※この作品はR-18です。

PERSONA5 Osaka's Phantom Thieves   作:ボルメテウスさん

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What I want to do and what I can do

「さて、話と言っても、何を話せば」

 

そうしながら、まさかのパレスの主と話をする事になるとは。

俺達ですら予想外の出来事に困惑を隠せなかった。

 

「それじゃ、聞きたいんだけど、なんで暗殺者のような真似を」

「それしか、わっちには生きる術を知らなかったからだ」

「生きる術を」

 

それに対して、千束は少し暗い表情をしていた。

 

「わっちにとって、生まれた場所は文字の読み書きよりも、殺しの技術を叩き込まれた。

そんな場所で育てられたからこそ、わっちにとっては、周囲は敵でしかない」

「そんな所が、この日本で」

「ないとは言えないだろう。この世界、裏では幾らでもあるからな」

 

戸惑う俺達とは正反対に、杉元さん達を始めとした数人はまるで納得するように言う。

 

「そう、だから、わっちにはこれしかない」

 

そう、パレスの主は、自分のクナイを見る。

歪んだ欲望。

そう思うのは、間違いはないだろう。

すると。

 

「それは、あなたのやりたい事なの?」

「なに?」

 

すると、千束は反対に問いかける。

 

「だから、わっちにはこれしか」

「これしかって言うけど、それはやりたい事じゃないでしょ」

 

そう、千束は笑みを浮かべる。

 

「私は、そうだなぁ、ビールガールっていうのも興味あるんだよねぇ。野球観戦をしている所で売るのって、結構面白そうだし」

「それ、この前渋谷さんが言っていたけど、盗撮されやすいから気をつけろって」

「天王寺組の花見っていうのも興味あるからねぇ」

「天王寺組内で戦争が起きるから止めておけって、大嶽さんに言われたばっかりだろ」

「もぅ、龍臣は文句ばっかり!だったら、龍臣は何をしたいの!」

 

その言葉に対して、俺は不敵な笑みを浮かべる。

 

「決まっているだろ、世界一のメロンパンを作る事だぁ!」

「そこは喫茶店だろう、てめぇ!」

「だって、俺、メロンパンが大好物なんだよ!」

 

そう、俺と千束は互いに言い合う。

 

「なんだ、それ、そんな下らない事で」

「下らないとは言うが、果たしてそうだろうか?」

 

すると、ここまで話に入ってこなかった犬牟田が呟く。

 

「僕にとって、この場所に来る事は意味はある。それに対して彼らは下らないなどを言う。

だけど、他人からしたら、それは下らなくても、自分には価値があると思えば良い」

「そういう事!あなただって、やりたい事はあるでしょ!」

 

そう、千束は言う。

 

「出来る事じゃなくて、やりたい事」

「・・・やりたい事か」

 

すると、パレスの主は呟く。

 

「・・・やりたい事など、今まで、考えた事はなかった。だが、そうだな、とりあえずは」

 

パレスの主は、その手にあるクナイを、俺に投げる。

それは殺すのではなく、投げ渡す事。

 

「これは」

「お前らがオタカラという奴だろうな。わっちがやりたい事は決まった」

「それは、本体も同じなの」

 

それに対して、笑みを浮かべる。

 

「わっちにとって、やりたい事。それは人を殺す事ではなく救う事」

 

すると、その姿が徐々に変わっていく。

そこに立っていたのは、蛇。

 

「我は汝、汝は我。これまで隠れていた千代女は今、戻るとしよう」

 

その言葉と共に消えていった。

 

「これは、実に興味深いな」

 

同時に、犬牟田の姿も変わっていた。

というよりも、ボディスーツにパソコンがついているような姿。

 

「・・・お前、何時の間に」

「自分の心を解放する!なるほど、なかなかに面白いじゃないか!」

「というよりも、これって、これまでにないパターンだけど」

 

そうしていると、パレスが崩れる音がした。

 

「ふむ、そうそうに脱出せねば」

「あぁ、もぅ、こんなのもうこりごりだからね!」

 

そうしながら、俺達はすぐにこの場を脱出する事にした。

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