月面都市 コペルニクス
モニターをぼーっと眺めながら西暦から続き拡充されてきた非課税制度も利用しカエデは自身の微々たる資金でしてきた投資の経過が順調であることを示すことに長い目でみて悪くならないならいいかと思う。
元々は将来の為に勉強になるだろうと父親と同じく母親も研究者の道に進む為に学費などの助けになった経験もあり二人の理解のもとで始まった。
未来のエネルギー不足による大惨事という記憶をもとに起きるかもしれないそれが少しで軽減されたらいいなという漠然とした感覚で再生エネルギー分野の少しでも発展を祈る程度の自己満足の為のものでしかない。
バタフライエフェクトなんて覚えたての概念から些細なことが未来を変えることがあればなという小さな願望である。
とはいえ投資を通して色々学ぶことで社会の状況を知ることが出来ることが大事だった。
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プラント ユニウスシティ
パトリックは黄道同盟がかかげる独立に必要な食糧自給生産コロニー獲得のため、ユニウス市で進む改装計画の進捗状況を確認にさせるために一時的に専門家でもある妻を呼び寄せていた。
順調に計画進んでいることと協力者へのさらなる交渉も終わり妻子を月面都市コペルニクスに帰すため宇宙港へと向かっていた。
「改装も数年もしないうちに終わる、そうなればレノアお前の専門を生かす場所になる」
映し出されるデータに目を通しながら傍らに座る妻に話しかけている。
「黄道同盟も近いうちに組織の変革も進む。それが終わればお前達はプラントへ完全に引き上げることになる」
夫は妻に既に決定事項であると伝えるだけだった。
「そうですか、アスランもせっかくお友達が出来たのに残念がるでしょうね」
レノアは一時的に身を隠すためと月面都市に移住をしていた先で再会した親友とのお別れの時期が近づきつつあることに思いをはせる。
「お前の知り合いのナチュラルの家族だったか」
あまりいい顔しないで妻の話に続ける。
「下の子が同い年でアスランと仲良くしてくれていたのよ、私も寂しくなります」
パトリックは妻の親友とはいえナチュラルであるカリダ夫妻に妻子が世話になるのは面白くは思ってはいなかった。
それを知っていもレノアは強引に親友夫妻との付き合いは承諾させていた。
ザラ夫妻にとってお互いにナチュラルに対する価値観が違うことを再確認するだけの帰路になった。
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月面都市 コペルニクス
アスラン達一家が戻ってきたので無事愛犬を引渡してから数日後のヤマト家。
「カエデ、キラはどこに行ったか知らないかしら? 」
「さっき出かけて行ったからアスランところにいったんじゃないかな」
「もう、今日は旅行前の大掃除って言っておいたのに」
カリダはやや呆れた顔しながら後ろ手でエプロンの紐をしめなおしている。
「まぁまぁ自分がキラの分まで働くよ母さん」
かるく袖めくりながら宣言する。
「仕方ないわね、ほんとカエデはいつもキラに甘いんだから、その分お手伝いしてくれてるのはありがたいのだけど」
あきらめて切り替える。
「さて、まずは2階から順に掃除しましょうか、お昼のティータイムまでには済ませたいわ」
パチンと手を叩いたのを合図に二人して掃除道具をもって2階に上がっていった。
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「うん? 」
アスランはキラが組み終わったプログラムをチェックしていると以前よりも癖みたいなものが少なくなっている気がしていた。
「最近プログラムの組み方が変わったな? 」
「そう? たぶん情報工学の通信教育で勉強した影響かな」
あまり好きではない小型機械の調整をしながら答える。
「兄さんが父さん達に掛け合って受けることが出来るようになったんだよね」
兄のカエデが両親に強くお願いした結果初等課程だが体系だった知識を学べる機会をえられていた。
「へぇカエデさんがねぇ」
「おかげで父さんは仕事量増やして忙しいから前にも増して家に帰ってこれないよ」
そんな父親の苦労を笑い話のように語る。
「僕の将来には必要になるかもしれないからって力説してたよ」
その時の兄の物真似をするキラを眺めつつ、最近は受験勉強で忙しくなったのかあまり会わなくなったその兄の面倒見の良さは昔から良かったなと納得するアスランだった。
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予定していたよりも時間がかかった大掃除も午後の休憩も挟んで夕方には終わった。
「うーんん、疲れたわね」
カリダはエプロンをはずして椅子にかけたあとリビングの大きなソファーに座り腕を軽く前にして伸びをする。
「母さん、さっきレノアさんからキラがあちらに泊まるって
連絡きてたよ」
「えっそうなの、あの子ったら…レノアには後で連絡しないと」
最近いろいろあったうえの大掃除をしたので少々お疲れ気味だった。
「マッサージしてあげようか? このまえ課外活動で覚えたのを試したいし」
スポーツ振興の一環で学校の課外活動で習う機会があった。覚えておけば将来いざって時の疲労回復に役に立つかもと思い熱心に学んでいた。
「それならお願いしようかしら」
首を回しながら少し力を抜くように座り直して身を任せる。
「じゃあ腕から順にやっていくね」
そう言って右腕をとり手首から上へと流すイメージで揉んでいく。
両腕を同じように済ませると母の顔もリラックスした感じになっている。
「上手ね、ちょうどいい力加減になってる」
「そう? 練習したかいあったよ、それじゃあ次は上半身やるからうつ伏せになってくれる? 」
「まだしてくれるの? あなたも疲れてるでしょうに」
「若いからね」
遠慮する母親をうつ伏せになるよう促していく。
「まぁ! まるでお母さんが年とってるからみたいな言い方」
少し怒ったようなふりをしながらソファーにうつ伏せになる。
「はいはい」
軽口を叩きながら肩から腰に向かってゆっくり時間をかけてマッサージをする。
そうしてだんだんと二人の会話も少なくなっていく時、服の上からとはいえ脇から胸のあいだに触れるのに心臓がはやくなる。
母親とはいえそれは女性であることをカエデに強く意識させた。
それから順調に腰まで済ませる。
「次は脚から順にやるね」
そう宣言して足元にまわる。
「疲れたならもうやめてもいいのよ」
少し血色がよくなった感じになっている。
「大丈夫だから」
終わらせていいと示唆する母親を制しながら続ける。
すらっとしたきれいな脚をまず足首から膝まで左右とも順にほぐしていく途中スカートの裾を上げる時は何も言われなかった。
互いに無言になって静かな部屋の中で布がすれる音だけがするような感覚になる。
その調子で太腿もぎりぎりまでしていく中でカエデは心臓がまた早くなる感覚になる。
先ほどめくりあがったスカートから下着が丸見えになっている。母親は気づいてるのだろうかとカエデからはそのことを指摘することが出来ない。
顔を腕で覆うようにして表情が見えないが浅い息遣いだけは伝わる。
ほどよく女性らしい肉付きの良いまるみのある腰から尻のラインに布で隠されているそれは視線を惹き付ける。
脚の付け根まで手をすすめたところで母親が起き上がる。
「疲れはとれたからもういいわよ、ありがとうね」
笑みを浮かべながら頑張ってくれた息子を労う。
「また疲れが貯まったらやるからいつでも言って」
なぜか残念さを感じつつ役に立てたのなら良かったと思った。
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少しして帰宅したハルマは着替えを済ませながら妻に予定してた旅行について話をしていた。
「日本の実家に帰省のことだけど、仕事の都合でどうしても行けそうにない」
淡々とスケジュールが変更になってしまったことを告げる。
「そうですか…あの子達も楽しみにしていましたのに、それにキラの今後のこともありますから直接会って話し合わないと」
もしかしたらと前からスケジュールが合わなくなる可能性については考えてはいたが実際にそうなるとどうしようかと悩むカリダ。
「そうだなあの人は待ちどおしいだろうな」
その問いに返しながらうーんと頷く。
「旅行については3人で行ってきなさい、せっかくチケットも取ってあるし親父達も楽しみにしてるしな」
「ふふ、そうですね、あなたがいないのは寂しいですが我慢します」
「あぁ俺も寂しいがよろしく頼むよ」
旅行計画の変更が決まった仲良し夫婦は部屋を出た。