エロゲ転生~異世界転生したのに、転生先がエロゲなうえにTSした件~ 作:どくいも
「というわけで、話は理解できたか?」
「はい、おおよそは。
でも、私とあなたの認識に齟齬がないかの確認のために、もう一度、今期の話を簡潔に説明してくださると助かります」
「それって、理解し出来てないってことだな?
まかせろ、お前でも理解できるように説明してやる」
ここではないどこかの場所。
そこでごく普通の現代日本人であった私は、神の御前にいた。
もっとも目の前の存在は自称神であり、自分だってすでに死んでいる人間を普通の現代日本人と言っていいのか怪しいが。
「というわけで、あくまで君が望めばだが、君は今から少し特別な待遇で、生まれ変わらせてあげてもいい」
「もっとも、君が次に生まれ変わる世界は、前に君が過ごしていた世界よりも過酷ではある。
が、それでも事前の調整で、君が努力すれば無理なく寿命まで生き残れるようには取り計らうがね」
そうして今私は神からとある提案をされていた。
内容を端的に言えば、ちょっと君異世界チート転生をしないか?というものであった。
異世界チート転生。
それは中学生から社会人まで多くの独身男性の夢であり希望。
そんな物語の中だけで得られる好機を自分が得られるなんて、望外の喜びであった。
もっとも話は、そうおいしいだけのものではないらしいが。
「しかしながら、今から君が生まれ変わる世界は、人類敵対種、いわゆる【魔王】という存在がいてな。
しかも、通常なら100年もすれば世代交代をするものの、すでに耐久年数を大幅に超えてなお生き残っている」
「いくらかの英霊や使徒などを送ってみたものの、未だ魔王は倒れず。
そう言う意味では少し人類にとっていきにくい世界なのだ」
まぁ、つまりは今から転生できる世界は魔物がいる少々生きにく世界らしく、前世と神様の加護があってもなお苦労する。
そんな世界だそうだ。
「その上で君には魔王を倒すために英霊の転生体……を送る際のデコイとなってもらう。
最近はただ英霊を送るだけではすぐに捕捉されて死んでしまっていてな。
多少コストの軽いもので目晦ましをしないと、勇者が成長するまでの時間稼ぎすらできん」
一瞬すべて本命にするのは無理なのかと思ったが、強い魂を持つものを世界に送り込み過ぎると、今度は勇者によって世界が壊されてしまうことが懸念されるらしい。
なかなかうまくいかないものだ。
要するに異世界で半分捨て石ではあるが、それでもいいなら転生されないか?とのこと提案だそうだ。
此方としては、こんなにいい条件で断るやつがいるのか?と思ったが、どうやらすでに死んだ人間の多くはそれなりにもう一度生きることに対して、いやになっているらしい。
さらに言うならば、次生まれ変わる世界は魔法も魔物も存在している関係で、死ぬよりもつらいこともそれなりにあるそうだ。
「まぁ、せっかく転生させてやったのに、それで恨まれたらこちらもやってられんからな。
私を恨む分には構わんが、それで英霊や他の転生体の行動を阻害されたら、それこそ面倒くさい」
「それと言い忘れたが、もう一度転生する際に一つだけ縛りとして、【自殺】だけは出来ないようにしているからな。
デコイとして送るのに、その前に死なれては意味がない。
……迂闊な行動はしないように」
親切なのか俗物なのかよくわからないが、神自らがそれなりに丁寧に転生によるリスクを解説してくれた。
そうして神託を受けたうえで私はそこそこ考えたうえで、その神の提案に乗ることにした。
「ふむ、そうか。
それじゃぁ、頑張れ」
「……あの、こういう時、転生する意気込みとか、そういうの聞いたりはしないの?」
「別に、英霊の魂ならまだしも、貴様程度が生き返る際に考える理由や意気込みなど、興味ない」
「ひどくない?」
「なら言ってみるか?
面白ければ、少しだけおまけしてやるが、つまらぬ理由だと少しだけ罰を受けてもらうが」
少しフレンドリーな感じがしたが、神は神であったようだ。
流石にこの空気の中で、次の生の個人的目標が脱童貞卒業ですなどと言う気も起こらず、大人しく無口で転生されることにした。
「まぁ、その素直さに免じて、今回はおまけして、2つほどの才もくれてやる。
だから精々長生きするんだな」
かくして私は、非常に軽いノリで、新たな生がスタートしたのであった。
★☆★☆
なお、そんなダラダラした転生から数年後。
ようやく前世と今世の知識と心が統一され、自分が何者かを思い出せるようになった頃。
私はほんの少しだけ、あの時のことを後悔していた。
無論それは転生したくはなかったとか、神への恨み言を言うほどではない。
が、それでもそれは決して無視できる感情ではなかった。
「いらっしゃい、いらっしゃい!
肉奴隷が安いよ〜!竿奴隷も壺奴隷も、なんならフタナリ奴隷もあるよ!」
「私も昔は冒険者であったが、股にチンポを受けてしまってな」
「ダムコザ村周辺が子宮しゃぶり虫で滅んだそうだ。
恐ろしい話だ」
何故ならば、この世界はクソみたいなエロに満ちた世界であり……。
「お嬢ちゃん、今日もかわいいね!」
「君なら将来立派な娼婦かシスターになれるだろう」
「お前さえ良ければ、将来お前を俺の永続肉便器にしてやってもいいぞ?いや、なれ!」
そしてそんな世界で、わざわざ孤児院の美少女とか言う生まれついて貞操の危機みたいな状態で転生スタートしてしまったからだ。
唯一幸いなのは、自分の記憶が戻るまでに処女を失ってなかったことくらいだ。
「げひひひ、幼女、幼女……!」
「うん?あの身なりで孤児か……。
実験台によさそうだな」
もっともそれも時間の問題ではありそうだが。