「幸子さんはすでに準備万端で待っておいでです」
そんな烏琉羽の言葉に見送られ、烏琉羽の部屋を後にした健太は、白鶴荘二階の廊下を一人歩み進む。
向かう先は、蘭の部屋。今そこには、蘭と竹海だけでなく新パートナーである幸子もいるらしい。
烏琉羽は見事な手管と絶妙な見切りで、健太の性感を刺激し、性欲を高め、我慢の限界が来る手前で健太を送り出した。おかげでズボンの前が突っ張って歩きづらい。
鎮めたければ『戦士の不動心』をオンにすればよいだけの話だが、それをやってはいけないことは今の健太にも分かる。
烏琉羽の忠告。
「幸子には、健太がやりたいようにやってやれ」
を守るには、健太の場合ある程度性欲が暴走している方が望ましい。
これまでに蘭、烏琉羽、竹海と三人の女性と性行為の経験を持つ健太だが、良くも悪くもその三人は三人とも、性行為に不慣れで思い切りが悪い健太を優しくさりげなくリードしてくれる人ばかりだった。そのため、自分が主導する「俺様的セックス」の経験値はあまり上がっていない。さらに言えば健太の心に中には、幸子に対する同情の念が強く根付いている。
ある程度勢いを付けなければ、オドオドする幸子に対して伸ばす手が止まってしまう恐れがある。
そうして、烏琉羽の手によって性欲を暴走寸前まで高めた健太が、蘭の部屋のドアを開けるとそこには、床に正座をして床に額が付くまで深々と頭を下げる、全裸女子の姿があった。
「ッ!?」
思わずビクッと跳びあがりかけた健太の足元で、全裸土下座少女――幸子が言葉を発する。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
まだ一度も抱いていない、つまり現状では健太に隷属していないはずなのに、土下座の体勢で発する幸子の言葉からは、すでに完全に服従している心理状態が伝わってくる。
思わず健太は、室内に目を向ける。すると、向かって左のベッドに蘭と並んで座っている竹海が苦笑しながら、首を横に振った。
全裸土下座から「これは竹海先輩の入れ知恵か?」と疑った健太だったが、竹海の表情と首を横に振る仕草からすると誤解のようだ。ただ、偶然の一致とは思えないので、竹海がけしかけたのではなくても、情報の出どころが竹海であることは間違いないだろうが。
すでに勝手知ったる蘭とルームメイトの二人部屋。その二つあるベッドの一つに、ラフな部屋着姿の蘭と竹海が並んで腰を掛けており、もう一つのベッドは、綺麗に整えられた上で空の状態になっている。
部屋は普通に電気がつけられているので、十分に明るい。
(これは、蘭と竹海に見守られながら、幸子とセックスすることになるのか)
一瞬健太の脳裏を『保護者参観型セックス』という言葉がよぎる。まあ、この学園でパートナー女子の視線まで気にしていたら生きていけないことは、流石の健太にも分かる。
「幸子先輩。これから先輩を俺のものにします」
『戦士の不動心』がオンになっていない健太は、精一杯迫力を込めた(つもり)の口調でそう裸土下座女子に告げる。
「はい。ありがとうございます、ご自由にお使いください」
と答える幸子はその間も、額を床に付けた土下座の体勢から顔すらあげようとしない。これは下手に「顔を上げてください」とか「立ってください」とか言うのも負担になりそうだ。
烏琉羽の助言からそう判断した健太は、無言のまま裸土下座をしている幸子の前でしゃがみ込むと、「失礼します」とことわって出来るだけ恐怖を刺激しないようにゆっくりと両手を幸子の方へと伸ばす。
「っ!」
近づく新たなご主人様の気配に、幸子はビクリと体を震わせる。だが、抵抗はしない。ただ、その場で何をされても受け入れる。そんな態度だ。
健太は、裸土下座をしている幸子の背中と尻の下に両腕を差し込むようにして、裸の幸子を抱き寄せた。そして、幸子を抱き上げて、立ち上がる。
健太の左腕を椅子のようにして幸子の尻が乗り、右腕が背もたれのように幸子の背中を支えるその抱き方は、抱く側に高い腕力が求められるのだが、今の健太には楽勝だ。それよりも、そうして触れる幸子の裸の尻や背中の感触が健太の精神を侵食する。
(柔らかっ!?)
幸子の体は驚くほど柔らかく、触り心地が良い。
幸子は蘭や竹海のような、肉付きの良い体格ではない。胸以外は華奢でほっそりとした体形だ。それなのに、左腕に乗っている尻も、右腕で抱いている背中もなぜ、これほどまでに触り心地が良いのだろう。
健太は無意識のうちに、密着度を上げるため幸子の背中に回している右腕を自分の方へと引き寄せた。
「あ」
細く華奢な体つきを裏切る、大きく豊かな幸子の乳房が健太の胸板の上で潰れる。欲情の赴くまま力を加えると、傷を負わせてしまいそうだ。裸の幸子を抱き上げた健太は、そのまま早歩きで空いているベッドに歩み寄ると、ゆっくりそっとベッドの上に幸子を寝かせた。
壊れ物のような、宝物のような、お姫様のような扱いに、幸子は従順に振る舞いながらも戸惑いを隠せない。
「思っていたのと違う」展開に幸子は思わず視線を隣のベッドの二人――蘭と竹海に向けるが、二人はただニコニコ笑うだけだ。
一方、健太は裸の幸子を仰向けに寝かせたベッドの足元で、膝立ちの体勢で自分の服を脱ぎだす。
「あ、お、お手伝いします」
「ありがとうございます、幸子先輩」
急いで起き上がり、健太のズボンのベルトに手をかける幸子に、健太は出来るだけ柔らかい口調でそう答えると、素直に幸子の手に委ねた。
男子の服を脱がせるその手際は、蘭や竹海はもちろん、烏琉羽にすら劣らない。それだけ厳しく仕込まれているのだろう。もちろん、脱がすときに必要以上に体を密着させるような、風俗店でのサービスを思わせる脱がし方だ。
最後にトランクスを脱がせてもらうと、ずっと限界まで固く熱を帯びたペニスがばね仕掛けのようにピンと上を向いて反り起つ。
「抱きます」
健太は半ば本能に操られるようにそう宣言すると、今一度幸子を抱き寄せ、再びそっと仰向けにベッドに押し倒す。先ほどと違うのは、今度はその上から、裸の健太が覆いかぶさることだ。
「はい……ん」
抱き寄せ方、押し倒し方、そして覆いかぶさってからの口づけ。その全てが、幸子の知るそれとは別物と言えるくらいに、不器用だが優しく気遣いに溢れたものだった。
「あっ、あっ、ああ! はあ、御主人……様……ああ!」
シングルベッドの上。正常位で健太に突かれている幸子が、嬌声を上げ続けている。
健太の最初の射精を膣で感じた瞬間、幸子はいとも容易く堕ちていた。これは、健太が異常だからではない。
ろくでなしチンピラ倶楽部でオモチャ、オナホ女扱いだった幸子は、公式のパートナーだった角刈り男子だけでなく、『餓狼戦団』のメンバーに良いだけ犯られている。十人以上の男子部員全員に、最低一度、人によっては複数回、隷属した経験があるのだ。
隷属は別な男子による隷属で染め変えられる度に、浅くなる代わりに堕ちやすくなるという特徴がある。さらに、隷属には本人の意思である程度抗うことも出来る。もちろん、力の差があれば無意味だし、回数を重ねればいずれ堕ちる運命に変わりはないのだが、本人が「堕ちたくない」と強く思っている者と「早く堕ちて楽になりたい」と思っている者では、明確に堕ちやすさに差が生じる。
今の幸子は典型的な後者だ。完全に心が折れて、摩耗しきっており、自分を犯す男に抵抗するという選択肢が思い浮かびもしない状態だ。
だから、健太でなくとも、ある程度格上の男子であれば、今の幸子は一度の膣内射精で隷属させられる。
だが、今健太によって墜とされた隷属は、それとは深さが違う。記憶の遥か彼方にある、初めて墜とされた時の隷属と同じか、もしくはそれよりも深く楔を打ち込まれたと、幸子は実感してた。
今の健太は一度や二度射精した程度で、勃起が萎えることはない。固く熱いペニスは、深々と幸子に膣内に打ち込まれたまま、圧倒的な存在感で幸子を支配している。
「あっ、あっ、あっ……!」
健太は、正常位の体勢のままゆっくりを自分の上体を倒し、幸子の体の上に覆いかぶさる。幸子の荒い息遣いから、一瞬インターバルを置くことも考えたのだが、烏琉羽の「健太さんのやりたいようにやってあげてください」という言葉を思い出し、己の欲望に従う。
「幸子先輩、口を」
「は、い……ん、んん」
覆いかぶさる正常位のまま、健太は左腕を幸子の首の後ろに回して口づけを交わし、同時に右手で幸子の乳房を揉む。
(大きい、柔らかい、すごい)
幸子のバストサイズは、確かに蘭や竹海と比べれば一段落ちる。だが、そのきゃしゃな細身の体についているせいで、より強い視線吸引力を持っている。
健太は幸子の首の後ろに回した左腕で、ガッチリと幸子の左肩を掴んだまま、キスと乳房の愛撫と、そして荒腰を使い続ける。
「あ、ん、んん、んー!?」
乳房への優しい愛撫と、膣内を激しく前後する肉棒の刺激。だが、嬌声は全て貪るような口づけに飲み込まれる。いや、一方的に飲み込まれているのではない。むしろ、健太の口内に幸子の舌が入り込む勢いで、幸子は深く激しい口づけを交わしている。
それは、口づけだけに限らない。健太が左腕一本で幸子を拘束しているの対し、幸子は両腕を自分の上に覆いかぶさる健太の背中に回し、強く強く抱き着いている。両者のレベル差から、幸子が全力で抱き着いたところで健太には何のダメージもないだろうが、背中にはしばらく消えない幸子の手の跡が残りそうなくらいの強さだ。
それは、愛情や欲情よりも、奇跡的な確率で目の前に垂れてきた命綱にしがみ付くがごとき、必死さに見えた。
烏琉羽からの忠告通り、「欲望に任せてやりたいようにやった」健太であるが、所詮健太である以上そこには学園標準より遥か手前に限界がある。
具体的に言えば、数度目の膣内射精の快楽に幸子が耐え切れず、気を失ったところで健太の「やりたい放題」は終了となった。
学園の常識ならば、男子が満足していなければ、女子が気を失おうがセックスは続行される。文字通り、オナホ女として使われ、その衝撃でまた目を覚まし、次の衝撃で失神し、その次の衝撃で目を覚まし……と、どこまでも続くのだ。
だが、そんな真似がたとえ性欲が爆発寸前まで高まっていたとしても、健太に出来るはずもない。
「すーすーすー……」
健太はベッドの真ん中に仰向けに寝そべっている。その左側に寝る幸子は、両手両足でガッチリと健太にしがみ付いたまま、安らかな寝息を立てていた。
こうなると健太には、なすすべもない。力と頑健さが違いすぎるため、無理矢理引きはがそうとすると怪我をさせる恐れがあるからだ。やりたいようにやらせてやるしかない。
幸子は深く寝入っていた。その寝顔は非常に穏やかだ。昼間の常にオドオドビクビクしていた様子と比べると、別人レベルに落ち着いて見える。
一晩の性行為で彼女に安らぎを与えられたというのは流石に自惚れが過ぎるだろうが、「今までよりはマシ」と思わせることは出来たのかもしれない。
健太がそんな都合の良いことを考えてしまうくらいには、幸子は健太の腕の中で熟睡していた。ちょっとやそっとでは目を覚まさないくらいには深い眠りだ。
具体的に言えば、男を挟んでベッドの反対側に、裸の女が二人忍び込んできても目を覚まさないくらいには。
裸の女――いつの間にかルームウェアを脱いでいた蘭と竹海は、蘭が健太の右上半身、竹海が健太の右下半身にその豊満な体を摺り寄せながら、小声で囁く。
「健太君、お役目ご苦労様」
「流石はご主人様。死んだ目の女子も、ご主人様に可愛がってもらえば、たちまち元気な恋する乙女だね」
優しい声で健太の右耳を擽るのが蘭で、笑いを隠さない声色と共に健太の足の付け根に何度も口づけをしているのが竹海だ。
耳に吹き付けられる熱い息も、足の付け根への口づけもくすぐったいのだが、下手に身をよじると幸子を起こしてしまうかもしれないので、健太はただ耐えるほかない。
「すみません、蘭先輩、竹海先輩。くすぐったいのでやめて欲しいのですが」
小声で訴える健太に、蘭と竹海はわざとらしい、ちょっと不機嫌そうな声で答える。
「あら、サービスのつもりなのだけれど。なんだか、私たちのご奉仕が足りていなかったみたいだし」
「そうだね。私たちのご奉仕が足りていないから、ご主人様が新しい牝奴隷を増やしたかと思ったのだよ」
「本当にすみませんでした。ただ流れで」
健太が本当にすまなさそうな声で謝罪したところで、内心慌てた蘭はすぐに訂正する。
「ごめんなさい、冗談。ただの冗談よ。ちょっと揶揄ったの」
「そう。これはただ単に、私たちが我慢できなくなったからやってるだけさ」
蘭に同調して、竹海もそう付け加える。ついでに、健太の足の付け根から股間にかけてゆっくりと舌を這わせる。
すでに複数回、幸子の膣に出した健太のペニスだが、もちろん今の健太がその程度で萎えるはずもなく、竹海が舌を這わせているすぐそばで、今も隆々と起っている。直接触れていないのに、竹海は顔にその熱気を感じられるほどだ。
内心慌てたのは竹海も同様である。健太の反応は、二人が思っている以上に臆病なものだった。この程度のからかいの言葉にも、反射的に謝罪が返って来るとなると、へたにからかうことも出来ない。学園の一般的な男子とは真逆の方向で、扱いが難しいご主人様だ。
学園の常識が通用しない戦闘力と墜とす力を有しているのに、その精神は未だにヘタレの陰キャオタクのままなのだから、ギャップが凄い。
今もこうやって、蘭と竹海がその豊かな乳房を健太の肩や足に押し付けるだけで、健太は恍惚とした表情で股間の肉棒をビクンビクンと戦慄かせている。その反応は、五月に入ってそろそろ絶滅しかかっている初心な可愛い一年男子のそれだ。
これで実態は、二年女子を三人(実は烏琉羽も入れて四人)まとめて隷属させている化け物だと、見抜ける人間はいないだろう。
ダンジョンダイブでは堅い防御がストロングポイントなのに、性行為では化け物じみた攻撃力(墜とす力)に比べてまるで成長しない防御力である。
「あの、蘭先輩と竹海先輩のお相手もしたいのですが、幸子先輩を起こすわけには」
右上半身を蘭、右下半身を竹海の大きな乳房に愛撫されてすっかりやる気を取り戻している健太だが、左半身はいまだに幸子が両手両足を絡めて寝入ったままだ。
正直、体力のない幸子が寝入る程度の回数では、今の健太には全く足りていない。だから、蘭と竹海が相手をしてくれるならば拒否する理由はないのだが、いかんせん下手に動けば幸子を起こしてしまう。
自分の性欲よりも、(今日あったばかりの)パートナーの睡眠を優先する。学園男子では相当少数派の価値観だろう。
「それなら、健太君はじっとしていて」
「そうだね。ご主人様は、「される」より「する」方が好きだろ? でも、牝を多頭飼いするご主人様は、一方的にご奉仕されることにも慣れた方が良いよ、こんなふうにね」
蘭と竹海はそう言って、健太の腕をパイズリしたり、硬く下腹部に張り付くほどにいきり立っているペニスにチロチロと舌を這わせたりする。
「あ……ぐっ!」
これはご主人様が複数の牝に奉仕させているというより、一人の男子を複数の女子が捕食しているというほうが近いのではないだろうか? そんな思考が健太の頭をよぎるが、だからと言って現状を拒否する気にはなれなかった。
三人の巨乳美女(一人は熟睡中だが)に、全身を覆われているなど、今が幸せの絶頂だと言われれば、その通りだとしか答えようがない。
「竹海が言うのはちょっと大げさだけど、間違ってはいないわね。すでに三人、風音を加えたら四人よ。今までの健太君のように私達を健太君が積極的に愛してくれていたら、大変よ。たまにはこういう受け身も楽しんで、ね?」
右腕に大きな乳房を押し付けながらそう言ってくる蘭に気を取られていると、下では竹海は健太のペニスを口に加えこんで、本格的な奉仕を開始する。
「あぐ、ンン、ジュル、ジュッジュッッジュ」
「は、はい、あっ……」
竹海の慣れた口茎奉仕に、健太は情けない声を凝らした。この学園の女子ならば、ほぼ全員がフェラの技巧に長けている。
それは女子よりも男子に原因がある。この学園の男子は、自分のモノにした女子――オナホ女にフェラを仕込むこと者が非常に多いのだ。
単純に犯すだけならば拒絶していても無理矢理突っ込むことができるが、フェラは女子側に受け入れる意思が無ければ成立しづらい。その分「調教の成果」が出るとして、フェラは仕込み甲斐があるとしている男子が多い。
健太は、暴発しないように意識を出来るだけ自分の下半身から引き離さんと、小声で会話を試みる。
「その……風音先輩も本当に、俺のパートナーになってくれるんですか?」
昼時に健太が幸子を連れて、白鶴荘に来た時、蘭、竹海側から伝えられた話がそれだったのだ。
どうやら風音は以前一緒にダンジョンダイブした時、健太に高い価値を見出したらしく、「健太の倶楽部に移籍したい。可能なら健太のパートナーになりたい」と言っているらしい。
倶楽部設立の人数集めに四苦八苦している健太としては、渡りに船の話である。しかも、健太のパートナーまでなってくれるという。
この学園という閉鎖世界では、強者男子はそれだけで女が寄って来るという知識がやっと現実味を帯びて感じられた。
蘭は「困っている先輩を助けたら、その優しい先輩がパートナーになってくれた」、幸子は「『学生決闘』で問答無用でパートナーにした」という認識で、自分がモテているという実感にはつながらなかったのだ(竹海は、人格も価値観もあまりに特殊過ぎてはなから例外である)。
俺のパートナーになってくれる。健太のそのもの言いに、健太の耳たぶを甘噛みしていた蘭と、健太のペニスを咥えて激しく顔を上下させていた竹海は、一瞬視線を交わして苦笑する。
健太は、断じて「俺のパートナーになってくれる」などと下から有難がるポジションではない。風音は、この学園では極々ありふれた平均的な女子だ。
学園の常識を知る第三者が客観的に見れば、風音程度の女子が健太ほどの男子のパートナーになるのは、望外の幸運と言えるレベルである。
学園でもちょっと珍しいレベルの長身巨乳美女の竹海と、『案内人』という高レベル倶楽部でも引っ張りだこの職に就いている蘭は、辛うじて分不相応ではない、と言ったところか。
二年にしてまだ第一段階職の『遊び人』に過ぎない、(学園基準)で上の下程度の容姿の幸子などは、ほとんどシンデレラストーリーだ。
「本当よ。健太君がそれで良いなら、近いうちに風音に話を通しておくわ」
「はい。で、でも大丈夫でしょうか? 蘭先輩、竹海先輩に風音先輩が加わって……幸子先輩が」
竹海のフェラでフィニッシュが近い健太の言葉は、言葉足らずで今一要領を得ないものだったが、健太がどういうことを気にする人間か理解している蘭には、何を心配しているのか伝わった。
「確かに、四人のうち三人が友達、一人が見ず知らずというのは、幸子さんが少し居心地が悪いかもしれないわね」
人が集まればどうしても、仲の良い者とそうではない者が生まれてしまう。
今回の場合、蘭、竹海、風音という元々仲が良かった三人がまとめて健太のパートナーとなり、それとは別口で幸子もパートナーとなるのだ。どうしても幸子の存在が異物感を発してしまう。
しかも、健太は全く自覚していないが、健太のパートナーと言うのはこの学園の女子にとって垂涎の立ち位置だ。
普通にいじめに発展してもおかしくはない。というより、普通はいじめに発展する状況である。ただし、それはパートナーが健太でなければ、の話だ。
「だから、健太君がいっぱいエッチしてあげて。幸子さんを、そして私達も。そうすれば、全員安定するから」
乱暴な話だが、蘭の言葉は嘘ではない。隷属している女子にとって、一番の恐怖はご主人様である男子に捨てられることだ。それを分かっていれば、ご主人様に嫌われる行為は、極力避ける。
同じ男子のパートナー同士がギスギスするのは、ご主人様である男子が女子同士の仲が良くても悪くても気にしない場合が大半だ。もちろん、学園女子にもヤンデレやメンヘラもいるので(恐らくは一般社会より多い)、ご主人様に嫌われると分かっていても自分の言動を制御できない女子もいるが。
幸い健太のパートナーの中には、その手のヤバい女子はいない。今のところ。
ならば、セックスを重ねることで隷属を深めて、「お前ら仲良くしろ」と命令するのが一番手っ取り早い。
そんな乱暴な。と冷静な状態の健太ならば呆れただろうが、左半身を細身の巨乳美女に拘束され、右下半身に抱き着く長身巨乳美女にフェラをされながら、右上半身に体を摺り寄せる最愛の巨乳美女に囁かれれば、もはやそれは洗脳に近い。
「わ、分かりました、あっ!」
丁度そのタイミングで、健太は竹海の口内に、熱い精液を放つ。
「ん……ごちそうさま」
竹海は一瞬のためらいもなくその粘度の高い白濁液を飲み干すと、ペロリと上唇を舐めて会心の笑みを浮かべた。