感想たくさんで嬉しい嬉しい……
ちなみに私が一番どすけべだと思うのはグラエナです。
出したいんだけどゾロアークとタイプ被るんだよなぁ……
次点でゾロアーク、アローラキュウコン、ニンフィア。
こいつら造形からスケベでしょズルい。
そういや勢いで出したイーブイの進化どうしようかな……
あっ拙僧メタグロスは流石にどうかと思いまする……
重い足を引き摺って、森を出た。
足が重いのは主に昨日のアレが原因なのだが……
「……ふう」
森を抜ければ、そこには道路が広がっている。
近くには海に続く水道があり、そこに隣接してこの道路が、そして森が広がっている。拓けた道には茂みからポケモンが飛び出してきたり、トレーナーがいたりするのだが……
今日はそんなトレーナーが見当たらない。
「あぁそうか、そろそろシエン祭か」
この道路の向こうに見える町、シエンタウンはそろそろ祭の時期だ。シエンタウンは神話の町として有名な大きな町で、二柱の神とも呼ばれる伝説のポケモンが祀られている。その伝説のポケモンたちに、平和を願い、バトルや出し物をする祭りが、近く始まるのだ。
そこでは特別なジム戦も行われる。
シエン祭の舞台で行われるそれは、祭りの一大イベントだ。折角だ、そこでジム戦をするのも良いだろう。
「よっし、あと少し。頑張るか」
茂みから足を引っこ抜き、道路に歩を進める。
────
───────
シエンタウン。
古い歴史と共にあり、そして新たな風と共に生きる町。
この地方でも特に大きなその町は、歴史を感じる煉瓦造りの家々が建ち並び、また大通りの昼間には出店が常に並んで、名物の焼き菓子や焼物の食器が売られている。
二年に一度、シエン祭という二柱の伝説のポケモンに捧げる祭りが行われ、その際は他の町だけでなく、他の地方からも観光客が訪れるほど。そのお陰で、町の賑わいは道路までも聞こえてくる。
「ふぃ~……」
どうにか、ポケモンセンターに辿り着く。
壁際の椅子に座りつつ、背中を預けてクロたちをボールから出してやる。クロとイーブイの二匹すぐに飛び出てきたが、アーボックは沈黙。人前に顔を出すのは苦手らしい。
二匹はそのまま、アーボックはボールのままジョーイさんに預けて休ませている間、俺はポケセン内のカフェスペースでエネココアを手に大きく息を吐いた。
「お疲れのようだね」
「はい……シエン祭って明日なんですね。人が多い……」
カフェのマスターはグラスを磨きながら、ニコニコと笑みを浮かべて頷く。その笑顔の朗らかな印象に、力が抜ける。
とても良い人そうだ。
「ホテルも満員だって聞いたよ。
今年は特にね。他の地方からのお客さんも
出し物をするらしいから」
「へー……珍しいですね。そりゃ楽しみだ」
「あぁ、けど怪しい連中も多くなってる」
「怪しい連中、というと?」
俺が首を傾げると、マスターはちらりと視線を俺の背後へ。俺も横目でそれを追うと、そこには黒いスーツに身を包んだガラの悪そうな連中が、喫煙所で煙草を吹かしていた。
確かに怪しいが、そこまでだろうか。
「ポケモンマフィアの連中さ。
ポケセンはリーグの手がかかってるってのに、
最近は連中がたむろするようになってね……
近くのトレーナーはみんなビクビクしてるんだ」
「ポケモンマフィア……〝ファミリー〟ですか」
「あぁ、あいつらはソルジャーだ。
縄張りを増やしてんだろう、その尖兵さ」
ポケモンマフィア……
かつてはカントー、ジョウト地方で活動していた犯罪組織、ロケット団を指す言葉だった。しかし、この地方では全くの別組織であり、通称〝ファミリー〟と呼ばれる組織を、そう俗称的に呼んでいる。
ファミリーの末端の〝ソルジャー〟は、その縄張りを広げる連中で、つまりは下っ端だ。連中は店や家々に押し入って、そこの家主にポケモンバトルを吹っ掛ける。そしてバトルに負ければ、ファミリーに金を払わなければならなくなると。
その他にもポケモンの強奪やら拷問やら、黒い噂が絶えない連中だ。出来れば関わりたくない。が、そんな連中がこんな大きな町でなにをしているのか、気になるところではある。耳を澄ませば、ギリギリ聞こえてくる。
「………しかし、こんなん見たことねぇよな。
ったく、カポの方々も無茶言う……」
「あぁ、図鑑にも載ってねぇってポケモンなんて
俺たちがどこをどうやって探しゃいいんだよって話だ」
「けどこれ、アンダーボス直々の命令なんだってよ。
もしかしたら俺らみたいなのでもカポに上がれる
チャンスがあるかもしれねぇし、やる価値はあるだろ」
「でもシノギのノルマも相変わらずありやがるからな。
チッ、本当面倒くせぇなあ……」
…………どうやら連中も苦労しているらしい。
いつだって末端の人間は苦労するものだが、そんな彼らにもノルマやら命令やらがあるようだ。だとしても、ポケモンを使った悪どいことをやるような連中なんだよなぁ……
一度だけ絡まれたことがあるが、その時は母さんがいた。
母さんは連中に顔が利くらしく、俺の故郷にはファミリーの手が一切届いていない。のだが……今、母さんはいない。
連中に貸しを作るのも悪くはないだろう。
「困ってるみたいだし、手を貸してやるか……?」
「はぁ?やめとけって……」
と、その時。
ポケセンのマイクが入り、アナウンス。
『9番さん、ポケモンたちの回復が終わりました』
ううむ、タイミングが良いのか悪いのか。
手を出されれば抵抗できる。特にアーボックは並大抵の敵は相手にならない。とんでもない鬼札を懐に入れてしまった。下手すれば俺でも止められない。あのリンドウさんに全力を出させてやっとこさ撃退に持ち込めた強者だ。
「行ってきます」
「あぁ、ファミリーにゃ手を出すなよ」
「ははは……」
適当に笑みを返して、俺はジョーイさんの元へ走る。
マスターは心配そうな顔だ。寧ろ心配なのはそっちだが……
連中から吹っ掛けられたりしないだろうか?
「あ、自分9番です」
「はい、少々お待ちくださいね」
ジョーイさんが手元の機械から一つボールを取り、こちらに手渡してくる。アーボックのものだ。そして、奥の扉が開きパピナスが頭にイーブイを乗せ、後ろにクロを連れて来る。二匹は俺を見るとパタパタと走り出してくる。
「きゅおん!」「ぶいーっ!」
「うおおっ!?」
胸元に飛びかかってくる二匹を抱き止め、後ろに倒れそうになるもギリギリで耐える。元気になり過ぎでは?ていうか、イーブイは昨日のアレを見ていたわけで、大丈夫なのか。
まぁ大丈夫なんだろう。
「ふふ、懐かれていますね」
「そ、そうですね……嬉しいことに」
「トレーナーさんの人柄ですよ………あら」
ジョーイさんに笑われてしまう。と。
その視線が、俺の後ろへ。
誰か待たせてしまったかと思い、振り向く。
「すいませ──────」
「「「………」」」
「ん………?」
そこにいたのは、先程のファミリーの連中。
三人いる。腕の中でクロとイーブイが警戒するのが分かる。俺は驚きながらも受付から離れ、道を譲る、が。
その視線は、俺に向いたままだ。
「いらっしゃいませ。
ポケモンの回復をされますか?」
と、ここは流石のプロだろうか。
ジョーイさんが割り込むように言葉を放つ。
「いや、ポケモンセンターに用はない。
用があるのは──────」
だが、言葉を返す男はそれを一瞥し、だがすぐにこちらに、いや、俺の胸元にいる、イーブイに視線を向ける。そうか。そうだ、そうなるか。
「色違い。珍しいな」
「……お目が高い、というべきですかね?」
「そのイーブイ、寄越せ」
わお。容赦とかないのだろうか。
凄いな、今の時代にそんなことを言う輩がいるとは。軽く、笑ってしまう。それはアーボックという鬼札があるからで、実際は少し怖い。自分より一回り背丈のある人間、三人にも囲まれて、それで膝が笑わないのは、それこそ昨日のような経験があったからだろう。
「ひとのものをとったら、どろぼう!
……スクールで学びませんでした?」
「てめぇ……!」
「まぁ待て。おい、そりゃあ違うな。
寄越せ、と言ってるんだ。
泥棒扱いされちゃあ困るんだよ、文盲」
煽り返された。しかし、うむ、確かに。
盗もうとしたわけでもなく正々堂々と『下さい』と言われ、それを泥棒扱いしたのは失礼だろう。しかし、だ。
「物を頼む態度ってもんがありますよね。
それでも大人ですか?」
「「…………!!」」
「待て」
「頭を下げるくらいしてみたらどうです?
それなら考えてあげてもいいですよ」
「成程な」
冷静な男が一人いる。
そいつが残りの二人を抑え続けてるな。暴力沙汰にもなればアーボックを出して毒浸け────もとい、警察を呼ぶつもりだったのだが………
その男は、顎でクイッ、と出口を示す。
よく見ればイケメンで腹立つ。
「表に出ろ」
結局こうなるのかよ………
煽り返したとはいえ俺悪くないよな……?悪いか。