※この作品はR-18です。

キャッツ・ハンター   作:muzineki

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13:禁断の契約

「むっ……むぐっ……むぅん!」

 

その頃、地下ではローターから与えられる強烈な快感に、瞳が身を仰け反らせていた。

汗にまみれた肉体が動く度に、手足を拘束する鎖がガチャガチャと音を立てる。

秘められた部分からは、愛液が止めどめなく流れ、地下にむせぶような女の芳香を漂わせていた。

 

「むぐぅ……むぅぅぅん……んぐぅぅぅぅっ!」

 

繰り返されるローターの刺激に、瞳の身体は悲鳴をあげていた。

もはや快楽に抗する体力は、残っていない。

イキっぱなし同然なのだが、その一歩手前でローターは刺激を弱め、寸止めされたような状態が続く。

全身がピクピク痙攣し、呼吸するのさえ辛い。

なのに瀬口の調教を受けた身体は、刺激にますます強く反応してしまう。

瞳の精神力は、限界に達していた。

 

(も……もう、ダメ……

 

わずかに残された理性が弱音を吐いたとき、瞳の中で何かが決壊した。

 

(ゴ、ゴメン……姉さん……愛……もう私、これ以上は……耐えられない……)

 

その言葉が頭に浮かんだ瞬間、瞳はわずかに自由を許された首をぶんぶんと振った。

全身をべっとりと汗で濡らし、髪を振り乱し、アイマスクの下から涙を流すその姿は凄絶だ。

 

(……ダ、ダメよ……瀬口に正体がバレたら、私たちは終わりなの……最後までがんばらないと……)

 

限界を超えた肉体を自覚しながら、悲壮な決意を新たにする瞳。

だが悪魔のささやきが、彼女の頭に考えてはいけない一言を注ぎ込む。

 

(で、でも……その最期って……いつ?)

 

その瞬間、ピシッと何かが砕ける音を瞳は聞いた。

同時に鉄格子の扉が鈍い音を立てて開く。

目隠しをされた瞳はすぐに反応し、手足を拘束する鎖をガチャガチャと鳴らした。

 

「むぅ……むぅん……んむぅ……」

 

もどかしそうに身体を捻り、ボールギャグを嵌められた口元からせつない喘ぎを漏らす瞳。

その姿に入って来た者は、小さくため息をつくと、ボールギャグを外した。

 

「あっ……はぁ……はぁ……は、話すわ……ぜんぶ……だからもう許して……」

 

アイマスクの下からボロボロと涙を流しながら、瞳はそう呟いた。

そして何かに取り憑かれたように、言葉を並べ始める。

 

「わ、私の名前は……来生瞳……です……住んでいる場所は……犬鳴商店街にある……キャッツアイという名前の喫茶店……家族は……姉の泪と……妹の愛で……」

 

「知っているわよ」

 

「…………!」

 

クールな女の声を聴いた瞬間、瞳は雷に打たれたように身体を震わせた。

アイマスクを外されると、目の前には太った醜い瀬口ではなく、冷たい美貌の女がいた。。

 

「こんな美人を瀬口なんかと間違えるなんて、まったく失礼な話ね。」

 

キャッツハンターはそう言うと、リモコンを使ってローターの振動を一気に引き上げた。

 

「は、はぅあっっっ! あぁぁぁぁっ! ひぃぃぃぃぃっ!」

 

「ウフフ……これ本当に面白いわね。瀬口が夢中になるのもわかるわ」

 

キャッツハンターが動きを操作する度に、鎖で吊るされた瞳がダンスを踊る。

上気した美貌は快感にゆがみ、半開きの唇から熱い喘ぎがもれる。

 

「あぁんっ……ひいっ……あっ、あぁぁん……と、とめて……」

 

「本当に止めてもいいの? あなた、イキたいんでしょ、イかせてあげるわよ」

 

「えっ……あっ……あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

その瞬間、瞳の頭が真っ白になった。

子宮の奥から甘美な電流が噴出し、体中を突き抜ける。

瞳はかつて経験できなかったほど深い絶頂を味わった。

 

 

 

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」

ジャラリと鎖の音をさせて、瞳は項垂れていた。

両手を広げて吊るしている鎖はピンと伸び、全体重を支える枷が細い手首に食い込んでいる。

全身は弛緩して力が入らず、絶頂の余韻でまだ体が震えている。

枷を外せばそのまま床に崩れ落ちてしまう状態だ。

 

「ウフフ……そんなに感じるなんて、よっぽど気持ちよかったのね」

 

キャッツハンターが、鞭の柄でクイッと瞳の顎を持ち上げる。

虚ろだった視界が少しずつクリアになった瞳は、不敵な笑みを浮かべる女の視線に一瞬で気圧された。

そして怯えたように首をすくめてしまう。

 

「あらら、もうすっかり借りて来た猫ね。警察を翻弄し、私にも歯向かって来たあのキャッツアイは、一体どこへ行ってしまったのかしら?」

 

「ほっといてよ、私が何をされて来たのか、知っているのでしょう。今の私は惨めで無力なただの女。笑うなら笑いな………あうっ!」

 

言葉の途中でドスッと音が鳴り、鞭の柄が瞳の鳩尾にめり込んだ。

 

「がはっ……うぇぇ……おぅぇ……げほっ! げほっ!」

 

「フン、すっかり瀬口のペットに成り下がったようね。貴女がそんな様だから、私が瀬口に軽く見られるようになったのよ。おかげであの男とのビジネスもここまでだわ。」

 

八つ当たりの言葉を吐きかけられた瞳の顎が、再び鞭の柄で持ち上げられる。

矜持を失った女怪盗には、もはや抵抗する気力すら湧いてこない。

 

「そこで提案なんだけど、キャッツアイ、次は貴女が私を雇ってくれないかしら? もし私と契約してくれれば、貴女をここから逃がして、泪と愛の所へ帰らせてあげるわ」

 

「…………」

 

快感で狂わされ、逃げ場もなく、ただ弄ばれるだけのか弱い女となった瞳にとって、その提案は天から降ろされたクモの糸であった。

だが瞳はこの期に及んでもなお、その糸を掴むことに躊躇した。

 

「……そ、そちらの要求は何なの? 絵を渡せというなら、お断りよ」

 

「ウフフ……そんな事を言っていいの。身も心もペットになりかけている貴女が、これ以上の尋問に耐えられるの? あの男はキャッツアイの正体を知ったら、仲間も捕まえて3人ともここでペットとして飼うつもりよ。泪と愛も貴女と同じ目に合わせたいの?」

 

瞳は言葉が無かった。

先ほどだって、耐えきれず自白をしていたのだ。

このまま瀬口の調教に耐える自信は無い。

 

(私一人ならどうなってもいいけど……姉さんと愛まで巻き込むわけにはいかないわ……もう他に手は無いというのなら……)

 

思案する瞳だが、結論を出すのに長くはかからなかった。

 

「わ、わかったわ、あなたと契約する。でも一つだけ条件があるわ、報酬は絵ではなく、お金で払うというにして。」

 

「へぇ……お金? まあいいけど、私を雇うなら高いわよ。」

 

「……仲間と連絡を取らせてもらえれば、10億くらいならすぐ用意できると思う。足りない分は、また後から払うわ、それでどう?」

 

ピュゥと、キャッツハンターは口笛を吹いた。

 

「アハハハハハハ、あなた達、瀬口よりお金持ちじゃない。そりゃ『お金の為に盗みはしない』なんて戯言、言えるわけだわ」

 

「う、五月蠅いわね。いいでしょう、そんな事は! さあ、いますぐ電話を貸して。姉さんたちに連絡すれば、すぐに前金を払ってくれるはずよ。だから早く私を助けて……あうっ!」

 

キャッツハンターの平手が、瞳の頬を打った。

銀髪の女は瞳の髪の毛を掴むと、グイッと顔を近づける。

 

「金を払うからって、主人面しているんじゃないわよ。貴女と私、どっちの方が立場が上なのか、まだ判ってないのかしら?」

 

そう言うとキャッツハンターは、瞳にスマートホンを見せた。

画面に映っているのは、肥満体の男に口で奉仕する瞳の姿だった。

 

「こ、これは……」

 

「どう、瀬口のモノをおしゃぶりしている貴方の姿は。よく撮れているでしょう。」

 

キャッツハンターが動画を切り替えると、瞳の痴態が次々と現れた。

その中には、瀬口に抱かれながら甘い声を漏らし、絶頂する瞳の姿もあった。

 

「い、イヤァッ! そんな物見たくない! やめてっ!」

 

「ウフフ……これを愛しの内海刑事に見せたら、どういう反応をするのかしら? あまり生意気な態度を取るなら、あなたがキャッツアイである証拠と一緒にこれを送りつけるわよ。」

 

「お、お願い! お金なら言い値で払うわ! だからそのデータを消して!」

 

「ダーメ、これは私にとって、貴女に約束を守らせる保険みたいなものですから。内海刑事に見られるのが嫌なら、これからは私のペットになると誓いなさい。そうすれば秘密は守ってあげるわ。」

 

言葉に詰まった瞳だが、もはや答えは決まっていた。

瀬口のペットとして身体を淫らに調教され、逃げ場も失った女怪盗には、目の前の女に従う以外に道など無いのだから。

 

「わ、わかったわ……あなたのペットになるわ……そうすれば本当に助けてくれるのね。」

 

「それは貴女しだいね。まずはここから逃がす方法を考えて、泪や愛とも連絡を取らなきゃいけないもの。おそらく三日ほどかかるわ、それまで瀬口に屈服しちゃダメよ。」

 

「み、三日……そんなにかかるの?」

 

「ゴールが見えているのだから、それくらい耐えられるでしょう。私は言うことを聞かない奴隷は嫌いよ。もしそうなったら、契約は破棄して遠慮なく見捨てるからね。」

 

そう言うとキャッツハンターは、瞳にボールギャグとアイマスクを嵌めた。

そしてリモコンを使って瞳のローターを動かす。

 

「むっ……むぅん……むぅぅん!」

 

「じゃあね、瀬口に見つかったら面倒だから、そろそろ私は失礼するわ。今日も夜までタップリと調教されるでしょうけど、瀬口を油断させるために頑張って猫をかぶりなさい。」

 

そう言ってキャッツハンターは牢屋から出て行った。

その美貌には、勝ち誇ったような満面の笑みが浮かんでいた。

 

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