※この作品はR-18です。

【完結済】眠れる師匠のわて様を好きに使っていい日   作:あいいろ ののめ

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ショタ人狼とししょうの友人のお話

 その日、ぼくはいつもは走るなって怒られる廊下を急ぎ歩きで通り過ぎるとししょうの居る部屋の扉を開いた。

 

「ししょう!ししょう…!」

 

「どうしたのガジュ、そんなに慌てて」

 

「見て、尻尾がある!!」

 

 ぼくが身体の後ろから生えている尻尾を抱えて見せると、ろのみあは尻尾をよく見てから返事をした。

 

「……あるわね」

 

「病気かな、これ……」

 

「……、どうしてそう思うのかしら」

 

「だって!ぼく以外は尻尾、無いから……!」

 

 ぼくの前でししょうは顎に手を当てて真剣に考えこんでいる。もしかして、すごい大変な病気なのかも……大医者さんのろのみあでも治せないくらい………。

 

「だっ大丈夫よガジュ、泣かなくても。」

 

「ホント…?」

 

「ええ……その、とても言いづらいのだけれど…貴方、尻尾はずっと生えていたのよ?」

 

「え?」

 

「いえ、あのね? わて様が拾った時から貴方に尻尾は生えていたから…」

 

「そ、そうなんだ……」

 

 この尻尾は病気じゃなくて、人狼にはあるものなんだって。初めて見たからびっくりしちゃった。

 ぼくは尻尾が気になって抱きかかえたまま顔を近付けると、目の前で不意に尻尾の先が揺らめく。でも動けって言ってないのに勝手に動いた…これ、ほんとにぼくの尻尾?

 

「わぶぶ…っ!」

 

「フっフフ…ガジュ? あなた自分の尻尾で戯れてるの?」

 

「ち、違うよししょう。この尻尾が勝手に動くのっ」

 

 気を抜くとぼくの知らないところでまた勝手に動きそうになるから、腕の中から抜け出そうとするとする尻尾をぎゅっと強く捕まえると不意に頭の上に何かが降ってくる。

 それで見上げると頭の上から頬に降りてきたのは、ろのみあの手だった。

 

「貴方の見ている世界は随分と鮮やかな色をしているようね?」

 

「いろ、ちがうの…?」

 

「貴方を眺めてるとわて様の世界も新しく生まれ変わったみたいで。それってなんだかとても、おかしな話でしょう?」

 

「……?」

 

「貴方にとってはどうなのかしらね…ところで、ガジュはわて様にその尻尾を見せに来てくれたのかしら?」

 

「あ。」

 

 ぼくが忘れてたことを思い出して扉のある方を振り返ると、そこからは女の人が顔を覗かせていた。

 

「その子に伝言を頼んだんだけど、中々戻ってこないから返事を聞く前にお邪魔しちゃった♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――へぇ〜、ガジュ君って言うのね。改めてこんばんは、ガジュ君」

 

「こ、こんばんわ……」

 

 ある日の夜ししょうの友達が来た。

 ししょうの友達はししょうと同じ吸血鬼で、だけどししょうよりも翼の小さな、赤い目をした吸血鬼だった。

 

「相変わらず突然ね」

 

「手紙は書いたはずだけど?」

 

「その手紙が届くのは、いつも貴女が帰った日の2日後よ。」

 

「そだっけ? …まぁ良いじゃない!ロノのんは友だちがいきなり来たからって追い返したりしないでしょっ?」

 

「そのロノのんとか言うのもやめて頂戴」

 

「あと急いで来たから喉乾いちゃった!こんな綺麗な月が浮かんでる夜にはぁ、とびっきりのワインが飲みたいなーっ!」

 

「はいはい…もう解ったから大人しく席に着いてなさい。ガジュは気分だけでも、ブドウジュースでいいかしら?」

 

「うん…」

 

 ししょうが席を離れていくとぼくは何を話せばいいのか分からなくて、振り返るとししょうの友達がぼくを見ていた。

 

「ま、いっか。今はそれよりも、ふ〜ん…へぇ……?」

 

「あの……」

 

「ロノのん、前より丸くなった?

 前はこんな田舎に住むなんて言うから、私は向こうでの付き合いに嫌気差したんじゃって思ってたのに。来てみたらこんな可愛い子まで連れて、随分楽しそうだよね?」

 

「あら、ガジュみたいなのが貴女の趣味だったなんて知らなかったわ。」

 

「ううん? でもロノのんが好きそうかなって」

 

「研究用よ。貴女に教えてあげるけど、人狼の体毛には医療目的でもちょっとした需要があるのよ?」

 

「え…っ!?」

 

 おうちにある、絨毯……!!

 

「あーっ!ロノのんが怖いこと言うからガジュ君震えてるよ!!

 ほら、こっちおいで!お姉さんがあのこわーい魔女から護ってあげるっ!」

 

 ぼくが返事するよりも先に手が伸びてきて、友達のお姉さんに抱きしめられた。

 友達のお姉さんは肌が柔らかくて冷たくて、着ているドレスからはお菓子みたいな甘いのと、微かに血の匂いがする……。

 

「誰が怖い魔女か、言ってみなさ…」

 

「なにこれガジュ君フワフワだねぇ…!?」

 

「話聞きなさいよ」

 

「いいなぁ…!いいなぁこれ……!私持って帰っちゃおっかなあ!

 ガジュ君もあのこわぁいロノのんよりも、お姉さんの方が良いよね? お姉さんはガジュ君にいーっぱい帝都のスイーツや、美味しいジュース、羊の生肉もあげるよ?」

 

「お肉はちゃんと焼いて欲しいかな……」

 

 なんでししょうもこの人も、ぼくが生肉の方が好きだと思ってるんだろう……。

 

「あっ、フリスビーで遊ぶの好き? 私の家の庭は広いから、ガジュ君も好きなだけ走り回れると思うよ〜」

 

 フ、フリスビー……。

 

「そこまでになさい誘拐犯。」

 

 ガチャンって、ろのみあが普段ぼくがやると怒るような大きな音を立ててワインボトルを目の前に置きながらぼくと友達さんを見下ろしていた。

 そしてろのみあは強引に友達の腕をぼくから引き剥がすと、そのままぼくを抱えて自分の席に座った。でもぼく…犬や猫じゃないんだよ……?

 そう言おうとした口先にクッキーの甘い香りがして、それはろのみあがクッキーをぼくの口元に持ってきてたんだと解るとぼくはひと口でそれを頬張った。

……、あの大きさをひと口はちょっとむちゃだったかも…。

 

「そんな怖い顔しないでよロノのん〜。ロノのんが素直にガジュ君のこと『好き』って言ってくれたら、私だって素直に引き下がったんだよ?」

 

「貴女に引き下がって貰うまでもなく、これはわて様の弟子(・・)よ」

 

「あーっ、あんまり吸血鬼みたいな事言うと嫌われちゃうんだからね? ねっ、ガジュ君もこの人結構ワガママだから大変だよね?

 あ、こっちにはガジュ君の好きそうなお菓子もあるよ〜?…ホントはロノのんがお土産ないと煩いから持ってきただけのやつだけど」

 

 ろのみあの膝の上はなんでか安心する。それはたぶん…ろのみあの館にある植物を育てる部屋と同じ香りがするからかもしれない。ろのみあの友達のお姉さんも、ろのみあが席に着くとそっちと会話を始めたようでぼくは普段よりもちょっと珍しいお菓子を食べながら二人の話を聞いていた。

 

「それじゃあ二人の再会を祝して〜、カンパイっ!!」

 

「乾杯。…ところで貴女、今日泊まる所が決まっていないなんてこれから言い出したりしないでしょうね?」

「……。できればあと何日か、ここに居させてくれると嬉しいかな?」

 

「はぁ……。この時間に他所で迷惑を掛けるのも気が引けるから、空いてる部屋の用意は自分でやりなさい?」

 

「えーっ!!私これでも客人だよ!?」

 

「…放っておけば治るからってダルマにして外に投げ出されないだけ、わて様にしては大分温情深い対応だと思うわよ。」

 

「ねえガジュ君聞いた!?いまのっ!? ロノのん本気で怒ってたよ!!…ガジュ君が来てから丸くなったなんて嘘だったー!!

 だーまーさーーれーーたーーーーっ!!!」

 

「貴女が勝手に騙されたのでしょう……?――――――

 

 

 

 

 

 

 

―――次の日。ぼくが起きて館を歩いているといきなり後ろから昨日のお姉さんが抱き着いてきた。

 

「つーかまーえたっ!」

 

「わっ!? ししょうの友達のお姉さんか……」

 

「起きたら偶然ガジュ君が歩いてるのを見つけちゃったからっ。ところでロノのんは?」

 

「ししょうはたぶん診療所」

 

「ああ、それで朝から賑やかだったの。ガジュ君も昨日は夜更かししてたからまだ眠り足りないんじゃない?…せっかくだしお姉さんと一緒に二度寝しよっか?」

 

「…え。い、嫌だ……」

 

 だってししょうと寝る時も結構強く抱き締められるから、寝苦しいもん……。

 

「うそ、断られるなんて思ってなかったから意外とショック。じゃあとりあえずは朝ご飯食べよ?」

 

「もうお昼だけどね……」

 

 

 

 

 

 いつもより遅めの朝ご飯を食べた後、お姉さんは食後のティータイムだと言ってティーセットを取り出した。

 朝ご飯の用意はぼくに任せっきりだったけど、ティータイムの準備をするお姉さんはとても慣れた手つきをしてる。ティーセットを探し回ったせいで部屋が荒れてたけど……。

 

「ん…おいし。やっぱりロノのんの育てる茶葉って香りや味がちゃんとしてる、やっぱり帝都みたいに人間の生き血で育てたりしてないから?」

 

「あの……ししょうの友達のお姉さん?」

 

「ルカリカよ」

 

「ルカリカ…?」

 

「私の名前。ミステリアスなお姉さんって言う設定も悪くは無かったんだけど、さすがに『師匠の友達のお姉さん』は呼びづらそうかなーって。

 それにしてもロノのんが弟子ねー……随分とガジュ君のこと、可愛がってるみたいよね?」

 

「そ、そう…?」

 

「あ、ロノのんが居ないうちにガジュ君はこのルカリカお姉さんに何か聞いてみたい事ないかな? これでもアレとは付き合い長いから色々知ってるよっ!

 ロノのんの秘密も今なら聴き放題だよ〜…例えばぁ、ロノのんのスリーサイズ? ロノのんの初恋の話とか?興味無い?」

 

 う、ぼくがなにか聞くのずっと待ってるから、なにか聞かないと……。

 

「え…っと…じゃあ、ルカリカお姉さんはししょうとはどんな関係、ですか…?」

 

「ん〜? 最初の関係を言うなら『元 同級生』かな? 完全に同い年って訳じゃ無いんだけど、今は…『商人』と『お得意様』?

 でも、ガジュ君からそんなこと聞かれるなんて……そんなにロノのんと仲良しに見えちゃった? 偶にだけどさ、そういう勝手なイメージで疑ってくる子も居るんだよねぇ… ?」

 

「え…」

 

「うふふふ、冗談だよ。ガジュ君はあんまりそういうタイプには見えないし。」

 

「……。」

 

「あ、お得意様と言えばロノのんって時々自分のこと大医者様〜って言うでしょ? あれって大医者は薬品も手づから用意すること…らしいんだけど。

 自分で集めて作るだけあって、棚を眺めてても珍しい材料を使った他では見ないようなのがよくあるんだよね。だから私はそういう珍しい処方薬をロノのんから譲って貰ったり、需要の増えそうな薬を作って貰いにここへは来るんだ〜」

 

「ししょうの大いしゃって、ちゃんと意味あったんだ…」

 

「あ、やっぱりガジュ君もそう思う?…そうだよねぇ?」

 

 じゃあししょうの言ってた大吸血鬼とかも全部、意味があったのかな…?

 

「ガジュ君、こっちおいで」

 

「え、なんで?」

 

「良いから、昨日はロノのんに邪魔されちゃったでしょ?」

 

 腕を広げて居たルカリカお姉さんの膝の上にぼくが座ると、昨日みたいに抱き締められる。でもその腕の力は昨日よりも強くて、少し苦しい……。

 

「んふふ……いやー、あのロノのんが好き好むなんてどんな()なのかなーって……ちょぉーっとだけ、お姉さんも興味あるかなぁ……」

 

 そう言ってお姉さんは上の服を脱がせようとしてくる。その手つきが擽ったくて僕は逃げようとするけど、やっぱりししょうと同じで力が強くて逃げられない。

 ししょうはお風呂か寝る時にしか強引なことしてこないから、油断した……。

 

「うんうん、ガジュ君は素直で可愛いねぇ。こう抵抗されるとロノのんも意地悪したがるタイプだし…って、あれ?」

 

「……?」

 

「あれ……あれ……?」

 

 お姉さんは僕の服の袖を捲ったりして、何かを探してるみたいだった。不思議がってお姉さんを見上げていると、お姉さんはぼくの方を見て話しかけて来る。

 

「ねぇガジュ君」

 

「これが怖い吸血鬼の居ぬ間に…ってやつかしら。」

 

 ルカリカお姉さんが何かを聞こうとした瞬間ものすごい寒気に襲われた。身の危機からぼくが寒気のする方に視線を向けると、そこにはししょうの姿が。

 それはお風呂に入るのをイヤがった時の感覚と似ていたけど、ししょうの顔は無表情だったのがいつもと違っていて怖かった。

 

「ガジュの服を脱がせて何をしようとしてたのか、もちろんしっかりと答えてくれるでしょう?

……わて様も無闇に友人を疑いたくは無いもの。だから貴女の潔白を証明するため、事細かに答えてもらうわ…ついでにこの部屋の惨状についても、ねぇバルカリカ?」

 

「ろ、ロノのん…!? なんで、今は診療所の時間なんじゃ…!?」

 

「お昼休憩よ。そしてまずはひとつね、潔白の身であるならそこまで動揺する必要は無いんじゃないかしら」

 

「え…う……!」

 

 

 

 

 

―――次の日。

 

「あ、お姉さんおはよう、昨日は大丈夫だった…?」

 

「うん、ガジュ君が優しいお陰で少しは和らぐかも…」

 

「そ、そっか…」

 

「いくら私が悪いことしたからって、一日中物理的に手を出せないよう腕の骨を粉々に握り潰すことは無いよねぇ!?

 というかそんな馬鹿力で握った癖に一滴も血が出ないって変なとこで器用なんだ…」

 

 話の途中でルカリカお姉さんがこっちを見たのでぼくは身構える。また昨日みたいに捕まったら何されるか分かんないから怖い…ししょうもあんなに怒ってたし。

 

「そ、そんな身構えないで良いんだよガジュ君、お姉さんそろそろ帰らなきゃって思っただけだから」

 

「帰るの?」

 

「でもまた今度は他の仲間たちと戻ってくるけどね。私はひと足先にロノのんに作って貰う必要がある薬の材料だけ持ってきたの。

 あっそうそう!これ、ロノのんにお土産〜って言って渡すのすっかり忘れてたの。だからガジュ君が代わりに渡しておいてくれる?」

 

「良いけど、どうして代わりに…?」

 

「ん〜、冷やしておいた方が美味しいから?それに昨日今日と私が居たのに今夜はひとりで晩酌なんて、さみしいじゃない?

 詳しいことはロノのんも知ってるはずだから…―――

 

 

 

 

「それで、これがバルカリカの『お土産』って訳ね。詳しいことは結局解らないままだけれど…というか何故か瓶に開けた形跡があるのは彼女が少し飲んだからでしょうね……?」

 

 ししょうがグラスの中に注がれた液体を部屋の明かりに照らしながら呟く。

 その液体は真っ赤だけど、ワイングラスの向こう側の景色がはっきり見えるくらい透き通った赤色をしている。匂いは…ししょうが偶に飲むお酒に似てる気がした。

 

「ししょう、それ…お酒?」

 

「そうみたい。香りは…葡萄じゃ無さそうね、でもかなり甘い」

 

「甘いの…良いなぁ……」

 

「ガジュもわて様くらい大きくなったら一緒に飲みましょうね。この大きさのボトルは二人で愉しむくらいが健康面から見ても丁度いい塩梅でしょうから」

 

「うんっ」

 

 ししょうがぼくの分のジュースも用意してくれて、花のつぼみの形をしたグラスをカコンとしてから飲む。このジュースも甘くて美味しいけど、ししょうの飲んでいるお酒はもっと甘くて美味しいのかな……?

 

 ぼくが見ている前でししょうは二口、三口と一瞬でそのジュースを飲み干してしまった。するとししょうはみるみるうちに頬が赤くなっていて、グラスをテーブルに戻すししょうがどこか見つめている視線の先を追いかけて見てみると、いつの間にかししょうはこっちを見ている。

 

「……?」

 

「あ…」

 

「あ…?」

 

 目の前でぼくを見るししょうの表情はいつもと違っていて、それで…ししょうの夜空色の瞳はいつもより紫色がつよく輝いていたんだ。

 それは、暗闇のなかでもよく見えるように光を多く取り込んでいるからだってぼくは知っていたから……今のししょうにとってぼくは獲物なんだって、それがすぐに解ってしまった―――

 

 




 次回更新早め

おまけ回リクエストアンケート 睡眠姦多めのその2

  • わて様を眠姦ハメ撮りし一緒に鑑賞会する話
  • 眠姦ハメ撮りの後、脅迫レイプごっこする話
  • 都合よくロリ化したわて様を眠姦する話
  • 狼化した弟子にわて様が獣姦レイプされる話
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