※この作品はR-18です。

行き遅れ女軍曹は年下部下を無下に出来ない。   作:もすもす。

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【閑話】とある新兵の独白。

 

やぁ!!

初めましてこんにちは!こんばんは!

ボクはミネコラルヴァ軍に今年度入軍した新兵だよ!

 

ボクら新兵はみーんな、最初に第七部署って所に所属して、軍校で学んだ事を実践しながら基礎訓練を行うんだ!

なんで今更って思ったけど、今後の生存率を上げるために導入されてるんだって!

 

なんでも昔は軍校も無くて、軍に入ったら即戦場!て感じで若者がバタバタ死んでいったらしいよ!

戦時中の話らしいから、戦いでよっぽど余裕なかったんだね!

今は周辺国とも比較的仲良しだし(大森林の反対側にある人族至上主義のクソキ〇〇イ国は別だけど!)

今の軍の職務内容は大森林を中心とした魔獣の討伐と、自然災害なんかへの派遣が主かな!

 

ところで、ボクの今のしゃべり方ウザいよね?

でもゴメン!

しばらく、ちょっとだけこのテンションに付き合ってよ!

なにせ滅茶苦茶ショックな事があってさ!

脳内の言葉だけでもアゲてかないとやってらんないんだ☆

 

その話をする前に、この国の軍校について簡単に説明させてね!

あ、興味ない人はスルーしてオッケー☆

 

国営軍校は普通国民が通う学び舎さ!

無料で入学できるかわりに、卒業すると最低5年間軍に所属することが義務だけど、その所属期間は軍校に通う長さによって変わるよ!

軍校に通う期間は最低1年。最長は4年だね!

4年間もいると卒業後の軍の所属義務期間は15年くらいになっちゃうから、みんな必死で勉強して訓練にも食らいつくよ!

あ、でもお金を払えば免除になるって聞いた事あるなぁ・・

でもさ、みんな無料で有用なスキルが身に着くから通うわけじゃん?

よっぽどの運動音痴か、おバカでない限りちゃんと卒業できるから、お金払うより軍人として生活していく人の方が圧倒的に多いかな!

大体みんな2年ほどで卒業して、10年ほど軍人として働いたらそのまま軍属か民間へと出ていくか選ぶね!

 

軍校の授業はね~

戦闘科。(格闘技・剣技・馬術)

斥候科。(斥候・通信・諜報)

魔術科。(戦闘魔法・攻撃魔法・治癒魔法)

兵站科。(工事・農業・生活魔法)

教養科。(文字・歴史・一般教養)

てなってるよ!

みんな教養科を基本に万遍なく教育を受けるんだ!

でも、半年もしたら一つか二つの科に特化して、専門的に学ぶんだよ☆

 

なんでか荷物の底に軍校の案内が入ったままになってたから、つい詳しく説明しちゃった!

前置きが長くなったね!ほんとゴメンよ!

 

でさ、ボクも普通に軍校を卒業して最初に言った第七部署に所属したわけだけど・・

もう訓練がキッツイ!

体力作りの走り込みに始まり、障害物競走とか魔法ありの旗取り競争とか走ってばっか!

さらに辛いのがホーク軍曹との素手での組手な!

魔力での身体強化ナシでやるんだけど、軍曹強すぎ!体格差とか全然関係ないの!

じゃ、身体強化したらどうなんだ?ってなんじゃん?

もちろん負けるよ!

こっちが身体強化して、軍曹強化してないのに負けるよ!てか負けたよ!

もうさー。戦闘経験に差がありすぎるワケ!

 

で本題。

その軍曹との組手中にねー。うっかり怪我しちゃったのよ。もちろんボクの方ね!

勢いよく拳を振ったら受け流されて、体勢崩して受け身失敗!

手首を捻ってボキッとねー。逝っちゃった☆

 

あまりの痛みに転げまわったね!

それで心配してくれた軍曹が応急処置として自分の魔力を使った治癒をかけて

くれたんだけど・・

 

あれヤバいのよ。

体が熱くなって痛みが引いたーと思ったらボクのマイサンが臨☆戦☆態☆勢!

目の前の鬼軍曹がめっちゃ可愛く見えてビビっときたね!

あ、好き。ってなったわー。

 

ま、それは後から軍曹の能力の副作用だって聞かされたんだけどね。

「みんなの前で天幕を張りたくなければ怪我をしないことだ」って注意喚起のダシにされたけど・・

一度『好き』て感じたら、なかなかねー・・

軍曹サッパリした性格で女性なのにとっつき易いし、実はキレイ系の美人だし?

良いよなーって思ってたワケ。

 

そしたらある日「婚約した」って聞いてさ・・

もぅショック。平気なフリしてたけど内心号泣よ?

実はボク以外にも好意を持ってたヤツはたくさんいて、互いの動揺を察知して「お前もか・・」って慰め合ったね。

奇しくも、このビッグニュースで隠れファンが動揺で尻尾を出しまくり、失恋コミュニティーが出来たよ・・

で、みんなで町に繰り出してヤケ酒。

 

飲みながら「相手誰だろなー」「金持ちとか?」「軍曹負かすくらい強いヤツじゃね?」「種族はなんだろなー」「筋肉ムッキムキの獣人とか?」「くそう・・俺に毛皮があれば・・」

とかなんとか憶測が飛び交って、なんとなく軍曹と婚約したヤツは「軍曹より強くて年上で金持ちのムキムキ獣人」ってイメージがボクにはあったのよ。

 

他にも「王族の血筋~」とか「高位魔術師~」とか「軍のお偉いの誰か~」とか・・

これは賭け事が始まってからの予想だったかな?

 

そして駐屯地での任務な。

失恋組はここぞとばかりに魔獣に八つ当たり☆

徒歩で山越えて大森林入ってって行程に疲れてたのもあると思うけど。過剰攻撃やらかすヤツの多い事多い事~

ボクも他人のこと言えないけどね!

 

そしたら任務も終盤ってところで上級魔獣が出たー!!ってなってさ。

上級、超ヤバい。ナニあれ怖い。キモイ。

何で隊長ら上官はあんな冷静に対処できんの?って思ったわー。ほんと、マジ凄い。

そんでさ。ボクは幸いにも大した怪我もなく駐屯地に戻って来れたもんで、色々仕事を仰せつかって、陣地内を走り回ってたの。

 

そしたらさ。たまたま本部天幕の傍を通った時に聞こえちゃったワケ。

 

「俺は彼女の婚約者だー」って。

 

「婚約者」って聞いたらさ。

もしや軍曹の?って思うじゃん?

 

つい出入り口からコソッと覗いたのよ。

そしたら天幕内は「むすこ」だの「軍曹の婚約者」だので喧々囂々。

すっげー騒がしいの。

 

で、肝心の婚約者らしきヤツを見てもうビックリ!

 

ナニあれ!

ちっさ!ひよっろ!ガキかよっ!あんなんが軍曹と婚約?!

はぁ?マジでー!ウソやーん。

認められるかよこんなヤツ!!って思ったね。

 

で「自分の方がまだマシじゃね?」とか考えてたらそいつ、こっちに向かって凄い勢いで走って来るワケ、なんかスゲェ気迫でさ。思わず避けたわ。

なんなんだよっ!?って思ってたら、なんか高位の魔術師らしき人と飛んでった。

 

何だあれ。とか思ったけど、周りの話を聞くとどうやら軍曹が窮地でそれを助けに行ったって・・

マジか・・軍曹が上級魔獣とやり合ってるなんて知らなかった・・

しかもアイツ。それを承知で助けに行った・・んだよな?

 

え。ヤバ。相手上級魔獣よ?鬼ヤバよ?

 

なにそれ格好いいじゃん・・

 

実際、軍曹の窮地を知っても、自分は助けに行こうとして無い訳で・・

自身の想いの軽さを痛感。

えー・・結構ショックだわー。

 

ちくしょう。

悔しいけど、軍曹を助けようとするその想いは認めてやんよ!

 

名も知らぬ婚約者め!

絶対軍曹と無事に帰って来いよ!!

 

そんで一発殴らせろや!!

 

 

 

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