ある日、少年は魚釣りをするために餌に鞄を入れて渓流に来ていた。
この川には主がいるとの噂があるため、少年は釣り上げようと最初は勇んで釣り竿の餌を付けた針を川へ飛ばしたのだが……
「…釣れないなぁ」
数時間の間、少年は釣り竿を垂らしたままジッと耐えていたのだが、全く手応えを感じない。
大物どころか小魚一匹釣れもせず、魚を入れる予定だった筈の籠は空っぽだ。
「今日はボウズかな……あー、お腹空いた」
もう今日は釣れないと見切りを付けたその時、少年のお腹からグゥと空腹を知らせる音が鳴った。
そろそろ時刻は昼を迎える。
一応鞄には昼飯としてパンが数個入っている。今日はこれを食べて帰ろうと鞄からパンを取り出した時、向こうの茂みからガサガサと音が聞こえてきたのだ。
モンスターか——————一瞬、最悪の考えが頭を過って体が固まる。
そして、茂みから影が飛び出して————————
「ニャアァ…」
そのままペタリと地面に倒れた。
「…アイルー…?」
茂みから出てきた存在を見て、少年はホッと息を吐いた。
アイルーとは猫によく似た獣人種のモンスターだ。彼らは体が小さく、個々の力は小さいが知能や身体能力は高く、人間と言葉による意思疎通する事ができる。
それに、一部のアイルーはハンター協会に属し、ハンターのオトモとして狩猟を手伝ったり、ハンター自身……ニャンターとなって狩猟することもある。
総じてアイルーという種族は人間に対して友好的であり、戦いを好まない個体が多い。
それを知っていたからこそ、少年は安堵したのだ。
「ニャ~…」
アイルーは地面に倒れ込んだままか細く鳴いて動かない。
一体どうしたのだろうか———————そう思っていると、アイルーのお腹からきゅぅ~…という音が鳴るのが聞こえた。
「お腹、空いたニャ……」
どうやらアイルーも空腹に飢えているようで、その目が少年の持っているパンへと移る。
「ニャ……」
アイルーの瞳が僅かに輝く。アイルーからすれば、あのパンは極上の馳走に見えただろう。
「お、お願いニャ。そのパン、ボクにくださいミャ……」
弱弱しい懇願が少年へと向けられる。目に宿る光とその声に、少年は『ウッ』と固まってしまった。
とはいえ、こちらが持っているのは今から食べる予定のパンしかない。
どうしようかと逡巡していれば、アイルーから再び声がかけられる。
「も、もしそのパンをくれたら、お礼してあげるミャ…」
その言葉に少年が反応した。
お礼……その言葉にまだ子供である少年の心は揺れ動く。
目の前のアイルーは空腹で全く動けず、これを逃せばまたいつご飯にありつけるか分からない。だからこそこうも必死なのだろう。
だが、少年は家に帰れば幾らでもご飯を食べることができる。飢えに対しての危機感は、少年の方が圧倒的に低かった。
少しの間少年は考え……パンをアイルーへ差し出した。
「はい、どうぞ」
「……!」
恐る恐るパンを受け取ったアイルーは顔をキラキラさせて『ゴクリ』と喉を鳴らすと、ガツガツと物凄い勢いで食べ始めたのだ。
「おっ、おいじいミャァ……っ!」
涙を流しながらがっつくアイルー。…アイルーが食べているパンはいつも自分が毎日食べているもので、特別豪華というわけでもない。それでもその食いっぷりから、よっぽどひもじい思いをしたのだろうと少年は思った。
「…ほら、これも食べて良いから」
「い、良いのかミャ!?」
少年は懐から取り出した別のパンをアイルーに与える。
ここまで来たら、もうたらふく食べさせてやることにしたのだ。アイルーはお礼を述べながら、モグモグとパンを口一杯に頬張り続けた。
「ご馳走様でしたミャ~…」
……結局、少年のパンを全部食べたアイルーはこれまた少年が持っていた水筒の水を飲んで一息吐くと、ペコリと頭を下げた。
「ほんっとーに、ありがとうございましたミャ! あなたはボクの命の恩人ですミャ……!」
感無量といった様子で頭を下げたまま、土下座へと移行しようとするアイルーを少年は焦って止める。
「ちょっと、そこまでしなくて良いって…! パンをあげただけなんだから!」
「それもでミャ! この何日、全然何も食べれてなくて……! お腹が空きすぎて、死んじゃうかと思ったミャ!」
少年の手をひしと握って感謝を伝えるアイルー。その掌にある肉球のプニプニとした感触が心地良かった。
「…とにかく、お腹いっぱいになったんなら良かったよ」
「ふみゃ! 命の恩人のキミには、たっくさんお礼をしないとミャ! さっそくだけど、ちょっと屈んで欲しいミャ!」
アイルーに言われた通り、少年は軽く屈んでアイルーと目線が合うようにする。
「お礼…そう言えばさっきも言ってたけど、それってどんな————————」
ちゅっ。
少年の言葉が終わらぬ内に、少年の口からリップ音が鳴った。
その音は——————アイルーの口と少年の口が重なったことで生じたものだった。
「……!?」
柔らかくて暖かい感触が唇から伝わる。しかも、その唇の隙間からアイルーの舌が少年の口内に侵入してきたのだ。
自分とは違う、アイルーの小さくてざらりとした舌が、自らの舌に絡みついてくる。
「~~~~~~!?」
突然始まった濃厚なキスによって少年は体の力が抜け、堪らず尻餅をついてしまった。
キスを終え、仰向けに倒れた少年の上にアイルーが乗っかる形となる。
「え!? なに…!?」
「生憎、ボクはキミに何か返せるようなモノは持っていないミャ。だから……『カラダ』でお返しするミャ♡」
「体? どういうこと…?」
「心配しなくても大丈夫ミャ。とーっても気持ち良いコトミャ♡」
潤んだ瞳とトーンが僅かに上がった甘い声に、何だかドキドキしてしまう。
その間もアイルーは少年のズボンに手をかけ、うんしょとずり下す。そうすれば、少年の肉棒がアイルーの目の前に現れたのだった。
「あっ、ちょ、ちょっとアイルー!?」
声を上げるも、アイルーがペロリと竿を舐めたことで『うっ』と呻いた。
少しざらりとした舌が敏感な箇所をなぞり上げ、ピリピリとした刺激と気持ち良さが少年の体を奔った。
すると、少年の肉棒が快感による反応でムクムクと大きくなる。
まだ色を知らない、先端が皮を被ったままの固くなった竿をアイルーはうっとりとした目付きで見ながら肉球がある掌でスリスリ撫でた。
「心配しなくても良いミャ。ボク、時々茂みからハンターさんとオトモのアイルーがこうしてたのを見てたから、やり方はちゃ~んと学んでるミャ…♡」
言うな否や、アイルーは怒張した肉棒をパクンと咥えたのだった。
「ひっ…!?」
それは、彼にとって未知の感覚だった。
産まれてから今まで排泄の用途しか使っていなかったのに、そこへ体感したことのない刺激が押し寄せてくるのだ。
唾液で濡れた口内と、ザラザラとした舌が竿全体を隅々まで舐め回してくる。
「ほうひゃ? ひもひいいふぁ?(どうミャ? 気持ち良いミャ?)」
じゅるっ、ちゅぱっ…と竿をしゃぶりながら少年に感想を聞くアイルーだが、それに答える余裕は今の少年には無い。
それを同意と捉えたアイルーは更に激しいフェラで少年の肉棒を攻め立てていく。
先端をぢゅうと強く吸ったり、舌で鈴口をほじくるように舐めたりする。
「な、何かくるっ…! ああぁっ!」
次の瞬間、少年は全身に電流が駆け巡ったような衝撃が襲い掛かった。まるで、体の奥底から一気に何かが噴き出したかと錯覚してしまうほどだった。
ビクンと少年の身体と肉棒が大きく跳ねる。しかし、アイルーは少し不思議そうに首を傾げた。
口から引き抜けば、アイルーの唾液塗れとなった肉棒が小刻みに痙攣している。先端をチロッと舐めれば、ピクンと跳ねて可愛らしい反応を見せた。
「ミャゥ…もしかしてキミ、射精したこと無かったミャ?」
「…う、うん」
アイルーの問いに少年は恥ずかしそうにそう返す。
少年が性について興味を抱き始めたのはごく最近のことだ。知っているのは射精やセックスなどのごくごく基本的なコトくらいで、まだまだ彼は初心だったのだ。
少年の答えに、アイルーはニコリとどこか艶っぽさを感じさせる笑みをした。
少年はまだ色気についてはまだ理解できる年ではなかったが……それでも、今のアイルーの表情は、彼を見惚れさせるには十分すぎるものだった。
「それじゃあ……ボクのナカで初射精、経験してみるかミャ?」
アイルーが股を広げ、クリーム色の体毛に隠れていた自らの秘所を少年に見せる。
瑞々しいピンク色をした粘膜は秘穴の奥から湧きだした透明な蜜で濡れそぼっており、既に雄を迎え入れる準備は整っているようだった。
「……っ」
初めて見る雌の生殖器。
それは人間ではなく獣のものだったが、それでもその妖しい肉洞の入り口は、少年の情欲を激しく煽り立てた。
目の前に迫っているのは、未知なる性の体験。
その甘く淫らな誘惑に、少年が抗うことなど……できる筈もない。
「………」
コクン、と少年が頷く。
答えを分かっていたのだろう、アイルーはペロリと舌なめずりをして、入り口を肉棒の先端に擦り付けた。
「それじゃあ、キミのおチンチンいただきますミャ…♡」
グッと、アイルーが腰を落とす。
そうすれば、アイルーの狭い蜜壺へと少年の肉棒が吞み込まれていく。
ミチミチミチ……と、濡れた肉の隙間を割り開き、アイルーの奥へと侵入していく。
「うあぁぁっ…!?」
「ニャアァッ…♡」
少年は秘肉の壁による強烈な締め付けに悲鳴染みた声をあげ—————
アイルーは熱くて固い少年の雄が己の中を擦りながら奥へ入り込んでいく刺激に嬌声を漏らした。
「ニャハァ…ッ♡ ボクのナカの居心地はどうミャ…?♡」
「あ、熱くて、ウネウネしてて……凄く気持ち良い…!」
「嬉しいミャ…ボクも、キミのおチンチン、凄く気持ち良いミャ…♡」
人間よりも高いアイルーの体温がダイレクトに肉棒に伝わってくる。皮から飛び出した肉棒の先端部が、膣内にあるざらりとした粘膜に擦れて強烈な快感が奔った。
「あうぅっ…!」
何か凄い。自分はとんでもないことをしている。
初めてのセックスに思考力を奪われ、上手く言葉に言い表せない凄まじい快感を少年は味わっていた。
「ンッミャ♡ ミャウゥッ♡」
一方、アイルーは完全に発情した獣となっていた。
腰を激しく上下に動かし、じゅっぷじゅっぷと淫らな音を立てて少年の幼い肉棒を貪る。
彼の初めての子種を搾り取ろうと、アイルーの獣膣はきゅぅきゅぅと人間の雄を強く締め上げる。
「っくぅぅ…!」
その時、少年は物凄い勢いで体の奥から何かがせり上がってくるのが分かった。
尿意かと思ったが、それは急速に膨らみ、今にも出てきてしまいそうだった。
「何か、漏れちゃ…!」
「ガマンしなくて良いミャ…初めての射精…ボクのナカでして欲しいミャァッ♡」
焦った少年の声に被せるように、アイルーからそんな懇願が飛んでくる。
そんな彼女に少年の胸の中で何かが爆発したような衝動が起こり、気付けば彼女の体をガシリと掴む。
「ミャ…!?」
そして、何かが出そうになる寸前、上半身を起こしてアイルーの体を力いっぱい抱きしめた。
それと同時、少年の中で膨らんでいたものが……解放された。
ぴゅ…
「あ……」
びゅーっ! びゅるるっ! びゅっ! びゅくっ!
「ミャアアァァッ……♡」
「ううううぅっ…!」
少年は、アイルーの蜜壺の中で射精した。
射精する直前、少年の肉棒の先端部はアイルーの子宮口に吸い付かれた。
ゴリッと、肉壁とは違う感触に少年は悶え、アイルーは秘奥を抉られた衝撃に絶頂を迎えた。
初めて外に出へ出た精子が、アイルーの子宮に飲み干されていく。
例え受精したとしても子などできるはずが無いのに、アイルーの獣膣は懸命に人間の精子を搾り取った。
「あっ…ああ…止まらない、よぉ…!」
「ンミャァ…♡ キミのおチンチンがビクビクってして…ボクのナカに種付けしてるミャ…♡」
びゅっ、びゅっ、と定期的なリズムで精子を吐き出す少年の肉棒と、それに合わせて収縮を繰り返すアイルーの膣内。
己の意思とは無関係に異種の雌へと種を注ぐ……本能を満たすような強烈な快楽に、少年は頭の中が真っ白になった。
「う…あ…あぁ…」
ぴゅ…ぴゅっ…と、射精の勢いが無くなっていき、やがて全ての精子を吐き出し切る。
だが、精通と膣内射精という快楽のダブルパンチが少年から活力を奪い去ってしまった。
「……おなか……ポカポカミャ…♡」
と、少年の胸元からそんな蕩け切った声が聞こえてきた。
抱きしめていたアイルーの体をゆっくり離せば、声と同じぐらい蕩け切った彼女の顔が見えた。
それと一緒に、アイルーの口から垂れた涎が少年の服に染みを作っていたが……それは仕方のないことだろう。
「アイルー……」
彼女の顔を軽く叩いて呼べば、焦点の定まっていなかった瞳に光が戻り、ハッとなって少年の方を見た後、慌てて謝罪した。
「……あっ!? ご、ゴメンなさいミャ! 服を汚しちゃったミャ…!」
「大丈夫大丈夫! 全然問題ないから!」
「そ、それに…ボク…お礼のためだったのに…途中から忘れちゃって、普通に交尾に夢中になってたミャ…」
そう言ってもじもじと恥ずかしそうに手で顔を隠すアイルー。それを見た少年は、つい口から溢してしまった。
「…可愛い」
「ミャッ!?」
それは不意打ちだったようで、アイルーの顔からボフッと煙が噴き出した。
同時、まだ蜜角に挿入したままだった肉棒がキュッと締め付けられ、少年は『ウグッ』と呻いた。
「恥ずかしいミャ~…」
うにゃうにゃと悶えるアイルーに、少年は言い知れない気持ちが湧き上がってくるのを感じた。
……今回のこれはお礼だと、アイルーはそう言った。
では、これが終われば、彼女とはお別れになるのだろうか?
……こんなことをしてしまったせいだろうか、何だか無性に離れ難くなってしまった。
彼女と別れたくない。もっと一緒にいたい。そう思った少年は、アイルーにある提案をした。
「……え?」
最初は不思議そうな顔をしていたアイルー。
だが、その意味を理解すると、目を大きく見開いて、信じられないといった様子で聞き返した。
「い…良いのかミャ?」
どうなるかはまだ分からない。
でも、何とか両親を説得してみせると、少年は力強く頷いた。
その返答を聞いた彼女は、まん丸になった瞳に涙を潤ませ、満開の笑顔でこう答えた。
「—————こちらこそ、お願いしますミャ!」
————————その数日後。少年の家では、可愛らしいエプロンに身を包んだアイルーが熱心に机を拭いていた。
「机のお掃除は終わったミャ! ママさん!」
「あら~、ありがとう『メル』ちゃん! ほんっと大助かりよ~!」
メルと呼ばれたアイルーは、少年の母親から褒められて嬉しそうにはにかむ。
あの後、アイルーを連れ帰った少年は両親に彼女をここに置いていいか頼み込んだ。
いきなりの少年の申し出に最初こそ両親は渋い反応をしたものの、アイルーの『ダメですかミャ…?』という上目遣い+弱弱しい懇願のコンボにより、即座に両親の心をノックダウンさせた。
更に、手先の器用さ故か、掃除や洗濯などの家事をあっという間に覚えた健気なアイルーに、両親はもう追い払うという選択肢は消え失せてしまったのだ。
こうしてアイルーはメルという名前を与えられ、めでたく家族の一員となったのだ、
今では少年よりもその立ち位置は上となっており、母親から『メルちゃんみたいにもっと掃除とか手伝いとかしなさいよね』なんて小言を言われる始末だ。
「…すっかり馴染んだね。メル」
「ミャ。ママさんもパパさんも、とっても優しい人だミャ!」
「そうだね。今じゃオレよりも母さんに頼りにされて……」
「ミャ、ミャァ……」
少年の遠い顔に何とも言えない様子を見せたメルだったが、スリスリと彼の体に体を擦り付けた。
「…ボクがここにいるのはキミのおかげミャ。あの時キミがボクを助けてくれたから、ボクは死なずにここにいれるミャ。この恩は一生かけて返していくミャ」
「そんな…大げさだよ」
少年の言葉に、メルは優しい目で彼を見つめる。
そして、彼の体によじ登って耳元に顔を近づけると——————両親には聞こえない声量でこう囁いた。
「今夜もたーっぷり『お礼』をしてあげるから……楽しみにしててミャ、だんなさま♡」
……きっと、その『お礼』はこれから先もずっと続くのだろう。
少年の体は正直に反応してしまい、彼の頭はそのことでいっぱいになってしまうのだった。