PERSONA5 Osaka's Phantom Thieves 作:ボルメテウスさん
全ての事件の黒幕である政治家、獅童正義を改心させることに成功した怪盗団。
しかし世間の反応は思い描いたようなものではなかった。
「このまま、どうするんだよ」
「獅童以外の奴らも改心させると言っても」
「そこまでの人数を改心させるなんて、普通に無理だろ」
「だとしたら、どうすれば」
そうしている間に、明智は。
「ならば、全員行えば良い」
「だから、それが出来なくて、苦労しているんだよ」
「いいや、僕達は、一つだけ知っている。大きすぎて、それを攻略するのは難しいと思っていた」
「もしかして、それって、メメントス」
それは、確か、こちらの怪盗団が活動する際に出てきた場所。
その歪みの根源が大衆のパレスである「メメントス」にあるのでは考え、怪盗団はメメントスにあるお宝を頂いて世論を変えるべく、メメントスの奥地にある。
「だが、それはどういう事かは理解しているな」
「あぁ、そうだな」
すると、そこでピーちゃんが話題を出してきた。
「にしても、喋るインコが出てくるとは、というよりも」
「どういう事って?」
「非常識過ぎて、疑問にも思わなかったと思うが、そもそも、イセカイというのがどういうのか、あまりにも知らなすぎた」
「その全ての謎が、メメントスにある。だからこそ、その奥にあるのは」
「全ての謎、という訳か」
「そして、そんなメメントスを崩壊させるという事は」
「怪盗として、活動は出来なくなるという事だ、それでも良いのか?」
その問いかけに対して、俺達の答えは既に決まっている。
「怪盗としての活動は出来なくなるってのは、少し残念に思うけど」
「どちらにしても、やる事は変わらないよね」
「あぁ」
既に俺達の答えは決まっていた。
だからこそ、全てを解決させる為に、メメントスへと向かった。
「初めて見るけど、なんというか」
「これまで以上に不気味な場所だな」
その場所を、一言で言えば赤黒い地下鉄を思わせる異世界。
「とにかく、調べるしかない」
俺達は、そのままそのメメントスへと下っていく。
だが、そこで待ち受けているのは。
「なんだよ、ここは」
それは、俺達には、困惑しかない。
そこで見たものは今まで改心してきたターゲットだけでなく、大衆達が牢獄に囚われていたというよりも、自分から収監されに行っていると言った方が正確な驚愕の光景であった。
改心してきたターゲットの反応を見ても今までの強欲さと威勢の良さは何処へやら、無気力な態度を見せるばかりだった。
そして、そこには。
「獅童」
そこには、糞親父までいた。
「まさか、お前までここにいるとはな」
「こうして、再会するとは、思わなかったよ」
そう獅童が答えた。
「お前、なんでこんな所に」
「なぜ?それはお前達がここに連れてきたんだろ」
「何?」
そのまま話し続ける。
獅童によればここは「考えて苦しむ自由」を放棄し「選ばなくてもいい自由」を得た者達が集う場所だと。
「・・・そうか、だったろそこにいろ」
既に、俺にとって、獅童はどうでも良い事だ。
そのまま、俺達は、さらに地下へと向かって行く。
目的を果たす為に。
そうして目指している内に、ふと、何かに気づく。
「扉?」
疑問が一瞬。
それと共に扉が開かれる。
彼らが向かう先。
それとは別に、俺はその扉の中へと入ってしまう。
「こうして会うのは、久し振りと言うべきだね」
そう呟きながら、俺を出迎えたのは、確か。
「ベルベットルームの案内人」
「えぇ、本来ならば、私はあまり表に出るつもりはありませんでした。ですが、イゴールが既にあぁなった以上、私も行く必要があった」
「俺は、そこまで連れて行く為に利用されたと?」
「えぇ、正直に言えば」
「・・・どちらでも良いよ、そんなの。それに」
俺はその案内人を見る。
「今の俺は、ただ、この状況をひっくり返したい。その為に」
「えぇ、力を貸しましょう」
次の瞬間、俺達は、どこかの空間へと導かれる。
そこには、ジョーカーと青いドレスの少女。そして、黒い渦を纏う老人が立っている。
そして。
「さて、その取引はあまりにも不誠実ではないだろうか」
「なに?」
すると、案内人の言葉に、その老人はこちらを見る。
「瓜生」
「さて、どういう状況か分からないけど、遅れたな、というよりもどういう状況?」
俺は思わず呟いてしまう。
ここまでの道中、あまりにも多すぎる事に困惑は隠せない。
「貴様、なぜ」
「ベルベットルームの案内人としては不正解な人物がいたからね。客人の旅の手助け。それこそが、ここの役目。ゲームなどと言い、惑わせるのは不正解。そう言っているのです」
その言葉と共に、案内人の言葉と共に、老人は消えた。
「さて、それでは、改めて自己紹介を」
そう、案内人は、こちらに向き合う。
「私の名前は、フィレモン」