★★★(みゆ)
領域展開「思出歩道橋」
私が身に着けた呪術の極致。
確実に男の子を妊娠する。
そのために、私は日本古来の呪術を研究した。
そのために頑張って漢文を読みこなせるようになり、昔の日本の資料(全て漢文で書かれている。公文書なので)を研究して呪術を身に着けたのだ。
領域展開。
呪術師の中にある心象風景を結界という形で体外に創り出して対象を閉じ込める技。
この結界内で行われる膣内射精は必中となり、必ず妊娠に繋がる。
そして術者の肉体を若返らせ、最もセックスに適した年齢にする。
この効果で、私は17才の肉体になり、それに引き摺られて髪の色までピンクに戻ってしまった。
加えて……
私の領域展開「思出歩道橋」は、おなかに「男児誕生祈願」の書き文字を油性のサインペンで書くという縛りを加えることにより、身籠る子は全て男児になるという特性があるのだ。
これで……私は悠介の……いや、谷くんの息子をおなかに宿す!
「ずっと我慢させててごめんなさい」
私は歩道橋の階段を降りていく。
谷くんに語り掛けながら。
「今日までごはんが適当になっててごめんなさい」
言いながら、谷くんに近づいていく。
「どうすれば男の子を妊娠できるかずっと考えてた」
動けない谷くんのもとに。
「谷くんに似た顔の孫の子が欲しかった」
そして谷くんの目の前に跪き、顔を近づけて
「私、そのために呪術師になったんだよ」
そっと近づきながら、覆いかぶさるように手を地面につけて
「私、谷くんの息子を身籠りたいです」
そう言って、私は谷くんにキスをした。
唇を触れ合わせるだけのキス。
★★★(悠介)
みゆが僕のことを谷くん、と。
そう呼んだ。
それが意味するところ。
僕は考える。
近づいてくるみゆ。
僕はそのまま彼女を見つめ……
ずい、と覆いかぶさるように迫ってくる彼女に
僕はキスされた。
そのとき、僕はこの状況を完全に理解した。
僕は彼女を抱きしめる。
「鈴木さんっ」
……今、目の前にいる高校生の姿をした僕の妻、みゆは……
今は、恋人だったときの、鈴木さんなんだ!
僕は鈴木さんの身体を弄った。
鈴木さんはその僕の手の動きで体を震わせていた。
そして、分かった。
背中を撫でたとき。
お尻を撫でたとき。
……僕は、下着の存在を感じなかった。
今、鈴木さんは下着を身に着けていない。
そう確信した僕は、彼女のスカートの中に手を入れ。
若い、瑞々しい太ももの間……彼女の股に手を伸ばした。
「うんっ」
触れた瞬間、彼女の顔がぴくんと震えた。
……やっぱりパンツを履いていない……裸だ……。
裸の鈴木さんの秘所……
僕しか受け入れてない、彼女の性器……
ものすごく、興奮した。
女子高生になった最愛の人……
そんな人と、これから全力でセックスをする。
しかも、子供を作る目的で。
……呪術師になった、と鈴木さんは言った。
呪術師、すごい。
呪術を身に着けたみゆ、よく頑張った。
ありがとう、みゆ……鈴木さん。
僕は、鈴木さんの性器に、膣の穴に指を入れる。
すでにグチョグチョに濡れているそこに。
鈴木さんの身体がビクビク震え、そして鈴木さんは興奮して僕の口にキスをして、舌をねじ込んで来た。
僕はそれに応じる。
僕は僕で、鈴木さんの服の下に手を入れ、ブラジャーをしていない、彼女の胸を触った。
彼女は乳首を弄られるのが弱くて、好きなんだ。
やや小さめかもしれないけど、大好きな綺麗なおっぱい。
その頂の乳首を、僕は指で擦るように刺激してあげる。
「ああっ……」
……鈴木さんの目の蕩け具合が最高にエッチだった。
きっと、相当気持ちいいのだろう。
僕の愛撫に鈴木さんのボルテージが上がる。
僕の下半身に手をつけ、僕のズボンをずり下げて、僕のペニスを引っ張り出して扱きはじめた。
ううっ
僕は僕で、それをされると困る。
気持ち良すぎる……
鈴木さんの綺麗な手指が、僕の膨張した性器を扱くんだ。
気を抜くと射精してしまいそうな快感。
……長くは持たないかもしれない。
困る……
僕は、今日のために禁欲して来たんだ。
精液を外に出してしまうのは……ダメだ!
「鈴木さんっ!」
……童貞少年みたいだけど。
僕は限界が来てしまう前に、僕は行動を起こした。
彼女をゆっくりとアスファルトに押し倒し、そのスカートを捲り上げた。
……パンツを履いていない、ノーパンの下半身が露出する。
女子高生の鈴木さんの下半身は、とても可憐だった。
「谷くん……」
僕に見られて興奮している鈴木さんは、スカートを捲り上げられたまま、太ももを左右に大きく開く。
その、綺麗な色の彼女の性器が、真正面から僕に向かって受け入れる状態になっていた。
★★★(みゆ)
ああ……おっきい。
谷くんが私を抱こうとしている。
私は足を広げ、彼が入ってくるのを待つ。
この姿勢だと正常位。
そういえば、処女を破って貰ったときもこの体位だったっけ。
下半身を露出させ、谷くんが圧し掛かってくる。
私の中に、入ってくる……!
彼のペニスが、私の膣の入口を通り、肉襞を押し広げて、ゆっくりと、奥へ、奥へと……
ずす、ずず……
私という女が、彼という男に征服される。
彼の侵入が深まるほど、私の背中にゾクゾクが走り、快感のあまり身が強張る。
はぁはぁと喘ぎ、私は彼のペニスが奥にまで挿入されることを全身で味わっていた。
……たまんない……愛する人とひとつになる快感……
そして彼の大きなペニスが、私の中に完全に差し込まれた瞬間。
私の心は、完全に谷くんに屈服してしまった。
もう、私は彼に抗えない。
「動くよっ、鈴木さんっ」
私は首をブンブン縦に振る。
そして彼がピストン運動を開始した瞬間。
私は頭が真っ白になった。
★★★(悠介)
「あぎっ!いぎいいいい!!」
僕の下で、僕を受け止めている鈴木さんが、激しく悶えていた。
地面であるアスファルトに爪を立て、髪を振り乱している。
鈴木さんが本気で感じてくれている……!
僕は汗を流しながら、彼女を攻め立てた。
元気が良くて、楽しくて、よく喋って……そのくせ賢い鈴木さん。、
その鈴木さんが……まるで動物みたいに喘いでる!
鈴木さんっ!
★★★(みゆ)
領域展開の影響か。
私の身体は感度が上がっていて、彼のピストンを受けるたび、絶頂に押し上げられていた。
凄まじいまでの、連続絶頂。
「んあっ、うぎぃ!」
もう、意味のある言葉を出すことができなくなっていた。
こんなに感じたのははじめて……
私、呪術を身に着けて良かった……!
私の中をかき回している谷くんが、私と繋がったまま、私に言う。
「鈴木さんっ……もう、出そうだ……!」
私は凄まじい快感のためにまともに答えられず、首をブンブン縦に動かすことしかできなかった。
来て…来て……!
「……出るッ!」
そう言って彼が、私の奥まで自分のペニスを差し込んだ感覚。
大量の精液が、私のおなかのなかに射精される感覚があった。
一瞬で子宮が満たされるほどの、大量の生殖液。
「あ……ああああ~~~~!!」
どろどろした、暖かい、谷くんの精液。
いっぱいの、元気いっぱいの精子。
それが私の子宮に流れ込んでくる。
私の卵子を求めて。
私の卵子を見つけて、受精するために。
身籠る! 谷くんの赤ちゃん!
私また孕まされる!
その瞬間、今まで感じたことのない絶頂を味わい、私は意識を手放した。
気が付いたら、彼の腕の中にいた。
気絶したせいで、領域展開は解除されていて。
私がいたのは、自宅の夫婦の寝室。
私はセーラー服姿で、彼にお姫様抱っこのような形で、横抱きにされていた。
「ん……」
「気が付いた? みゆ」
鈴木から、みゆに戻った私。
悠介は、私を労うように髪を撫でてくれた。
「頑張ったんだね……」
「悠介の長男を産むためだから」
私は微笑んだ。
おなかを撫でる。
「男児誕生祈願」と油性マジックで書かれたおなかを。
絶対に出来てるよね……。
悠介の息子……!
「予定日はいつだろう? 今度こそ、みゆの出産に立ち会いたいよ」
「……無理しなくてもいいよ。お仕事、大事だし。それよりも……」
ちょいちょい、と手で示して。
彼に耳を近づけさせて。
言った。
「……また、おっぱいが出るようになったら、させてあげるね? ……母乳プレイ。好きだもんね?」
その言葉を囁いた瞬間だった。
彼の身体が硬くなって……
ひょい、とベッドの上で四つん這いの姿勢を取らされる私。
あれ、と思ってる間に、スカートを脱がされた。
そして……
ズブッ、と後ろから悠介が私の中に入ってくる。
その感触に、また悶える私。
「……みゆが悪いんだからな?」
四つん這いになった私と後ろから繋がりながら、悠介は私に耳元でそう言った。
そして返事を待たずに、私の腰をがっしり掴んで、動き出したのだった。
……もう領域展開じゃないから、声を抑えなきゃ!
そして。
10か月ちょい、時間が経った。
私の腕の中には、赤ちゃんがいる。
男の赤ちゃんが。
悠介さんの息子。
三人目の子供。
長男だ。
まだ、首が座っていない。
名前は「悠一」
兄ちゃんに言ったら、エロゲの主人公みたいな名前だ、と言われた。
失礼な。漢字が違うでしょ。
見た感じは、悠介さんにそっくり。
視力が私に似れば、眼鏡を掛けてない悠介さんみたいな子になりそう。
場所は自宅。
私は育休中。
上の子たち二人は、現在は保育園に通ってらっしゃるところ。
私は親子二人でお留守番。
部屋の真ん中で腰を下ろして、抱っこをしている。
悠一は今お昼寝中。
さっき授乳を終えたところだった。
……可愛い。
悠子と美子も可愛かったけど、この子も可愛いなぁ。
女の子とは違う、別の可愛さだ。
ずっと見ていていたいけど、これだけやってるわけにはいかない。
私はスマホを取り出して、SNSを呼び出した。
そして、タイムラインを追う。
これはと思った人のツイートを追うのがそれなりに楽しいので最近また始めた。
やり過ぎると時間の浪費になるので、気を付けないといけないとは思うけどね。
そして、ツイートを追っていくと、気になる話題を見つけた。
異次元の少子化対策、という名の。
異次元の少子化対策……?
私はそれがどういうものかを想像できず、話の内容を追って行った。
それはこういうものだった。
これから、政府は子供を作った世帯に報奨金を出す。
……いや、それはすでにあるでしょ? 出産育児一時金っていう……
そうじゃない? それとはまた別のお金?
額は100万円? マジ?
そして、5人以上子供を出産した世帯は、その後の所得税を免除する。
……マジ?
ちょっとこれは、話の真偽を調べてみないと……
で、SNSを閉じて。
別口で話の真偽を確かめてみた。
……マジだった。
所得税がゼロか……いいなぁ……
★★★(悠介)
……最近、ウチの会社でも
「研究職が働き過ぎ。過労死が起きては事だ。それに、長時間労働は離職率を高めてしまう」
なんて、言い出す人が現れて。
隔週で1日、本来の定時である5時に帰れる日が設けられ、帰れるようになった。
題して「ノー残業デイ」
まぁ、家族と過ごす時間が増えるのはありがたいことなんだけども。
で、今日がその日だった。
「ただいまー」
みゆが、子供たちと一緒に迎えに出向いて、喜んでくれるはず。
滅多に帰れない時間での帰宅。
僕は自宅マンションの玄関ドアを開けた、
すると……
「おかえりなさい」
みゆが居た。
たった一人で。
……子供たちは?
「悠子たちは?」
「奥の部屋で遊んでる」
……ふーん。
僕は靴を脱いで、家に上がる。
そして手を洗ってうがいをしなきゃ、と思いつつ、鞄を下ろしていたら。
「ねぇ、悠介さん」
背後からのみゆの声に、僕は視線を向ける。
何かな?
「……知ってる? 異次元の少子化対策で、これからは5人以上子供を作った世帯は一生所得税ゼロなんだって」
「……え?」
みゆの声。
なんだか、蠱惑的なものを感じた。
彼女を正面に、向き直る。
みゆは……
中指に人差し指を絡めた妙な形の右手を、顔の前で構えていた。
いつかみた、あのサイン……!
「ねぇ、あと2人、子供作ろ?」
それで、ニチャア……と微笑みながら。
<完>
次、あとがきというか。
今となっての心境。