レーナがX-93を構えた直後、天井にぶら下がっていた変異少女が身体を揺さぶると、秘所から糸のような物を吐き出してきた。
「っ!」
レーナは突然の変異少女の行動には驚きはしたものの、それを右ローリングで回避した。変異少女の秘所から吐き出された糸はそのまま床に付着した。
(これがあの2人を捕まえた糸ね。気を付けないと)
そう考えているともう1体の変異少女が左腕を鞭のようにしならせレーナに叩きつけ攻撃で襲い掛かった。だがレーナはこの攻撃も右にローリングをして回避し、直後に天井にぶら下がっている変異少女にX-93を向けた。
「くらいなさい!」
レーナは変異少女に向けてX-93をフルオートで発射した。しかし変異少女は再び秘所から糸を吐き出してきた。吐き出された糸はレーナに向かって広がるように飛んできた。飛んできた糸はあろうことか、レーナの放ったX-93の弾丸を絡め捕り封じ込めてしまった。
「うそっ!?ハッ!」
自身の攻撃を封じ込められたことに驚きつつも、レーナは左ローリングで糸を回避した。床に着地したレーナはその場でX-93の弾倉を交換し再び構えた。
(天井の奴は正面からの攻撃は通じ無さそう…なら、地上にいるアイツを!)
そう考えていたタイミングで左腕を勢いよく伸ばして突き攻撃してきた変異少女の攻撃をレーナはしゃがんで回避したままその変異少女に向けてX-93を撃ち放った。
「これで!」
X-93から放たれた身体構築阻害弾が変異少女に向かって飛ぶ。しかし再びここで天井にぶら下がって変異少女が糸を飛ばし、伸びた変異少女の左腕に糸玉を付着させた。糸玉に接触した身体構築阻害弾は瞬く間に糸に絡め捕られて無力化されてしまった。
「また!?」
そして35発全ての身体構築阻害弾を絡め捕った糸玉はずり落ちるように変異少女の腕から床へと落ちた。
(このままじゃ!)
レーナが危機感を覚えた直後だった。
うおおぉー!くたばりやがれクソどもぉー!!
オリヴィアが絶叫しながら部屋に入り込んできた。かと思えば、手にしたX-93を地上にいる変異少女に向けて発射した。突然の事にレーナも変異少女も対応することが出来なかったが、オリヴィアが放った身体構築阻害弾は変異少女に全弾が命中し、悶絶する声もあげさせずに変異少女を絶命させた。
「レーナ、無事ね!」
「ウチらが来たから、もう安心じゃよ!」
「うえ、何この糸みたいなもの。気持ちわる」
そしてエルフィ、シィナ、ユーリも続けて室内へと入ってきて、手にしたX-93を天井に張り付いた変異少女に向けて放った。しかし、3人の攻撃も変異少女が秘所から吐き出した糸に絡め捕られてしまった。飛んできた糸を回避するエルフィたち。
「身体構築阻害弾を無効化できるほどの糸。面倒ね」
エルフィがそう呟いた直後―――
「くたばれやー!!」
別方向からX-93の銃声が鳴り響くと、天井に張り付いた変異少女が一瞬でハチの巣にされた。ハチの巣にされた変異少女は肉片となって床に落ちてくると、オリヴィアはX-93を右肩で担ぎ上げた。
「シャッ!駆除完了だ!」
「助かったわオリヴィア。感謝するわ」
「今の天井に張り付いてた奴は一方向からの攻撃にはほぼ無敵だが、二方向からの攻撃には極端に弱くなる。お前ら、忘れた訳じゃないだろうな?」
「勿論忘れてないわよ。オリヴィアだってそうでしょ?」
「まーな。てわけで、囮役ごくろーさん」
そんな会話をしている間に、レーナは隊員のなれの果てとなった肉塊からそれぞれの認識票を拾い集めていた。2人の認識票を回収すると、認識票がゆらゆらと揺れながら接触し、チャリン!と言う音を立てる。
「あ、レーナさん……」
「…こんなに短期間で隊員全員を失うことになるなんて、思わなかったわ」
たった二日で第101歩兵小隊はレーナだけを残して壊滅してしまった。その事に少しだけ悔しそうにして認識票を握りしめるレーナ。だが、現実は厳しいもので―――
「弔うのは後よ。今はこのビルの掃除を済ませるのが先よ」
「…ええ。先を急ぎましょうエルフィ」
こうして、変異少女の繁殖地となったビルの制圧は進んでいき、やがて作業は全て完了した。そして時間は流れ、レーナたちは基地へと帰還したのだった。
その日の夜、レーナは司令官室に呼び出された。レーナが司令官室に入ると、そこにはレヴィナの他にエルフィたち第23特別小隊のメンバーも待っていた。
「エルフィ、貴女たちもいたの?」
「まあね。私たちにも関係あることだもの」
「え?」
思わず不思議そうに聞き返すレーナ。
「第101歩兵小隊隊長レーナ」
と、レヴィナの真剣な声がレーナの耳に届いた。それに気づいたレーナは、ピシッと姿勢を正した。
「現時刻を持って、第23特別小隊へ転属を命じる」
「え…私が、第23特別小隊に?」
「私が司令に直接お願いしたのよ。レーナなら、こっちに来ても大丈夫だと思ってね」
「エルフィ…」
驚きを隠せないレーナ。
「ま、そう言う事だ。これからよろしく頼むな」
「うん!レーナさんが加われば、これまで以上に働けること間違いなしじゃ!」
「そうね!期待してるよレーナ!」
と、オリヴィアを始め、ユーリとシィナもレーナの第23特別小隊への転属を歓迎していた。
同時刻 シンファニー郊外のとある遺跡
少し暗い廊下の様な長い通路を歩く胸元を強調したシャツとタイトスカート姿に擬態した紅梅色をした左に流れた前髪を持つロングヘアーの変異少女。しばらく歩いていき、変異少女は突き当りの両開き扉を開けた。その扉の先には太い柱に支えられ、周囲を水路に囲われたとても広い空間が広がっていた。壁に窓は無く、積み上げられた石で覆われた空間だ。そしてそこには―――
桜色の髪をポニーテールにして、胸の谷間まではだけた薄紫色のオフショルダーワンピースを着用したピンク色の瞳をした青年層女性型ヒューマンノイド。
腰まである黒いストレートの髪に、首に巻いたとても長いマフラーの両端を肩から垂らして胸だけを隠し、腰に留め具で止められたとても短い青いスカートを履いたピンク色の瞳をした青年層女性型ヒューマンノイド。
蒼いショートヘアーの髪に、バニースーツのような肩出しの裾が胸下数シーチ*1なシャツと、秘所がギリギリ見えない所まで下げた白のミニスカートを履いたピンク色の瞳をした青年層女性型ヒューマンノイド。
金髪セミロングヘの髪に、淵をピンク色にした白地のビキニの上に黒のパーカーを羽織って腰に黒色のパレオを秘所が見えないギリギリの所で巻いているピンク色の瞳をした青年層女性型ヒューマンノイド。
の4人が待っていた。
「遅くなってしまってごめんなさいね」
紅梅色のロングヘアーの変異少女が待っていた4人に謝罪をした。
「別にいいわよ」
そう答える蒼いショートヘアーの女性型ヒューマンノイド。
「少し遅れても、これからは時間を気にしなくて良いものからね!」
ウインクをしながら黒いストレート髪の女性型ヒューマンノイドが嬉しそうに言う。
「そ~そ~。これからは時間を忘れて愉しむんだからさ~」
と少し腑抜けた声で呟く金髪セミロングの女性型ヒューマンノイド。
「ま、そう言う事だからさ。さっさと始めちゃおうよ!」
最後に桜色のポニーテールの女性型ヒューマンノイドが淫靡な笑顔で言った。
そうね♡いぃっぱい…愉しみましょ♡
そして紅梅色のロングヘアーの変異少女が服を粘液へと変え擬態を解いた。すると変異少女の前にいた4人も身に着けていた衣服を次々に粘着質の液体へと変化させていった。そう―――
彼女たちも変異少女だったのだ