※この作品はR-18です。

手持ちのメスポケモンとHしながら旅をする   作:青い灰

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R18(奴さん)死んだよ、俺と展開が殺した。
もうタイトル詐欺でしょこれ。R18展開はどこ……?
なんでこのタイトルでエロよりバトルが多いの……?

まぁいいか!!(普通のポケモン系小説で)よろしくなあ!
良いわけねぇだろ

次回はR18回です。

R18ランキングに上がってましたね。やったあ
それなのにエロ1話だけって恥ずかしくないのか?
申し訳ありませんでした。




6話 触れて

 

 

 

 

黒い閃光。

ナイトバーストが、アーボックの頭に炸裂する。

 

 

「──、────!」

 

 

弾ける暗黒の衝撃波がアーボックを地面に叩きつけ、反動にクロもまた吹き飛ばされるが、そちらはダメージも少なく、すぐに起き上がる。イーブイもまたそれを見届けて、すぐにこちらへと戻ってきた。

そして。

 

 

「シルルルル……」

 

 

アーボックもまた、ゆっくりと起き上がる。

とぐろを巻くようにして身体を起こし、傷だらけの身体で、だが未だ、こちらに対する威圧感は弱まることはない。黒い眼光は、俺を真っ直ぐに捉えている。

俺の前に立ち塞がる二匹が、再び臨戦態勢を取る。

 

 

「……?」

 

 

だが、だが、どこか、その様子は……

 

 

「……お前」

 

 

アーボックの様子に違和感を覚え、口を開きかけたとき。

 

 

 

 

 

 

 

 

「イカリ!!」

 

 

三つの足音と共に俺の名前を呼ぶ声が聞こえてくる。そして俺が振り向くよりも早く、俺たちの前にモンスターボールが投げられ、それは地面にバウンドすると、赤光と共に二つの巨大な影が姿を表す。

 

 

「ウォーグル!!」

 

「行け、オーダイル!!」

 

 

そうして聞き慣れた声と共に飛び出すのは、巨大な翼を広げ強い風を起こして現れる巨大な鷲のポケモン、ウォーグル。また地震のような揺れを伴いその巨躯を持ち上げる、巨大な鰐のポケモン、オーダイル。

 

 

「クルルルァッ!」

 

「グォルルル……!!」

 

 

振り返る。

そこにいたのは……

 

 

「先生に……か、母さん!?」

 

「待たせた……が、かなり追い詰めたようだな。

 だが、誉めるのは終わってからだ」

 

「はぁ、随分と早い再会になったわね。

 それに……これも因果ってものかしら。

 そら、相手は倒れてない、ちゃんと前を見なさい」

 

 

そして。

モンスターボールが、再び投げられる。

 

 

「ウム、よくぞ一人であやつをここまで追い詰めた」

 

 

その言葉と共に、白髪の老人が杖をついて現れる。

モンスターボールから飛び出すのは、山を錯覚させるほどの巨躯はオーダイルと並ぶほど。大陸ポケモン、ドダイトスはアーボックを見て、低く唸り声を上げた。

 

 

「ガァァ……!」

 

「すまんの。遅くなってしもうた。

 ワシも森を回っておったが、すれ違っていたようでの」

 

「リンドウさんまで……!」

 

「丁度戻ってきていたところだった。

 町の避難が終わればまた別のトレーナーも来る」

 

 

ジムリーダー、リンドウさん。

かつてアーボックを一人で撃退したのが、この人だ。先生が言う通りなら、もう少し時間を稼ぐだけでいいはずだ。

 

しかし、今は………

とにかく、確かめたいことがある。

 

 

「………すいません、集まって貰って、ですけど。

 アーボックへの攻撃は一旦待ってください」

 

 

三人は、いや、先生とリンドウさんが俺の言葉に反応する。今は膠着状態、アーボックは様子を見ている。五匹となったポケモンたちも様子を見ている、が……

それにこの感じ、母さんは多分、何か知っている。

 

 

「母さん、なんか言うことある?」

 

「………ない、と言ったら嘘になるけど、

 今言うべきことじゃないわね。

 この状況をどうこう出来ることでもないし」

 

「分かった。これから無茶するから、

 もし何かあったら、手を貸して欲しい」

 

「…………はあ、そう。血は争えないわね」

 

 

母さんは俺の意図を汲んでくれたのか、溜め息をつく。俺の親、というか、顔も見たことのない親父に関する話はあまり聞いたことがないが、そのことを言っているのはなんとなく分かった気がした。

そして眉を潜めている先生とリンドウさんに、母さんが目を向ける。

 

 

「お二人とも、すいません。

 ポケモンを下がらせて貰っていいですか?

 息子が、やるべきことがあるようで」

 

「ふむ」

 

「……イカリ」

 

「大丈夫です。多分」

 

 

目を細めた先生の言葉に、俺は頷く。

それを聞いて、二人はポケモンを一歩、下がらせる。

 

俺は、前に出る。

警戒を続けるクロとイーブイの間から、先へ。

 

二匹は驚いたように顔を上げるが、俺はアーボックから目を逸らさないまま、二匹を手で制する。

 

 

「クロ、イーブイ、大丈夫。

 ちょっと、待っててほしい」

 

「きゅ……?」「ぶい?」

 

 

首を傾げる二匹を置いて、また一歩、先へ。

アーボックは変わらず、俺をジッと睨んでいる。

 

 

 

 

そう、アーボックは、ずっと俺を見ている。

 

 

 

 

クロとイーブイ、そしてビークインが相手のときは、彼らを敵として認識していた。だが、あの巣での戦いで、あいつはスピアーたちには目もくれていなかった。実際、あいつには連中は取るに足らない相手なのだろうが………

 

そして、さっきまではアーボックも疲弊していた。

だからこそ、あの二匹と戦闘を始めた。

 

 

問題は、あいつが暴れる理由だ。

 

どうして俺を追ってくる?

 

 

どうして、俺だけをずっと見ている?

 

 

 

 

 

 

 

一歩、足を進める。

 

ゆっくりと、その尻尾がゆらりと揺れる。

 

 

 

二歩、アーボックに近付く。

 

シルルルル、と舌を出して強い警戒を向けてくる。

 

 

 

 

三歩、手を伸ばせば触れる距離。

 

やはり、何もない。

敵意こそ向けられているが、アーボックは…………

 

 

 

 

 

 

 

「何が、怖いんだ?」

 

 

 

 

 

 

俺の何かを、恐れている。

恐怖からくる自衛、そしてその恐怖に立ち向かっていたのは俺とクロだけではなく、このアーボックも同じだ。

 

強い視線。

先程までは震え上がって動けなくなっていただろうそれは、分かってしまえば、そう恐ろしくはないものだ。直視すればその視線は、微かに震えているようにも見えた。

 

 

獲物は、果たしてどちらだったのか。

 

 

それは攻撃ではなく、抵抗だったのだとしたら。

そして知るべきは、何を恐れているのかではなく。

 

 

 

 

 

 

「─────────」

 

「シャアアアアアアッッッ!!!」

 

 

ゆっくり、ゆっくりと、手を伸ばす。

その全身を強く震わせたアーボックは、咆哮と共にアギトを大きく開き、牙を剥き出して後退る。後ろでポケモンたち、見守ってくれている人たちが動くのが分かる。

 

それを後ろに回したもう片方の手で制止する。

 

 

「大丈夫だ」

 

 

そしてアーボックが動き出すよりも早く、語りかける。

出来る限りゆっくりと、優しく。

 

 

「………!」

 

 

アーボックはそれに、ほんの一瞬、困惑を見せる。

分かっている。あれだけ暴れて、ここまで追い詰められて、それでも一噛みで即死させられる相手だ。それでもこうして触れられる距離でも、アーボックは動けずにいる。

 

 

ゆっくりと、手を伸ばす。

 

目を逸らさずに、真っ直ぐにその鋭い眼と視線を重ねる。

 

 

そうして、そのまま。

 

 

 

 

「…………うん」

 

 

その腹の側面、紫の鱗に、指先からゆっくりと触れていき、最後に、掌全体で触れる。そして指を滑らせて、その紫鱗を撫でながら、改めて、その眼を見つめ直す。

 

 

「…………シュウゥウウ」

 

「ありかとう。それと、怖いことしてごめんな」

 

 

その眼を閉じて、アーボックは初めて聞くような鳴き声で、手を受け入れてくれた。元はと言えばこちらが先に敵対する行動を見せたのだ、お礼と、謝罪を告げる。

 

触れた鱗は、ひんやりとしていながらも熱を持っている。

それを刺激しないように穏やかに撫でながら、アーボックと視線を外していく。

 

 

「ふ、ぅ……」

 

 

俺も眼を閉じて、息をつく。

と。

 

 

 

 

 

 

「っ、う……?」

 

 

突然、意識が薄れる。

視界に、思考に、霧が立ち込めたかのように、靄がかかって薄れていく。強烈な吐き気と寒気が、一気に襲ってくる。

 

身体がふらつく。

瞼を開ければ、視界に入るものが二重三重に重なって見え、それから、じくじくと突き刺すような痛みが、足から。

 

 

あし。

 

あの、とき、の。

 

 

 

………どくが、まわって、きた、のか。

 

 

 

ま、ずい。

 

 

 

 

「っ、あ……」

 

 

 

土の臭いがする。

 

胃がひっくり返って、喉を駆け上がる。

 

 

 

 

 

「─────、────」

 

 

 

 

 

耳鳴りがする。

 

耳鳴り、耳鳴り、耳鳴り耳鳴り耳鳴り耳鳴り──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

 

真っ白な天井が、重い瞼を開けた先に広がった。

ここは……確か、アーボックと戦って、落ち着かせて……

それから……

 

 

「きゅ……」

 

 

視界の隅から、クロが心配そうな顔を覗かせた。

今にも泣きそうな顔だ。身体を起こして、その頭を撫でる。窓からは月明かりと街灯の光が差し込んで、そこから見える景色から考えるに……ポケモンセンターの病室だろうか。

 

隣のテーブルには俺の鞄と、クロのボールが置いてあった。起き上がろうと、かけられていた布団を取ると。

 

 

「……あぁ、足、怪我したんだったっけ」

 

 

足首には包帯が巻かれている。

どうやら骨には届いていなかったようで、もう痛みはなく、足を床につけて力を込めても大丈夫そうだ。倒れてしまった理由はスピアーの毒と、体力的に限界だったことだろう。

 

………そういえば、イーブイとアーボックは………

 

 

「……見に行かないと。クロ、行こう」

 

「きゅん」

 

 

クロを連れて、鞄とボールを持って病室を出る。

ポケモンセンターの入口は誰もおらず、電気も消えている。ジョーイさんは休憩中らしく、呼び鈴だけが置いてある。

 

そして、自動ドアを通って外に出ると。

 

 

「もういいの?」

 

「あぁ。わざわざ待ってなくてもいいのに」

 

「まさか。息子に『よくやった』の一言くらい

 言っておくのが親の努めってもんでしょ」

 

 

センターの壁に背中を預けて、そして珍しく煙草を吹かす、母さんがいた。どうやら随分長いこと待ってくれたらしく、その腕にかけられたビニール袋の中にはゴミが幾つかある。

 

母さんはそこから何かを取り出してこちらに投げ渡す。

受け取って見てみると、おにぎりだった。

 

 

「お、たすかる」

 

「あのイーブイとアーボックなら森の前にいるよ。

 大丈夫そうならさっさと行ってやりなさい」

 

「分かった、ありがとう」

 

 

おにぎりの包みを開きながら歩き出す。

と、言い忘れを思い出して、足を止めて振り向く。

 

 

「ん? なに?」

 

「煙草、やめた方がいいよ」

 

「………はっ」

 

 

母さんはそれに驚いたような顔をすると、鼻で笑って、手に持っていた煙草を、近くのスタンドの灰皿に押し付けた。

 

 

「気をつけて行ってらっしゃい」

 

「行ってきます」

 

 

走り出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

潮風の道に出て暫く歩くと、アーボックたちが見えてくる。どうやらアーボックは海を見ているようで、イーブイはその近くで、どこから採ってきたのかモモンの実を食べている。二匹は俺たちが来たことに気付くと、アーボックは再び海へ視線を戻し、イーブイはこちらに駆け寄ってくる。

 

 

「ごめん、遅くなった」

 

「ぶいっ」

 

「………」

 

 

イーブイを隣に、アーボックの元に駆け寄る。

アーボックはゆっくりと身体をくねらせ、俺の正面に立って見下ろしてくる。敵意はないようで、その眼は前とは違って穏やかなものだ。

 

………アーボックは、俺の何に怯えていたのだろうか。

こんなにも強いのに、何を恐れることがあるのだろうか。

母さんが言っていた言葉も気になる。

 

 

「なあ」

 

「……」

 

「一緒に行かないか」

 

 

鞄から、ボールを取り出してアーボックに差し出す。

 

何に怯えていたのか、何故こうなったのか。

ただの勘だが、旅の中でなら分かるような気がしたから。

 

 

「………シルルル……」

 

 

アーボックは俺を一瞥すると、そう小さく鳴いて、その首をもたげて、頭を下ろす。そして、その鼻先でボールを突く。

 

 

 

 

 

 

 

 

開いたボールから放たれた赤い光が、アーボックを包む。

 

ボールはそれを呑み込むと、三度、大きく揺れて。

 

 

 

 

 

光を伴って、カチリという音と共に動きを止めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………!? うぉっ、なに!?」

 

「ぶいいぃっ!」

 

 

それを見届けると同時に、イーブイが飛びかかってくる。

イーブイは俺の鞄を器用に開けて頭を突っ込むと、ボールを一つ取り出して地面に着地。

 

なんと前足でそれを叩き、自らボールに収まりにいく。

そしてそれも三度揺れると、光と共に動きを止める。

 

 

「………えぇ?」

 

 

いやまぁ、捕まえるつもりだったけどさ。

感傷に浸っていたのを台無しにされた気がするが、二匹分のボールを拾い上げて、ベルトのホルダーに仕舞っておく。

 

 

 

まぁ、何はともあれ、だ。

 

これで事件は解決した。それにイーブイも捕まえた。

 

 

 

「さて、行こうか」

 

 

「きゅおんっ」

 

 

 

俺たちは潮風の道を、再び歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────

 

─────────

 

 

 

 

 

走り出す子供の背中を見届けて、溜め息をつく。

彼の残した悔恨は、子供が連れて行ってくれるらしい。

 

 

「………」

 

 

煙草の箱を手に取る。

姿を消した彼の居場所だが、なんとなく見当はついている。全く、妻と子供を残して何をしているというのか。

 

 

「言っておいた方が良かったかな」

 

 

父親を探せと、そう言っておくべきだったのか。

そう考え込んで、首を横に振る。

 

いずれ会うことになるだろう。

お互いに顔すらも知らずとも、必ず、どこかで。

 

 

「………戻ってきたときのために、

 部屋の片付けでも、しておいてあげますか」

 

 

そうして、母親は煙草の箱を袋のゴミに紛れさせた。

 

 

 

 

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