東京佐川お兄さん事件 引きこもりお嬢様の誰にも言えない秘密 作:馬門戒明/輪島ライ
夏が終わっても金丸さんとは良好な関係が続き、週に2回ほど会いながら今では彼女のことを「
会う度にセックスをする以外は高校生のカップルのような距離感が続いているが俺は27歳のセールスドライバー、志信さんも今年で25歳の無職女性となればいずれは彼女の親御さんに俺を紹介して貰いたいとは思っていた。
しかし志信さんから男女2人のお付き合い以上の話が出てくることはなく、俺はそれなら彼女を1回浜松の実家に連れて行こうかなと考えていた。
そんなある日のこと。
「ん? はい、佐川です」
『失礼致します、金丸と申しますがこちらは佐川
「金丸さん!? え、ええ佐川です。あの、志信さんのご親族の方でしょうか……?」
『はい、私は志信の父の金丸
「あの、実はまだ仕事の配送中でして。21時半以降に折り返しさせて頂いてもよろしいでしょうか?」
『全く問題ありません。お待ちしています』
夜20時を回ってもトラックで配送を続けていた俺のスマホに電話してきたのは驚いたことに志信さんのお父さんで、まさか志信さんから紹介される前に
ひょっとすると志信さんには婚約者がいたりしたのではないかとあらぬ想像をしながら配送の仕事を終えた俺は退勤した21時30分ちょうどにお父さんに折り返しの電話をかけ、お父さんは開口一番に俺と志信さんとの交際について確認したいことがあると話した。
デリケートな話題なので直接会って話したいと言ったお父さんに俺は喫茶店かどこかでお会いできませんかと提案して、お父さんの職場も俺と同じく江東区内とのことなのでお互い仕事がない日曜日に俺はお父さんと会って話すことになった。
それからは毎日お父さんから聞かされることが心配で気が気でなかったが当日はすぐに来て、お互いのスケジュールの都合でそれまでは志信さんと会うこともなかった。
朝10時ちょうどに俺の自宅マンションから車で15分ほどの所にある喫茶店に入るとお父さんらしき男性はガラガラの店内で待っていて、俺は恐縮しながら男性に声をかけた。
「あの、金丸さんですか……?」
「ええ、志信の父の金丸明です。本日はお忙しい中来て頂いてありがとうございました。どうぞお座りください」
大柄な体格に口ひげを生やしたお父さんは50代後半ぐらいに見えて、お嬢様である志信さんの父だけあって全体的に高貴な雰囲気が漂っていた。
一介のセールスドライバーに過ぎない俺は緊張しながらお父さんの向かい側の席に腰掛け、店員さんにアイスティーを注文するとお父さんに向かい合った。
「自己紹介が遅れましたが、私はこういう仕事をしています。今はこの病院で消化器外科の部長を務めております」
「お医者さんなんですね。しかも腫瘍研病院というとすごく有名な……」
お父さんが差し出した名刺には「腫瘍研究所江東病院 消化器外科部長 金丸明」と書かれていて、略称で腫瘍研と呼ばれるこの病院は東京ビッグサイトの近くにある全国的に有名な総合病院だった。
志信さんは無職女性だがエリート医師の娘さんだったと分かり、やはり育ちの良いお嬢様という印象に間違いはなかった。
「佐川さんのことは娘から直接聞いていて、娘はあなたのことをいつも配送に来てくださっていた真面目なトラックドライバーさんだと話していました。そしてその話が嘘でないことはあなたの丁寧な振る舞いを見ていてすぐに分かりました。年頃も娘と近いようですし、私としては佐川さんと娘がお付き合いすることに何の異存もありません」
「そ、そうですか。それは本当に嬉しいです……」
うちの大事な娘を宅配ドライバーなどに嫁がせられないといったことを言われるのではと身構えていた俺は、初対面ですぐに俺を肯定的に評価してくれたお父さんに拍子抜けしていた。
しかし、お父さんはそのまま真剣な表情で言葉を続けた。
「それで、ここからが大事な話なのですが……娘とお付き合いしていて何か違和感を感じたり、身の危険を感じたりしたことはありませんでしたか?」
「えっ、身の危険ですか!? そんなこと全然ないですよ、志信さんは繊細な所がありますけど優しくて素敵な大人の女性ですし、違和感なんて全然ないですしましてや身の危険なんて。あの、志信さんは過去に何か……?」
俺が必死で言うとお父さんは少し安心した表情をして、先に頼んでいたホットコーヒーをすすると再び口を開いた。
「そうなのですね、それは何よりです。……娘から聞いたかも知れませんが、志信は10代の頃から精神疾患を抱えていて、過去に男性との交際でトラブルを起こしたこともありました。今は私の大学の後輩が主治医として娘の面倒を見てくれていて、親である私から見れば志信は落ち着いています。ですが、お付き合いしている佐川さんには別の顔を見せているのではないかと不安になって、今日はここまで来て頂いた次第です」
「そうだったんですね。確かに志信さんは少し精神的に不安定な面もありますけど、俺は彼女を支えられる恋人になりたいと思ってます。お父さんやお母さんに信頼して頂けるように今後も努力するつもりです」
俺が力強く言うとお父さんは黙ってうなずき、それからは俺も運ばれてきたアイスティーをゆっくりと飲んだ。
話が落ち着いた所でお父さんはポケットからメモ帳を取り出し、そこに自宅と携帯の2つの番号を書いた。
「今日はありがとうございました。念のためという意味合いですが、もし志信とお付き合いする中で身の危険を感じるようなことがあればすぐにこの2つの番号に電話を頂いてよろしいでしょうか。自宅に妻がいれば妻が、そうでない時は私がすぐに駆けつけますので」
「分かりました……ちゃんと控えておきますね。そこまでのことはないと思いますけど……」
お父さんは身の危険という言葉を連呼していたが、俺は流石に心配しすぎだろうとしか思えなかった。
過去に他の男性との間にトラブルがあったことは確からしいが、今の志信さんが俺に危害を加えたりするとは思えない。
「……お兄さん、うちの父とお話されたんですね。ごめんなさい、勝手にお兄さんの番号教えちゃって」
「いえいえ、俺もお父さんと2人で話せて嬉しかったです。交際も認めて貰えるみたいで……」
お父さんと話した数日後、俺は仕事終わりに志信さんと彼女の自宅でデートをしていて、志信さん手作りのビーフシチューを味わった後に寝室で性行為に臨もうとしていた。
今日の志信さんは疲れているので挿入はしないで欲しいと事前に話していて、その代わりに俺を気持ちよくさせてくれると言ってくれていた。
お互い裸でベッドに潜り、志信さんの豊満な乳房を一通り揉みしだきながら舐め回すと志信さんは俺をベッドの上で抱きしめてくれた。
「お兄さんは私の素敵な恋人です。できることなら、ずっとこうして愛し合っていたいです……」
「志信さん、俺は志信さんのことが本気で好きです。いつかは2人でお母さんにも挨拶させて欲しいです」
「ええ、こちらこそ。お兄さんと素敵な家庭を作りたい……」
母性的なムードで俺を包み込んでくれる志信さんは今の俺には聖女のように見えて、俺の頭からはお父さんに聞いた話が全て消え去っていた。
それから志信さんは俺にベッドの上で仰向けになるよう頼み、俺が股間を勃起させたまま指示に従うと志信さんは俺の身体と逆方向を向くようにして俺のペニスに顔を近づけた。
そして綺麗な右手で俺のペニスを握ると、先端に優しくキスをする。
「あっ、ああ……」
「お兄さんのここ、すっごく硬くなってます……気持ちよくしますね……」
「志信さん、志信さんっ……」
俺の眼前に志信さんの太ももと秘所が迫り、俺はたまらず彼女のお尻を両手で掴むと秘所に舌を這わせた。
「んっ……はむ……んんっ……」
「志信さん……好きだ……ああっ……」
俺は志信さんにペニスを咥えられながら志信さんの秘所を舌で舐め回し、寝室内に2人分の喘ぎ声が響き渡った。
それからほどなくして俺はペニスの先端からどくどくと精液を放出し、志信さんはペニスを深く咥え込んだまま精液を全て飲みこんでいった。
「はあっ、はあっ……」
「志信さん、そんな全部飲まなくても……」
「お兄さん、大好きですっ」
精液の苦味に苦しそうな表情をしている志信さんに俺は声をかけたが、志信さんはその瞬間に俺をベッドに押し倒した。
虚を衝かれた俺に志信さんは必死で俺の首筋に吸い付き、それからは跡が残るほど俺の首筋に歯を立てていた。
「お兄さんは私のものです、だから絶対に私から逃げたりしないで……」
「志信さん、俺はずっと志信さんと一緒にいますから。そんな風に泣かないでください」
「……」
志信さんは俺の胸板に豊満な乳房を押し付けながら涙を流し、俺は彼女がどこか抱えている空虚感は一体何に基づいているのだろうかと思った。