
「お休みなさいませ、ご主人様」
「うん……。あり、がとう、ライ、ラ……」
それから少しもしないうちに、ダンはすぅすぅと安らかな寝息を立て始めた。
ライラはそんな彼を凄く優しい目で見た後、お湯に濡らした布で、できるだけ刺激を与えないように汚れてしまった部分を綺麗にしてから、自分の身も清めてダンの隣に戻った。
「ライラ……」
寝言で自分の名前を呼びながら、無意識に腕を伸ばしてくるダン。
それを見ていると、無性に胸がポカポカした。
彼女はその温もりに抗うことなく、伸ばされた腕で自分の体を包み込んで、より一層穏やかな顔になったダンと共に、夢の世界へ旅立った。
翌日。
優しいセックスのおかげか、それとも愛情による癒やし効果なのか、ダンの体に残った疲労感は最小限だったという。