※この作品はR-18です。

PERSONA5 Osaka's Phantom Thieves   作:ボルメテウスさん

50 / 70
Don't forget your anger

 その場所に、今回のパレスに入ったのは、3人だけ。

 

 このパレスでの目的は、そのパレスの主である大嶽さんのオタカラを盗む為のルートを見つける事ではない。

 

「ここが、頭のパレス」

 

 それに対して、戸狩さんは、驚きを隠せない表情だった。

 

 パレスとは、パレスの主の欲望の象徴だ。

 

 だからこそ、戸狩さんが慕う大嶽さんのパレスがどのような場所なのか、彼は覚悟していた。

 

「どのような場所か、少しは構えていたが」

 

「こうとは」

 

 それは、俺も月詠さんは驚きを隠せなかった。

 

 そこは、おそらくは大阪タワーだろう。

 

 周辺には街があり、彼にとって、それが自分自身の大切な場所。

 

 大嶽さんは、そういう認識だろう。

 

 だが、その街以外の景色。

 

 それは、まるで何時攻め込んでくるのか分からない敵の軍勢。

 

 それが、大嶽さんにとっての外の認知。

 

「これは一体、どういう認知なんや」

 

 それには戸狩さんも驚きを隠せなかった。

 

「大嶽さんにとって、この大阪は本当に愛しているんでしょう」

 

 すると、俺達に対して、大嶽さんのパレスの扉は簡単に開く。

 

 それは、大嶽さんにとって、俺達は敵ではないという認知で間違いないだろう。

 

 ドアは開き、中に入る事ができるようになる。

 

 俺と戸狩さんは、ゆっくりとその中に入ろうとした。

 

 だが、次の瞬間、月詠さんにだけ、銃口が構える。

 

「これは」

 

「大阪の街の住人以外は敵。そういう認識でしょう」

 

「その通りや」

 

 その言葉と共に、出迎えたのは、おそらくはパレスの主である大嶽さん。

 

「頭」

 

「戸狩も来ていたのか、それは、お前も敵対している事か?」

 

「違います、俺は、瓜生君が行う事を見届ける為に来ました」

 

「瓜生君が?」

 

 そう、大嶽さんは、俺の方を見つめる。

 

 同時に、俺は頷くと共に、そのまま座る。

 

「腹割って、話す為です」

 

「腹割ってやと? 話やったら、あの時、したはずやろ。現実の俺が」

 

「それ以上にです」

 

 そう、俺は眼前にいる大嶽さんに目を向ける。

 

「あなたは、自分を表に出さない人だ。本音も隠して、相手を冷静に説得する。だけど、俺がもしも、本当に東京で仕事をする時。それは大嶽さんの怒りを聞いて、納得した時です」

 

「俺の怒りやと」

 

 それに対して、大嶽さんは睨み付ける様に言う。

 

「あなたの本当の怒りを知りたいんです。その為に、この場を設けて貰いました」

 

 そして、俺は、目の前にいる大嶽さんに伝える。

 

「……そうか、だったら良いだろう」

 

「頭」

 

 その言葉と共に、大嶽さんの身体は、変化する。

 

 それは、巨大な百足。

 

 大嶽さんの身体に刻まれた入れ墨であり、それが彼の象徴。

 

「この俺が、いや、大阪が受けた痛みを、お前にも伝えようかぁ!!」

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