この世には、魔力という概念が存在する。
生きとし生けるもの全てが持っていて、生命を持たぬ無生物は魔導書の様な例外を除き、魔力を発する事は無いとされる。
魔力は根源であり、人知を超える【魔法】の出力を可能とする。魔法には様々な物があり、魔力の操作を通して日々の生活には勿論、時には戦闘にも大いに役に立つと言われている。
戦闘の面では魔法使いは当然のこと、重量の武器を扱う戦士でさえも身体強化という魔力の操作の必要性からは逃れられない。
というのが、一般的な【魔力】という認識。
……で有ると、されている。
「いや、分からん」
とある城下町にある、書物を集めた場所。
臣民にも外から来た旅人にも特に何の制限も無く公開されている、謂わば図書館とでも言おう場にて。
「無理だこれ」
一人の民であった俺は、激しい頭痛に苛まれていた。
「分からん、さっぱり分からん」
でかでかと書かれた【誰でも分かる! 初めての魔力学!】という本を木彫りの机に置いて、俺は深い溜息を付いた。
本から目を背け、一旦休憩でもするかと窓の外を眺めようとすれば、いつの間にか空は茜色へと染まっている。ああ、またやってしまったか。
「……」
ギシギシと音を立てる年代物の椅子が極めて厳かに、広々とした館内へと響き渡る。そう、他の利用者は既にもう帰ってしまったのだ。ここに居るのは、俺と施設の人ぐらいである。
いやあ大変大変。
まったく、苦学生は辛いねえ。
と、そんな感じでフカしていれば、もう馴染みとなってしまった司書さんがかわいそうななものを見るような目でこちらを哀れんでいた。
ふむ。
さ、さて。そ、そろそろ家へ帰るとしますかね。
魔導具が有るとはいえ、畑も一日中放っておくことはできないし。
俺はそんな感じの思考を声に出さないよう心の奥底で考えながら、逃げる様にしてその場を去ろうとした。
「さ、さようなら~」
「……あの~」
すると、どうだろう。
居た堪れない雰囲気のなか、一人の司書さんが俺へと声をかけてくるではないか。
ちなみにその司書さん、女の子である。
俺と同じくらいの年齢の、若い子だ。
とても耳ざわりが良い、ふんわりとした声音である。たまらん。
「……え?!」
俺はキョどりながら声へと反応した。
その子はつい最近、この図書館に勤務しだした子である。とても可愛い子であると俺の中で評判であり、一生懸命に仕事をする姿が健気でとてもイイと思っている子でもある。
ちなみに、その子のサラリとした黒いストレートヘアが俺のイチオシだ。たまらん。そして次にぷっくらとした唇。収穫間際の瑞々しい林檎を思わせる様なそれは、きっとまだ男を知らないであろう乙女の花園である。たまらん。そして次に、いつもしている少し困った様な表情。庇護欲をかき立てるそれは、意図せずして醸し出される天然の魔性とでも言えよう。たまらん。そして次に、一番の目を引くポイントはそのお胸の豊かさである。司書服というゆったりとした服を着ているにも関わらず、声高にその存在を主張するソレに惹かれない男が居るのだろうか。いや、いない。たまらん。そして最後に、緩急のメリハリを付ける安産型のおしり。ぷるぷるとすぐにでも揺れだしそうなそれに、耐えられるヤツは絶対にいないだろう。たまらん。まさにボンキュッボ~ン♡な魅惑のボディである。たまらん。
して、そんな子が俺にどんな用なのだろうか。
……いや、待て。
ま、まさか!
そ、そういう事なのだろうか?!
「……すみません、少し良いでしょうか?」
「は、ハイッ!」
少し遠慮した様な、それでいてときめきを感じさせる程に愛おしい上目遣い。そんなその子の姿を見て、思わず上ずった声を出してしまったのは仕方のない事だろう。
これは完全にあれですね。ホの字ですねまさしく。
いや~、困った困った。
苦節彼女いない歴イコール年齢の俺にも、まさかこんな暖かい春が訪れようとは。
多分、熱心に勉学へと励む俺の姿を見て好きになってしまったのだろう。いやあ、そんな。
もう、たまらんね。
「あ、あの……」
その子は、とても緊張した様子だった。そんな彼女の面持ちを見て、俺は思う。
――まったく、自分はなんて罪な男なんだろうと。
でもこれ程までに想われるのも悪くはない、かな?
「ぜひ、よろしくお願いします!!!」
キミならバッチこいだ!
そんな思いを込めながら、俺はその子へと応えた。
しばしの時を経た後、彼女の口が開かれる。
「もう来ないでください」
「……へ?」
「ここに来てからずっと私の事見てましたよね……?」
「え」
「流石に連日やられてたら私も気付きます。まともに本も読まずに、じっとこちらを無言で、眺めて。その、怖いんです……」
「あっ」
「何か言ってくるならまだしも、何を考えていらっしゃるのか、まったく分からなくて」
「あっあっ」
「もしこれ以上されるのなら、衛兵に差し出しますよ……?」
そう言って怯える彼女の後ろには、街でよく見かける頑丈そうな鎧を来た衛兵が数人待機していた。
あっあっあっ。
その日、俺は咽び泣きながら自宅へと帰ったのである。
◇
「よく分からないけど、あなたが悪いと思うよ」
「くっそぉ……! どいつもこいつもそう言いやがって!」
家に帰った俺はやけ酒をしながら自暴自棄となっていた。今日日あの女の子にフラれた俺は、自分の何が悪かったのか悔やんでいたのである。悔やみながら、呑んでいる。
ちなみに安酒のせいか、あまり気分はよろしくない。
ただ量があるだけでコクも旨味も何もなく、非常に腹立たしい。
「俺がたとえ彼女の言う通りまともにしていなかったとして……別にそんな四六時中その子ジロジロと見ていたわけじゃない!」
「ちょっと気持ち悪いね」
「気分晴らしに酒場でやろうと思ったら、いつの間にか俺がフラれたって噂が広まってるし……あいつら鬱陶しくてかなわねえ……!」
追加の酒を呑んで自分の感情を収めようとする。あまりにも心外だ。
いつも通っている図書館にちょっと可愛い子がいて⋯⋯それで、ちょっと気になっちゃっただけじゃないか!
それなのに。それなのに……みんな、酷い。
あんまりにも煽ってくるものだから、落ち着くまで家で呑むはめになったわ。クソ。
「あの行商人のおっさんめぇ……! 誰が付きまといじゃ……!」
「ん。あ、これ美味しそう」
「稼ぎが悪いから奥さんに見限られそうになっとるの、俺は知っとるんだからなぁ……! 明日は我が身やぞチクショーッ!!」
「ちょっと貰うね。ん、んん……んぅ?」
渾身の慟哭は虚空へと木霊した。
ん~……なんとも虚しいね。今の自分の姿を省みると涙が出てきちゃうよ、まったく。
都会で冒険者をやると家を飛び出してきて早数年。
何ギルドだったか忘れたが、最初の試験で躓いて門前払いされてからコレだ。
余りにも魔法の才がねぇ、皆無だなんだと言われて恥をかかされ、別の事をやったほうが良いよと親切心で諭される始末。意気込んで出た以上、実家におめおめと帰るわけにもいかず。俺は社会の外へと放逐されたのだ。
今はなんとか、日雇いの掃除屋みたいな誰でも出来る仕事を転々としてやっと見つけた職――まあ若干の不自由は有るけど生きていける程度の金を稼げる仕事――があるから大丈夫だが、見つからなかったら多分今頃餓死にしている事だろう。おお怖い怖い。日々生活できて、俺満足です。
……でもまあ一つ不満をあげるとすれば、やっぱり年頃の可愛い子には興味が有るわけで。
くぅ~……あの司書さん可愛いかったなぁ~。彼女になってくれねぇかなあ……。
でも、ああいう子には恋人とか既にいるもんだよなぁ……。
世知辛いねぇ、まったく。
俺は心の中でさめざめと泣いた。
「このりんご、あんまり美味しくないんだけど」
「は? 誰だよお前」
「ん。やっぱり南の方にあるヤツと比べたらまだまだだね」
「いやほんと誰だよお前は。いきなり現れて好き勝手言ってんじゃねぇぞ」
酒と少量のつまみを肴に、愚痴を壁へ投げ続けていればどうだろう。
俺の物言いも気にせず、しゃくしゃくと林檎を囓り続けている謎のピンクツインテ女が何故かそこにいた。
いや、さっきからいたかもしれん。
どこか退廃的な暗い色のドレスを身にまとうソイツはいわゆるお貴族様に近い格好をしていたが、しかしその作法は余りにもお粗末だった。
どこからか取り出してきたリンゴを片手に、我が家のミニテーブルへと腰掛けている。
酒場のマスターかいつものメンズか、酒を片手に愚痴を言う時はどうにも聞き上手が欲しくなる所ではあるが……この女はマジで見に覚えが無い。
「せめて名前ぐらい言えや」
「リーニエ」
「そうか」
「……ちょっと甘みが足りてないねこれは」
そう批評家の様に論じ、拳大程のリンゴをそのまま食い終わったリーニエとかいう女は、芯をお行儀悪くその辺のお皿の上へとポイ捨てした。その動きや軽やかで、とても手慣れていた。
おおひどい。
肥料としての使い道がまだ有るんだぞそれ。
「そりゃそうだろう。そのリンゴはまだ完全に熟していないヤツだからな」
「あれ、そうなの」
「お前が食ってたヤツは晩熟だからな。今食べ頃のヤツはあの箱に入ってる。そこそこ高く売れるんだぜ、それ。俺の生活資金源だ」
「そうなんだね、助かる」
「え」
そう応えてみれば、女は箱を破って中に入っている売り物用のリンゴを取り出し始めたではないか。
慣れた手付きで、さも当然かの様に。
「ん、これはなかなかいける。悪くない」
「こ、コイツ……!」
「んん、そういえばあなた農家なの?」
「……一応農家だな。家の外で果樹園やっとるぞ。主にリンゴとか」
「そうなんだ。なかなかやる」
そうだ酒を呑んでいて忘れていたが、明後日が丁度リンゴの納入日なのである。
城下町に存在するとある名菓子屋。そこに俺が実らせた作物が使われるらしいから、ちゃんと期日までに間に合わせないとね。
いやはや、農家やってて良かったと深く感じ入るよ。最近やっと、採算が取れる様になってきたんだよね。
一人飛び出して来た身、一時はどうなる事かと思ってたけど案外なんとかなるもんだなあ。
「で、それ大切な売り物なんだけど」
「うん。なるほど、これはかなり良い品質だね。高く売れそう」
「そうだよ、だから大切なんだよ」
「ん、じゃあもう一つ」
「おい」
そんな感じの事を思っていれば、女は構わずまたリンゴを食べ始めたではありませんか。
もう許せません。堪忍袋の緒が切れました。
ごくたまーに俺の家へ直接作物を買いに来る奴もおるが、こんな無礼なヤツはおらんかった。
あれか、金払えば良いと思ってる感じなのか。
仲介人というか、ブローカーがいるから市場の値段が一般的な物になってるのであって。こう直接来る客には定価の数割増し付けられるんだぞ。商いはそう甘くないからな。
「……とにかく食った分は金払え」
「もってない」
「は?」
そう言って、きょとんとした表情をするゴスロリ女。そして気にせずリンゴは食べ続けている。
……いや、よく見たらしとらんな。
こいつ無表情なだけじゃないか。もうちょっとさ、お金持ってなかった~みたいな感じで焦れよ。
「物を買ったらちゃんとお金を払う。分かったか」
「ん?」
「いや、んじゃないから。これ、人間社会の基本的なルールだから」
はーまったく。
コイツはどこから来たヤツなんでしょうかねえ。余程の世間知らずと見える。
身なりからして、おそらくどこかのボンボン貴族の箱入り娘って感じだろうか。面倒な事になった。
「魔族」
「え」
「私、魔族だから」
その瞬間、場の空気が凍った様な気がした。
魔族。
勉学についてあまり励んでいなかったので正直なところ正確な時は覚えていないが、たしか大昔に勇者によってほぼ掃討された種族の事だったか。
決して人と相容れず、人を騙して陥れる魔物だとか。そんな事が書いて有った様な気がする。多分。
「おおすげえ」
「?」
「いや、初めて見たから」
ギルドから門前払いをくらって以降、俺は荒事には一切関わる事は無かった。そりゃ当然だろう、魔法に関してはペーペーもいいところなんだから。なので危険な外界に行く事も無く、魔族にも会う事は無かった。魔族の存在自体は知っていたけどね。
まだソイツらが生き残っていて度々やらかしているとかなんとか、たまに酒場に来る冒険者のおっさんがよくそんな事言ってたなあ、うん。
ほんとに角が生えてるんだなあ。
どうみても人間っぽいが、ここだけ明確に違うね。
酔ってて気付かんかったわ、なんか変なデコしてるなとは思っていたけど。
「で、その魔族さんがここに来た理由は?」
「美味しいリンゴを作ってる人が居ると聞いてやってきた」
「ふむ。リンゴが好物、と」
「うん。なかなか美味しかったから気に入った。ここにある分、貰ってくね」
「ほう」
そう言って、そのままタダで売り物を持っていこうとするリーニエ嬢。
なるほど。なぜ魔族が人と決して相容れない存在だって言われているか、俺分かった気がする。
なんか腹が立ってきたわ。
安酒がだいぶ頭にキてるのもある。
昼間の出来事も有ってか、フラストレーションも溜まっとるし。
もう絶対許しません。
「……!」
俺は抑え切れない怒りを内に秘めながら、気が付いた。
目の前に居るリーニエとかいう女、無愛想ながらも見てくれ自体は悪くない。
コルセットドレスの下から覗くおみ足はすらりとしていて美しいし、ぷっくりとした唇は中々に欲情をそそる。
体型は……まあ、そこそこといった感じだろうか。胸も尻も、十分に揉んで楽しめる程度は有りそうだ。
んーそういえば、魔族って人間じゃないから法の適用外なんだっけ?
じゃ、なにやっても大丈夫だな!
あーもうイライラを抑えきれん。
コイツで発散させて貰う事にしよう。
「分かった。リンゴが好きなら持って行ってくれてもいい」
「物分りが良い人間で助かる」
「ただし!」
「……?」
「お代はその身体で払って貰おうかな~ッッ!!!!!」
俺は衝動に任せて、目の前の魔族女を襲う事にした。
すると、どうだろう。
魔族の女はすぐにリンゴをほっぽり出して、何やら珍妙な構えをし始めたではないか。
「何のつもりだ人間」
「なにって? ナニだよ。お金が無いのなら、文字通りその身体で清算するって事だから」
「……」
「ぐへへへほら、さっさと脱げぐへへ」
「……なるほど。素直に渡してくれれば何もしなかったのに。馬鹿だね」
そう言うと魔族女は相も変わらず無表情だったが、身に纏ってる雰囲気が変わった。
言葉に表せばそう、お前を殺すって感じだな。
なるほどなるほど。
「ふはははははは!」
「何がおかしい」
「いやいや、魔族が人間よりも強いのは知ってるけどそれって一部の事でしょ? 君みたいな年若い女の子が大の男に勝てるわけないじゃん」
「……」
昔話に載っていた様なムキムキの魔族みたいな外見のヤツが来たら、そりゃ敵いませんって全面降伏するけど、相手はめちゃくちゃ弱そうな見た目である。
腕とか足もほっせぇし、女の子みたいな身体だな?
いや女の子か。
武器も持ってなさそうだし、流石にコイツには負けんわグハハ
「私達魔族には魔力の流れが見える」
「俺は君のハダカが見たいなぐへへ」
「お前の魔力はとても矮小な物だ」
「でも硬さと長さには自身が有りますよぐへへ」
「……話にならない」
刹那、一迅の風が辺りに吹いたと俺は錯覚した。
何かが振り下ろされて――魔族女の手中には、いつの間にか鈍い光を放つ大斧が握られていた。ついさっきまでは持っていなかった、筈なのに。
その斧は勢いよく振り上げられていて。
俺の頭上その丁度頂点で止まり。
恐ろしいほどの加速を伴って、正確に振り下ろされ始めた。
俺はそれを、何もせずに。
ただ見守る事しかできなかった。
正確に言えば、身体が動かなかった。
あれ、もしかしてこれ――
「“模倣”を使うまでもない。さようなら」
……やばいやつ?
俺はそう、【死】の直前まで呑気に思っていた。
「……って、あれ? 効いてないじゃん」
「――――――――――――――――は?」
あまりの勢いに思わず目を閉じてしまったが、いざ開けてみればどうだろう。
俺は普通に生きていた。死んでいなかった。
「な、なんで。なぜ、生きている」
魔族女はいつもの無表情っぷりが消え、明確に狼狽えていた。先程、俺に振り下ろしたはずの大斧を持ったまま。
その武器は相変わらず鈍い光を放っていて、武器に詳しく無い俺でも分かる程に殺傷力を有していた。
だが、どうしてか俺には全く効かなかった。血も出てないし、かすり傷すら負っていなかった。
理由は、分からない。
「なぜ――?」
「いや知らん。俺に聞かれても」
「……! ――くっ!」
焦った魔族女は横薙ぎに大斧を振ってきた。当たればちょうど胴体が腹部で真っ二つになってしまうような、鋭い一閃である。
生物に当たれば間違いなく、自分が死んだ事にさえも気付かずにこの世からお別れしてしまう事だろう。
だがしかし。
「んん~~ッ? 効いてないなぁ~~~?」
「は、うそ――なんで、いやそんな――」
そんな一撃さえも俺には全く以って効いていなかった。
「理由は分からんが、これは好都合だな?」
「あ、あ……」
「いけないいけない、少しヒヤっとしちゃったよ。こんな危ない物はしまっちゃおうね~」
「――!!」
俺は女から大斧を取り上げると、ひょいとベッドの下へと放りなげた。
うわなんだこれ、結構……いや相当に重いぞ。
「か、返せ」
「ぐへへこれで身を守る物が無くなっちゃったねえ」
「く、この――ッ! やめろッ!!」
「じゃあ、服を脱いで貰おうかな~。ちょっと乱暴するけど我慢してね」
「――っ!」
とりあえず邪魔な物は除いたので、早速俺は魔族女、リーニエちゃんを床へと押し倒した。
勢いよくやってしまったが、暴れるかもしれなかったので仕方のない事だろう。
ちょっとどころじゃないなこれ。
「ぐ……逃げ、なきゃ」
「逃さないよぐへへ」
「離せ……っ!」
下に敷いたリーニエちゃんは精一杯抵抗しようとしていたが、しかしそれは年相応の女子ができる程度のモノでしかなかった。
少し前まで大斧を振り回していたとは思えないほどのか弱さである。
「どうしてっ、力が、入らない――」
「では、存分に堪能させて貰おうかな~。君みたいなふんわりとしたドレスを着た子を脱がすの、初めてなんだよね~」
「や、やめっ――」
「抵抗しても無駄だよ」
そう言うと、俺はリーニエちゃんの上品そうなドレスに手をかけた。