PERSONA5 Osaka's Phantom Thieves 作:ボルメテウスさん
俺は事情が分からないまま、渋谷さんと共に、その場を脱した。
奴らの正体が分からないが、それでも信頼出来る医者であるしのぶさんの所に彼女を運んだ。
「それで、渋谷さん、一体なんなんですか、あいつらは。それにこの人は」
「そうやな、ここまで巻き込んでしまった以上はな」
それと共に渋谷さんはゆっくりと語り出す。
「この子の家は禪院家って言う、京都でかなり大きな家でな、裏社会でもかなり大きな権力を持った家なんや」
「だったら、もしかして襲われたのは、その禪院家と、いや、だけど」
あの時、襲っていた奴は禪院扇。
だとしたら、当主争いで。
「たぶん、考えている事は間違っている。あいつはこの子、真希ちゃんの父親だ」
「・・・はぁ」
その巫山戯た話を聞いた瞬間、怒りを隠せなかった。
「巫山戯ているんですか」
「ほんま、胸糞悪い話やけど、本当の話や」
同時に、渋谷さんの顔はかなり強烈だった。
怒りで、顔がかなり歪んでいる。
「奴は、自分が当主になれなかったのを、この子のせいにしたんや」
「なんで?」
すると、渋谷さんは息を吐く。
「女だからや」
「女って」
「次期当主は男であるべき。そんな考えが禪院家の中にはあったんや。だからこそ、この子の姉妹は奴にとっては汚点と言ったんや」
「っ」
信じられない言葉に対して、俺は手を強く握る。
「しかも、証拠隠滅のためにこの子、真希ちゃんとその妹を真依を火事によって始末しようとした。
真希ちゃんは大火傷を負い真依ちゃんは、今も入院してるんや」
俺は怒りを隠せなかった。
特に。
「表だろうとっ裏だろうとっ、自分の事しか考えないのかよっ親はっ」
「瓜生君?」
同時に思い出すのは、幼い頃の記憶。
独りぼっちの記憶。
そして。
『だったら、一緒に住まない?』
「・・・」
俺は、その怒りを抑え込む事が出来た。
「渋谷さんは、これからどうするんですか?」
「・・・正直、今は京都の禪院家と戦争するつもりはない。この子を守っているのも禪院家の現当主から頼まれた事やからな」
それだけ言うと、渋谷さんは立ち上がる。
「とにかく、今は俺らの方でなんとかしておく。その間に、この子の世話、お願いできるか?」
渋谷さんは、そのまま病室から出て行った。
「・・・まったく、大智め、余計な事を言いやがって」
「えっ」
すると、そこに立ち上がったのは、真希さんだった。
「何をしているんだ」
「あのクソ親父をぶっ殺しに行くんだよ」
そうしながら、無理矢理立ち上がる。
その目には、怒りで燃えていた。
「無茶だ、そんな身体でどうするつもりだ?」
「てめぇには関係ない事だ」
あの時、見た限りでもかなりの怪我を負っていたはずだ。
それでも、まるで関係ないと言わんばかりに。
しかも、その力はかなり強い。
「関係はないな、けど」
俺はそのまま彼女を見る。
「クソ親父をぶん殴りたい気持ちが痛い程分かるからな」
「・・・はぁ?」
そう、俺の方を見る。