※この作品はR-18です。

男の子が欲しい夫婦の話。   作:XX(旧山川海のすけ)

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ラブラブした後は


理想と違った夫婦の話。

★★★(みゆ)

 

 

 ……悠介さんの帰りがおっそい!

 一緒に暮らし始めて、2ケ月が経過したけど。

 

 兎に角、悠介さんの帰りが遅い!

 

 私も仕事で遅くなるときはあるけど、頻度がヤバイ!

 

 まず、家に帰ってくるのがおよそ10時過ぎ。

 下手すると深夜帰りが当たり前。

 

 そして頻繁に来る休日出勤。

 

 何で!? と思ったので聞いてみたら「会議」って返答が返って来た……

 会議って……

 会議は普通、平日にやるもんじゃん?

 

 お陰で、想像してた日常的なイチャイチャが出来ない。

 毎日が可愛い奥さんモードで過ごせると思っていたのに。

 

 私が甘かった……!

 

 ただ、残業代と深夜手当、休日出勤手当はほぼ満額出るそうで。

 悠介さんが貰ってるお給料の額を見せてもらったら……

 

 ……なかなかだった。

 

 

 

 う~ん。

 

 私は今日も、テーブルの上で腕を組み、考える。

 

 今日の夕飯どうするか、を。

 

 ……悠介さんから食べなくてもいい、って答えが返ってくる可能性があるんだよね……。

 深夜までかかる場合。

 

 10時過ぎに帰ってくる場合が「早い」方なんだから……

(で、10時までにその旨の連絡が来る)

 

 ……そう。

 

 実は、今この家の家事は全部私がやっている。

 

 掃除も洗濯も、料理も。

 

 無論、私も働いているから、完璧とは言い難いんだけど。

 それでも、家事担当は私。

 

 ……夫婦共働きなら、家事分担が当たり前じゃない?

 

 無茶言うな! そんなこと言えるか!

 

 夜10時以降に帰るのが普通で、休日も頻繁に潰れる人に、そんなことを言えるわけがない!

 私がそんな鬼畜な発言を、悠介さんにすると思うのかー!?

 

 ……でも、本音を言えば、ご飯を一緒に食べたい……

 傍に居て欲しい……

 

 なんとかならないかな……?

 

 

★★★(悠介)

 

 

 僕の仕事は時間がキツイ。

 定時が夜の10時だ。

 

 ……もちろん、法的な定時じゃないけど。

 法的な定時はもちろん5時。

 

 だけど、そこで仕事が終わることはほぼ無い。

 実験自体が普通に5時以降も続けないと終わらない内容であるのが普通だからだ。

 

 研究職の厄介なところは。

 

 工場勤務などと違い、人間の交代が許されないことだ。

 同じ人間がずっと実験を観察しないといけないから。

 

 そうでないと、初期の挙動と終盤の挙動、そこで起きる何かが決定的に違うとか。

 そういう違和感に気づけない。

 

 そしてそういう状況だから。

 研究者としての会議が、平日開きにくい状況になる。

 会議のために長時間を割けないからだ。

 

 そのため、休日を潰して会議する、ということが常態化する。

 で、会議の後には帰らせてもらえるかというと、そうでもなくて。

 会議で出た問題点をクリアするための実験を、すぐに始めることもあって。

 そういう場合は、休日がひとつ完全に潰れる。

 

 ……正直、辛い。

 

 この状況で、僕は家事を一切できていない。

 平日に、家事をやる時間が無いからだ。

 なのに、文句なんて一つも言わず、みゆは家事の一切をやってくれている。

 夫婦共働きなのに、あり得ないだろと思うんだけど……

 

「いいよ、無理しないで」

 

 って言って、僕に家事をやらせようとしないんだ。

 休日が巡ってきても、僕に仕事を割り振ろうとせず、全部私がやるからと、僕を休ませようとする。

 

 君だって仕事持ってるだろ!

 

 ……僕はみゆに辛い思いをさせている。

 きっと君はこんな結婚生活は思い描いていなかったはずだ……。




研究職の男と結婚したなら、家事全部任されるのは覚悟して。
マジで。
(……本編では基本教師を目指していることが判明しましたけどね)
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