調整が一日二回になってから、気絶している時間が増えているように感じる。
その度にカナリアに魔法を使ってもらっている。
回復魔法の影響か、体の頑丈さに拍車がかかり最近の調整は激しさを増している。
負のスパイラルと言えばいいのか、カナリアに回復魔法の使用を控えるように言えば、体の回復力は今より下がる。
気絶する機会は増えるが、調整は優しくなるだろう。
だが、今カナリアの回復魔法を失えば今度こそ精神が吹き飛ぶ、そんな予感がしたのだ。
どんどんと淫乱な体になっていくが、前世含めても貴重な、俺を心配してくれる人間の厚意を受け取りたかったのかもしれない。
そんなこともあり、今では夜の空しか見ていない。
雪の降る灰色の空を最近見ていない。
「……よーし。アッシュ、こっち向いて」
俺の新しい呼び名が聞こえる。
いつの間にかカナリアは俺に名前をつけていた。
ゴミ、ゴミ箱、淫乱としか呼ばれなかった俺も大出世したものだ。
由来は『アシェンプテル』かららしいが意味については教えてくれなかった。
「…なに?」
「観測魔法が使えるようになったよ」
ついに自分の使える魔法が分かったらしい。
ワクワクしながら、月光に照らされる部屋でカナリアに向き直る。
カナリアの体の輪郭が月光以外の要因で光を帯び始めた。
そしてそれは手を握られている俺にも伝播し始める。
これが魔力って言うやつなのだろうか。
数分は続いただろうか。
腕枷の影響かカナリアの額には汗が浮かんでいる。
閉じていた瞼が開き、カナリアは苦虫を噛み潰したように呟いた。
「……『光輝』魔法……」
「なんで…こんなところにいるのよ……」
「なあ?なんの魔法が使えるんだ?」
「あ、あぁ、あなたは光を使えるみたいね。これからのために初歩の魔法行使を練習しましょう?」
「やっと俺にも魔法が使えるのか…!」
「……」
◇ ◇ ◇
調整の合間に魔法行使の練習。
元々忙しくなり始めた時期にタスクを詰め込んだ結果、前世よりも忙しい日々を送っていた。
練習の結果使えるようになった魔法行使は、初歩の初歩である短剣収束の術のみ。
つまるところ、光る短剣しか使えないということだ。
カナリア曰く光の魔法は珍しく、短剣であってもそこらの魔法、それこそカナリアの魔毒魔法よりも威力があるらしい。
そして、俺には光魔法しか使えないらしい。
カナリアは3つなのに俺は1つ。
才能がないのかもしれない。
それと、カナリアの買い手が決まった。
『よお、子犬さんよ』
『……』
『あんたのご主人様が決まったぜ…?これが驚きなんだけどよ…?魔王様だってよぉ?』
『……うそ…でしょ』
調整もろくに済んでいないだろうカナリア。
最低でも1ヶ月は調整をするというこの施設で異例の速度での購入。
カナリアの調整中に話好きの看守が話していたことだが、兵士の買い手は大抵ろくなやつが居ない。とか。
そういえば密告された騎士は散々陵辱された挙句、剥製にされて売られていた。
魔王。
そういえば隣の国は『魔』笛国だったっけ。
………俺は聞きかじっただけでこの世界の情勢は分からない。
だがセムルスの兵士の彼女があそこまで狼狽するということは本当にろくな奴では無いのだろう。
助けたい…助けたいけど…
調整係がカナリアに事実を告げた時、俺は呆然とするしか無かった。
俺は牢屋の中にしか世界を見いだせていない。
だが彼女はこの世界で生きて、俺を心配してくれた。
助けたいと、思うには十分な理由だろう?
次の日の調整が全て終わったあと、カナリアに話して、脱走してもらおう。
◇ ◇ ◇
「やめて…お願いします…それだけは…」
調整では基本的に抵抗が許されない。
抵抗すればするほど調整は過激になる。
それが俺が得た教訓。
だけど、俺が俺であるために、この調整だけは受けたくなかった。
肛門の、調整。
「………」
寡黙な調整係。
ここで一番マシなやつだったが、ここにいる時点でろくな奴じゃない。
そう考えて抵抗はしてこなかった。だから抵抗した時どんな反応をするかが未知。
だがそんなやつだったからこそ。
俺は抵抗してしまった。
肛門の違和感。
今、俺は指を入れられている。
『出すため』の場所に指を『入れられている』
前世の男の時もあった穴でいじったことすらない。
既知の穴に未知の感覚を与えられる不快感は想像を絶した。
「ふぐ…出し入れ…しないでください…」
「…………」
「……ぁぅ……ぉぇ…気持ち悪いんです…!」
「…黙れ」
「え゛ぅ?!?!」
菊門に埋まった調整係の太い指が曲げられる。
中身が広がる感覚に快感が伴い、嘔吐感と快感で口から声が漏れてしまう。
「げぇ……おねが」
ずぽん
そんなマヌケな音が部屋に響く。
指を曲げたまま引き抜い…!!
「え゛あ゛あッ!」
汚い俺の声と、プピっと音を立てる俺の尻の穴。
寡黙な調整係のニヤケ顔に俺は、何故かイラついてしまったのだ。
「やめ…やめてって言ってんじゃんか!!!」
マンコから垂れた愛液が肛門に触れる感覚に身悶えしながら怒鳴る。
「あぁ…?」
調整係の額に、青筋が浮かび上がる。
俺の、カナリアを助けようという勇み足と『この調整係は他のよりマシ』という勘違いが、俺を狂わせたらしい。
「優しくしてりゃあ付け上がって、仕舞いにはやめろだぁ?やっぱりてめえには過激なのがお似合いってことなのかよ?おい」
「あっがぅ、ぃぎ、ゆびふえてるぅッ!曲げないれ…!いやぁ!!」
2本の指で尻の穴がいじられる。
愛液としりの穴から出てくる粘液でグチュグチュと音が鳴る。
調整係はわざわざ空気を含ませて、いて、ブピという音が時折混ざる。
その音は俺の羞恥心を加速させ、どんどんと頭に靄がかかりはじめる。
「音ぉ…やめて…!きたッきたないのぉ…!」
「ふむ…やっぱり、どんどん感度があがってるな。報告通り」
「ぉごッあぎっ」
ぬぽんっぶぶっ
「おっほっぁアアッ!!」
「尻で感じる気分はどうだよ?男も調教次第で感じることができるんだぜ…?次はこの張形で調教していくぞ?」
俺の目前に出されたのはゴム質のディルド。
処女を維持するために今まで使わりなかったそれは、俺の想像の倍以上の大きさだった。
指しか入れられなかった穴に、そんなものが入るわけない。
「…ぅぁ…そんなデカいの。入らなぃ…入らないよぉ…!!」
「ああ…入らねえだろうけど無理やり入れるぞ…?もう少し段階踏まねえと壊れるんだが、お前の体は特別製だし、それに多少壊れても問題にはならねえだろうよ…」
「……」
「まあ、そんな抵抗されちゃあ燃え上がるもんだよなぁ…?あいつの言ってたことがわかるぜ?さあとっととぶち込んでやるよ…?」
「ぁ、ぁああ、て、抵抗してごめんなさい…!もう少し、小さいの、オッッ?!?!」
ズコッ
そんな音が体の中から脳みそに響く。
穴の入口の熱く焼けるような、快感に、腹が震え、涙が溢れ、口から舌が無意識に垂れる。
「あ゛っがぉ……ぼ、ほぉ…」
「ほら、気持ちいいだろう?筋金入りのドMだな?」
「ぬ゛、ぬ゛い゛でぇ!むりぃ!むり!あなりゅむりぃ!!やげちゃぅの!あづいのぉ!!!」
「おいおい、潮垂れてる時点で説得力ねえぞ?てめえのデケェクリトリスも主張激しいし、なっ!」
「あァンッ!!やめて!同時に刺激しないでぇ!!」
アナルの灼熱のような刺激、クリトリスから伝わる電気のような刺激。
2つ同時に激しい刺激を受けた脳みそはスパークし、抵抗は辞めなければならない。という理性をやめて欲しいという本能が押さえつける。
もう感じさせるのはやめて欲しい。
男の俺を消さないで欲しい。
そんな本能は、調整係に媚びるような声を投げることでやめさせるようにしようと考えてしまった。
「おねがい…!マンコが切ないの…!アナルはもうやめて…!こっちをぉ…!」
「お?報告には無い態度だ…切ねぇって話なら…いじってやらねえとな?」
思惑通りに行ったと、本能が喜び口角が上がる。
だが理性は、肛門に埋まったディルドがいつまで経っても無くならないことに、嫌な予感を感じている。
小陰唇をなぞるように性器がいじられる。
どこか優しげな愛撫に熱の篭った吐息が漏れる。
「ぁふ…ぅう…ぁん」
「やっぱり淫乱だなぁ…?愛撫した途端発情しやがって。後ろの方もいじってやるよ」
「ふぇ…?」
やはり、と理性は諦念をいだく。
本能は、間違ったと、後悔するのだった。
排泄に似た感覚、だが中のものはいくら力を入れようが消えてなくならず、目の前の男の太い腕が動く度にスポ、ズボとアナルを刺激する。
「ぅッぅッ、ぁあっ!やめてくれるんじゃにゃいのぉッ?!やめてって言ったのにぃ!!」
「誰がやめるかよ。こっちも仕事だし、お前の愉快な声を聞いてると期待に応えたくなっちまうんだ。あいつの気持ちが今ならよくわかるぜ」
「んお゛ッ!ンお゛っ、ほぉッ、やめでよぉッ!んぁアッ!クリしこしこしないでッい、イグッ」
絶頂が体を震えさせる。
イク。そういった自分の口が許せなくて唇を噛む。
口から漏れる声をとめたくて口を閉じたがそれのせいで自分の吐息に如何に熱が籠っていたかを知る機会にもなってしまい、羞恥心はさらに加速した。
「ふッぅ゛ーッ!!ふっング!」
ジュポッジュポッ
「ぁッ!ぁッ!あ゛ッ!やめ、激しッ、またいく、イグッイグッ、インぐっ!!!」
ディルドの動きがどんどん激しくなっていき、クリトリスがいじられていなかったにも関わらず絶頂し潮を吹く。
ブシャッブシャッとかつてない量の潮が吹かれ、部屋の壁を汚すほどに飛ぶ。
「イクときは口から出すように言ったアイツはさすがだな!金があったら俺が買って調教してぇ気分だが…おめえほど美人だと俺みたいな貧乏人じゃ買えねえな…ちっ、ここで楽しむか。そういや腹パンしても嬉しそうに鳴くんだったか?」
顔が熱い、前の穴が熱い、後ろの穴が熱い、息が熱い、目の前の男の言葉の理解に、少し遅れた。
「おなか…なぐッ?!アナルっ!アナルやっていいかりゃ!!腹パンだけはや ぉげッッ?!?!」
この男の拳は俺をよく調整する男とは違って、深くえぐるようなもので、子宮をよく刺激した。
そして新たに性感帯として開拓された腹の中身も余さず震わせる。
「ごほっ!ごほっ!やだ!殴ならないで!いたっぁぐぅ!!体へんになるのっ!!」
「おいおい…マジかよ。女殴る趣味なかったのによぉ…よくやってくれたなぁッ!!」
「ぁがッ!!」
腹パンで下腹部がキュンキュンして、潮と愛液の混ざった粘液がマンコから垂れる。
がに股で開きっぱの太腿を垂れる液体を感じながら、この調整はまだまだ長くなるのだと、俺は諦めるのだった。
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