※この作品はR-18です。

【完結済】眠れる師匠のわて様を好きに使っていい日   作:あいいろ ののめ

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発情期に好きにしていいと言ってきた師匠を気が済むまで犯す話 後編

 

 きっかけは本当に些細なものだった。

 オレは師匠を壁際に追い詰めて、それで師匠が少しでも昼間の出来事に危機感を持ってくれればって。普通はこんな…男女が一つの寝具で眠るのって、それこそ夫婦とかじゃないとしないらしいし…吸血の時にぎゅっとしがみついてくるのは正直、常識とかそういうのを抜きにしてもどうかと思ったくらいだ。

 

 だから僕はそんな距離間の近過ぎる師匠に今日の昼みたいなのは危ないんだって、そう思わせたかっただけなのに…腕を掴まれた師匠の反応は想像とは全然違っていた。

 

「『だから僕は』…何かしら、わて様が貴方の言うほかの誰かの物になる前に襲いかかったの? 貴方の気がそれで済むのなら、わて様を好きにすればいいけど。

 ああ……それともいつもみたいに(・・・・・・・)わて様が寝ないと、貴方は手を出す勇気も無いかしら?」

 

「…ッ!!!」

 

 僕を拾ってくれた優しい師匠が向けてくる、冷たい視線。

 彼女が微笑む裏側では失望していたことが解ってしまった瞬間、オレはそれまで心中に抱え込んでいた欲望を発露させたように壁際に抑えた彼女の腕を引っ張ってベッドに押し倒していた。

 

 オレはただ師匠を誰かに取られたくなくて、思わせぶりな師匠を少し反省させようとか、そんな事を考えて彼女の腕を掴んだつもりだったのに…いや、自分でも何を言い訳がましいことを考えているんだと思った。

 

 元はと言えば酔った勢いで迫ってきた師匠が忘れられなくて手を出してしまったのが間違いの筈で。なのに彼女の冷淡な声を聞いて、元から状況に取り返しなんて付くはずが無かった事実にようやく気付くなんて。

 ベッドの上にはロノミアの長い白髪が綺麗に拡がっていて、胸元の上半分が見えるデザインのパジャマは彼女が強引に振り回されたせいで肩紐がずれ落ちている。

 オレを見上げた師匠の月明かりに照らされる冷たい表情は、それでも綺麗だった。

 

「師匠はもっと…ご自身がどれだけ魅力的な人なのかを解らないといけないと思います」

 

「…そうかしら?…古の吸血鬼みたいにわて様も昔はこの美貌でっていつも言…っん……」

 

 師匠が好きにしていいって言ったんだ、なんて何の免罪符にもならない言葉を心中で呟きながらロノミアの身体に触れる。

 起きている師匠に手を出すのは初めてだけど、その医者には不必要なくらい大きな胸に触れた瞬間に師匠の息が詰まる。こうして彼女の乳房を好きにするのは初めてじゃないが、こんな状況にも関わらず高揚感は存在していた。

 

「ぁ…っん…ぅ……」

 

 それは普段、診療所に来る患者達から視線を向けられるようなものと知っていたからかもしれない。街外れに住む人外じみた美貌を持った吸血鬼の、白衣に包まれた大きな胸をこんな風にしてやりたいと考える男が何人居るんだろうかと。

 薄暗い部屋の中からはロノミアの眠っている時とは明らかに違った反応が返ってきていて、いよいよ起きている師匠に手を出しているんだという禁忌への実感が高揚感の正体だったのかもしれない。

 

 静かな夜に響く甘い声の数々にやがてじれったさを感じると、師匠の上半身を起こさせ逃げられないように後ろから抱き締めながら両胸に触れる。

 オレは彼女の言葉通りに今すぐ好きにしてやりたい衝動を抑え込みながら、まずは丁寧な手つきでゆっくりと時間を掛けて、師匠がどんな身体をしてるのかを理解させることにした。

 

「…ぁ…っ、は……ぅ……」

 

 最初の内は彼女の胸の全体を両房の形が少し変わるくらいの力で神経を刺激し続ける。

 手のひらで円を描くように胸の全体を触れてみたり、両胸を真ん中に寄せ神経の集中する乳首の先端を親指と人差し指で摘んでくりくりと弄んでみたり。ときどき少しだけ胸を撫で回す力を強めると師匠の口からは不意に甘い声が漏れ出ていた。

 

 あとは、片乳を持ち上げて肩越しに硬くなったピンク色の乳首を舌先で舐めてみたり…というか、こんなことできるなんて本当にデカくて柔らかいんだよな……。

 

「寝るときはいつもこんなもの…押し付けられて……いい匂いするし、柔らかくて…っ師匠以外の人に興奮するだけならこんな……罪悪感だって、なかったのに……」

 

 いつもこんな物を押し付けられて眠っていたのがありありと感じ取れてしまうと、下半身が熱くなって精液の作られる感覚が登ってくる。

 そしてその興奮の昂る感覚はどうやら、僕だけが感じているものじゃ無かったらしい。

 

「…っ♡ぅ…?♡」

 

「師匠…こっち向いて下さい。」

 

「んん…♡」

 

 師匠の胸を触り始めてから約二十分。

 呼び掛けに振り返ったロノミアは頬が火照り、紫色の瞳も半目で焦点の合わない呆然と蕩けた顔でこちらを見上げていた。

 

「…師匠、いま自分がどんな顔してるかわかってますか…胸を触られてただけで、こんなとろとろの表情にさせられてるんですよ。」

 

「っふー…♡ふ…ぅ゛…っ♡」

 

 ロノミアの柔らかい体を片腕で抱き締め、充分に焦らして敏感にさせた胸を鷲掴みにして揉みしだいてやると彼女はようやく訪れた直接的な快楽に気持ちよさそうな吐息の入り交じった声を尖らせた口の先から溢していた。

 

 師匠の身体を抱き締めている二の腕には彼女の体温がじんわりと伝わってきて、火照った身体以外にも誰が見てもはっきりと解る彼女の発情した仕草にこの姿を今日の昼の吸血鬼みたいな他の奴には見せたくは無いというはっきりとした独占欲を自覚すると同時に、僕は師匠の覇気のない表情にだんだん苛立ちを覚えてくる。

 弟子だからと高を括っていたのかは知らないけど、この大きな乳を本当に好きにさせるなんて…それどころかこっちが手を止めると、蕩けきった表情で物欲しそうに彼女はこちらを見あげてくるんだ。

 

 少し前まで確かに僕は罪悪感を覚えていたのに、いま目の前にいる敬愛すべき師匠であったはずの彼女はそんな罪悪感を微塵も感じてなさそうなだらしない表情を見せていたんだから苛立つのも無理は無い。

 

「なんで、そんな気持ち良さそうにしてるんですか師匠…。

 師匠はこんな事されたら誰にでも…っ、その食事のときなんかよりもずっとはしたないトロ顔を晒すつもりなんですか…?」

 

「…違…うっ♡…これは…♡貴方の触り方が、ねちっこ過ぎるせいで…♡♡」

 

「そんな甘い声まで出して、なにが違うんですか…!」

 

 問い掛けに『違う』と言いかけた師匠は胸を撫で回す動きが少し強くなると言葉が止まってしまい、どう見ても明らかな嘘だと解るとオレは怒りを滲ませて彼女の乳首をつねりあげた。

 

「んい゛ぃ゛っ…♡♡!?」

 

 するとロノミアは普段の綺麗な声からは想像しないような喘ぎ声を漏らす。寝ている師匠がいくらオレに好き放題されたと言っても、ここまで酷い声は上げなかったのに。

 念入りな準備によってすっかり快楽に従順な反応を返すようになってしまった師匠の姿に、彼女いわくねちっこく胸をいじめられ続けてぷっくりと勃起した両乳首を摘んで顔の高さまで吊り上げる。

 

「へ…っ♡んへ……っ♡♡」

 

 その摘みあげた先端を大きな胸の自重でいじめながらこね回すと彼女は犬みたいに舌を出したまま呼吸を繰り返し、オレの前に乳首を摘まれて引き伸ばされた下品な長乳を揺らす無防備な痴態を晒し続けた。

 

「えっろい顔……あークソ、また我慢できなくなってきた……師匠の胸、鷲掴みにして揉みしだきますね……」

 

「んぇ…?♡っお゛♡…お゛ぉ゛…っ…♡♡」

 

 我慢の効かなくなった衝動のまま下から持ちあげると重みの感じられる豊満な胸を乱暴にまさぐりながら、直前まで重点的に刺激し続けた結果硬くなって治まりの効かなさそうな乳首を人差し指の爪でカリカリと引っ掻いて弄ぶ。

 

「ん゛っ…ぉ゛…っ♡♡…っ…それ、やだ……♡」

 

「何がイヤなのか言わないと、『それ』じゃ僕は分かりません。」

 

「…っそ…へ…ぇ…♡♡ ガジュの爪で胸の先…かりかりするやつぅ…♡♡…さっきから胸、触られて気持ちいいのに…♡…ずっと下の方だけ、つらい、からぁ……♡」

 

「よく言えました。じゃあ…もう少し我慢して下さい」

 

「な…んんっ♡♡」

 

「……そんなに辛いなら自分でシても良いんですよ、師匠?」

 

「ぃ、いじわる…っ」

 

「意地悪? なら気持ちよくしてあげますけど。」

 

「…ん゛っ!?……ん゛ぎ…っ゛!!♡♡♡」

 

 カリカリと刺激し続けたことで充分に弱点としての役割を果たすようになってしまった胸の先端をもう一度つねりあげると、ロノミアは浮かせた腰をカクカク揺らしながら薄紫色の衣服の色濃く染まった部分が拡がっていく。

 そんな彼女の下半身の服に手を潜り込ませてみると指には粘ついた体液がまとわりつき、師匠も身体の方はすっかり準備が整っているみたいだった。

 

「…ん…ぉお…♡」

 

「ほら…僕の指が見えますか、師匠は胸を鷲掴みにされながら先端をカリカリ虐められただけでこんなに濡らしてるんですよ。

…それとも弟子に胸をオモチャにされて気持ちよくイッちゃったんですか…?」

 

「イッて、ない…から…っ♡」

 

 ロノミアの前に彼女の愛液で汚れた指を開いてみせると粘着質な音をたてながら愛液が糸をひく。

 いまの彼女が気丈に振舞っているのは明白だがロノミアはそれを見るためか少し視線を上げただけで、呼吸を整えた口から出てきたのはつれない反応だった。

 

「…っそろそろ気は、済んだ…かしら……」

 

 振り返ってこちらを見たロノミアは汗にしっとりと濡れた前髪で片目が隠れていて、気丈な視線をこちらに向けている余裕のない姿を眺めてると不思議とドキドキした。

 なんだか寝ている師匠とは違って色気ある表情というか、今は平静を装う師匠の美人な表情をさっきまで崩させていた実感がひどく、発情期の人狼としての感情を揺さぶる。

 

「……っ。……。

…そんな訳無いじゃないですか、これからですよ師匠…っ」

 

 師匠の普段なら決して見せないような姿に動揺したのか僕は生唾を飲み込み、その返事は声の震えていた気がした。

 けど自身の耳や尻尾の逆立つ人狼特有のその感覚をひとたび自覚してしまうと手を止める気にはなれず、魅力的なメスを逃がさないよう胸を鷲掴む腕が抱きしめる力を強くしながら反対の手を秘部へと伸ばした。

 

「ぉ……ぉっ♡」

 

「…師匠…イヤなんじゃないんですか……『もう気は済んだか』なんて聞いてきておきながら…こっちは嬉しそうに指を締め付けて……!」

 

 ロノミアのつんとした態度に焚き付けられて触れた秘部は下着越しにも濡れているのが分かるほどで、浴びるほど甘ったるいメスの香りが纏わりついてくる。

 正直、このまま本能に従ってこの穴に突っ込みたいと考えたくらいだ。

 

「服、脱がせますね…」

 

 口振りでは冷静さを保っているように見せても、身体と理性は限界だ。ロノミアの服を脱がせるのだって最低限で、彼女の片足にはまだ下着が引っ掛かっていたが忍耐の限界に耐えきれず強引に股を開かせてその秘部へと手を伸ばした。

 

 少し前にも彼女の捲れた薄紫のネグリジェの中に履いていた白いレースの下着の上からでも判るくらい陰核は膨張していたが、下着を奪われた今は小さな蕾のように勃起しているのがはっきりと見える。

 僕はそれを爪の甲で弾き、その後は胸を触って焦らす時間を空けてから、クリトリスを指の腹の上で軽く押し潰すように転がす。

 そうやって疼かせたロノミアの膣に指を差し込み、少しだけその膣中を掻き回ししてみた。

 

「ぁう……♡…ぅ゛ぅ゛……♡…んぅ゛っ゛……♡♡お…ぉー……♡」

 

 まだ指を突き入れてから大きな動きは見せていないにも関わらず、股を開かされた師匠は穴をヒクつかせながら指を締め付けてくる。

 寝ている間の彼女が反応を思い返しながら、膣の中腹辺りをお腹の裏側から触るようなイメージで指の先を押し上げると、ロノミアは身体を小刻みに震わせながら我慢の効かなかった声を漏らしていた。

 

「師匠…気持ち良さそうに顔蕩けさせて…こんな師匠の姿…誰にも見せたくない……」

 

「…んぁっ♡っお…おぉ゛……♡」

 

「…さっきから下半身に来るメス声ばっか出しやがって……。

…発情期なのに、好きにして良いって…っ師匠が、言ったんですよ…。…念入りに準備してあげますからね……!」

 

「ほぉ゛…っ!♡」

 

 寝ている師匠とは全然違った余裕のない声の喘ぎ姿に苛立ちと興奮が抑え切れず、ロノミアの膣に指が二本入るようになる頃には穴をほぐす合間に片手で胸を揉みしだきながら、彼女の柔らかい臀部にジンジンと痺れる感覚のする陰茎をスローペースで擦り付けて鬱憤を晴らした。

 

「…フー…っフー……」

 

 衣服越しに局部を押し付けるのはロノミアの準備をしながら少しでも欲を発散したかったからだが、まだゆっくりとしか腰を動かしていないのにも関わらず発情期の身体はもう少しペースを早めてしまえば射精してしまいそうなほどの快感が襲ってくる。

 発情期の影響なのか或いは発情期なのに我慢をし過ぎたのか、メスの柔らかい胸を鷲掴みにしながら柔らかい下半身に陰茎を擦り付けて得られる交尾ごっこの多幸感はとても普通とは言えないような心地よさで、息の荒くなっている自覚があってもその行為を止めることは出来なかった。

 

 今すぐ気持ちよくなりたい気持ちを押さえ込むように力強くロノミアの柔らかい肢体を抱き締め、彼女の甘い草木の匂いが強くする首筋を嗅ぎながらそのメス穴を使うための準備を続ける。

 

「ぉう゛っ…♡♡ぉ゛お゛っ……♡♡」

 

「っ…さっきからホント、師匠はイライラするような声ばっか出しますね。…そろそろこっちも我慢出来なさそうです、ほら…」

 

 既に理性の限界を超過しつつあった僕はロノミアから一旦手を離し、蕩けた顔の師匠が名残惜しそうに振り返って見上げた眼前に硬くなった陰茎を露出させた。

 

「へっ…?♡」

 

 振り返った瞬間には言葉が届いていたかも怪しいぼう然とした表情だったロノミアの目が見開かれ、段々と冷静になりつつある彼女が目の前にあるものを認識して瞳孔が揺れ始める。

 僕はそんな言葉の出てこない師匠の意外にも初心な反応に嗜虐心が刺激され、普段よりも硬くなっている自覚のある男根を師匠の顔に押し付けながら話し掛けた。

 

「今まで手を出してるのに気付いてたのに何も言わなかった、むっつりスケベな師匠はこんな近くで見た事無かった筈ですよね。ほら、近くで見た感想はどうですか…」

 

「おっ………ちがっ、むっつりなん…じゃ無くて…!」

 

 普段よりも膨張した、発情期特有の濃い精液が溜まっている男性器に狼狽える師匠の姿を見て僕は更に強く迫った。

 

「師匠がこれまで無責任に誘惑し続けてきた弟子なんですから、今夜は師匠に責任を取って貰うまで眠らせませんからね…」

 

「…っあ、の……」

 

「大丈夫ですよ、師匠の身体(・・)が覚えてるので」

 

 そう言ってやや強引な形で師匠の体を寝具に押し倒したのは、もうこちら側の抑えが効かなかったからだ。

 行為が始まれば今まで以上に衝動的な行動を取ってしまうという確信があったので、これまでどうにか師匠にも気持ちよくなって欲しいと念入りな準備を続けていたが、想像以上の反応や師匠の股間にクる声に興奮してさっきは手順を破って本能的に師匠の体に下半身を擦り付けてしまっていた。

 

 そんな我慢も限界だと言わんばかりに押し倒したロノミアの肉付きのいい脚を強引に開かせるとその上に覆い被さり、無防備に口を小さく開けヒクヒクしているメス穴に指を突き入れる。

 

「ぅお゛ぉ゛…っ゛♡♡」

 

「なんて声出してるんですか師匠…弟子の前でそんな声出して、恥ずかしくないんですか……」

 

 師匠は必死に普段の表情を装おうとするが穴の方は突き入れられた指を強く締め付け、弱い部分を少し指先で撫でてやると簡単にその牙城も崩れた。

 

「ほらっ、思い出して来ましたか?」

 

「…ん…ぁっ♡なに、あそんで……♡」

 

 さっきまでより少しだけ手の動きを緩めて、師匠に話し掛ける。

 膣を嬲られる間はずっと息の荒かった師匠は喋れる余裕が出てくるとこちらの態度を咎めるような口振りで声をあげてきたが、こっちは何もこれまで優しくしてくれた師匠で遊んでいる訳じゃ無い、確認をしてたんだ。

 僕は師匠の穴をほぐした指をさらに奥へと入れながら話し掛けた。

 

「寝ているときの師匠は、ここが好きだったんですよね」

 

「っぅ゛…?♡♡…っ♡♡」

 

「覚えましたよね…ココ、ですよ」

 

 師匠に話し掛けながらその場所に僅かに指先が触れた瞬間、ロノミアの跳ねた声が聴こえると僕は口角を持ち上げて彼女の膣から指を引き抜いた。

 

「じゃあその気持ちいい場所、コレで存分に突いてあげますから…覚悟して下さいね」

 

 股を開いたまま大きな胸を上下させるくらい荒い呼吸を繰り返している師匠の膣口を前に、手で押さえた男根が今までに無く硬くなっていたことで瞬間的に理解した。

 自身の身体は既に目の前にあるのをただのメスだと認識していて、それを孕ませる事しか考えてないんだと。

 

「師匠、もう一度こっち見てください」

 

「…どうした、の……?」

 

 ロノミアが不思議そうに見つめてくる無防備な顔に、無意識な歯ぎしりの音が鳴る。

…正直、起きている師匠に手を出すことは寝ている時以上の罪悪感を感じると僕は思っていた。寝ている師匠に手を出してしまった次の日には酷い自己嫌悪に陥ったから。

 師匠は美人だけど、その前に僕を拾ってくれた恩人で。そんな人を邪な目で見るだけに留まらず、手まで出してしまったのだから…。

 

…なのに、目の前のこれはなんなんだ。

 いざ手を出すと師匠はその紫の瞳を半目で蕩けさせていて、寝ている時よりもずっと従順な反応を返してくるし、胸を鷲掴んでも嫌がるどころか雄を悦ばせるような声で鳴いてくる。

 あの師匠がこんなメスの顔をして、僕は罪悪感を感じるどころか…精液がドクドク作られ続けるこの男根を突っ込んで気持ちよくなりたい欲求だけがどんどん膨れ上がっていた。

 

「がじゅ…?」

 

「え、なんです…ん!?」

 

 想像とは違ったロノミアの反応に固まっていたのを不思議に思ったのか名前を呼んできた師匠に返事をしようとした瞬間、何かに唇が塞がれる。

 一瞬、師匠からキスを迫られたことが理解出来なかった。口元に柔らかい感触があって、良い匂いに鼻腔が擽られ、意識の逸れた瞬間に小さく開いた口の隙間からなにかが入り込んできたので思わず声が出てしまっていた。

 

「待っ…ししょ…なに……んん…っ!」

 

「ん…れぇ……っんん……」

 

 師匠はオレがなにを言おうとしてるかも解っているはずなのに、一心不乱に唇を貪って来るせいで一向に喋ることができない。結局その会話が進んだのは、彼女の気が済んだ後だった。

 

「っぷは…ぁ……♡」

 

「…っししょう? 急に、どうしたんですか…」

 

「……がじゅがきす、してくれないし。焦らしてばかりだから……ガマン、できなくて……」

 

「〜〜〜っ!!」

 

 こんな形で行為に及んで良いのかという自責の拭いきれなかった心を簡単に傾かせた悪魔の一言に、我慢に我慢を重ねた陰茎を覆い被さった状態からゆっくり押し込んでいく。

 

「ヤバ…師匠の穴締め付けエグ…っ…もう少しだけ、力抜けませんか…」

 

「っふ…ぅ゛…っ♡ふーー…っ゛♡♡」

 

「っすみません、ちょっとだけ我慢してください…!」

 

「んぇ?♡……ん゛ぶっ!?♡ん゛ん゛ん゛…っ!!♡♡」

 

 視界いっぱいに見えた、ベッドシーツを掴む師匠の余裕の無さそうな蕩け顔のロノミアに埒が明かないと思い、キスをせがむように尖っていた唇に舌を突っ込む。

 さっきまでは嫌がるかもしれないと思って踏み込めなかった行為だが、今さら我慢をする理由は無かった。

 

「…ん……ぷは…っ♡…待っ…んっ♡♡わか…んむっ!?♡♡…ぷぁっ…♡♡きす…する…っ♡いうこと聞くから…♡♡…んんーーー♡♡♡」

 

 キスをしながら腰を動かし、口付けで少しずつ緩ませたロノミアの穴を男根でほぐしていく。最初はこちらから迫る構図になっていた口付けもロノミアが応えてくれるようになり舌同士を絡ませ始めると、自然と陰茎も奥深くまで届くようになっていた。

 

「…やっとさっき指のあった所まで届きましたね。」

 

「がじゅ…まってぇ……♡はぁっ…♡……っぅごかないで…♡」

 

「なんでですか…?」

 

 口ではロノミアに聞き返しながらも、まだその理由を聞き終えて居ないのを良い事に彼女の言葉を無視して体重を掛けるような形で陰茎を押し付けると、師匠の身体の方はソレを手離したくないとでも言いたげに締め付けてくる。

 

「…っお゛♡♡…っそこ…♡♡っん゛♡♡…ヘン゛ッ♡♡っな♡♡こ…え゛♡♡♡…でるぅ゛っ♡♡」

 

「へぇ…気持ちよさそうなんでもっとしてあげますね」

 

「なん゛っ♡♡ん゛ぉお゛お゛ぉ゛…♡♡♡」

 

 さっきは指で僅かに触れるだけだったロノミアの子宮を男根の先端で押し揺らし、腰の動きで絶え間なく刺激し続ける。けどロノミアの表情はこんな子宮を揺らすだけに留めているのに過ぎない軽いピストンでさえいっぱいいっぱいな様に見えた。

 

「師匠はちょっと…ちんぽ穴として優秀過ぎますね。少し子宮を小突いただけでこんな締め付けてオスに媚びてくるし…」

 

「お゛…♡お゛お゛ー……♡♡…ん゛お゛♡♡」

 

「念入りな前戯で準備したとは言え、まだまだ遊びみたいな動きでそんなメス顔晒すし…」

 

「ん゛ぇ゛♡…っお゛♡♡…ふぐ…ぅ゛♡♡…っ゛♡♡」

 

「…さっきからずっとちんぽをイラつかせる声ばっか出してくるせいで本当にガマンできないんで、師匠には悪いんですけど一回出しますね。

……師匠の薬棚なら避妊薬のひとつくらいあるでしょうし、膣中に出してもいいですよね?」

 

「え………んっ♡あ……だ、め…ぇ♡♡」

 

 ゆっくり引き抜いた男根を覆い被さった体勢を活かしてのしかかるようにして一気に男根を根元まで押し込んだ瞬間、ロノミアの膣がこれまで以上に陰茎を強く締めつけてくる。

 

「…ひ…ぃっ♡♡♡ま゛ってがじゅ…ぅ゛う゛っ♡うご…っ♡♡ちょっとま゛……お゛ぅっ♡♡♡」

 

「喋るくらい余裕があるなら、キスして奥深くまでメス穴ほじられることに集中してください」

 

「ん゛む゛ぅ゛っ♡♡ん゛ん゛っ゛♡…ん゛ーーー!゛!♡♡♡」

 

 ロノミアの制止の声が一瞬だけ聴こえた気がしたが、とても衝動を抑えられそうには無かったので彼女の口を塞ぐことで声を無視して腰を振り続ける。

 キスをしてるせいで抗議なのか喘いでいるのか分からないロノミアの声が聞こえて来る中、オレはこれまで丁寧に丁寧にとほぐしてきたメスのうねる膣を男根で乱暴にこじ開け、孕まされるために降りて来ていた子宮を何度も亀頭で押し潰した。

 

「う゛お゛お゛♡♡…お゛おッ♡♡♡」

 

 いよいよキスの必要も無くなるくらい男根の形が馴染んできた膣へと熱心に腰を打ち付けるたびロノミアは身体の奥からせり上がって来たような声を漏らしていて、その姿を見つめているとなんとも言えない満足感に包まれる。

 ただ、その欲求の本質はまだ満たされていない。我慢の末にようやく獲物にありつけた発情期の肉体は、こんな『ごっこ遊び』なんかでは満足できるはずもなかった。

 

「はぁー…♡もうすぐ、イキそうなので…師匠もイかせてあげますね……♡♡」

 

「…っ♡…だ、駄目よ…がじゅ……っ♡♡避妊薬があるからって、絶対に孕まない訳じゃ…ひぐっ゛♡あ゛♡♡いくっ♡♡いく……っ♡♡♡」

 

 ロノミアの絶対に人前には見せないような愛らしい声も気にせず獣じみた本能を満たすために腰を振り続け…そして、男根を勢いよく登ってきた精液をロノミアの膣奥に吐き出した。

 

「う…っおぉ………っ」

 

 あまりの心地良さに声の出てきた数秒にも感じるような長い射精は、精液の出ている間にもロノミアの子宮にぐりぐりと腰ごと男根を押し付けてメスに膣を締め付けさせながら陰茎の中に残る子種も残らず出し尽くす、本能のままに繁殖欲求をぶちまけたような吐精だった。

 

「いつもの倍以上、出た……」

 

 そんな射精の後に出てきたのは寝具の上で股を開いたまま精液の溢れる穴をひくひくさせているロノミアの、倒れ込んで動かない醜態を改めて確かめるような言葉だった。

 

「…師匠?」

 

「は……っ♡は…ひゅ……♡♡」

 

 もう射精してから時間も経った気がするのに全く起き上がる様子のない師匠の穴からこぽこぽと精液が逆流して寝具の上に溢れ出てくる姿を眺めていると、彼女の射精の直前に言っていた言葉を思い出した。

 

『…ひっ♡…だ、駄目よ…がじゅ……っ♡♡避妊薬があるからって、絶対に孕まない訳じゃ…』

 

 その言葉を聴いて僕は動きを止めるどころか、むしろ興奮の勝っていた自覚があった。

 

「は、孕ませたかな…」

 

 いや、こうやって見てもわかるようなものじゃないけど…ヤってしまった。

 しかもそんな衝動的な行為の余韻として強く残っていたのは、大切な師匠が股を開いたまま放心している取り返しのつかない姿への罪悪感よりも、オスとしてメスを屈服させ発情期の精液をこれでもかと最奥に注ぎ込んでやった光景への異様な満足感だった。

 

「…不味。ぜんぜん治まんないかも……」

 

 それに師匠に少し乱暴なことをしてしまったのは、これまでの経験から一度出せばこの昂っている感情も我慢のできる程度に治まると思っていたからだ。

 なのに出した今もその欲求は満たされないままで。発情期の治まる気のしない性欲を解消しようにも師匠はさっきから声を掛けても返事らしい返事が返って来ない。

 なので脱力して動かない師匠の身体を膝の上に乗せ、彼女の背後から胸を揉みしだいて反応を見てみることにした。

 

「お゛…っ?♡♡ん゛お゛…ぉ…っ♡♡」

 

「師匠の身体って胸とか足の肉感に思わず目がいくけど、寝るときとかに密着するとどこ触っても柔らかいんだよな……」

 

 昔からだけど、師匠のお腹って妙に美味しそうと思う。

…本当に噛み付きたいって意味じゃ無いけど、胸の大きさのせいかほっそりとした印象を受ける腰周りも触れてみると程よく肉がついてるというか、お腹に手を回してるのが癖になるような柔らかさっていうか……。

 

「………」

 

 こうして柔らかい身体をまさぐっていると、オスとしての獣欲をひたすらに刺激される体付きを師匠はしている気がした。

 

 そんなことを考えていれば情欲が治まる訳もなく。ロノミアの脚を開かせる為に掴むと、指先がその柔らかい太腿の肉に沈み込む。

 彼女のお腹の程よい肉付きも良いけど、この脚の感触は格別だった。この掴み易すぎる太ももを持ち上げて師匠に股を開かせる感覚は何度繰り返しても興奮を呼び起こさせられるのだから。

 

 ただ今日はそんな彼女を脚の上に座らせていたのでその太ももを両腕で抱え込み、股を開かせた師匠の身体ごと持ち上げると陰茎の先端を膣口に押し当てる。

 ロノミアの脚はがっしりと抱えたこちらの腕に太ももの肉がくい込むほど柔らかく、メス特有のその感触が伝わってくると男根がまたぴくりと反応した。

 

「…っ、もっと…したいな…師匠? 起きてください、師匠…」

 

 こんな食べ頃の肉を前に理性を保ち続けられる自信はない。だからこそ師匠には早いとこ、起きて欲しいけど…。

 

「良い匂い…」

 

 師匠からはいつも調薬に使う植物の香りがする、この香りにすっかり慣れてしまった僕は師匠に抱き締められながら眠ると凄く落ち着いた気がしたのに。

 今は植物に混じったメスの香りで揺れ動く自身の尻尾に、興奮している自覚を否応なしに理解させられた。

 

「やっぱり我慢出来ない…師匠、ちょっと乱暴ですけどこれで起きてください…っ」

 

 そう言って抱えた太ももを降ろすような形で穴に挿入する。

 

「お゛ォ…ッ!?♡♡」

 

 男根を一気に押し入れると意識の曖昧だった師匠の口から驚きを含んだような声が聴こえたが、身体を抱えられて股を開かされた師匠がこちらの行為を止める術はもう無さそうに思えた。

 

「抱え上げた膝が肩まで届くなんて、師匠って身体柔らかいですね…」

 

「そんなこと…どうでも゛っ♡い゛…♡♡わて様…これ♡どうな…あんっ♡♡…何してるのガジュ…ん゛ん゛…ん゛っ!♡♡」

 

 ロノミアの抱えあげられた肉体は腕の中にがっしりとハマっていて、彼女の体の柔らかさは手触りだけでなく視覚からも体感することができた。

 身動きの取れないロノミアは秘部を丸見えにされた挙句オスの男根の目の前に臀部ごと突き出すような姿勢になっていて、彼女のお腹を微かに膨れさせるほど膣の中で反り勃った陰茎が勃起しているのが見えていた。

 

「この体勢だと抱えた腕の先にちょうど胸があって揉みやすいのがいいですね」

 

「ん゛っお゛っ゛♡♡…ほぉ゛っ♡♡♡…っひぐ♡…ぉお゛♡♡♡こんな…っ♡これ♡ほんとに…わてさま…♡ちんぽ穴にされてる…♡♡♡」

 

 眠っている師匠相手には出来なかった、彼女の身体を抱え上げての交尾。この姿勢だと彼女のお腹の裏側にあるGスポットを重点的に陰茎でいじめることができた。

 寝ている時に指でその場所を刺激したことはあったけど、その時にも彼女の膣は気持ちよさから指をきつく締め付けてきたことが印象に残っていて……師匠がぐったりと倒れ込んでいる姿を見たとき、結局こうしてみたい気持ちを抑えることが出来なかった。

 

「ぅお゛っ゛♡♡これ゛っ゛♡♡♡なんか♡凄…っ゛♡♡ごりごり…♡♡クるっ♡♡♡」

 

「っはー……。…こんな体勢にされても師匠はちんぽを悦びやがって…!そんなにコレが好きならお望み通りもっとしてあげますよっ!」

 

 こんな姿勢をさせられているにも関わらず突き入れられた陰茎を悦ぶことしか考えてなさそうなロノミアの理性の解けた声、それが最後のタガの外れる瞬間だった。

 ロノミアの下腹部の裏側に亀頭を擦りあげるように押し付けるのを意識したピストンは穴がきつく締め付けるにも関わらず、愛液の量と体重が掛かる体勢のお陰か彼女は容易に男根をずっぷりと根元まで咥えこんでいる。

 

「っオ゛♡♡…ん゛ぐ♡…お♡…ぉお゛ぉぉ゛おーー……♡♡♡」

 

 同じ穴でも体勢によって具合が全然違うというか、今度の師匠の穴は引き抜くタイミングにも締め付けの強くなるタイミングがあって、特にゆっくりとしたストロークで陰茎を引き抜き、ロノミアのGスポットを笠裏で引っ掻いて焦らした直後にヒクついた膣壁を一気に奥まで突き上げる感覚は癖になりそうだった。

 

「っフー…♡♡……っフー…♡…フー……♡♡」

 

 ひと通り今までとは違った体験を愉しんだ頃に師匠の様子が気になって確かめてみると、ロノミアは僕の肩に頭を乗せてぐったりとしていた。

 

「…こんな師匠の姿を見せられたら、もう今までみたいな目で見るなんて無理に決まってるじゃないですか」

 

 師匠の天井とも解らない場所を焦点の合わない紫の瞳で見つめながら休憩している姿に、僕の脳裏にはある考えが浮かんでいた。

 

―――体の相性が良いのかと思うくらい具合の良いこの子宮を何度も蹂躙してやって、否が応でもこっちを異性として意識して下半身を疼かせるくらいメスとしての自覚を師匠に植え付けてやりたいと。

 

 そんな自身の欲望が頭の中で鮮明になった瞬間、発情期の身体が交尾に必要な精液を作り局部がじんじんとした感覚で熱くなっているのを感じるといよいよ、師匠はどうしようもなくメスなんだと思った。

 

「イけ…!イけ…っ!弟子にメスオナホとしか思われてない格好で子宮を突き上げられておまんこ屈服させられながら絶頂しろ…ッ!!」

 

 男根をひたすらに打ち付けられて宙に浮いた脚をぷらぷらとさせるまぬけな姿の師匠の呆れるほど綺麗なピンク色の乳首をひねりながら、オスとメスの上下関係をより強調するような言葉や交尾で責め立てる。

 

「うっ…お……また、昇ってきた…!」

 

 その感覚が迫ると容赦なく師匠の大切な場所に男根を押し付け、今度はロノミアに伺うこともせず膣から溢れる程の精液を送り込んだ。

 

「お゛ぉぉおお……♡♡」

 

 発情期で頭もおかしくなってるのか、ロノミアの腟中に注ぎ込んだ精液は一度目にも劣らない気持ちよさの射精だった。

 

 今回はロノミアの穴が前に向いていたお陰で彼女が勢いよくイキ潮を何十センチもの距離を吹き上げるのが肩越しにも見え、潮に混じって精液をこぼしたロノミアの姿に再び欲情すると共に、子種を溢すようなメスにはもう一度子種を注ぎ込んで教えてやらないといけないと思った。

 

「……。…ごめんなさい師匠、まだ全然し足りない……」

 

 発情期のこの身体のせいか、それとも子宮口に亀頭を押し付けられて射精されながら絶頂したせいかすっかりメスの顔をしている師匠がエロいせいなのかは解らないが、この性欲はまだまだ治まりそうになくて。

 僕はロノミアの揉むだけで腰を振りたくなるような雌の臀部に腰を打ち付けて目先の欲を発散しながら、頭の中では次にどう射精してやるかを考えていた―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――…それで、どうなったんだっけ。

 

 僕がそう思考を持った瞬間に感じたのは、柔らかな感触だった。

 

「あら、ようやく起きたのねガジュ」

 

 その声が聴こえてくる方向と、頭を撫でる優しい手つきに僕は今師匠であるロノミアに膝枕をされているのだと理解が追いついた。

 

「ガジュってばするだけシてから、そのまま疲れて寝ちゃったのよ?…それにしたってよく眠っていたみたいだけれども」

 

 起き上がろうとするとロノミアに頭を抑えられて、起き上がるなって言外に言っているみたいだった。それで仕方なく頭をロノミアの膝の上に戻すと、寝具の近くにあった小さなテーブルの上にあったぶどう酒の香りがしてくる。

 

「診療所は…?」

 

「臨時休業よ、本当にまずい患者なら看板を見ても戸を叩くくらいはするでしょうけれど。」

 

「あ…ごめんなさい……」

 

「ガジュは、いまなんで謝ったの?」

 

「どうしてって…」

 

 迷惑を掛けたから。そう言いかけた言葉が止まったのは、ロノミアがそんな単純な答えを聴きたくて問い掛けたのかを疑問に思ってしまったからだった。

 

「…ガジュは、さっきまで夢を見てたの?」

 

「え?…いや…見てなかったと思う…」

 

「それはあなたがとても健康で深い眠りに就いていた証よ、良かったわね」

 

「…?」

 

「わて様は、あなたと出会う前はずっと夢を見ていたのよ。夢だと思っていたものは夢じゃなくて。眠っているのにずっと起きてたような…現実と夢の境目があやふやになってしまったような…」

 

 ロノミアの言葉は纏まりが無いように感じた。

 同じ話題のようで、次の瞬間には別のことを話していて、部分的に繋がったパズルのピースを適当に並べているような会話に思えたのは、彼女が酔っていたからなのだろうか。

 

「夢を見ない睡眠が健康だからと言って、夢を見ることは悪いことじゃないのよ。良い夢を見たことだってあるでしょうし、そういった時には起きてからも暫くは幸せな感覚が続くでしょう?

 だから夢を見ることって、夢を見ないことと同じくらい大切だとわて様は思うの。」

 

 彼女の言葉は要点をついているようで、それを理解しようとすると虚を掴むような感覚になる。

 

「でもね、夢ってどんなに強くしがみつこうとしてもいつの間にかふっと消えてしまうものなのよね?

…いつの間にか、わて様の手のひらからも零れて消えていて。わて様は何をしているんだろうって…ずっと…………」

 

 

 

「特に…あなたを気まぐれで拾った日は酷かったわ。

 雨の中で酷く衰弱していた貴方を見つけた時、わて様はどうしても見捨てられなかったのよ。

 なのに、家に帰ってきたらあなたが部屋を逃げ回ったお陰で何冊もの本が床に散乱していて。浴室に連れて行ったら鏡に写ったあなた自身を敵かなにかだと思って唸って入りたがらなくて、結局鏡は頭突きで壊してしまったし。あなたのためにご飯を用意していたらわて様の皿の方が空になっていたんだから」

 

「………」

 

 今更そんな昔のことを知ることになるなんて、思わなかった。よく思い出してみるとたしかに大きくなるまで鏡を見た覚えが無い気がする…診療所ならいくらでもありそうな物なのに…。

 

「けれどもその日は夢を見なかったのよね、いつぶりかもわからないくらい。それは疲れたから、なのかもしれないけれど…普段の診療所のことを考えてみるとそれだけともわて様には思えなくて。

 それからは心做しか、よく眠れるようになった気がするわ。あのころのガジュはサイズ感がちょうどよかったのよね、抱き心地が良かった。」

 

 抱き心地が良かった……。

 

「起きているときにもね、あなたって何をするのか解らないものなのよ。

 突然自分の尻尾を抱えて部屋に入って来たと思ったら泣きそうになるし、わて様の翼が気になっているときに羽根を揺らすとその動きに合わせて尻尾が動いたり。

 部屋の隅で丸くなって寝てると思ったらどこから拾ってきたかも分からない鳥の卵を暖めてたことまであったのよ?」

 

 なんて言うか、ロノミアがそんなに嬉しそうな表情を隠さないのは珍しかった。

 

「…そんなにわて様が楽しそうにしてるのが不思議?」

 

「え……」

 

「ふふっ、さっきはわて様の言葉も聞いてくれないくらい興奮していたから好きにさせてたけれど…どうかしら、少しくらいはわて様にとってガジュが『特別』だって分かってくれた?」

 

「……」

 

…薄々、師匠の態度が変なことくらいは解ってたつもりだけど。それでも師匠があんな風に受け入れてくれた事は……正直、すごく興奮してしまった。

 

「あ、でもひとつだけ謝らないといけないわね。」

 

「何がですか?」

 

「さっきのガジュは必死に腰を振っているのが可愛くてつい言ってしまったのだけど…わて様、たぶん孕みはしないのよ?」

 

「……え?」

 

 ロノミアが何を言ってるのか一瞬解らなかった、というより考えても分かる気がしない。

 

「…そ、そこまで残念そうな顔することは無いでしょう?

 手当り次第に孕ませたり孕んだりするような節操のない人間みたいな種族ならまだしも。わて様と人狼ではあまりにも違うから、さすがに子どもは出来ないと思うの…。」

 

「絶対に、って訳じゃないですよね?」

 

「それは…絶対にとは言えないけれど。でもわて様は、ほかの種族の特徴を持った吸血鬼なんて見たことも無いのよ…?」

 

「ふーん、師匠の言い分は分かりましたから。本気で師匠を孕ませるつもりだったのに、師匠はそのつもりのこっちを適当なこと言って弄んでたんですよね。

…またイライラしてきたので、このまましてもいいですよね。」

 

「待って、それはただガジュがしたいだけじゃ…もう…仕方ないんだから……」

 

 寝具に押し倒されたロノミアが上目遣いに近い構図で見上げてくる姿に胸中で膨れ上がる感情はまだしばらくは治まりそうに無くて、眠る前のことを考えると臨時休業である今日の大半が潰れることになりそうだと考えながら…今度はお互いの親愛を確かめるような口付けを大切な師匠と交わしたのだった。

 

 




 前回の投稿から1週間と4日…四捨五入すれば1週間と言っても良い範疇でしょうね?

 次回はRな要素のないエピローグのため、R18作品としては今回で本編完結です。
 アンケートの締切は次回エピローグの更新時の予定ですので、もしここまで見て頂けた方でまだだよって方は匿名性ですのでお気軽に投票してくださいね。

おまけ回リクエストアンケート 睡眠姦多めのその2

  • わて様を眠姦ハメ撮りし一緒に鑑賞会する話
  • 眠姦ハメ撮りの後、脅迫レイプごっこする話
  • 都合よくロリ化したわて様を眠姦する話
  • 狼化した弟子にわて様が獣姦レイプされる話
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