賢者探偵ボナパルト フランス探偵書院の事件簿 作:馬門戒明/輪島ライ
探偵ボナパルトはこう見えて理系である。今でも母校である東京工業大学を訪れては化学の実験に取り組むことがある。
「ふむ、カゲキヨ君の使い古したベルトをいぶして作るスモークサーモンの味は格別だな。うさたんはチーズの方がいいか?」
「大体サーモンとかチーズってスモークしなくても美味しいですよねえ。今度カマボコ持ってこよっと」
「いや人様の大学の実験室で何やってるんですか! 大体先生はこの大学出てないですよね!?」
大学院卒も立派な学歴である。
「どれどれ、ボナパルト先生は今日も面白い実験をされていますね。先生の推理の才能を見込んで一つお願いがあるのですが、構いませんでしょうか?」
「無論構いませんよ。教授もスモークチーズお一ついかがですか」
ボナパルトに会うために実験室までやって来たのはこの大学のとある教室の教授で、彼は大学院生時代のボナパルトの恩師でもあった。
ボナパルトはこの大学で起こった様々な事件をこれまで無償で解決してきており、そのお礼として実験室をいつでも無料で使えているのだった。
「生物学教室に橋田という講師の先生がいるのですが、このキムワイプに並々ならぬ愛着を持っているのですよ。学生相手にはキムワイプを無駄遣いするなといつも厳命されているのですが、それでいて自分はキムワイプを実験でやたら消費するのです。キムワイプとはいえ大学の備品なので無駄遣いして欲しくはないという話なのですが、個人的に注意するよりも先生に謎を解いて頂きたいと思いまして」
「それは興味深いですね。おっと鼻水が」
ボナパルトがそばにあったキムワイプで鼻をかみつつ答えると、教授はボナパルトと2名のアシスタントを橋田のいる研究室まで案内した。ちなみにキムワイプというのは理系大学の実験でよく用いられる紙製の使い捨ての布である。
「という訳で橋田先生、実験室からキムワイプをお持ちしました」
「アッーお前何してるんだああああああ!! キムワイプで鼻を拭くなんてええええええええ!!」
「あぶらとり紙忘れちゃってえ~。これってそんなに高いものなんですか?」
Amazonで調べたところ200枚入174円である。ちなみにボックスティッシュは440枚入3箱で362円。
「橋田先生はキムワイプにずいぶんご執心のようですが、これはそんなに大切なものなのでしょうか? ご自身ではよく使われるとか……」
「そりゃあもうキムワイプの絶妙な肌触りといいますかちょうどいい厚さといいますか、キムワイプがなければ私の実験は成り立ちませんからね。学生にも大切に使うよう指導しています」
「そうなのですね。うさたん、話は程々にして橋田先生のズボンとパンツを脱がせなさい」
「分っかりましたあ~。えい」
「アッーお前何するんじゃああああああああ!!」
「うわっ、橋田先生陰部の皮膚がボロボロじゃないですか! 何かの病気ですか!?」
自分のズボンとパンツをいきなりずり下ろした宇佐子に橋田は研究室の床に立ったまま絶叫したが、風切は橋田のペニスの皮がボロボロになっていることに気づいて驚愕した。
「それは大変ですっ! じゃあ私がキムワイプで優しく手当てしてあげますね~。ほらほら、綺麗な亀さんが見えてきましたよ~」
「はっ、はわあぁぁ……キムワイプの感触が気持ち良すぎるぅ……天国に昇る気分だあぁ……」
「何っ、キムワイプでシコるとそんなに気持ちいいのか!? カゲキヨ君、早速私のペニスをキムワイプで包みなさい!! ほら早く!!」
「んなの嫌に決まってるじゃないですか!! っていきなり脱がないでください先生!! ああもう……」
いきなりズボンとパンツを脱ぎ去って研究室の床に寝転んだボナパルトに、風切は仕方なく彼のペニスをキムワイプで包んで上下させた。
キムワイプの感触に慣れている橋田と異なりボナパルトはそのザラザラとした感触であっという間に射精し、風切は床に飛び散った精液をキムワイプで必死に拭い取った。
「実に面白い……橋田先生は大学の教官の立場を悪用してキムワイプを私物化し、それで毎日のように手淫に励んでいたのだ! これに懲りたら学生に厳しく接するのはやめて頂きたいものです」
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!! 何か先端から血が!! 血が!!」
「きゃああーごめんなさーい! 誰か絆創膏持ってきてー!!」
宇佐子が夢中になって橋田のペニスをキムワイプで上下させ続けたせいで橋田はペニスからついに出血し始め、一連の光景を見ていた風切はこの世界には変態しかいないのではないかと思ったのだった。