PERSONA5 Osaka's Phantom Thieves 作:ボルメテウスさん
あれから、俺は強盗団を殴り続けた男性を、喫茶リコリコまで連れてきた。
「すいません、あの時は荒れてしまって」
「おっおぅ、気にするな」
そう、先程までまさしく鬼を思わせる暴れっぷりを見せていた男とは同一人物とは思えない程の変わり様だ。
もしかしたら、この人が強盗団について知っているのかもしれない。
それに、もし知らなかったとしても、この人は恐らく……。
俺はコーヒーを差し出しながら話を持ち出した。
「それで、あんたはどうやら強盗団と何か関係があるようだけど、一体どうしたんだ?」
そう、俺が彼に話を聞く。
すると。
「……俺の大切な人達を、怪盗団に襲われました」
「なっ」
それには、俺は驚きを隠せなかった。
彼は、狛治さんらしい。
幼い頃から貧乏で様々な苦労をしていたらしい。
だが、そんな彼に優しくしていたのは、彼の師匠であり義父である慶蔵さんとその娘で病弱な恋雪さん。
彼にとっては、彼らは支えであり、守るべき存在だった。
しかし、そんな彼らを、怪盗団と名乗った強盗団が襲ったらしい。
「幸い、すぐに発見した事で、全員無事ですけど。ただ、何より許せないのは、俺は守りたい彼らを守れなかった事! だから、俺はっその仇を取る為にっ」
狛治さんの気持ちは分かるが、この人は少々思い込みすぎているようだ。
けれど。
「……俺も、分かります」
「えっ?」
同時に、俺は喫茶リコリコを見る。
「俺自身も、あなたと同じで、ここが大切な場所で、俺にとっての居場所となっている千束を、守りたい。
だからこそ、本当に狛治さんの気持ちが分かります」
「そうか」
そして、少し考え込むように黙る狛治さんだったが、やがて顔を上げる。
「珈琲、ありがとう。美味しかったよ」
そう、狛治さんは立ち上がり、そのまま去ろうとしていた。
正直に言うと、このままこの人を放っておいたら、何か嫌な予感がする。
今回は1人だけだったけど、もしも集団で、しかも鉄砲を持っていたら、殺される可能性がある。
「当てはあるんですか?」
「……分からない。奴らのボスの名前は分かった。自分達の事をどう思っているのかも」
「っ」
それは、俺達にとって、最も欲しかった情報だ。
同時に、俺は決意する。
「狛治さん、もしも、そいつらを捕まえられるとしたら、どうします」
「なに?」
俺の言葉に狛治さんは振り返る。
「ただし、殺しません。奴らを改心させ、警察に突き出します。だけど、奴らに罪を償わせる事が出来ます」
俺は、狛治さんに話を持ちかけた。
彼からしてみれば、俺達は余所者だろう。
事情の知らない奴が何を言っているんだと思うかもしれないが、それでも、これが一番良い方法なんだと信じて話すしかない。
「……それは、一体どういう事なんだ」
こちらを怪しむように見つめる狛治さんに対して、俺はゆっくりと話し始める。
「俺達は、本当のかどうか分かりませんが、この大阪で活動する怪盗団です」