PERSONA5 Osaka's Phantom Thieves 作:ボルメテウスさん
俺達は、あれからすぐにその場から離れた。
馬渕さんは、殺し屋を連れて、すぐに別れる事になった。
『ここから先は、裏の仕事や、瓜生君達を巻き込む訳にはいかない。安心せい、こいつらの始末は天王寺組がしっかりとやる』
そう、馬渕さんは、その言葉と共に消えた。
おそらく、その始末というのは間違いなく、殺すという意味だろう。
殺し屋に関しては、既にどうする事も出来ない。
だが、それは同時にこれからどうするのか、決断する時でもあった。
「それで、カレンはどうしたいんだ」
「どうしたいって」
あれから、俺達はカレンを匿っていた。
殺し屋に狙われた以上、カレンの義父は間違いなく彼女を殺す為に動くだろう。
だからこそ、これから俺達が行う行動は、彼女からしたら余計なお世話かもしれない。
「俺達は、これからお前の義父を改心させる。だけど、それは君にとっては余計なお世話かもしれない」
「このまま放っておいても、天王寺組がお前の義父を殺す。そうすれば、お前の兄の敵は取れるだろうな」
杉元さんは、あえてそう言った。
それに対して、カレンは、まるで既に答えが決まったように口を開く。
「改心させるわ」
迷いなく、そう答えた。
「良いのか、それで」
「本音を言えば、この手で殺したいわ。兄から離れていた間、嫌な思いは確かにあった」
そう言ったカレンの言葉に嘘はなかった。
目に宿るのは、確かな怒りを感じる。
生きていた人生の多くを、その男の為に育てられた。
自分を騙していた事を含めても、決して許さない。
その思いはあるだろう。
だが。
「同時にここまで私を育てくれたのは、間違いなくあの人のおかげだった。
これが最後の恩返し。天王寺組が殺す前にあの人を改心させて、自首させる」
それと共に決意を込めた瞳は、俺達の方に向けていた。
「だから、お願い!あの人を生かす為にも、私と一緒に戦って!」
その言葉に、俺達の答えは決まっている。
「勿論、元々の目的はあいつを改心させる事だからな」
「それに、カレンにそう頼まれたら、断る訳にはいかないからねぇ」
そう、俺も千束も答えは決まっている。
「ならば、すぐに準備をするぞ。
こういう裏家業の人間は動きがかなり素早い。さっさと予告状を出さないと、殺されるぞ」
「うわぁ、ある意味、ヤクザの人に喧嘩を売るような真似だねぇ」
それは、天王寺組の人達の獲物を横から取る行為に等しい。
「どうする?」
「・・・まぁ、天王寺組の人には後でお詫びを渡しておこうか」
「そうするしか、ないよねぇ」
そう、後に起こるだろう厄介な出来事に肝を冷やしながら、言う。