頬ずりの後、3人は行動に移った。金髪の人が俺を抱えてしばらく移動し建物に着いたら受付と思われる人に原初の子が産まれのだがどうしようと相談する。受付は初めは普通に対応していたものの相談の内容を聞き、俺の瞳を確認した後急いでどこかに行ってしまった。しばらくして。
「市長室へ案内しますので着いてきてください」
そう言われ階段や廊下を進んだ先で、立派な扉の前で受付の人が立ち止まる。
「こちらが市長室になります。中に入って下さい。私はここで失礼します」
受付の人が一礼して去っていくのを見たあとリサが扉を開け、2人を中に通す。2人が失礼しますと言い入った先の室内は左右に壺や絵画などの装飾品があり奥におそらく市旗と思われる旗と執務机がある。その手前には来客を相手にするための机とソファが向かい合って置かれている。装飾品含め煌びやかさというか派手なものはないがどれも質素ながらも質は良さそうな印象を受ける。まぁ部屋や物の善し悪しなど全く分からない素人目線なのだが。そして部屋の奥にはこちらに背を向けた人物が1人。
「やぁエリスにリヒトさん、それにリサもよく来てくれた。座って話そう。そこに座ってくれ」
部屋の中にいた人物が振り返りそう声をかける。おそらく市長なのだろう。年齢は30前後と言ったところか。キッチリ揃えられた茶髪の髪ロングヘアーに切れ長の赤い目、髪と同じようにキッチリと着こなされた上着、シャツ、ズボンそれぞれがクールというか冷淡というか冗談が通じなそうな印象を受ける。ただその印象はシャツを押し上げる大きな双球、ズボンの上からでもわかる肉付きの良い尻と太もものせいもあり
(なんか…エッチなOLって感じ 。後ろの穴弱そう。)
エロいなで片付けられてしまう。そんな事を思っているとピンク髪のひとが口を開く。
「急にごめんなさいね、レナ。でもどうしても聞きたいことがあって」
「構わないよ。私達の中じゃないか、それに用件が用件だしね。早速だけど本当か確認してもいいかい?」
「えぇ、リヒト」
ピンク髪の人が金髪の人の方を向いて声をかける。それに従って金髪の人はレナと呼ばれた人物に俺を手渡す。
(母親らしき人物がエリスで父親らしき人物がリヒトね)
転生してから地味に気になっていた事が分かりちょっとスッキリすると同時にレナと呼ばれた人物が顔を覗き込んでくる。
「本当に黒い瞳とは…」
そう呟きリヒトに俺を返すと目線をエリスに戻し話し始める。
「一応確認するがこの子は2人の間に産まれた男の子で間違いないよね?」
「えぇ」
「はい」
「因みに名前は?」
「ルカと言います」
「いい名前だね」
(俺の名前はルカか。うん、いい響きだ。)
そんなやり取りをした後エリスとレナはここに来た理由とかを話ていく。それに対しレナは
「うーん…色々な問題に対処してきたけどこんな事は初めてだ。正直どうすればいいか分からない。護衛のため他の男の子よりも多めのお金を支給しようにもそんな前例はなから市の一存では決められないし…」
そう言って1人で物思いに沈むレナ。少し考えた後顔を上げて言う。
「やっぱり市は普通の男の子に対する対応しかできない。何かしら特例を出すには国の判断を仰ぐしかないと思う。君達が普通の対応でいいなら別に良いがその子は原初だ。何かあってからでは遅いし私としては国に報告するのがいいと思う。もし報告するなら私から国に報告しておこう」
「そうね、お願いするわ。ありがとう」
「いやいや、私は大したことはしてないよ」
その後2人は少し話した後、3人は市長を残し部屋を後にする。
またしばらく移動し、ある建物の前で3人が止まるとエリスが振り返り俺に向かって笑顔で言う。
「ルカ、ここが私たちのお家ですよ~」
「あぅ~」
まだ言葉は話せないの笑顔で手を動かしながらでとりあえずそう返す。
「かわいい!」
「かわいいね〜」
「いい…」
それぞれがリアクションを取っている間に建物を観察してみる。その建物はThe中世の家と言った感じでレンガや木が使われている。この周りの建物と比べてもそこまで大きさや外装に差は無い、ただ一つ違う点を上げるとするならば建物にはエリス食堂と書いてあった。
(自営業なんだ)
そんな事を思いながら家に上げられる。家に上がったあとは甲斐甲斐しく世話されてその日を過した。
翌日もお世話される時間が続く。ただ俺の相手をしてくれるのはもっぱらリヒトであった。やはり我が家は食堂を営んでいるらしい。俺とリヒトがいる2階から様子を伺うことは出来なかったが時折下からくる賑やかさと料理の匂いがそう感じさせた。そうした日が何日か続く。
ある日の午前、本来なら店が営業している時間だが休みの日なのか家でエリス達と遊んでいると扉をノックする音が聞こえエリスが出る。扉を開けた先にいたのは鎧を着込んだ赤髪の赤目の人(例に漏れず美人でボンキュッボン)がいた。
「どちら様でしょうか」
「私は王城から遣いでやってきたカヤと申します。エリス様のお宅で間違いないでしょうか」
そう言った瞬間、3人は俺関連の事かと察する。
「えぇ、そうです」
「王城にエリス様及び旦那のリヒト様、及びその間の子を王城に招くよう仰せつかっています。ご同行お願いします。」
「分かりました。リヒト、準備を。リサは留守をお願いね」
「うん」
「かしこまりました」
「路上に馬車を待機させてあります。準備が出来たらお乗り下さい」
そう言って各々が準備をする一方、準備も何もない俺は想像でもして時間を潰す。
(王城かどんなとこなんだろ…やっぱり豪華なのかな)
「準備出来ました」
「こちらへ」
案内された馬車は豪華であった。白に金色の線が入り美しく仕上がっている。また馬車には王家の旗と思われるものが備え付けられていた。外装も豪華だが内装も広く立派であった。見るからに柔らかそうな赤い椅子や真ん中にあるテーブルはお茶を嗜めるようになっていて馬車でも快適な旅を楽しめるようになっている。
「全員乗りましたね。では出発します」
カヤが全員馬車に乗ったのを確認したあと自分は馬車のそばに待機させていた別の馬に乗り護衛として先導しその後に馬車が走り出す。
結構な時間を馬車でエリスやリヒトに頬をつつかれるなど遊び遊ばれながら過ごした後馬車は止まり、カヤが扉を開けて口を開く。
「王都に着きました。これから検問がありますのでご準備を」
カヤの言葉通りすぐに検問の時間がやってきた。どうやら王都前で待っている人達は結構いたようだが国王印の馬車が優先されたようだ。うーん権力社会。
そして2人の検問官による荷物チェック等が行われる。検問の際、検問官が俺も一応軽く確認してきたので取り敢えず笑顔で対応する。
「きゃう」
「あっ…」
「おっふ…かわいすぎでしょ…」
(美人が俺で悶えてるの最高でしょ)
そんな事がありつつ検問を終え、再度馬車にのり王都を移動する。移動中俺を抱えたエリスが窓から景色を見せてくれた。王都は先程まで俺がいた市よりもさらに活気があり人の往来が激しくひと目で栄えていると分かった。
「きゃう〜(これぞ異世界って感じの街だなー)」
「ルカ、喜んでるね」
「えぇかわいいわね」
ある程度時間が進みまた馬車が止まり、再度カヤが扉を開けて話す。
「王城に着きました。ここからは徒歩でお願いします」
指示に従うエリスとリヒト。馬車を降りた辺りを見た先には大きな庭園と雄大な城がそびえ立っており俺は
「あぅ~!(デケー!)」
初めて生で見る城に目や口を大きく開きそう言うのであった。
どうも虚飾縫合です。ここまで読んで頂きありがとうございます。以下は作者に関する事なので別に読まなくても大丈夫です。さて、どこかで言いましたが初めて小説を書いています。書いてみて分かるのですが難しいですね。単純に描写が難しいのはもちろん展開もこの後こうしたいとか大まかなものはあるのですが、その展開に持っていくのだけでも大変です。強引に持っていっても小説のクオリティを損なうし、何より読者の皆様が置いてきぼりになってしまいます。そこで作者なりに足りない頭使ってあーでもないこーでもないと展開を考えると今度は時間や文量が増えてしまいます。あちらを立てればこちらが立たずですね。まぁ私の場合何も立ってないのですが…。色々長くなりましたが何が言いたいのかと言うと至らぬ所も多々ありますが温かい目で見てねという事です。こんな私でよければ次回でお会いしましょう。では。