※この作品はR-18です。

ハイスクール転生アンド巻き込まれ   作:ミタライ

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第三十五話 来斗の相手、健太が相手

 本日のダンジョンダイブでは『落書き(グラフィティ)』の可能性を追求するという、実用性もあるが趣味に近い活動を満喫した健太(けんた)は、碧鷺(へきさぎ)荘で身なりを整えた体で、白鶴(はくつる)荘の食堂へとやってきた。昨晩、(らん)と約束した通り、今後は特別なことがない限りは、この白鶴荘で夕食を取ることになる(蘭の部屋に泊まるのだから、必然的に朝食もだ)。

 女子寮である白鶴荘にすっかり顔パスで入ることが出来て、寮生の女子からも受け入れられつつある今の自分に、違和感を覚える健太である。なんだか、悪い意味で叶馬(とうま)誠一(せいいち)の同類になってしまったような罪悪感がある。

 

「あ、健太君だ。やっほー」

 

 健太に気づいてフレンドリーに近づいてきたのは、昨日シャワールームで顔を合わせた先輩の一人だ。誓ってその裸は見ていないが、「同じ時間に全裸でシャワールームにいた」という事実を思い出すだけで、健太は顔に熱が上がってくることを自覚する。

 

「あ、はい、お邪魔します」

 

 あの時の言葉通り、その先輩は(らん)に匹敵するほど豊かな胸の谷間を大胆に覗かせる、胸元が大きく開いたTシャツとスウェットの下だけというラフな格好で、彼女はニマニマと健太に近づいてくる。

 

「健太君、今日はこっちで夕食なんだね。蘭はまだ部屋にいるみたいだし、今日はお姉さんと食べない? なんだったらお姉さんを食べない?」

 

「いえ、俺のパートナーは蘭先輩ですから!」

 

「えー、別にいいでしょ。蘭だって怒らないって」

 

 健太が振り払えないことを良いことに、楽し気にその二年生女子が距離を詰めていると、別な寮生が近づいてきて、その女子を窘める。

 

「いけませんよ、詩織(しおり)。健太さんを困らせては」

 

「もう、邪魔しないでよ、烏琉羽(うるは)。今いいところなんだから、ねえ?」

 

 そう言って二年生女子――詩織は、そのTシャツ一枚の豊かな双乳の間に健太の腕を挟み込む。

 

「いえ、詩織先輩。俺、これから夕食ですから」

 

 今初めて知ったその二年生女子の名前を呼び、健太はどうにか拒絶の意思を示す。しかし、言葉と裏腹に、体は全く今の状況を拒絶していない。

 一瞬で節操のない股間が硬直していることを自覚しながら、視線を天井に泳がせる。何とか他に意識を向けて、股間の暴走を鎮めたいのだが、童貞に毛が生えた程度の経験と、学園でもトップクラスの精力を併せ持つ健太が、お姉さんの柔らかい胸に腕を挟まれて、落ち着けるはずがない。ついでに言えば、健太は純血のオッパイ星人だ。

 力づくで振りほどくのは簡単だが、今の健太とエントリー寮で燻っている女子では、力や耐久力に差がありすぎて、万が一の事故が怖い。

 

「食堂でその手の行為はご法度ですよ。出入り禁止にされたいのですか?」

 

 と、後から来た女子――烏琉羽(うるは)は再度、助け舟を出してくれる。その言葉に、詩織はビクリと大きく体を震わせた。

 奔放を極める学園の性事情だが、意外と表向きはきちんと取り繕われている。食堂で性行為を行う者がいない、というのもその一つだ。これは男子寮でも変わらない。男子寮に自分のオナホ女を引っ張り込む男子は珍しくないため、男子寮の食堂で男女ペアが一緒に食事をとることはよくあるのだが、食堂でセックスやそれに近い行為を行う男女は皆無だ。

 学食はもちろん、こうした寮の食堂でも、イチャラブカップル程度の行為ならばともかく、明確な性行為に近いことをやる者は、今烏琉羽がいた通り、「食堂への出入りが禁止」される恐れがある。

 寮の食堂への出入り禁止は、『銭』に不自由している者にとっては冗談抜きの死活問題だ。最下層のエントリー寮でも、朝夕の二食だけは無料でしかも、どの寮にしても味もボリュームも十分なため、『銭』不足に喘ぐ学園の劣等生たちにとっては文字通りの生命線なのである。

 

「う、うう……」

 

 エントリー寮暮らしの上級生の例にもれず、あまり『銭』に恵まれていない詩織は悔しそうに呻きながら、渋々健太の腕を離した。

 健太としては、ホッとしたような、ちょっと残念なような、複雑な気持ちだ。

 今は、パートナーの蘭が最優先なのは間違いのない事実だが、他の美女、美少女に興味がないかと言われれば、そんなことは全くない。

 原作の叶馬のように、パートナー総勢二十人越えというのは流石に遠慮したいが、パートナーが複数人いるとか、パートナー以外の女子とたまに体を重ねるような関係も良いな、と思うくらいにはいい気になって来ている。

 

「ええと、蘭先輩は」

 

 と、誤魔化すように蘭の姿を探して、健太がキョロキョロしていると、ちょうど蘭が階段から降りてきたところだった。

 

「ごめん、健太君。ちょっと遅れちゃた」

 

 そう言った笑う蘭は、健太の側に立っている二人――詩織と烏琉羽の存在に気づく。

 

「あら? 丁度良かったのかな。健太君、彼女よ。昨日話した一件を引き受けてくれる人って」

 

 蘭の言葉に一瞬考えた健太だったが、すぐに何の話であるか、思い至る。

 昨晩、健太の倶楽部について相談した時、蘭が提案して、健太がお願いした件。倶楽部員候補である来斗(らいと)をパワーレベリングした時、一気に高まる性欲と精力を受け止めてくれる女子を、蘭が手配してくれるという話だ。

 

「え、ということは?」

 

 自然と、健太の視線は、蘭に匹敵する詩織の豊かな胸元に向けられる。しかし、その視線に気づいた蘭は、首を横に振る。

 

「ううん、違うわよ。詩織の方が良かった? 私がお願いしたのは」

 

 という蘭の言葉を受けて、もう一人の女子――烏琉羽(うるは)が一歩前に進み出る。

 

「こうして、ご挨拶をするのは初めてですね、健太さん。二年寅組、烏琉羽と申します。この寮、白鶴荘『姉妹(ソロリティ)』の治安部隊所属、色仕掛け要員です」

 

 そう言って嫣然と笑う烏琉羽は、途端に全身から匂い立つ色気を醸し出した。

 

 

 

 

 

 

 

 せっかくだから、夕食を取りながら話をすり合わせよう。ということになり、今晩の夕食は健太、蘭、烏琉羽の三人で取ることとなった。

 アツアツのチーズリゾットをスプーンで口に運びながら、健太は改めて対面に座る女性――烏琉羽を見る。

 一見した感想を言えば、烏琉羽(うるは)は美女だ。美少女ではなく、美女だ。身長は恐らく百六十に満たない程度だが、その落ち着いた佇まいと大人びた美貌は、とてもではないが二年生には見えない。良い意味で、子供っぽさが感じられないのだ。

 食事ということで今は、一つに束ねている黒髪は、背中を越えて尻に届くくらいの長さがある。なで肩で肩幅が狭いその体型は、華奢と言ってもいいだろう。長くまっすぐな黒髪と相まって、純日本的という印象を抱きかけるが、それを裏切るのが頭の小ささと手足の長さだ。恐らく、等身で表せば八頭身を余裕で越えている。流石に九頭身までは無さそうなので、八.五頭身といったところだろうか。

 切れ長な目、高くはないが綺麗に整っている鼻。小さく薄い口元。全体的に顔のほりは浅い。現代的な顔立ちではないのは確かだが、この美女、美少女が当たり前な学園でも、かなり目を引くレベルの美貌だ。

 

 肩が触れ合う距離に、パートナーである蘭を座らせながら、それでもつい視線が吸い寄せられるくらいに、烏琉羽は魅力あふれる女性だ。

 

「お話は分かりました。その、来斗さんという一年生のお相手をすればよいのですね。一晩、ということでよろしいでしょうか?」

 

 何でもないことのようにそう言う烏琉羽の言葉に、健太は一瞬蘭の方に目をやりそうになったが、これは健太が作る倶楽部の問題だ。蘭に丸投げするのは違うと思い返し、自ら口を開く。

 

「はい、そうです。とりあえず、転職(クラスチェンジ)した時の一晩。可能なら、それまでにも来斗が転職(クラスチェンジ)するまで、何度かお願いしたいです」

 

 来斗次第だが、健太が手伝ってパワーレベリングをしても、一度のダンジョンダイブでいきなりノービスから第一段階職に至ることができると考えるのは、早計だ。だから、可能ならば、パワーレベリングを行った日の夜事に、なんどかお相手を頼みたい。

 

 もちろん、絶対にお願いしたいのは、転職(クラスチェンジ)した直後だ。健太は現状誰にも、自分のチート能力を明かすつもりはない。だから、蘭を『案内人(パスフェンダー)』に転職(クラスチェンジ)させた時同様、『聖堂(カテドラル)』まで連れて行って転職させるつもりだ。

 実際には、健太の『職業選択の自由(プリースト・オブ・ダーマ)』で転職させるので、可能性がある職の中から健太が選ぶのだが、転職する本人は『聖堂』のシステムで自動的に職が決まったと勘違いする、というやり方だ。

 

 つまりそれは、『聖堂』から出て来る来斗の姿を見た者には、「あ、こいつ転職(クラスチェンジ)に成功した」と知られてしまう、ということだ。今まだは四月の半ば。健太の思惑通りに上手くいけば、速くて今週、遅くても来週には来斗の第一段階職に転職することになる。

 

「承知いたしました。転職したばかりの殿方のお相手をすれば良いのですね。お任せくださいませ」

 

 そう言って笑う烏琉羽(うるは)の表情は、発言の内容とは裏腹に、むしろこの学園には似つかわしくないくらいに、楚々たる印象が強い。ただし、「清らかすぎて近づきがたい」ということはない。むしろ、「この汚れのない女を俺の手で汚したい」と欲情をそそる度合いの清楚さだ。意図的にやっているのだとしたら、流石は『娼婦(ニンフ)』と言うべきだろう。

 

「ありがとうございます。それで謝礼なんですが、モンスターカードではどうでしょうか? ゴブリンですけど、保有スキルは『暗視(ナイトヴィジョン)』です」

 

 健太の提案に、烏琉羽はその切れ長な漆黒の双眸を少し開き、驚きを露わにする。

 

「それは、凄いですね。上位倶楽部の『職人(クラフター)』と直接取引すれば、一財産ですよ」

 

 モンスターカードの需要は大きく分けて『文官(オフィサー)』用と『職人(クラフター)』用がある。前者と後者ではモンスターカードの価値に差異が生じる。前者、『文官』に取ってモンスターカードは、『具現化(リアライズ)』のスキルでモンスターを召喚して戦わせることだが、後者『職人』にとってモンスターカードは『合成(エンチャント)』のスキルで、アイテムにモンスターカードの保有スキルを合成するためにある。

 問題はこの『合成(エンチャント)』というスキルには、複数の保有スキルを有するカードを『合成』に使っても、付与できる保有スキルは「ランダムでどれか一つ」だということだ。

 ランダムでどれか一つ。この条件のせいで、有益な保有スキルを一つだけ持っているモンスターカードの価値が、『職人』が『合成』に使用する場合、大きく高まる。

 例えば、『強靭(タフ)』『天駆(スカイラン)』『雷光(ライトニング)』『香り(フローラル)』の四つのスキルを保有している強カードをアイテムに合成する場合。『強靭』ならば防具、『天駆』ならばシューズ、『雷光』ならば武器に付けたいところだが、それを選ぶことは出来ないのだ。そして、四分の一の確率で、ただの良い香りがするだけのマジックアイテムが出来上がってしまう。

 

 それに対して、今健太が言った『暗視』一つしかないモンスターカードならば、絶対に『暗視』が付くという安心感がある。

 モンスターカードをマジックアイテムに『合成』するには、カードのレベルが低ければ低いほど失敗の可能性が高まるという問題もあるが、そちらは『職人』のレベルである程度は補える問題だ。

 

 だから、烏琉羽が言ったように今健太が言った「『暗視』をスキルだけを保有しているゴブリンのモンスターカード」というのは、Sランク、Aランクの上位倶楽部が抱えているハイレベルな『職人』ならば、かなりの高値を出すであろうモンスターカードなのだ。

 捌くルートがあれば大きな『銭』に出来るし、腕の良い『職人』に心当たりがあれば、何らかのアイテムに『暗視』の合成することもできる。交渉力に自信があれば、上位倶楽部に物を流して、人脈作りに役立たせても良い。

 しかし、驚きはしたものの、烏琉羽はそれを受け入れることはなかった。

 

「ですが、私はやはり健太さんを希望します」

 

 きっぱりとそう言う烏琉羽の流し目に、健太は挙動不審なくらいに視線を泳がせる。

 

「あ、はい、ええと、まあ、それは」

 

「駄目でしょうか?」

 

「だだ、だ、駄目じゃないです」

 

 さらりと長く美しい黒髪を流す様に首を傾げる烏琉羽に、健太はキョドりながらどうにか、返事を返す。一応童貞は卒業して数日が過ぎているのに、その女慣れしていない様子はほとんど変わっていない。

 

「良かった。それでしたら、今夜八時以降に私の部屋に来てください。部屋は二階の一番奥ですからすぐわかると思います」

 

「はい……え? 今夜ですか!?」

 

 あまりにもあっさりとした烏琉羽の言葉に、完全に反射だけで了承の返事をしてしまった健太は、少し遅れて言われた内容を理解して、悲鳴じみた声を上げる。反射的に隣に座る蘭に視線を向けてしまったのは、健太が未だに学園の常識に染まっていない証拠だろう。

 

「ええ、あの、蘭先輩」

 

「ちょっと残念だけど、そう言うことなら仕方ないわね。確かその来斗くんとは明日二回目のダンジョンダイブの約束をしているのでしょう? それなら、今夜に先払いしておくのは、良い判断だと思うわよ」

 

 少しだけ残念そうに、だがあっさりと理解を示すパートナーの言葉に、健太は自分の脳がダメージを受けた音が聞こえた気がした。嫉妬して欲しいとまでは言わないが、行ってらっしゃいと送り出されるのは、なんというか心と脳を作り替えられるような抵抗感がある。

 ただ、理屈の上では、蘭の言っていることが正しいことは理解できる。

 明日の午後、来斗をパワーレベリングするつもりだ。何もかもが上手くいけば、明日の夕方には来斗が転職(クラスチェンジ)を果たしている可能性があるのだから、今晩のうちに「代価」を払っておいて、可能なら明日の夜を『予約』しておいた方が良い。

 一日で転職(クラスチェンジ)まで至らなくとも、レベルが上がるだけでも性欲、精力は増すし、レベルを上げて生還した、という成功体験で昂揚しているところに、「ご褒美」として女を宛がえば、良くも悪くもハマる可能性が高まる。

 幸い、彼女――烏琉羽は『娼婦(ニンフ)』だ。ノービスや第一段階職になりたての一年相手に、烏琉羽が堕ちる可能性はない。本人が気にしないで引き受けてくれるのならば、対価を払ってお願いするべきだろう。その対価が自分とのセックスということに、健太は未だ違和感が拭えないのだが。

 

「でも、蘭先輩との約束の五日間はまだ終わってませんよね。そっちはどうなるんでしょうか?」

 

 健太と蘭がパートナーとなるきっかけは、健太が譲るコボルトのモンスターカードの代償として、蘭が五日間健太とセックスをする、という取引だった。結果、最初の一晩であっさり蘭が健太に隷属、一方健太は蘭に最初からベタ惚れ。仲良く翌日には公式パートナー登録をしに行くことになったのだが。それでも、約束の五日間がまだ残っていることは確かだ。

 

 そんなことは、心底隷属している今の蘭には全く頭になかった。

 

「え? それって今更なんか意味あるの? 健太君、夕食はここで取る約束してくれたよね? まさか、五日間が終わったら夕食だけ一緒に食べて、自分の寮に帰るつもりだったの?」

 

 ジワリと目に涙をためる蘭に、健太は慌てて否定する。

 

「いや、そんなことはないです。俺は全然問題ないですけど、五日間の約束が終わったら、蘭先輩のルームメイトさんが戻ってくるじゃないですか」

 

「……あ」

 

 その点をすっかり忘れていた蘭は、可愛らしく左手で口元を押させる。夕食は可能な限り『白鶴(はくつる)荘』で取るという約束をしてくれただけで、しばらくはご主人様とラブラブイチャイチャな夜が過ごせるのだと考えていた蘭は、「色ボケ」と言われても否定はできないだろう。

 

「あー。そうだった。優梨愛(ゆりあ)も流石にこれ以上外泊はしてくれないだろうし。どうしよう……ねえ、健太君?」

 

「はい?」

 

「優梨愛も、私ほどじゃないけど、オッパイ大きいよ」

 

「そういうのは、本人の意志あっての話です!」

 

 珍しく、健太は蘭に大きな声を上げる。とはいえ、その声色はいかにも「ツッコミ」と言った感じで怒りや嫌悪の感情は乗っていなかったので、隷属している蘭を委縮させることはない。

 

「はい、ごめんなさい」

 

 小さく舌を出す蘭を見ると、健太が厳しい表情を維持できるはずもない。それに、学園の常識では蘭の提案もそこまで突飛とは言えない。二人部屋の女子とパートナーになった男子が、ついでにルームメイトにも手を出すとか、二人部屋の男子が自室に引き込んだパートナーをルームメイトと仲良く二人で使うというのは、珍しいとは言えないくらいによくある話なのだ。

 

 そんな仲の良いところを見せる二人の話を、お行儀よく途切れるまで待っていた烏琉羽が、このタイミングで落ち着いた声色で口をはさむ。

 

「それで、いかがいたしますか? 私は今夜でも明日以降でも構いませんけれど、支払いはあくまで『先払い』でお願いします」

 

 穏やかな口調、穏やかな笑み、だが内容は一歩も譲らない烏琉羽の言葉に、健太と蘭はしばし顔を見合わせる。

 

 支払は先払い。ということは、今夜健太が烏琉羽をセックスをしない限り、明日の来斗のレベリングが上手くいっても来斗の相手はしてもらえないということだ。それは事実上、選択肢がないようなものだ。

 

「すみません、蘭先輩。そういうことなので」

 

「うん、行ってらっしゃい。烏琉羽が途中でダウンしたら、その後は私の部屋に来てね。何時でも良いから」

 

「あら、それは私も是非体験したいですね」

 

 挑発的な蘭の言葉に、『娼婦(ニンフ)』の烏琉羽(うるは)はコロコロと上品に笑った。

 

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