とある日。ユウリとマリィはポフィン作りに勤しんでおり、構ってくれなかったので出掛けることにした。
___トバリシティ
ヨスガシティとは一味違う雰囲気の大都市。デパートやゲームコーナーなど施設があるが、少し大通りから離れると一気に治安が悪くなる。
「あ__離__さい!」
「いいから来いよ。お友達も呼ぶからさあ」
ユウリとマリィにプレゼントするアクセサリーを買おうとトバリシティにあるデパートに行ったが、その途中路地裏で典型的な3人の悪質なナンパ男達が女の子1人を取り囲んでた。幸い男達は女の子の方にしか意識を向いていなく取り敢えずニンフィアを出す。すると女の子はこっちに気づいたので女の子に見えるように"耳塞いで"とジェスチャーする。すると女の子は耳を塞ぎ始める。
「お?どうした?怖くて諦めた?安心しなよベッドの上で気持ち良くして___」
男の気持ち悪い声を聞く前にニンフィアにハイパーボイスを指示する。
「「「がぁっ!!?」」」
ナンパ、悪質、ダメ、絶対。
バタンと意識を飛ばし地面に転がる男達。
「大丈夫?」
女の子に声をかける。
「ありがとうございます!助かりました!」
俺はその子に見覚えがあった。キッサキシティジムリーダー、スズナ。
学校の制服風の服を着ており、水色のリボンが付いた白いワイシャツ、ベージュのスカート、上着を腰回りに巻きストライプ柄のルーズソックスを履いており、
黒髪で、お下げ髪の毛束の間に結び目を複数作った団子が3つ連なったような髪形をしている。
「気合でなんとかなるかなっと思ったんですけど・・・駄目でしたね。」
「駄目でしたねって・・・」
「あはは・・・あ!私スズナって言います!」
「俺は__」
自己紹介しようとしたその時___
「っていっけなーい!!待ち合わせの時間過ぎてる!?」
腕に付けてる時計を見て青ざめている。
あの、自己紹介・・・
「あわわ・・・どうしよう!貴方にお礼しないといけないのに!」
「いや、いいよ。困ってる人を助けるのは当然だし。」
「貴方が良くても私が納得しませーん!そうだ!連絡先交換しましょう!」
「え!?今?」
スズナは俺のスマホロトムを奪い取り、自分のスマホロトムも取り出して操作を始め、交換が完了する。
「後で連絡します!!待ってて下さい!」
そう言って彼女は走り去っていった。
「・・・台風みたいな子だったな。」
俺は、彼女から連絡が、来るまでトバリシティを観光するのだった。
………
……
…
___1時間後、俺のスマホロトムにスズナから連絡が来る。
〔すみません!連絡遅くなってしまって!!〕
〔気にしてないから大丈夫だよ。〕
〔うう・・・本当にごめんなさい!〕
〔大丈夫だって。それより、待ち合わせはどこにする?〕
〔トバリデパートはどうてすか!〕
〔わかった。〕
〔あ、あと!私の知り合いの子が私を助けてくれたお礼を言いたいって言ってまして・・・〕
〔別にお礼なんて・・・〕
〔ご迷惑でしたか・・・?〕
〔迷惑じゃないんだけどあんなことでお礼を言われるのも・・・〕
〔そんなことないです!!中々出来ることじゃないですよ!!自身持って下さい!〕
〔うん・・・ありがとう。〕
そう言われ小っ恥ずかしくなってしまった。
俺はスズナとデパートで待ち合わせをする。デパートは人でいっぱいで、約束の時間より少し遅れてるが、仕方ないだろう。
「すみません!お待たせしました!!」
息を荒くして俺のところに走ってくるスズナとその隣に1人の少女。
「別に大丈夫だよ。」
「本当ですか?よかったです!」
息を整えた彼女は安堵する。するとスズナは何か思い出したのか手を叩いて俺に尋ねる。
「あ!そうだ!お名前聞いてませんでした!」
そういえばそうだったな。
「ノア。よろしくね。」
「ノアさん!よろしくお願いします!___それでこっちの子が・・・」
「スモモって言います!!」
___知ってます。
「スモモちゃんか。よろしくね。」
「よろしくお願いします!!」
互いに自己紹介をし終えた後、スズナが口を開く。
「・・・ノアさんってもしかしてシンオウ出身じゃないですか?」
「え?なんでそう思ったの?」
「私達これでもジムリーダーなんでシンオウでは、ちょっとした有名人なんですよ!」
スズナは自分の腰に手を当て、胸を張る。
「あはは、まあそうだね。俺はパルデア出身だよ。」
「パルデアですか!?随分と遠い場所から来てるんですね・・・パルデアって言えば同じ氷タイプ使いのジムリーダーがいましたね。グルーシャさんでしたっけ。同じ氷タイプの使いとして1度話してみたいです!!」
あれ?グルーシャのこと知ってるんだ。
そんなことを思っているとスモモがスズナの服を引っ張る。
「スズナさん、そろそろ・・・」
「そ、そうだった!ノアさん、そろそろ行きましょう!」
「ん?どこに?」
「デパートの中です!助けてくれたお礼に好きな物買ってあげます!!」
___お礼って・・・いいって言ったんだけど・・・
手を引っ張られ俺達は、デパートの中に行く。
「好きな物選んでください!!」
「いや、別にお礼なんて__」
「選・ん・で・く・だ・さ・い!!!」
「はい・・・」
スズナが押し切り、俺達はデパートの商品コーナーに行く。そこにはプレゼント用の商品が置いてあり、そこにはネックレスやイヤリングなど女子が好きそうな物ばかり置いてある。スモモやはり女の子のようでアクセサリーに目がいっており、手に幾つか取って自分に当てて鏡を見ていた。
(まぁ、お父さんがギャンブラーだから、おしゃれしたくても出来ないのか・・・)
トバリシティジム内に「一期一会」「一日一食」「一日一善」と張り紙がしてある。
(一期一会と一日一善は分かるんだよ。一日一食ってなんだよ!?)
そんな事を考えていると___
「ノアさんやっぱりご迷惑でしたか・・・?」
スズナがそんな事を言ってきた。
「え?いやいやそんなこと無いって。どうして?」
「さっきから、元気が無さそうに見えますから・・・」
「ああ、いや大丈夫だよ。ちょっと考え事してただけだから。」
スズナは心配そうな顔をする。スモモは俺の顔をチラチラ見てくる。
するとスモモは俺達に近づいてきて__
「スズナさん、やっぱり迷惑だったみたいですよ。」
「え!?そうだったんですか!?」
「いやいやいや!?全然そんなこと無いよ!!」
「じゃあ・・・」
2人が俺の方をジッと見てくる。
(あ、これ選ばないとダメなパターンだ・・・)
俺は2人が見やすいように棚に目を向けると___
(あ・・・これ。)
先程、スモモが手に取りながら見ていたイヤリングだった。
「イヤリングお好きなんですか?」
スモモが言った。
「え?いや、目に入ったと言うか・・・まぁ、そんな感じかな。まさかこんな高いもの買ってもらうわけにはいかないから。」
そう言って俺は視線をイヤリングからはずす。数十分見て回り俺は、無難にクッキーにした。
「ほんとにそれで良いんですか?」
「うん。良いよ。ありがとう。」
「「・・・」」
スズナとスモモは何か言いたそうな顔をしている。
「じゃあ、そろそろ行くね。」
「あ!ちょっと!」
スズナに腕を掴まれる。俺はまた何かしてしまったか?と焦るが___
「そろそろ夕時ですよね。一緒にご飯でもどうですか?」
「え?いや、でも・・・」
「あー!スズナさん抜け駆けしてる!」
スモモが声を上げる。
「こ、これは抜け駆けじゃなくて・・・別に良いでしょ!」
「ダメです!!ノアさんは私とご飯食べるんです!!」
え!?そんな話聞いてないよ!? スズナは俺の顔を見る。その顔はなんだか寂しそうに見え、俺は___
(もう!そんな顔されたら断れないじゃないか!)
2人にそう伝えると2人は喜ぶのだった。
………
……
…
「うん、そう。ご飯は食べてくるから。え?いや、違うって。そんなじゃないよ。わかった。じゃあね。」ピッ
ユウリとマリィに連絡を入れる。2人に何故か「女と?(女の子ですか?)」と言われた。え、何処かで見てる?
「何してるんですか?」
スモモがスマホロトムを覗き込んで言ってきた。
「知り合いに連絡してたんだよ。」
「ああ!」
スモモは納得したように言う。
___俺達は、3人で夕食をとるためデパートの最上階のレストランへ向かう。夕方の為レストランは家族連れや恋人達などで賑わっていた。
「結構人いますね・・・」
スズナは辺りを見渡してそう言う。
店員に席を案内され、メニューを見る。
「う〜ん、どれにしようかな・・・」
「スモモは決まったの?」
「まだです・・・スズナさんは何にするんですか?」
「ん〜どれにしよっかな・・・」
スズナはメニューをガン見してどれにするか悩んでいる。
2人がワイワイと楽しそうに話している。
「ノアさんはどうしますか?」
「俺?俺はもう決まってるよ。」
俺は2人にメニューを見せながら___
「この、ハンバーグセットにするよ。」
「ハンバーグも捨て難いですね・・・」
「「よし!決めました!」」
「私はカルボナーラにします!」
「私はこのチキンステーキにします。」
スズナ、スモモの順にそう言う。店員を呼び、注文をする。待っている間、また3人で会話をしていると10分位で料理がきた。
「お待たせいたしました。ハンバーグセットをご注文のお客様。」
「あ、はい。」
店員はテーブルに料理をおく。次に来たのはカルボナーラだ。
___うん、美味しそうだ。
3人で料理を食べ始める。
「うん!美味しい!」
「ですよね!ここのレストランは結構人気なんですよ!」
スズナはフォークとナイフを使いながら言う。
「本当に美味しいです!!」
スモモはチキンステーキを口に入れると目を輝かせる。するとスモモの口元にソースが付いておりスズナがティッシュで拭いているのを見て微笑ましくなった。その光景はまるで姉妹のようだった。
___食べ終わりレストランを出る。一階についた途端急にトイレに行きたくなってしまった。
「ごめん!ちょっとトイレに行ってくる!」
「分かりました!」
スズナとスモモを残し、俺はトイレに向かう。
(ふぅ・・・危なかった。もう少しで漏らすところだった・・・)
手を洗い、2人の下に向かう。___すると、
「ねぇ、良いじゃん。一緒に見て回ろうよ。」
「私達、人待ってるんで。」
2人は典型的なナンパにあっていた。スズナに至っては本日二度目。
「そんなの断る口実でしょ?現にお姉さん達2人しかいないじゃん?だったら一緒に見て回ろうよ。」
「だから、私達は待ってる人がいて・・・」
スズナが困り顔で言う。すると1人の男性がスズナに手を伸ばしたその時___
「あの!俺の連れに何か用ですか?」
俺はスズナとスモモの間に入る。
「何、君?いま、お姉さん達と話してたんだけど?邪魔しないでくれる?関係無い人は帰った帰った。」
「いや、関係ありますよ。俺の連れなんですから。」
「あ?だから君には関係ないでしょ?」
「関係ありますよ。"恋人"なんで。」
「ッ!」
スズナとスモモが驚いた様な表情になる。
「だから、その手退けてもらえますか?」
俺は男性を睨むと男性は怯えたように手を引く。そして小声で___
「ッチ!しらけたわ!もう行こーぜ!」
すると、他の2人も逃げるように行ってしまった。俺はスズナ達の方を振り返る。スモモは驚いており、スズナは何故か顔を真っ赤にしていた。
「大丈夫だった?ごめんね、遅くなって。」
「だ、大丈夫ですよ・・・あ、あのい、今の言葉って・・・その・・・//」
「ッ!ご、ごめん!!勝手に恋人って名乗って!あれは、しつこかったから咄嗟に言った言葉で何て言うか言葉の綾というか・・・」
「そ、そうですよね!!」
「う、うん・・・」
き、気まずい・・・
「す、スズナさん!そろそろ帰りましょ!」
スモモがそう言って歩き出す。スズナもそれに付いて行く。
___俺はチラッと後ろを振り向くとスズナは耳を赤くしながら歩いていた。
………
……
…
あの後何とも言えない雰囲気が漂う。スズナもスモモも俯いている。
___デパートを出た後も2人は何も喋らなかった。俺は何か話さないとと思い声をかけようとする。
すると、スモモが突然立ち止まる。
「あの!私達はこっちなので!!」
「あ、そうなんだ。じゃあここでお別れだね。スズナも・・・」
「そ、そうですね!私もこっちなので!!」
何故かあたふたとするスズナ。俺は彼女達と反対の方に行こうとした時に服を軽く引っ張られた。スズナだった。
「あ、あのさっきは助けてくれてありがとうございます!!」
「私も数人の男達に囲まれてちょっと怖かったです。」
「ああ、いいよ別に。」
「それで・・・その・・・ノアさんが嫌じゃなかったらまた2人で遊びませんか?今度はキッサキシティを案内します!」
「あ!私も今度はトバリシティの隠れた名店紹介します!!」
「あ、うん。じゃあまた今度一緒に遊ぼう。」
「「ッ!はい!!」」
スモモとスズナは手を振って帰っていった。そんな2人を見送ったあと俺もヨスガシティへと戻るのであった。
パルデアで見たいのは?(上位3つ書く予定です)
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