次話はたっぷりあるよ
実験記録946 記録者ルアーナ・ジャンクテ
実験内容:人間の女性の体液を利用したスライムの生成及び生まれた個体の監察
協力者:Eランク冒険者リョシーセ、Eランク冒険者ベケス・ナ・ユジン・イプレスキガノミナル・レテヲノルサの二名
実験結果:高度な知能を持った人型のスライム一体の生成に成功。協力者二名の記憶と知識を引き継いでおり、人間の言葉とその意味を理解し会話による意思疎通を取る事が可能。協力者二名の事を「おかーさん」「ママ」と呼び慕っている。生成後すぐに逃亡を図り男性四名に危害を与えている所を捕獲し再収容した
スライムとしての習性:他のスライムと変わらず健在。粘液の主成分が愛液である為か性交目的で人を襲う習性があり、取り入れた精液や愛液を自身の粘液に変換し成長する。成長初期段階では本能で動いていたものの、数時間後には人間の言うことに従っておりその習性は現在も抑えられている
備考:また他のスライムには見られない多くの能力を持っている事が判明した為下記に記す
容姿の変化:基本人型で少女の姿を保ってはいるが豊満な身体を持つ大人の女性にもなれる。他のスライム同様球体の姿になる事も可能
体積の調整:自身の粘液を増大、減少させることが可能。上限は不明だが、下限は核の大きさより減らす事は出来ない
成分変化:粘液の成分を別の液体へと変化が可能。それに合わせ一部の液体は元のものと同じ味、匂いまで再現されている事が判明した。確認できた液体は以下の物である
・元の成分である愛液
・普通の水
・回復ポーション(回復効果あり)
・アップルジュース
・オレンジジュース
・ビールの様に泡立つ無味無臭の液体
・尿
・粘りのある白濁とした液体(精液を模したものと推測。精子確認出来ず)
これは協力者二名の証言から、二名が飲んだ物もしくは見たことがある物だという事が判明した
分身体の生成:核の一部を小さく切り取ってそれを放出して増える従来のスライムの繁殖方法の他に、核のない小さな人型スライム(以下分身体と表記)を指先から生成し操作する事が可能。一度に生成出来るのは三十体前後でそれ以上は制御不能か分身体としての形を保てず崩壊した。十体までなら大まかな指示を出して従わせ、四体までならさらに細かい指示を出して遠く離れた場所でも行動させる事が可能である。また、分身体を再び自身に取り込んだ際、その分身体が見聞きした情報を記憶する事ができる
「────⋯⋯以上が現段階で確認できたその子の能力っすね。正直驚きの連続っす。人から産まれた魔物がここまで変わるなんて⋯⋯今まで見てきた中でも一番の変化っすよ」
精液スライムの相手をしてから数時間後⋯⋯リョシーセとベケスが休んでいる間にルアーナがスライム娘がどこまで出来るのかを調べた結果を二人に伝えていた
「キスメすごーい!流石私達の子、優秀だね!」
「僕すごい?えへへ」
「ええ凄いわ、ここまで来るとスライムって種族の域を完全に越えてるわね」
(ハハハ⋯⋯お二人とも完全に親になってるっすね)
スライム娘の頭を撫でる二人の姿を、ルアーナは微笑ましそうに見守る
「⋯⋯ん?リョシーセ殿、今その子の事なんて⋯?」
「ん?ああ『キスメ』です、この子の名前!精液スライムとのセックスで私とベケスちゃんは限界を迎えてた⋯でもこの子は怯えていたにも関わらず勇気を出して私達を守り、苦しみから助けてくれました」
「その姿が傷付いて苦しんでいた人々の傷を癒して守った女神キスメガ様に似てたから、この子の名前をキスメガにしようってリョシーセが。さすがにそのままはどうかと思ったので一文字取ってキスメはどうかと提案したら、この子がすごく気に入ったみたいで」
スライム娘───キスメが手の平から小さな人形を形作ってルアーナに見せる。おそらく本体と実験をしている間にそれを使って休んでいた二人と話をしていたのだろう
「な⋯る⋯⋯ほど⋯⋯」
「あ⋯⋯勝手に名付けたらマズかったですか?」
「ああいえ、大丈夫っすよ!寧ろ後でお二人に名前を決めてもらおうと思ってましたから⋯良かったっすね、キスメ殿」
「うん!」
(ただ⋯よりによってキスメガ姉さんかぁ⋯⋯⋯素直なこの子とは似ても似つかないんすけど⋯⋯⋯黙っとけばいいか)
知らぬが仏とルアーナは咳払いをし、試験の結果について話す
「⋯⋯さて、お二人ともよく頑張りましたっす。約束通り、その子の処分は見送る事にしました。お二人も今日からDランク冒険者にランクアップっすよ⋯⋯おめでとうございます」
「はい!ありがとうございますルアーナさん。それに無理を言ってごめんなさい。どうしてもこの子のこと放って置けなくて⋯」
「それに関しては気にしなくていいっすよ、寧ろこっちが謝るべきっす」
ルアーナは三人に向けて頭を下げる
「改めて⋯⋯危険な目に合わせて本当に申し訳なかったっす」
「もう、だから大丈夫ですって。結果的にはこうして娘もできた訳ですし、世界平和の手助けも出来ました。冒険者として嬉しい限りですよ!なのでもしまた産んで欲しい魔物がいたら連絡下さいね」
「え?」「⋯⋯え?」「え!?」
リョシーセの突然の言葉に三者三様の反応が返される
「いいんすか⋯⋯?そうなったら今後様々な魔物の相手をさせるかもしれないんすよ⋯⋯?」
「リョシーセ⋯⋯あんたまさかただ気持ち良くなりたいだけなんじゃ⋯⋯?」
「僕に妹か弟ができるの!?憧れの⋯キョーダイ⋯⋯!」
一人は不安ながらも期待するように、一人は呆れからの疑問の声で、一人は喜びを爆発させ嬉しそうに言葉を漏らす。リョシーセは気にしないといった様子でその反応に応える
「え、だって気持ちいい事もできて、世界も救えるんでしょ?辞める理由無いし、一石二鳥ってやつだよ。それに魔物に詳しいルアーナさんが今後は援助してくれるって契約の話もあるし、それならついでに魔物の研究の手伝いしてもいいかなって」
「いいんすか!?まさか継続して受けてくれるとは思ってなかったっす!嬉しいっす!もちろん、そちらが何か困った時には全力でお手伝いさせて貰うっすよ!」
ルアーナが飛びつく勢いでリョシーセの手を両手で握り締める
「ベケスちゃんはどうする?」
「わたしは⋯⋯う、産むのはちょっと⋯⋯今回みたいな特別なケースじゃ無い限り無理、かも⋯⋯その、ジャックが⋯⋯⋯」
幼なじみの彼氏の顔でも思い浮かべたのか、ベケスの顔が真っ赤に染っていく。察したリョシーセがベケスに近寄り耳元で囁く
「ああ、確かに産むなら最初は好きな人のが良いよねぇ」
「!?違⋯⋯!わ、ない⋯けど⋯⋯♡」
「それなら私が魔物に犯されるとこ近くで見ててよ。好きでしょ?そういうの♡」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯それならいいわ⋯♡」
「はい決まり!というわけで契約続行だね!これからもよろしくお願いしますねルアーナさん!」
リョシーセの差し出した手をルアーナが握り返す
「はい、こちらこそよろしくお願いしますっす!⋯⋯⋯それで今後のその子の扱いっすが、暫くはここの実験室で預からせて貰うっす。まだ把握してない能力を確かめるためにも、行いたい実験は山ほどあるっすからね⋯⋯それとお二人は機密保持の為暫くここの実験室には近寄らないようにお願いします」
「うぇっ!?⋯⋯⋯⋯仕事の合間に遊びに来るのも駄目ですか⋯?」
「他の人に怪しまれてバレたらお二人もこの子も危険っすからね。お互いの為っす」
「えー⋯じゃあ暫くお別れかぁ⋯寂しくなるね」
「大丈夫よ。危険性が無いことは分かってるんだし、またすぐ会えるわよ」
「うん、おかーさん、ママ。僕頑張るからね」
名残惜しそうにキスメに抱き着くリョシーセと抱き返すキスメ。その二人を包む様に抱くベケス。こうして、ハプニングはあったものの昇格試験は無事合格という結果で終了したのだった
数ヶ月後─────リョシーセ達の活動する街の周辺で人を襲わない新種のスライムが発見され、それらが他のスライム達を吸収しながら徐々に活動範囲を広げているという情報が街中に広がることとなる
その際、人間が大量の新種スライムに囲まれるという状況になった時のみ、やたらと股間や胸に引っつこうとしてくるという噂も広がるのだが⋯それはまた別のお話である
おまけ話
「あの、聞こえちゃったんで聞くんすが⋯⋯もしかしなくてもベケス殿には彼氏が?だとしたら⋯ウチは⋯!なんて事をおおおぉぉぉ⋯⋯!!」
「いや、別にそんな気にする事のほどじゃ⋯!」
「そうだよねー今も時々会いに行っては、おにーさんに処女を奪われた話をネタにあつーいセックス♡してるもんねぇ♡今回だってむしろネタが増えて良かったって思ってるでしょ?」
「は!?なんであんたがそんな事知ってるのよ!」
「気配を消すのは得意だからね♡気になって跡をつけたら孤児院で急におっ始めるんだもん。いやー凄かったねぇ抜かずの五連発中出し♡にも関わらず引き抜かれたおちんぽまだギンギンだったもん♡細かく奥を突かれて悶えるベケスちゃんも可愛かったなぁ♡♡悔しそーに必死に腰振るジャック君を愛おしそうに見るベケスちゃんの表情で私イッちゃった♡♡♡」
「ちょっ⋯!人の孤児院で何してんのよ!」
「孤児院でセックスし始めたベケスちゃんに言われたくないなぁ。あとあんまりやり過ぎないようにね?ジャック君、ベケスちゃんが帰った後少し泣いてたよ」
「確かに話を聞く限りじゃ彼氏殿が可哀想っすね」
「うーん、あのねママ?流石の僕もどうかと思うよ」
「あ、あんた達余計なお世話なのよ!!!」
後日なんだかんだ思い直し、処女喪失した話をネタに煽るのを控え純粋にセックスを楽しむ様になったベケスなのであった