PERSONA5 Osaka's Phantom Thieves 作:ボルメテウスさん
一条康明と城戸丈一郎。
俺はこの2人の内、城戸さんの事は詳しく知っている。
だからこそ、この戦闘がどれだけヤバいのか、いまいち理解していなかった。
「これは一体、どういう状況だ」
「さぁな、だが、ここで一条を始末する事には変わりない!」
それと同時に遊馬大介と角中正樹。
この2人もまた、既に武器を構えていた。
後に聞いた話では、この2人は戒炎と呼ばれる組織の幹部であり、その規模は東北圏最大規模の超武闘派半グレ組織だ。
そして、戦闘開始前に倒した上堂を含めて、3人の幹部で襲撃しなければ殺せない程に、一条さんの戦闘能力は高かった。
「死ね、一条!!」
その言葉と共に角中の突きは真っ直ぐと一条さんに襲い掛かる。
その手に持つ棒術の技術は凄まじく、本来ならば捕らえる事は出来なかっただろう。
「お前にだけ集中すれば、対処なんて難しくないんだよ」
だが、一条さんは、まるで読み切ったように攻撃を避ける。
この戦いが始まる前に、既に角中と戦っていた一条さんは、既にその戦術は無意味だった。
そして。
「いやぁ、お兄さんの剣術、めっちゃ分かりやすいわぁ」
「ぐっ」
遊馬の放つ剣術。
それに対して、城戸さんは軽々と避けていた。
青藍色の長ドスを得物としており、我流で戦場の中で磨き上げた剣術の技量は相当高いレベルであり、剣術は勿論、長ドスの他にも鉄板付きのブーツと苦無を交えて鋭く合理的に攻めていく事にも長けている。
本来ならば、強敵であるはずの遊馬の動きだが。
「悪いけど、俺の組織に剣術がマジでヤバい奴がいるからな。そいつとの戦闘で、剣術は慣れているからなぁ」
すかさず銃で遊馬に向けて、銃弾を放った。
「なぁ」
構えたことに気が付かない銃撃によって、すぐに横に避ける。
しかし、その動きは既に城戸さんは読んでいた。
「長すぎると、こういうの対応は出来ないよなぁ」
「なっ」
城戸さんが、遊馬の胸元に、既に心臓を貫いていた。
それに気づき、吐血する彼に向けて、城戸さんは。
「一条、パァス」
なんと、そのまま蹴ったのだ。
「よっと」
それに対して、一条さんは、特に気にした様子もなく、蹴った。
「なぁ?!」
ナイフでも、銃弾でもない。
人間が飛んでくる。
突然の事で、角中は対応する事が出来ない。
さらには、死体同然となっていた遊馬が、そのまま角中の棒に乗りかかる。
「ぐっ」
一瞬、人間の体重が乗った。
それによって、彼の棒術が僅かに途切れた。
それを。
「おせぇ」
一条さんは見逃さなかった。
「そろそろ死んでくれよハゲ……」
そのまま、心臓をナイフで貫かれ致命傷を負う。
それによって、その戦闘は終わった。
「さて、城戸、助けて貰った事には感謝するけど、お前が一体、何の用だ?」
「いやぁ、実は、頼み事があって、来たんだ。といっても、侵略という訳じゃないんだ。むしろ」
それと同時に隠れている俺達の方を見る。
「これ、放っておくと、ガチでこの国がヤバい事になる」
「はぁ?」
それに対して一条さんは思わず首を傾げる。
「まぁ、話は後で、ここで詳しい事は話をするわ。あぁ、別に何人で来ても良いで」
それだけ言って、城戸さんは、すぐにその場を去る。
「相変わらずだなぁ」(けど侵略する気はないってのは本当に思われる。ここは親父に相談していおくか)