ひとなつおきつねさま 作:負けた社畜
今日は朝から雨だった。
ぼくがねている間にふり出した雨は、水たまりになるぐらいはつづいているみたいで、屋根からぽたぽたと落ち続けるしずくを数えるのももう何度目か分からない。1024まで数えてあきた。
こればかりは天気のごきげんをうかがうしかない。だからお昼ごはんを食べたあとも宿題をすすめていた。
「終わっちゃった……」
漢字ドリルも算数ドリルも、ていくいっといーじーだぜ。あとは読書かんそう文と自由研究が残ってるけど、読書かんそう文はテーマの本がないし、自由研究は1日じゃ終わりそうもない。
絵日記は書けることがない。毎日書かなきゃいけないけど、外に出てないならどうやって書けばいいんだろう。
でも自由研究のテーマは見つかった。
いおりさまから聞いた話を元に『鉱山による地方の盛衰』をテーマにしようと思う。これならおじいちゃんにも話を聞けそうだし、漢字も教えてもらった。
じっさいにこの町を見て回ればいろいろな記ろくも残ってそうだ。となりの県には史料館もあるらしい。行ってみたいけどちょっと遠い。
「いおりさま、どうしてるかな」
雨だと山道はあぶないからって、神社の階段のそうじはおじいちゃんから止められちゃった。
ぼんやりとしていたらさみしそうないおりさまの笑顔を思い出しちゃう。笑顔っていいものだと思ってた。もっとうれしいものだと思ってた。あんなにかなしそうな笑顔があるんだって、初めて知った。
ぐるぐる。
頭の中がまわりそう。
「葵」
そんなずぶずぶとしずみそうな時におじいちゃんから声をかけられた。雨がふってるのにおじいちゃんは外行きの服を着てる。
「じいちゃんな、役場に行ってこんといけん。お風呂沸かしちょってくれんか?したら先に入っていいっちゃん」
「わかった」
「火ば気ぃつけっちゃが」
「うん」
今日はちょっと早めのお風呂になりそうだ。
……おじいちゃんちのお風呂をわかすには1時間ぐらいかかる。ぼくの家では
なにしろ、自分で水をためて、まきに火をつけて温めるっていうすごく古いやり方をするからだ。
ダシでもとられそうなかんじ。しかも、水は全然温まらないくせに、温まりだしたら一気に熱くなるからかげんがむずかしい。でも、ぼくはけっこう湯かげんが上手なんだって。どや。
貯木場からまき4本と松ぼっくりを5つ、あとは新聞紙とマッチを持ってきた。今日は雨だから火がつきにくいかもだし、すっごくかわいている物をげんせんしたんだ。松ぼっくりは
湯わかし室、室と言ってもギザギザした屋根があるだけだけど。
かまどの口を開け、まきを井の字に組む。あとは重ならないように松ぼっくりを置き新聞紙に火をつけてうつしていく。ここまできたらあとは火を見ながら湯になるのを待つだけ。
ぱちぱちと燃えるまきの音。暑さもあって汗だらだらだ。雨がつたんつたんと屋根に当たる。なにかの修行でもしてるみたい。うん、ちょっとぬるめでもよかったかも。
「はふう」
あっっっっっつ゛
ちょっとカッコつけて平気そうな顔してたけどふつうに暑い。汗だらだらどころか服までベッタベタだ。火もまきへうつってるし、あとはフタを閉めて、空気口だけ開けておけばかってに燃えるでしょ。
なんかたっせいかん。すばらしい。
ふわりと通り抜けた一陣の風が肌を撫でていく。体温が上がり汗をかいた身体には心地よく、上手く火を起こした達成感もあって、葵は少し惚けた様になっていた。
火を起こして
ちょっと贅沢に入浴剤も入れてしまおう。なにせ全国温泉の素セレクションである。これだけで全国の温泉が体験できるなんて素晴らしい。白く濁ってトロみを含むお湯と特有のいい香りに気を良くして、鼻歌を歌いながら着替えを準備した。
「ほぉ、湯浴みすると?」
耳元をしゃなりとした声が撫でる。声がするはずない状況で、後ろから掛けられた声にびくりと肩を跳ねさせた葵は、おそるおそる首を向けた。次いでさらりとした袖を纏う腕が首元に回され、ほのかな温もりが背中へ舞い降りてきた。
そして、耳へ「ふぅ……」と吐息がかけられ、再び肩を跳ねさせる。
「なごみさま……!」
「あははは!ごめんごめん!つい悪戯しとぅなったっちゃん」
くすくすと口元を隠して笑う狐神へ恨みがましい視線を送る。彼女はまるで気にする様子もなく、手をヒラヒラとさせ一応謝罪の言葉を述べた。羽ほどの重さも無い謝罪だけども。
「手伝いで風呂炊いとーと?えらいなぁ」
和の手が葵の頭を撫でる。そもそも、なぜ
「不思議そうな顔しとーね?散歩じゃけぇ散歩」
「でも、なごみさまぬれてないです」
散歩と言うには今日の天気は相応しくないだろう。なにしろ雨である。しかし
「まぁ
ちゃちゃっとでどうにかなるらしい。
「ともかく、湯浴みするとね?なら
にまにまと笑みを浮かべながら、和の口は更に深く弧を描く。しかし、細く閉じられた糸目から表情は読めなくて、葵は脳内を散らかした。
『御相反に預かる』とはどういう意味だったか、散らかった脳内で検索しているうちに和は伝わってないと思ったのか言葉を言い直してくる。
「
「へ?」
びっくりして葵は着替えを落としそうになった。やっぱり自分で考えていたことは間違っていなかったんだ。
しかし、それはそれとして大きな問題が発生する。
「ええよな?」
「……はい」
しゅらしゅらと、脱衣所に揺蕩う衣擦れの音。どうしてこうなったんだと葵は混乱しながらもTシャツを脱いだ。
後ろでは紺袴を脱いだ和が
目線に困って下げた先ではふりふりと振られる九尾が、これまたご機嫌そうに左右へ舞った。
(なにあれ……)
和の胸の辺りには光沢のある布が巻かれ、その膨らみを押さえつけるようにしていた。母親や叔母、従姉妹のお姉ちゃんなどの物を洗濯した際にちょっと見てしまったため、
視線を一点に向けて固まってしまった葵の様子を見て、狐神は笑みを深めていく。
「なあ、葵」
「ひゃいっ!?」
やってしまった。これじゃあ僕が見惚れてたみたいじゃあないか。こんな時イトコなら「なぁ~にウチに惚れてん?」とか言ってその後30分はうるさい。
声を掛けられた事で、すっかり意識を吹っ飛ばしていた葵は引き戻された。だが、気づいていない。和は
「ここん結び目ば解いて欲しいっちゃん」
「えっ…?ここ………ですか?」
「そうそう」
そう言って彼女が指差した先は胸に巻かれた布の一点、重ねて留られた布の端部があった。いやでも、それを解くには彼女の胸に触れる必要があるわけで。
「あ、あの」
「手が塞がっとーけん。お願いな?」
確かに、襦袢が地面へ落ちないようにする為に彼女の手は使われている。と言うよりも脱げかけの服を肘へひっかけているような状態であり、半脱ぎというフェティッシュ感溢れるものだった。
努めて見ないようにしていた脇、
「ほぉら」
和みが背を反らし、ずいっと突き出される胸部。布に押さえられ僅かに影を作った谷間が覗く。どくどくと頭の中に響く鼓動が意識を前後不覚にした。
喉がひどく渇いた気がして、飲み込んだ唾が思いのほか大きい音を立てる。葵は、なんでこんなに自身が緊張してるのかもよく分からない。
「っん……♡」
指先の震えで意図せず突いてしまった肌は、とんでもない柔らかさで
結び目を解くと、途端に布はしゅるりしゅるりと綻んで、中に収まっていた膨らみが主張をし始めた。そこで葵は気づく。これは
ふるんっ♡
───押さえられていた
小ぶりではあるが丸みを帯びた膨らみ。たぶん、大きくはない。なんならサイズで言えば叔母さんや従姉妹のお姉ちゃんとかの方がずっと大きい。でも、どうしてだか、ずっとどきどきしている。視線を外そうとしても、縫いつけられたように離れないぐらいに。白い雪のような肌と、うっすら透ける皮膚の下を這う血管のコントラストで目がちらつく。
それよりも、なによりも目を引いたのは胸の先端でつんと上向く
「どぉした?気になっとーと?」
和が自らの胸を下から
さっきからずっとどきどきとしているのに、どうにかなってしまいそうだ。ニマッと、したり顔をした和が顔をのぞき込む。いつの間にか脱衣を終えていた彼女はタオルのような布で前を隠していた。
「なんてな。葵も
反面、葵はまだシャツを脱いだだけだ。和はそう一言だけ投げ掛けると、浴場の扉を開け先に入っていってしまった。それにハッとして急いでズボンを脱ぐために手をかける。
「いッ───」
腰ゴムが何かに引っ掛かり鋭い痛みが走った。
バチンと腿を打った衝撃に視線を向けてみれば、下着の前部がひどく隆起していた。何か鉄芯のようなものが入っているかのように持ち上げられた布は、さながらキャンプの際に張ったテントのよう。
「なにこれ……」
意識が向かうと、腰下からジリジリとした疼痛が続いている事も気づく。おそるおそる、下着のゴム部を引っ張って覗いてみたら、葵自身も見た事ないぐらいに、
普段の倍どころかそれ以上に膨れた分身は、幹の部分に太い血管が浮き上がり、先っぽの割れている部分が露出してしまっていた。赤を超えて紅のような色に染まりつつある先端は、亀の頭のような形へと変貌している。どうやらそこの貼り付いている皮が突っ張ったことで痛んでいるらしかった。
「ぼっ…き……?」
この現象については保健体育の授業で習ったし、自らの体が引き起こした事は幾度かあった。だがしかし、その変化は先日和に
ここまで破裂してしまいそうなほど激しく、狂ったように自ら主張することなんて無かった。
「どうしよ…なんでこんな……」
もう服は脱いでしまったし、和は浴室へ入ってしまった。
このまま治まるまで待とうか……?でも、あんまり長いこと浴室に入らなければ不自然だし、また服を着直すのもそれこそ変に思われるだろう。
……行くしかない。腰にタオルを巻くスタイルでいけば、きっと大丈夫だと思う。ちょっとしたら治るはずだ。
意を決して浴室のドアを開けると、湯を張ったあとの湯気が身体を包んだ。きちんと浴槽の水が温まった証拠であり、良い感じに風呂が炊けたということだろう。普段の葵なら腰に手を当てドヤ顔をするが、今日はそれどころではない。
風呂イスに座ってこちらに背を向ける狐神の白い背中が目に飛び込んでくる。シミ一つなく、うっすらと浮く骨のライン。痩せているはずなのに女性的な柔らかさを感じる肌。
「いらっしゃい」
ミディアムショートの髪と9つの尾が揺れ、葵が入ってきた事に気づいたのか流し目をこちらに向ける。なんだか、さっきよりもずっと、しっとりとした雰囲気を感じて葵はどきりと固まった。
「なぁ葵、洗いっこしゆっちゃん。先に背中流してくれん?」
「えっ!?」
「背中に手は届かなかろ?お願いな?」
既に頭の中まで真っ白だった葵は、言われるままソープを泡立てるためボディタオルに
「待ちぃ。葵、その粗い布で肌を洗おうとしよーと?」
「はい……ダメですか?」
「女の肌はでりけぇとやけん。いけんよそんな
「どうしよ……」
思い返せば確かに、母やイトコ宅の女性陣はもっと柔らかいスポンジのような物を使っていた。しかし祖父の家にはそんなもの無く、代わりに使えそうなものもすぐには思い浮かばない。
「なら、手ぇでお願いするけん」
手……。手!?
思わず自分の手のひらと和の肌を二度見する葵。だってそれは女の人に触ってしまうことになるわけで。母親に「女の子に触れる時は許可をとりなさい」と教えられてきた葵にとってはとてつもないタブーのように思えて仕方ない。
ボディソープを手繰り寄せ、手に取った。ソープ液のやけにヒンヤリとした感触が自分の身体の熱さを際立たせる。
ずきんっ♡ ずきんっ♡
ぎしぎしと軋むような悲鳴を上げる下半身。
腰に巻いたタオルはこんもりと山になってしまっていて、一向に治まりそうにない。壊れてしまったように勃起する半身に困惑しつつ、なんとかボディタオルを泡立てる。泡だけを手に取った。
「えっと…さわります………」
「ふふっ えぇよ?」
和の肩の稜線に泡を
筋と骨とが織り成す、指先に感じる
「肩から背に…そう、上手やね………んっ……♡」
肩甲骨から背筋に手を滑らすと、
(かんがえちゃだめだ……!)
ふと漏れる悩ましげな声と、肌の下を動く筋が浮かんだり戻ったりする様子に悶々とした情動が募っていく。
その情動が何なのかも分からず、葵は無心になって手を動かしていった。『男がスケベな事を考えてる時なんて女はお見通しや!』とはイトコ談。だから必死になって和の素肌を考えないように退屈な算数の授業を思い浮かべる。
………だというのに、手に伝わる肌の柔らかさとなめらかさは度を超えていて、あっさりと葵の脳内へ入ってくる。
(もうおわり!もうおわり!!もうおわり!!!)
なんとか首筋、肩、背中、尻尾と洗い終え、あまりに詰まった一息を吐いた。触れた身体の部位のどこもが柔らかく、穏やかにたわみ、きめ細かい絹のような肌をしていて滑る。
「ありがとぉなぁ……葵は上手やけんね?前もお願いしよかな♡」
え?いや……ちょちょちょっと待ってほしい。オーダーは背中を流して欲しいというものだったじゃないか!?
くるりとこちらを向いた和の小ぶりな、しかし確かにある膨らみと、腹部に空いたへそが目に飛び込んできて、慌てて目を逸らした。
どうしようかこうしようか、考えてる内に葵の両手首が和に捕えられた。驚いて顔を向ければ和と目が合う。ふっと微笑んだと思えば、彼女の細い目が開いて金色の瞳が覗いた。
ふにゅっ♡
有無を言わさず(言えず)手を引かれ、導かれたその先には感じた事の無い柔らかさが待っていた。
そんなに大きいわけでもないのに、自らの五指は包まれるように沈み込んでいく。そして、手のひらの一部に感じるぷくっ♡とした感触と、少し硬い粒のような感触。
「んっ……♡」
和の肩が、ぴくりと小さく震えた。擽ったさに耐えるといったような艶のある声が二人しかいない浴室で反響する。その声を聞いて葵は自らのどこかがぐつぐつと沸騰するような気さえした。
「ほぉら、洗ってな?♡」
手を離そうとすると、和の手はなお強くぎゅっと押し付けてきて、指がさらに柔乳へと沈んでいく。たぶん、ちゃんとやるまで和は解放するつもりなんて無いんだろう。
手を、動かす。
ボディーソープで滑りの良くなった指に沿って、柔らかな果実は形を変え吸い付いてくる。
もにゅっ♡むにゅっ♡ぬちっ♡
緊張のためにひどく遅く、緩慢な葵の動きはかえって和に刺激をもたらしたのか、指が沈む度にぴくっ♡ぴくっ♡と肩を震わせる。洗うというよりも、和の胸を揉みしだくといった方が正しいかもしれない。葵の手の上から和は手を重ね、自ら揉ませるように動く。手のひらに感じる粒の感触がより際立ってくるような気がした。
彼女の白い肌が、だんだんと薄桃色へと色付いていく。鎖骨が、首筋が、頬が、表情が、薄桃色へと色付いていく。
「ふっ……♡ んっ……♡」
しばらくして、ボディソープが胸全体へ行き渡った頃、ようやく和は葵の手を解放した。
「なごみさま……先っぽが……」
「あぁ、葵が優しぃく擦するから
すっかり泡に
「ふふ、交代しよか?今度は
終わりじゃないの!?ようやくこの……苦行ではないけど、なんなら天国だけど、羞恥の刻から解放されると思っていた葵は呆気にとられてしまった。
立ち上がった和は葵の肩に手をかけ、風呂イスに座らせた。有無を言わさず、言う間もなく座らされた葵は気がかりでない。風呂に入る前から怒髪天を衝くように猛り狂った自らの
(どうしよ……バレないかな………)
(おぉ……張っとるなぁ♡)
羞恥の狭間で葛藤する葵だが……残念ながらとっくにバレていた。なんなら風呂前の脱衣の時点で和は分かっていた。
和の
開いた細い
葵の身体の
目的を達するために。葵には女の肌を
和は葵がしたようにボディソープを手に取り泡立てると、自らの胸や腹へと塗りたくった。葵からしたら背後からぬちゃちゃ♡と音がして、何をしているのか気になっているところだ。だが見てはいけない気もして気をつけ姿勢のまま固まる他なかった。
「ふふ、力を抜いたらえぇのに」
耳元に滴る声。風呂の湿気と体温が混ざった吐息が耳へと掛かる。すぐそこだ。一体どんな近さなのだろうか。背中には覆い被さるような温もりを感じる。何も触れていないのにそう感じる。
「じゃあ、洗うっちゃけん大人しゅうしとーとな?」
むにゅっ♡♡♡♡
手じゃない。背中全体を包むようなまろやかな肌触り。肩甲骨辺りに感じるとんでもなく柔らかな感触2つ。ひたひたと背中全体に感じるボディソープと吸い付くように密着する何か。いったい和は何を使ってるのだろうか。
「動くとね。じっとしとーとな」
ぬちゅ♡にゅる♡にゅる♡むにゅ♡にちゅ♡
背中全体が余すことなく擦れる。ひんやりとしていたボディソープはあっという間に人肌ほどへ
「気持ちええか……?
お……あ、え?おおおおっぱい!!?ま、まさか女の人のお胸の!!!!?!?
ひどく動揺した葵の、すぐ、耳元。吐息の吹かかる距離で声がする。密着どころか溶けて一緒になってしまったかのような錯覚さえした。背中は胸と、腰は腹と、腕は腕と。まるで蛇が絡むような密着度。和が前傾しようとすれば当然、背の柔乳はむにゅう♡と形を変え先端の粒立った果実が如実に感じられる。
むちゅ♡ぬにゅる♡みゅる♡ぬにゅ♡にちゅ♡
(うわうわうわうわ……!!!)
いくら和が身長的に小柄であろうとも、それは女性の内の話。まだまだ成長途上の葵よりも当然大きい。
肩から
「前も洗おうな~?♡」
「えぅ……!」
和の手はそのまま回され鎖骨から胸元、腹へと滑り落ちていく。撫で回され、泡を塗られ、縦横無尽に這い回る手がこそばゆい。そして動きに合わせ、背中の柔らかい
(やわらかい……!やわらかいやわらかいやわらかい!!!)
ただ固まるしかない葵の身体を和は好き放題まさぐっていく。まだまだ幼く瑞々しい少年の肌を堪能するかのような動きはもはや洗体とは言い難い。洗われてるというよりも、まるでエステマッサージを受けているような心地だ。
「───それじゃ、そこも洗おか♡」
耳元で囁かれた言葉に、全く余裕のない葵は抵抗する事もできない。
「じ、じぶんでやります……!」
まずい。なぜ腰にタオルを巻いたかといえば、脱衣の時から
「ええけん!元気な証拠やね。
「ちがっ…そうじゃな……うひっ!?」
足を閉じて抵抗するもボディソープで滑りの良い手はするりと上ってきて、容易に鼠径部まで入り込んでしまった。いっしょにタオルは捲れあがり腫れあがった半身は捕らえられ、違和感に葵の羞恥心は頂点へ達す。
「だいじょうぶれす!ほんとにだいじょうぶですからっ……あ!」
ぞくり♡と
「ほら、ただ洗うだけっちゃん。足開き♡」
葵はおずおずと足を開いた。もう、自身は捕まっているのだと観念したか、それとも身体が快感で砕けてしまったか。
これ幸いと和の手は好き勝手に動いた。左手は温もりで少し伸びた
(ん……育っとーね、もぉ少しやけ。タマも張りがあってよーさん蓄えとぅ♡)
亀頭には引っかかる程度の皮が最後の抵抗とばかりに貼り付いていて、これが剥ければもう少し大きく膨らみそうだ。鈴口からは透明な汁がとぷとぷ♡と湧き出した。指先はくるくると先端を弄びながら、皮の境目に馴染ませていく。その度にぴりぴりと静電気が走るような感覚が葵の腰を突いた。
「剥いてしまおうか」
「え?む、むく?いたいのやです……」
擦り傷のように皮が剥ける場面を思い描いていた葵は、自らの
「それに血が出るような事はせんて安心しい。今剥けるか後で剥けるかの違いっちゃけん」
「な、なごみさま……!ぴりぴりします……!」
「大丈夫やけん、葵、深呼吸せえ」
言われるがまま深く息を吸う。二度、三度、息を吸い、息を吐く。そうして力が抜けたタイミングを狙い剥きおろした。少しの抵抗と、皮の間隙を這い回る和の指の感触。
────ずるっ
「ひぐっ……!」
静電気を受けたようなピリッとした刺激が全身に走った。びくりと跳ね上がるつま先。ぎゅっと握られた手のひら。思わずキツく瞑った瞼。
「ほぉら、葵。見てみ」
「え……わっ、うわ」
完全に皮が剥け、露出した亀頭があった。押さえつけていたものが無くなった事で傘を広げたように段差ができ、赤黒い色になってしまっている。想像したような血まみれにはなっていないものの、初めて外気に触れた所が少しヒリヒリとして落ち着かない。
「これで葵は一歩大人に近づいたっちゃん♡」
「おとなに……」
大人はみんなこれを経験してるんだろうか。自分でやったんだろうか。だとしたらみんな凄い勇気だ。
「ほら洗ってしまおうな♡」
「あっ……まっ!あぅ!」
にゅるん♡
「ッ!?!!???」
勝手に腰が跳ねた。チリチリと背筋が焼けた。ばちんと頭の中で何かがハジけた。
敏感カリ首を指が撫でた。和はわざとカリ首に引っかかるように指を滑らせて、1本1本が擽るように撫で上げていく。
亀頭はもっとパンパンに張り詰め、先端からは透明な汁が溢れ出て止まらない。それを見て和の五指は陰茎に絡みつき、根元から先端まで血を寄せるように扱き上げ始めた。
にっちゅ♡にゅち♡にちゅっ♡にちゅ♡にゅる♡にゅる♡くちゅ♡にゅちっ♡
「も!もういいです!!なごみさま!!」
更に激しさを増し、和の指は輪を作ってカリ首を扱く。亀頭が先端から熔けていっているような灼熱感が葵の身を焦がす……ぞくぞく♡が止まらない!背中を駆け抜けるジリジリが止まらない!腰のびくびく♡が止まらない!己の内から湧き上がってくる何かが止まらない!!
「あ、あ、あ!なんかきちゃう…!!止まって…!なごみさま……!!」
止まらない。止まってくれない。和の手はペースを保ったまま腫れた亀頭を、赤黒く染まったカリ首を、血管が太く浮き上がった幹を扱く。今皮を剥かれたばかりの
「我慢せんとーとね♡そんままよーさん出してしまえ♡」
「うぁ……!!!」
びくっ♡♡!びゅく♡♡♡♡!!ぴゅるっ♡♡♡♡!!
真っ赤な亀頭から透明な汁が僅かに吹き出した。葵の腰はカクカクと痙攣し、突き出すような姿勢をとって震える。しかし和のお目当てのものとはいかず、手はゆっくりと速度を緩めていく。それと共に緊張していた葵の体も次第に弛緩していった。
(まだ……か……)
今日はかなりの手応えだった。 葵のモノは一皮剥け身体的にもかなり進んだと言える。だが肝心の射精までは至らず、和は少しの間気落ちした。しかし豊穣の力も注いだことでめざましく成長しており
「よし、風呂入ろか葵……葵?葵!?」
「うー……ん……」
「おー、起きたっちゃん。良かったわぁ」
逆さまに覗き込むような和の顔。白い肌が紅潮し健康的に色づいていた。
ぼーっとする頭を回そうとするものの、霞がかったようにハッキリしない。自身の体もまた熱が籠っているように感じ、起き上がろうとも目が回るような感覚がする。
「無理に起きんでええけ。
そう言って和は頭を撫で、優しく頭を押さえた。涼しい風が緩く吹き、抜け火照った身体に心地よく感じる。
いつの間にか着させられていた浴衣のような服も、通気性が良くて着心地がいい。おそらく和が用意してくれたのだろう。和も同じく浴衣然とした服を着ていて、少し濡れたままの髪がしっとりとした雰囲気を纏っていた。
「ぼく、おふろ場で……あれ?」
「無理させてしまったっちゃん、ごめんな」
湯につかっていなかったと言えど、湯気で温められた浴室内の温度はかなりのもので。その中で和と密着し、更には身体が熱くなることをしていたのだから、のぼせてしまうのも当然だ。
しとしと振り続ける雨。こうして縁側に寝転がって聞く雨の音も新鮮で、それでいて馴染み深い気もする。
ぼくは何をしていたんだっけ。