※この作品はR-18です。

悪女の法則   作:井上ああああ

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後編

6月5日。

シンジの誕生日は、翌日に迫っている。

外は雨が降っている。

葛城ミサトは同居人である碇シンジの部屋の前にいた。

 

「シンジ君…」

 

シンジは最悪の状態で童貞を奪われた。

しかも、ミサトの親友であるリツコに襲われた。

ミサトは理解できなかった。

なぜ、あんなリツコが、こんな少年を襲ったのだろう。

 

「シンジ君…いる?」

 

ドアを叩いた。

反応がない。

ミサトは恐る恐るドアを開けた。

 

「…」

 

シンジは、こっちに見向きをしていないベッドの上で震えあがっていた。

 

「…シンジ君、私…」

 

ベッドに近づこうとしたが、シンジはさらに布団にくるまり震えていた。

 

「シンジ君…」

 

シンジは学校にもいっていない。

エヴァのシンクロ率すらも下がっている。

このままでは、彼は…色んな意味で用済みになってしまう。

ミサトは決意した。

そして、冷たい厳しい発令所での彼女の仮面をかぶると、口を開いた。

 

「…最近シンクロ率も低下していってるわね。学校にもいっていない。」

 

シンジの震えが止まった。

こっちに反応しているな。

ミサトはつづけた。

 

「こんなところにこなければ、ひどいめにあわなければよかった…と思ってるわよね。」

 

いい傾向だ。

ミサトはシンジのいない部分のベッドの空きの部分に座った。

 

「でもね、シンジ君。」

 

少し自嘲気味に笑うと、シンジに優しい声で話しかけた。

 

「私どうだっていいの。私、あなたがエヴァに乗れなくなってもいいの。ずっとここにいていいわよ。好きなだけ。だって、私が嬉しいから…。」

「…ミサトさん、僕ここを出ていきます。」

「え!?」

「…ミサトさんが嫌いになったんじゃありません、ただもう…」

 

 シンジは疲弊したようだ。

 ミサトは口を抑えた。

 もうシンジ君がいなくなる。

 そのことを彼女は信じられなかった。

 家に帰ってくると、子犬のような顔をして寄ってくるシンジ君。

 彼女は気がつけば、シンジに癒される日々が多かった。

 

「嫌よ!」

「え?」

「あなたを失いたくない。」

「…ミサトさん。」

 

その時だった。

ミサトはシンジをみつめた。

真っすぐな目でこちらをみている。

眼には涙が出ている。

 

 

「ミサトさん、僕…」

「…何?」

 

 シンジは言葉がまごついている。

 

「…リツコさんに抱かれている時、あなたを思い出しました。僕、あなたに抱かれてるところを想像して…すごく興奮しちゃって、だから…僕、それがすごいショックだったんです!僕…、僕…。」

「?」

 

 シンジは意を決したしゃべった。

 

「あなたが好きなんです、あなたを想って何度も何度も自分を慰めてました!!!…ごめんなさい、僕はもうあなたと一緒に住みたくない。これ以上一緒にいると、僕がされたようなことをあなたにしてしまいそうなんだ!!!」

 

シンジの涙がミサトにはみえた。

 

「…そう。」

 

彼女は、シンジに近づき頬に優しくふれた。

そして、シンジの唇に自分の唇を重ねると、接吻をした。

 

「ちゅ…」

 

何もない音に二人の接吻の音だけが聞こえた。

ミサトはシンジの唇を奪った。

シンジは、その時震えるほどの愛情をミサトの唇を通して感じた。

二人は唇を離した。

数秒の沈黙とともに、お互いの頬を赤くしながら、二人は離れた。

 

「…好きだって言ってくれて、嬉しいな。」

「ミサトさん。」

「そっか、私をオカズにしてくれてたんだ…ありがとう。シンジ君。」

「…。」

 

 ミサトは再びシンジの頬に触れた。

 そして、再び唇を重ね合いお互いの吐息を奪い合った。

 唾液が重なり合い、混ざり合う感触を感じた。

 その時声がした。

 

『ダメよ、相手は子供なのよ』

 

 理性だろうか。

 彼女はその声にあわせるように、身を離した。

 

 

『そうよ、相手は子供』

 

 ミサトは身を放し、シンジをみつめた。

 そこには、甘い顔をした少年がいた。

 涙を目にためて震えている彼をみて、理性の声が小さくなっていくのがわかった。

 それどころか胸のドキドキがとまらない。

 加持に抱かれた時以上の胸の高鳴りがミサトの胸を浸食していった。

 

「…ミサトさん。」

「シンちゃん。」

 

 ミサトは服を脱ぎ始めた。

 シンジはそれをみつめていた。

 鍛え上げられたヒョウのようなしなやかな肉体、腹部に浮かぶ傷…。

 シンジはそれを見て、やはりミサトは軍人なんだと気が付いた。

 

「いいわよ、シンジ君。あなたを抱いてあげる。」

 

 ミサトはシンジに覆いかぶさると、優しく押し倒した。

 リツコの時とは違う、愛情とやさしさにシンジは震えた。

 そして、三度の接吻をした。

 

 ぶちゅ‥くちゅ…。

 

 空中に二人の唾液と息が混ざり合う音がした。

 二人は唇をお互いに話し合うと、みつめあった。

 

「はあ…ミサトさん、ミサトさん…。」

「シンジ君、シンジ君…」

 

 

 お互いの名前を呼び合った。

 もうダメだ、止められない。

 

「シンジ君、服を脱いで。」

「…!!」

 

 その時、シンジの手が震えた。

 リツコの邪な笑顔がシンジを傷つけたのを思い出したからだ。

 

「ごめんなさい、僕…怖いです。」

 

 シンジは悲しそうな顔をしていった。

 ミサトは、一瞬キョトンとした表情をしたが表情を変えた。

 優し気な、保護者としてのミサトの顔になるとシンジに抱きつき頭を撫でた。

 

「いいの、気にしないで‥シンジ君。」

「ミサトさん、ごめんなさい‥ごめんなさい…」

「いいの、だから…私に全部任せて。」

「ミサトさん…。」

 

 ミサトは優しくシンジのパンツに手を出した。

 そして、彼の性器に触れた。

 ミサトの手の優しい冷たさがシンジの男性器を通してわかった。

 

 

「あッ…」

「ウフフ‥びんかん♡」

 

 ミサトはシンジのパンツとズボンを脱がすと、男性器をむき出しにさせた。

 初めて来たとき彼の男性器を観てしまった。

 あの時とはケタが違うかなり大きくそそりたっている。

 ミサトはそれをつかむと、上下にしてしごき始めた。

 

 

「うっ、はあ…!!」

 

 

 シンジは苦しそうに吐息している。

 思わずその光景がかわいく、ミサトはなんども手の中で彼をかわいがった。

 そして…シンジはたまらず精子を出してしまった。

 どぴゅっ!!!

 

「ああ‥ミサトさん♡」

 

 シンジは体が震えそうになった。

 リツコにされたものとはだいぶ違う。

 ミサトのそれは…愛情で溢れている。

 彼は愛情で心が支配されていくのがわかった。

 

「ねえ、シンちゃん服脱いでよ。」

「え?」

「服脱がないとセックスできないよ」

「あ、ごめんなさい!」

 

 シンジはそういうと慌てて上着を脱いだ。

 

「じゃあ…こっちへおいで。」

 

 シンジはミサトと抱き合い、重なり合った。

 リツコの時と違い、シンジが上でミサトが下だった。

 シンジは何度も何度もミサトの膣のなかへ、射精をした。

 

 

「はあッ!!!ああああああああッ!!!!!ミサトさん!!!!ミサトさん!!!」

「シンジ君♡シンジ君♡シンジ君♡シンジ君♡」

「ああっ、ミサトさん!!!ミサトさああああああああん!!!」

 

 荒々しい拙い腰使いがミサトの膣の中へ響いた。

 そして、シンジの精子はミサトの中へと届いた。

 やがて、シンジは果てると、ミサトの胸の中で倒れ込んだ。

 

「はあ、ミサトさん…はあ…はあ…」

「なあーに、シンちゃん」

「妊娠してないですよね…」

「…しててもいいわよ、あなたの子供だし。子供一人育てられえるたくわえはあるわ。」

「…ああ、ミサトさん…。」

「でも、その時は…結婚してね?」

「もちろんです。」

 

 シンジはそういうと、ため息をつきながら…気を失った。

 そんなシンジの頭を撫でた。

 もう、戻ることはできない。

 彼も、私も…。

 彼が望むなら、私は死んでもいい。

 

 

「だけど、その前にしなくてはいけないことがある。」

 

 ミサトは決意すると、外へ飛び出した。

 

 

 

 

 6月6日、その日はシンジの誕生日だった。

 

 独房の中でリツコはほくそ笑んでいた。

 ネルフは私がいなければ立ち直らない。

 今日はシンジ君の誕生日、今頃あのガキは私に犯されたことで心に傷がついているはずだ。

 その時だった、ドアが開き明るくなるのがみえた。

 そこに立っていたのは葛城ミサトだった。

 

「あら、“お姉さん”…。」

「リツコ。」

「彼の調子はどう?元気かしら?…それとも今でも泣きわめているの?ウフフ…。」

 

 リツコはほくそ笑んだ。

 今頃、コイツも苦労しているだろう。

 だが、どうでもいい。

 

「それとも、碇司令に頼まれたのかしら。私がいなければ何もできないって…。アハハハハ!!!アーハハハハハハハ!!!」

 

 リツコはさらに煽った。

 だが、ミサトの顔は無表情だった。

 

「ねえ、リツコ…今日はね、シンジ君の誕生日なの。」

「はあ?」

「だからね、私プレゼントが欲しいの。」

「…どういうこと?」

「プレゼントはね…」

 

 ミサトはポケットから何かを取り出した。

 

 パァン!!

 

 リツコの胸に衝撃と痛撃が走った。

 彼女は肩に手を当てた。

 そこには血が流れていた。

 

「え?ミサト…」

 

 ミサトが手に持っているものがわかった。

 ハンドガンだ。

 

 その時、リツコはようやく気が付いた。

 肺を撃たれた。

 このままじわじわと死んでいくのか。

 

「ミサト、ミサト…これは、どうして…。」

 

リツコは親友のミサトに問うた。

薄暗い闇の中でミサトの目だけがギョロリと光っていた。

 

「リツコ、私がシンジ君にあげる誕生日プレゼントはね…アンタの死よ。」

 

 リツコは恐怖で震えた。

 こんな彼女を観るのは、ミサトは初めてだった。

 

「待って、ミサト!」

 

 ミサトは黙った。

 そして、友人のトドメを刺すべく彼女の頭に銃を突きつけると再び引き金を引いた。

 

 バァン!!!

 

 友人は即死した。

 暗い独房の中でも、リツコの金髪はよくみえていた。

 ミサトは友人の瞼に指をやると、彼女の開いた瞳孔を閉じさせた。

 

 数分後、守衛がようやくやってきた。

 だが、その時にはもうすでにミサトはいなかった。

 

 

 

 

 数時間後

 ようやく帰宅した。

 

「遅いですよ、ミサトさん」

「ごめーん」

「おっそーいわよ!」

 

 アスカとシンジが笑顔で待ち構えていた。

 奥には、トウジたちシンジの友人たちがいる。

 

「…ミサトさん、あいかわらずおきれいですねー!」

「ええなー!シンジは!」

 

 少年たちは笑っている。

 シンジは、そんな少年の小言に照れ臭く笑顔を返している。

 

 日常が戻ってきた。

 

「ごめん、シンちゃん…プレゼントはまた今度でいい?」

「大丈夫ですよ…僕は。」

 

 ミサトとシンジは視線が絡み合いお互いに恥ずかしそうに笑顔をつもらせた。

 

「何よ―二人とも…」

 

 アスカは首をかしげている。

 彼女には言えない。

 もうシンジともミサトも一線を越えてしまっているのだから。

 ミサトはシンジをみつめ、にっこりと笑った。

 

 この子のために親友を殺した。

 すべてはこの子のために…。

 この子は、人生を、命を懸けて戦っている。

 こんな程度構わないはず。

 彼が私を玩具にして、使い潰しても。

 そしてそのために私が妊娠しても構わない。

 そう、全ては彼のためにある。

 

 

 そして、もしも世界が壊れたら、その時はあなたを殺して、私も死んであげる。

 

 ミサトは微笑んだ。

 

「誕生日おめでとう、シンジ君。」

 

 

 彼女はプレゼントは用意できなかったとシンジに言っていた。

 だが、プレゼントはあった。

 彼女の体の中に。

 ミサトの中に、小さな生命がいた。

 シンジとミサトの間に生まれた生命は、ゆっくりと大きくなるのを待っていたのだった。

 

 

 fin

 

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