時候にまつわる小咄その3(スポーツの日=体育の日)になります。
運動公園で爽やかにスポーツをしながら、榮美里が六連の動向にもにょもにょ考えるお話です。(もにょもにょがメインで爽やかな描写が無い!)
すばらしく晴れ上がった青空だ。
青空の元で少し冷えた十月の温度が身体に触れる。
郊外の草木に降り注ぐ日光は暑すぎることも無く、程よい光と温もりを保ってくれている。こうして外で動くにはちょうどいいんじゃないかしら。
そして、それはこうやってここにいるわたし達も同じことで。
今、わたし達は動くのにちょうどいい格好をしている。
正直、わたしの狙いはそれじゃなかったから「うまくいった」と言い切れるかは分からない。
ここに来るにあたってわたしは、肌に密着するタイプのスポーツスーツを手に入れようと思った。
あからさまではなく的確な効果を、狙った相手にそれとなく分かるような、そんなものを。それだけならまあそれなりに見つけられた。しかし『あからさまではなく申し訳程度でも運動着としての機能もある』という品はそうそうない。だって「運動をしに行く」というていで出かけるんだから。建前として最低限の機能は必要でしょう。
ないなら探せと動いて見つけ、そして注文した。到着した品を見て「失敗したかもしれない」と感じた。質が悪いんじゃあなくて。むしろその逆───造りも何もかもがよすぎた。わたしが求めていない方向に。
身体に密着する生地は身体の動きやすさばかりを強調して。内側の肌触りも身体を健全にほぐし、健康によく十全の運動機能を引き出してくれそうで。値が張ると思っていたけれども、なるほどこれは値段以上のいい品だった。
けれどもそういう方面の良さは、今は求めちゃいない。
───これじゃ『煽情的』というより『機能的』といった感じね。
そしてその印象は、実際に袖を通してみても「間違いだった」とはならなかった。ちょっと着てみただけだけれども身体が上手く動かせるのが分かる。普段の動きに二割増しで足した感じでなめらかに動く。
決して失敗ではないのだけれども。どうしてわたしの狙いはいつもこう、予想しない方向に行ってしまうのかしら。
「ちゃんと準備運動しなきゃなあ。適当にしてたら足ひねったりして危ないもんなあ」
───そんな風に無邪気に笑う、あなたに対しては。
郊外の運動公園はこの時期にしては人が少なく、一区画をほぼわたし達だけで使っているような状態だった。
俺達で貸し切りだ、なんて尚も笑う六連も普段と違う装いだ。髪をまとめて後ろでお団子にしている。あら、お団子にしているのねと笑うこちらに、六連はまとめる時はまとめるんだぞと笑い返した。
「一本にまとめるだけだと長すぎるからな、動く時はこうして上げるんだ」
「そういや高校の時の友達には『男のお団子とかないわー』とか言われたなあ。女のお団子頭がめちゃくちゃ好きな奴だったんだよ、そいつ」
お前の為にしてるんじゃないっての、と六連が笑う。それを見ながら、なるほど、だから、とぼんやりと納得した。
六連は時折、わたしの髪を編む。色々あって眠り合っている隣で、もしくは一緒に居風呂に入っている時の背後で。普通の時に後ろから腕を絡めながら、ってこともあったわね。
あれは、結い慣れている手付きだった。
何がどうという訳でもないし、もっと別の答えでも構わないのだけれども。はっきりしないものがちゃんと見えてくれた気がする。
あれは、自分の髪を普段からそれなりにいじっているから、ああ動いたのだ。
───あれ、でもそれならおかしいわ。
仕事の時、あなた髪の毛まとめてたかしら。いっぱい動くんだから邪魔になることもあるでしょう───そんな問いにまたも六連は笑いながら答えてくれた。
「ああ、仕事の時はあえてこのままにしてるんだ」
わからないわね、という顔をしていたのだろう。六連は更に続けて答えてくれた。
「仕事中は、特に討伐やら捜査やらで立て込んだ時は『このばらけた髪が全部蛇になれ、蛇になれ』なんて思う事があるんだ。俺の普段の感覚では見えない物も拾えたら、ってのもあるし、『お前なんかこわかあないぞ』って威嚇したいのもある。願掛けやら暗示みたいなもんだ」
───ほら、願掛けにはそれなりに普段からの準備が要るだろう?
まあ、あいにくそう見えたなんて感想は貰った事が無いけどな、と明るく続ける六連に思わず、あれほど捕まえたりしているのに?と言葉が漏れた。目覚ましい活躍、と言えるのかは分からないけれども、六連は精力的に動いて成果を出し続けている。その中で、動く度に躍る髪を、おどろと靡き絡む髪を見て、それにかこつけた悪態の一つでも当然もらっているものだと思っていたのだ。
六連はちょっと考えた。そして間を置いて、明るく答えた。
「だって俺がそう見えて欲しい、『絡み付いて動きを封じたい』、『絞め殺せたら』なんて感じるのは、既に俺の手で討ったか、今も俺達から逃げている奴ぐらいだから」
───「更生して欲しい」とか「俺の手で討ちたいけれども、正当な裁きは引き渡した先で受けるべきだ」なんて相手には、『蛇になれ』なんて思わんのだよ。
そんな風に笑いながら屈伸を終えた六連は、地面に座り上体を前に傾け始めた。それは準備運動から離れてきてないかしら、などと言いながらわたしは六連の後ろに回った。
腕を添え、背中に密着しながら目をやるのは首筋。血を巡らせている太い動脈と静脈。
それらが重なってひとまとめになった線に、唇を落とした。
ひとまとまりとなった太い線を覆う肌が圧されて赤い痕が付く。なんだい、そういう『運動』はしないぞと笑いながら振りほどく六連に、わかっているわ、と返し、絡めた腕を離した。
「こういう、だだっ広いグラウンドやらを見ると地元を思い出すなあ」
上京してからは、機会を作らない限りこういう場所にも来ないものなあと、何だか妙に感慨深そうな声で語った。
「俺の高校は運動会やら何かの大会やら、全部ちょっと離れたこういう施設を借りてやったんだ」
土地のあり余った田舎で、別にグラウンドが無いわけじゃないんだけど、そうだったんだよ、とこちらが差し出したストップウォッチを見つめながら六連が言う。
速いわね、というこちらに、鍛えてるからな、いつでも現役だ、と笑い声が返って来た。得意げだ。
「色々楽しかったんだけどなあ、でも、一番記憶に残ってるのが『痛てえ』ってのもなんか変というか、面白いよな」
なによそれ、と問う前に、成長痛って奴だ、と答えが返って来た。
「一年の頃はよかったんだよ、何も無かったから。でも二年、三年の中盤ぐらいまで背が伸び始めて身体が痛くなって、結局そういうイベントの時も記憶に残ってるのがそれ。思い出してもその印象があるから、どれだけ痛かったんだって話よ」
まあ、どれだけ痛かろうとこっちのやりたい事には関係無いし。成績や結果やらにも影響出ない様に動きまくったけどな。
そう得意そうな顔のままで続ける。
それは威張れることなのかしらなどと伝える前に、次行こうぜと腕を引かれた。
腕を引かれるままに、次の場所へ。
「あいつ、今日楽しみにしていたのになあ」
サーブを打ちながら六連が言う。テニスコートの緑にボールの黄が跳ねる。
残念よね、本人に御せるものじゃないっていっても。
そう言いながら球を打ち返す。
この『あいつ』は六連の部下であり後輩の『九十九 メノウ』のことを指す。
彼は本来、一緒にここに来るはずだった。テニスをやりたいと張り切っていた、らしい。
かつてはボールが好きな犬だったメノウは、人の姿を成す化犬となった今はテニスボールやらを買い求めるようになったのだと聞いた。
「昔はボールを持って帰ったりしてよく叱られたんです。あと、公園で散歩してた時に鼻先に転がってきたボールを噛んじゃったりもしてましたね」
「今は色々遠慮はいらなくなりましたから、集めてるんですよ」
何でそんな物を、と聞いた六連にメノウはこう返してきた。
───まさか、今でも噛んだり咥えて持ち運んだりしちゃいないだろうな?
そんな馬鹿な質問には、まさか、と言いながらこう答えた。
「今はあの時とは違う楽しみ方をやろうとしています」と。
そしてメノウはその『違う楽しみ方』を本格的にやろうと試みたらしく。
せっかくやるんなら初回は「六連さん」とやりたい───経緯あって、この子はメノウに熱烈に好かれている───そう願ったらしく、ボールの他にもウェアやら色々なものを揃えて楽しみにしていた。
それが、体調不良でだめになってしまった。
これは自己管理でどうにかなるものじゃなく、今のところ逃れられないものらしい───それはかつてメノウ本人もわたしに話してくれた。
だからこそ、申し訳なく残念だという気持ちが伝わって来た───そう、六連は語った。
「そんなに申し訳がらなくて、残念がらなくてもいいのに」
でも分かるよ、とボールをこちらに打ちながら言葉が続く。
「だから次に遊ぶ時は、今日の分も合わせて盛り上げてやるんだ」
またここでもどこでも、テニスをやれる場所も押さえようと口にする、当然の様に面倒見の良さを発揮している姿を見ていたら。
「ああ、打ち損ねちゃったな」
───打ち返すものの存在なんて、すっかり忘れてしまっていた。
そうやって色んなことをやりながら動き回った。
色々動き回ったから適度に疲れてはいる。けれども、変な痛みとかはない。
それにしても、このスーツはとてもいいものね。
身体の機能の二割増しどころかもっと良く動ける。店の子らや運動が好きな女のお客やらに勧めてもいいかもしれないわね。多分わたしよりもっとうまく活用してくれるんじゃないかしら。
身体は適度にだるく火照っている。汗は滲み、血は巡って脈打っている。
それは、六連も同じことで。
肌は若干紅潮して、首筋の、わたしの付けた痕が更に赤味を強くして浮かんでいる。
だからあいつが、とご機嫌に語る六連の側で立ち止まった。どうした、とこちらを向くその身体に肌を寄せた。逞しい筋肉に覆われた胸に、心臓の鼓動に、耳を近付けた。
そういう『運動』はしないって言っただろうと少し慌てるような声に被せるように、あなた外でするのは嫌だって言ってたじゃないと返した。責務やら守らなければならないなんとやらを大切にしているのは、ちゃんと知っている。
それにこれは、そういうのじゃない。
「別にそういうことがしたいわけじゃないわ」
「ただくっ付きたくなっただけ。あなたを感じさせて欲しいの」
体温を、鼓動を感じさせて───
目をつむり、音と温度に集中する。
拍動する心臓は劇的に音を跳ね上げるということもない。体温が高いのも最初と同じ。激しい音を、熱を感じてもそれは気のせいよ。だってこの子はそれ程初心じゃないもの。
血は巡る。六連の身体を。巡っている。昔も今も。
ずっと昔から───わたしが知らない、ずっと前から。
六連はあまり昔を語らない。正確に言うと、今の自分に関係ある、込み入った昔を語らない。
───『短くしちゃいけない』、『染めちゃいけない』、『子供の頃は決まった髪型じゃなきゃいけない』、だなんて、面倒な話だよ。
人ならざるものを見える奴が殆どになったから支障は無い筈だ、それに親戚の子供らもここには居ないだろうから万一も起こらない、と前置きしてから、六連は語った。
何だか辛気臭い話だな、と思った。
別に人が死んだとかは話題に出ていないし───もしかしたらそういう『なにか』もあったのかもしれなかったけれども、少なくともその話の中では存在しなかった───六連自身も「面倒なしきたりがあってさあ」といった具合で大まかにしか伝えてこなかった。
それは大分省略された話なのだろうと、そう思った。
色々削っても辛気臭い話の、削られた部分。その一片の、それぞれの中にこの子の本質はある、そんな気がしたのだ。
───お前の為にしてるんじゃないっての。
高校時代の友達とのやりとり、髪をまとめる話で笑う姿を見て、それを思い出した。
六連は嫌なことがあった昔を、痛いと思う心を見せびらかしはしない。
あんまりおおっぴらにすると安っぽく見えるからと大々的にやらないだけで、大概の人は───人間に限った話じゃないわね───それとなくやっているのだけれども。
自分の持つ『なにか』を小さく小さく、まるでムカデやアリの目か何かのようにせせこましくカットして、それとなく分かりやすいところに飾るのだ。それとなく誰かの目に付いて、目にしたものが「なんてかわいそうなんだろう」、「それがわかる自分はなんてやさしいのだろう」とうぬぼれて熱を上げてくれるように。
六連は、そういうことはしない。
ムカデやアリの目のように小さく研磨された『なにか』を見つけるのは得意だ。小さい小さいそれを事も無げに見つけて、「虫を見つけるのは得意だし好きだ。どうだ、男の子しているだろう」と得意そうな顔をする。
せせこましく削られた『なにか』を見ないふりをしてあげるのも得意だ。小さく歪なそれを覗き込んで、どんなものだと細かい部分まで見えてしまっても、安直に触りはせずに顔を上げる。そして「大切なものを無理に触ったり言いふらしたりなんてしない。大人だからな」と目を細め、痛いものに触れられたように笑う。
そうして気付く小さくせせこましいものは、何も形のない『なにか』ばかりじゃないわ。
例えば、胸元に付けた小指の爪ほどのブローチ。例えば、髪の流れにしのばせた、珠も小ぶりで控えめな簪。
どんなに小さな飾りを、どれほど目立たない所に付けていても、この子はすぐに気づいて何かしらを述べる。ちょっとは気の利いた感想から、単純すぎる事実まで。なんでも、その時のお互いの気分に沿うように。
───まあ、こういう「この子はいい子なんですよ」なんていう宣伝文句はいいわ。誰に話すでもないもの。
とにかく、六連は過去の苦みを語らない。
だからわたしは、『髪の毛のしきたりを疎ましく感じる子供』が、どうやって『「髪の長い、今の俺が好きだ」と平然と口に出来る自信家』に───いいえ、自信家として振舞う今の彼になったのか、はっきりと知ることは出来ないのだ。
六連の身体は逞しく鍛えられている。常時火急の時に備え、駆け戦う準備が出来ている。人ならざるものを討ち、取り締まる立場にあるのだもの、当然だ。
すらりと高い長身は安心と頼りを与え、敵対するものには威圧と目には見えぬ攻撃を下す。
でも、『今』よりずっと前には。
わたしは急激な成長で痛む身体を動かしていた頃の六連を知らない。その前の、それほど背も伸びていない時期も、もっと前の、『守るもの』を目指し始めた時分も知らない。
姿かたちだけはわたしの力でその時期に戻せるだろう。けれども心は今のままだ。昔の彼に戻る訳ではないし、もしかしたらその時の心持ちのままでも、今と同じく自分の心痛をありていには話してくれないかもしれない。
だからその時の六連の側に立ち、気持ちに沿うなんて、到底出来はしないのだ。
───『その時』にわたしが居たとしても、きっと何が出来るわけでもないのだろうけれども。
それでも、『その時』を切り抜けて、今こうしてわたしが『篝 六連』という存在を感じられることが、何だかとても沁み渡る。
血は巡る。六連の身体を。巡っている。昔も今も。
───よくぞ生き抜いてくれた。よくぞここまで大きくなってくれた。
そんな激励にも似た馬鹿馬鹿しい言葉が口から突いて出そうになる。
六連は黙っていた。黙って顔を寄せ、彼の胸に寄せたわたしの頬を指で撫でた。
その指の感触で目を開く。
目を開いて、さあなんて言おうかしらと迷っていた、その時だった。
一陣の風が、わたし達の側を通り抜けた。
まっすぐな軌道。シャープでまっすぐな銀色の線は余計な色を持たず、湿った空気を入れ替える。
ヒツキだ。自転車で別なところを巡るといっていたのに。ルートが重なってしまうほど、わたし達は色々な場所を巡ってしまっていたのだろうか。
ヒツキは自転車が好きだ。元々は大きな事件のさ中に『解決後にしたい望み』として語った希望を叶えるためとかいう理由で手に入れたそれをずいぶん気に入ったようで、今では愛用しているなんて言っていいぐらいに乗り回している。この運動公園にも持っていけないかと相談されたんだと、六連から聞いた。
「持っていってもいいけどな、あっちにも自転車はあるぞ」
そこで競技用自転車を貸し出しているという話が出た。そして最終的には今回は自前のは持ってゆかず、現地で競技用自転車を乗り回そうということでまとまった。
「街中で乗らないものに乗る機会はそうそうないからね」
そんなことを言いながら、表情の読めない顔が少しだけきらめいて見えたのを思い出す。
そして思い出していたのは───一陣の風に見入っていたのは、わたしだけではなくて。
六連は『まっすぐ』が好きだ。
それは物理的なもの、絵画的なものと形は問わない。とにかく好きなのだ。
前にふたりで南欧展に行った時、抽象画のコーナーに入った時もそうだった。
抽象画はわかりやすい形のあるものではないからむずかしいとのことで、どの絵に対してもわからん、わからん、とずっと言っていた。
けれども、とある絵の前では静かになっていた。
それは紺色の地に何本かの白線が描いてある絵だった。紺色はキャンバスに滲み、白線も油絵の具のはずなのにチョークで引いた線のようにほろほろとしていた。
夜中のハイウェイを遠くから見た輪郭を描いたようなその絵を、六連はそれをじっと見ていた。「見入っていた」と言ってもいい。
あんまりにも真剣だったものだから、その場から離れたあとで六連に、ずいぶんまっすぐが好きなのね?と聞いてみた。
「ああ。絵の意味は分からないけれども、ああいうのは好きだね」
───どこまでも一直線に進んでいけそうなのが好きなんだよ、俺は。
そう前にも聞いた台詞をまた口にして、彼は妙に明るく子供じみた、何とも無邪気な顔で笑った。
「よう、スピードキング」
自転車から降り、やあふたりとも、とわたし達に声を掛けるヒツキに、六連がはやいなあとその時のままの笑顔で歩み寄る。
なんだいそれはと聞かれて、いいスピード、爆速を出した称号だ、なんて六連がふざける。馬鹿馬鹿しい、けれども、いい空気だ。
「ほら見てごらんよ。きれいに晴れ上がった、いい旻天だ」
「『びんてん』でよかったんだったか。確か昔に教えてくれたよな」
うん『びんてん』だ、秋の空のことだよ、そうかまちがえてなかった、たしかにいい空だ、なんて、天を指差しながらよくわからない語り合いは、更に続く。
また訳の分からないことではしゃいで。
でもそれを側で聞いているのもまたいいかもしれない。
気管や身体の内側に絡み付くような、どろりとした甘く重い空気も色もここにはない。
ここにあるのはただ、さわやかでまっすぐな歩みだけだ。
日の落ち着き始めた青い空。青に混ざる白の端から飛行機雲が徐々に伸びてゆく。
それを見ながらわたしも会話に混ざる。
ほら、あなたの好きな『まっすぐ』が伸びているわよ。
ああ、それにしても、本当にきれいな秋の空ね。
六連は(必要が無い限り)あんまり自分の過去の苦労・心痛や込み入った事情などを語りません。口にするのが辛いからではなく、『今現在の状況(自分自身の、だけではなく誰かの、もしくは戦況など)にその情報が必要かどうか』を考え、不要な場合が殆どなのであえて開示する事も無い、といった具合です。
もしかしたら自覚が無いだけで自分の心に何か影響があるかもしれないけれども、その『なにか』が明確な問題にならない限りは引っ張り出したりはしない。
だからざっくりしたものとはいえ、榮美里に過去の苦みやら背後の事情やらの一端を話したのはかなり珍しい事であり、『想っている存在』に対してだからこそでもあります。
ヒツキに関してはかなり信頼している&込み入った過去からの付き合い(辛くて吐露した過去あり)なので、少し事情が違います。
楽しい思い出に関しては別に語りたがらないとかそういう事もありません。
(過去の馬鹿な話にはいとまがないかもしれない奴)
六連の因縁の一つでもある、髪に関しての縛りは好きな形に結うのには抵触しない(幼少期は別かも)ので、学生時代は邪魔な時などに纏めたりしていました。
髪の毛をいじるのは慣れているので、本気を出せば親密な女性の髪をヘアセット出来たりもするかもしれません。(本文中では遊んでいるだけでしたが)
この小説にどのような描写を求めていますか。
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アクション・動きのある描写
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独白に近い心理描写
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登場人物同士の交流描写
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ぼかしている部分の明示
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R18描写(性的な描写)
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R18G描写(グロテスクな描写)