※この作品はR-18です。

賢者探偵ボナパルト フランス探偵書院の事件簿   作:馬門戒明/輪島ライ

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最終話 早漏る(もれる)

 探偵ボナパルトはどちらかと言うと女より男の方が好きだが女性ともセックスできない訳ではない。時折リハビリと称して女性アシスタントとのセックスに励んでいる。

 

「はぁはぁ……先生まだ射精できないんですかぁ? もう30分もピストンしてますけど」

「うーむ、実は昨晩大好きな漫画家さんが良質なショタホモ漫画を公開されていてな。それで3回ぐらい抜いてしまったんだ」

「私先生のそういう情けない所大好きですー。ほら、このままアシスタントの中で気持ちよくなりましょうねー」

 

 探偵事務所の一室でボナパルトはお互い全裸のまま宇佐子と交わり、30分経っても射精できないボナパルトに宇佐子は微笑みながらGカップの乳房を吸わせていた。

 

「あーあ、先生がホモでもバイでもなくて私をお嫁さんにしてくれたらいいのに。カゲちゃんとはお母さん違うけど姉弟(きょうだい)だから結婚できないし……」

「そうだな……待て、私がうさたんを嫁にしたらカゲキヨ君は私の弟になるのか!? ということは私は兄貴になれるのか!?」

「あははははは、先生面白いこと言っちゃってー。おっとぉ」

 

 宇佐子と結婚すれば風切を弟にできると気づいたボナパルトはその妄想で思わず射精し、普段からピルを服用している宇佐子の腟内に大量の精液がドロドロと流れ込んだ。

 

「あはぁ、先生の精液美味しかったぁ。もう一回戦やっちゃいます?」

「姉ちゃんも先生も真っ昼間からセックスしてる場合じゃないですよ! 殺人です、久々に殺人事件の依頼が来たんですよ!!」

 

 探偵事務所に飛び込んできた風切は城築警部補から預けられた捜査協力依頼書を手にしており、そこには約半年ぶりとなる殺人事件の詳細が記されていた。

 

「おおっ、ついに来たか。どれどれ、家庭内での殺人事件で加害者は妻、被害者は警察官の夫か。妻は調理師だというが、一体なぜこんなことに?」

「ちょうど事件現場の検証が行われている所ですから今から行きましょう。こういう事件こそ先生の腕の見せ所ですよ」

「やったぁ腕の見せ所さんだぁ~。久々に新鮮なご遺体見られるなんて興奮しちゃう……」

 

 ネクロフィリアの素質がある宇佐子は喜々として依頼書に書かれた事件現場に向かい、ボナパルトと風切は速足でその後を追った。

 

 

 事件現場は足立区内のマンションの一室。調理師である妻が非番で朝から家にいた警察官の夫にマッチングアプリでの浮気について問い詰め、それをきっかけとした口論の果てに妻が夫を刺殺してしまったという事件だった。

 

 事件後すぐに電話で自首した妻は既に身柄を確保されており、ボナパルトたちが事件現場のリビングにたどり着いた時には警察官が集まって遺体の検視を始めていた。

 

「警部補、殺人事件の捜査依頼はありがたいですがこの事件は包丁による刺殺であることが明らかですし犯人も奥様に違いありませんよね。私に何か仕事があるのでしょうか?」

「探偵殿、今回お願いしたいのは被害者である夫が本当に浮気をしていたのかを確かめることです。夫の浮気が事実であれば妻にも情状酌量の余地がありますが、もし誤解であればそうはなりませんからね」

「旦那さんがマッチングアプリを使われてたならその履歴を見れば分かるんじゃないですか?」

「それが被害者は警察官であったこともあってマッチングアプリを利用していた痕跡をスマホから逐一削除していたらしく、妻は夫のスマホを夜間に盗み見てマッチングアプリの存在に気づいたというのです。同じことが3度続いたので耐えかねて夫を問い詰めたそうですが、事件の直前に夫はマッチングアプリをスマホからアンインストールしていたのですよ。アプリ利用時は海外のサーバーを経由していたためプロパイダを通じて情報を得るのも難しい状況でして」

「なるほど。となると遺体の状態と現場に残された証拠から真実に迫るしかないということか……」

 

 城築警部補の話では捜査は手詰まりの状態で、妻もマッチングアプリでの夫と他の女性との会話を直接見た訳ではないとのことだった。

 

 ボナパルトは警察官に紛れて遺体の検視を行ったが被害者は筋骨隆々の警察官であり、マッチングアプリなど使わずとも浮気相手には困らなそうだった。

 

 

「うーむ何とも手がかりがないな。夫婦の寝室を見てみたが特に浮気と関連しそうなものはない。カゲキヨ君は何か見つけたか?」

「被害者の自室のゴミ箱からコンドームが出てきましたけど、流石に自宅で浮気相手と事に及んではないでしょう。一応刑事さんにお渡ししましたけど」

「先生、でもちょっとおかしなことがあるんです。ゴミ箱に入ってるコンドームの中に汚れてないものがいくつも混ざってて。こんなの普通捨てないでしょう?」

「汚れてないコンドームをか? それは確かにおかしいな。……よし、では自分で試してみるとするか。うさたん、今からカゲキヨ君のペニスにコンドームを二重に着けるのでその状態でカゲキヨ君のペニスをしごきなさい。そして私はコンドームを普通に1枚着けてうさたんの空いた手でペニスをしごいてもらう」

「また変なことを言い出して……分かりましたよ、捜査のためなら協力します」

 

 風切はそう言うと被害者の自室でいそいそと服を脱ぎ、ボナパルトが後ろ手で部屋のドアに鍵をかけると宇佐子は待ってましたぁ! と言って服を脱ぎ去った。

 

 宇佐子は地面に膝を立てて座ると右手に風切の、左手にボナパルトのペニスを握り、目を輝かせながら両手の茎を上下させ始めた。

 

「はぁはぁ、やっぱり姉ちゃんの奉仕最高だよ……あっという間に逝っちゃいそうだ……」

「やはりペニスをしごかれて悶絶しているカゲキヨ君の表情に勝るネタはないな。だが、今日はどうかな?」

「いつもだとカゲちゃんの方が早いですもんねえ。れろれろ」

 

 宇佐子は慣れた手つきで2人のペニスを上下させながら交代で先端を舌で舐め、その巧みな奉仕に風切とボナパルトはそれぞれ絶頂に達しようとしていた。

 

 

「「はあぁ……射精(で)るっ!!」」

 

 風切とボナパルトは同時に声を上げるとコンドームの内部に勢いよく射精し、そのまま同時に床に倒れ込んだ。

 

 

「分かったぞ、この事件の謎が……実に面白い……」

「出たあっ、先生の賢者タイムだぁっ!! ところで何が分かったんですか?」

「うさたん、カゲキヨ君は今更言うまでもないが異母姉である君を狙っているからいつもならペニスをしごかれれば私よりずっと早く射精する。しかし今日のカゲキヨ君は私と同じタイミングで射精をした。それはつまりコンドームを2枚重ねて着けていたからだ」

「確かに、この方式を続ければ姉ちゃんとセックスする時も早漏にならずに……はっ!!」

「そういうことだ。今から城築警部補に頼んで加害者に会いに行くぞ」

 

 ボナパルトは自分と風切のペニスにまとい付いた精液をウェットティッシュで丁寧に拭くと被害者の自室を出た。

 

 全ての謎を解いたボナパルトの言葉に城築警部補は彼と2名のアシスタントを加害者である妻が留置されている警察署に案内し、ボナパルトはアクリル板越しに加害者に真実を伝え始めた。

 

 

「奥様、あなたはご主人が警察官の技能を悪用してこそこそと浮気をしていたと思っていた。そして浮気を咎められて罪を認めなかったご主人に激怒して愛用の包丁で刺殺した。そういうことでよろしいですね?」

「ええ……私は夫を愛していたのに、夫は私をずっと裏切って……」

「それが、ご主人がマッチングアプリで他の女性と交際していたのは奥様を思ってのことだったのです。これはご主人の本棚に残されていた泌尿器科医の書籍です」

「どういうことですか?」

「ご主人はあなたとの間に子供に恵まれなかったことを自身が早漏であるからだと考えていた。そこで自分でコンドームを2枚重ねて自慰をするなどのリハビリを試みたものの上手くいかず、それでやむなくマッチングアプリで出会った女性とセックスの練習をしていた。城築警部補、もう一つの証拠をお見せしてください」

 

 城築警部補がボナパルトの隣から差し出した写真には防犯カメラに写っていた被害者と「浮気相手」の顔が示されており、そこに写っている複数の女性はいずれも容姿に優れていなかった。

 

「これで分かったでしょう、ご主人は美しい女性である奥様とのセックスにおける早漏を克服するため、あえて容姿に劣った女性とセックスを繰り返していたのです! 本当に浮気であればこのような女性たちを選ぶでしょうか?」

「そ、そんな……」

「奥さん、あなたは人生で最大の過ちを犯してしまいましたがご主人は天国であなたの幸せを祈っているはずです。どうか罪を償い、立派に社会に戻ってきてください……」

 

 城築警部補が優しい口調で諭すと加害者である妻はアクリル板の向こうで泣き崩れ、ここに探偵ボナパルトにとっての久々の殺人事件の推理は幕を閉じた。

 

 

「姉ちゃん、今回コンドーム2枚のくだりって必要だったのかな?」

「それは言わないお約束よ☆」

 

 探偵ボナパルトと彼を支える優秀な2名のアシスタント。フランス探偵書院の刺激的な日常はこれからも続いていく。

 

 

 (完)

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