※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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討鬼伝世界2ーMH世界2ーGE世界2~死ににくくなってきた~
第10話


 

凶星月雇日

 

 武芸は問題ない。

 やはり問題は、ミタマの力の引き出し方だ。

 鬼祓が出来ているなら、後はミタマを宿して引き金となる感覚を覚えるだけ…らしいのだが、試す事もできないから困っているのだ。

 

 それはそれとして、少なくとも今回は討鬼伝ストーリー開始の数年前らしい。

 ウタカタの里も有名ではないし、その辺で光の柱が立ったとか、オオマガドキがまた起きかけたとか、そういう話は全く無い。

 うーん、これってどうなんだろうな?

 討鬼伝の主人公は元は一般人…かどうかは知らないが、異界に沈んだあずまの国からたった一人脱出してきたという設定だった筈。

 つまりモノノフとしての心構えや知識がまるで無い状態だったとして……。

 異界に居た影響が体から抜けて回復、そしてモノノフとしての訓練を受け、霊山からの指示でウタカタへ…。

 

 …モノノフとしての訓練にどれくらい時間がかかったか、が問題かな。

 体の回復に関しては、一般人だと仮定すると1~2ヶ月かかってもおかしくない。

 それだけ安静にしていると当然肉体も弱る。

 そこからリハビリして、鬼と戦えるまでに鍛え上げ、地獄の座学や実技を受けて…。

 

 多分、ウタカタにやってきた主人公はモノノフとしてはヒヨっ子だったろう。

 ミタマすら持っていなかったのだし。

 つまり訓練終了⇒即最前線へ異動。

 なんちゅう人事だ。

 二次元の話だからまだ分かるが、こんな人事を大真面目に下しているなら霊山の連中は阿呆だろう。

 

 …そういえば、霊山ってどんなところだろうか?

 霊山ってあるくらいなんだから、まず山だよな。

 それからモノノフ達の総本山…なんだけど、裏を返せば恐らく最前線から最も遠い場所って事になる。

 でもかなりの数のモノノフが詰めてるっぽい。

 

 …ん、それって無駄なんじゃね?

 そりゃ本部の守りは必要だろうけど、霊山に戦力を集める理由は無いのでは?

 

 

 うーむ、霊山がよくある腐敗した上層部に牛耳られているのか、それとも割とまともに機能しているのか。

 堅悟さんに聞いてみるか。

 

 

 

 

凶星月炬日

 

 堅悟さんは霊山に行った事はないらしい。

 俺と同じように、モノノフの先輩に修行をつけてもらい、霊山の許可を得て正式にモノノフになったそうだ。

 俺も同じような形になるんだろう。

 

 …堅悟さんが話している時の視線の動きからして、その修行をつけてくれた先輩と言うのは、恐らくもう殉職してしまっている。

 

 堅悟さんは、霊山に対してあまりいい印象を持っていないようだ。

 これは又聞きになるようだが、霊山の上層部は割りとまともな人間が多いらしい。

 叩き上げのモノノフも居れば、戦力を数字として割り切る非情な参謀も居るらしいが、とにかく割とまともに動いているとの事。

 トップに立つ、神垣の巫女のカリスマが凄まじいとかなんとか。

 

 巫女、巫女か………萌えワードだな。

 

 しかし、やはりモノノフも人間。

 トップはマシな人材が揃っていても、人間関係の拗れはあるらしいし、人が集まれば拗れは加速度的に酷くなる。

 特に霊山から出た事のないモノノフ達の中には、「何この踏み台か噛ませ犬の宿命を負ったような奴」みたいな連中も居るらしい。

 

 以前にマホロバの里で教えてもらった通り、モノノフとなるには血筋も重要だ。

 別にそれが無ければできなくなる訳ではないが、何年も前から続いてきた所謂名家もある。

 そういう連中は体質がモノノフに適応しきっているのか、一般人からモノノフになった人間より、強いタマフリが使える傾向にあるらしい。

 その為、自分達は選ばれたモノノフなのだとツケあがる事も多いとか。

 

 

 

 

 ちなみにそういう連中は、身の程を叩き込む為に極悪任務に放り込むのが通例らしい。 

 それはもう、新人達からしてみれば『討鬼伝』や『千鬼万来』レベルの任務に。

 稀に偶然クリアしてしまい、更に付け上がるのも居るらしいが。

 

 

 

凶星月小日

 

 明日から暫く、モノノフとしての修練は中止。

 食料を狩り入れる時期になった為、農作業の手伝いに借り出される事になった。

 堅悟さんも、ここ最近は俺の修練に付き合って、自分の修練や任務がちょっと溜まっているそうなので、そちらをこなして来るとの事。

 

 農業って、狩りとは別のしんどさがあるんだよな。

 体力的には問題ないが、精神的というか神経的にちょっと辛い。

 

 とにかく、折れとしても里の食料が足りなくなるのは困る。

 早めに終わらせるよう、尽力しますかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔禍月痔日

 

 ようやく農作業が終わった。

 一ヶ月近くかかっちゃったよ。

 

 暫く労働を共にしていたのが良かったのか、里の皆さんにも割りとフレンドリーに声をかけてもらえるようになった。

 閉鎖的な傾向がある里だからなのか、内側に入ると逆に親切にしてもらえるっぽい。

 代わりに、なんか粘着質な隣人が出来たような気分にもなったが…いやいや、折角仲良くなれそうなのだから、不満は言うまい。

 多分、村八分…とは言わないまでも、今までちょっと孤立して、それはそれで気楽な状態だったから、その反動でそう感じるだけだ。

 きっと。

 何かやらかしたら、即座に里にそれが触れ回っているとか無い…よね?

 

 

 それはともかく、問題がある。

 アラガミ化の抑制剤が切れてしまった。

 ぬぅ、まだ修練の途中だと言うのに。

 

 このままでは、そう遠くない内にアラガミ化してしまうだろう。

 具体的な時間は分からないが……抑制剤が切れたのが今日で、確か以前の討鬼伝世界・モンハン世界では…どれくらいの時間で兆候が出ただろうか?

 空腹を感じ始めたら危険。

 それまでは意外と時間があったが、本格的に腹が減り始めると、後はすぐだったような気がする。

 

 アラガミ化…すると、多分俺はこの世界では新種の鬼として処理されるだろう。

 モンハン世界なら、新手のモンスターか。

 それまでにどれくらい被害が出るかは分からないが、流石に気分がよくない。

 村の中で大暴れすれば、一ヶ月も作業を手伝った収穫物に被害が出るかもしれないし、堅悟さんは人に化けた鬼に気付かず修行を施す=技術の漏洩をしてしまった間抜けなモノノフとして扱われかねない。

 ちょっと仲良くなった里の人達にだって、死傷者が出る可能性はある。

 

 

 …なんか心配する順番が人としてどうかと思う順番だったんだが、まぁいいか。

 空腹を感じるようになったら、異界に行くか。

 堅悟さんには悪いが、新人が血迷って一人で突撃したって設定で。

 長くて一週間も毒対策無しで異界を彷徨っていれば、その間にアラガミ化するか、さもなきゃ瘴気の影響でデスワープするだろう。

 堅悟さんには、余計な荷を背負わせてしまうなぁ…。

 

 …よし、実は俺は不治の病にかかっていて、それが再発して死期が近いのが分かったから、一匹でも多くの鬼を殺したかったとか、そんな設定で行こう。

 不治の病はある意味間違いではないし、この里に来てから医者にかかった事はないので、病があっても無くても分からない筈。

 どっちにしろトラウマ抱え込ませてしまうような気はするが、どうしようもないんだから仕方ない。

 

 

 モンハン世界でも同じ事をせにゃならんのかな…。

 まぁ、クエストや任務で失敗してデスワープする時と違って、事前に兆候が分かるのがせめてもの救いだ。

 その間に準備が出来るからね。

 その代わりデスワープ不可避な訳だが……。

 

 

 

 

魔禍月除日

 

 武芸の鍛錬は、着々と進行中。

 太刀・槍・手甲・弓・鎖鎌・ヌヌ剣、一通りの所は治められました。

 里によっては、これに加えて銃やら金砕棒やら薙刀があるらしいが、堅悟さんから教えてもらえるのはこれだけだ。

 

 実際の立ち回りはこれから学ぶ事になるけど、腕の振り方とか重心とかには問題なし。

 そして神仏の加護もしっかり得られているらしい。

 

 …と言われてもなー。

 神仏ったって、俺神様も仏様も信じてないし。

 でも力を貸してくれるんだから、この世界の神様仏様小にゅ…龍姫様は太っ腹のようだ……最後の一人は太っ乳と言ってあげた方が喜……いや皮肉にしかなんねーな。

 とにかく、これなら鬼に切りつけても充分効果はある、との事。

 武具は特別な物ではないが、それは別に問題ない。

 つまり使うのがこの世界の物であれ、モンハン世界の物であれ、ちゃんとした型に沿って切りつければ、効果は出る訳だ。

 異界の攻略が大分楽になりそうだ。

 

 

 

 

 

魔禍月慈日

 

 

 何か知らんが、アラガミ化がえらい早いようだ。

 腹が減ってイライラする。

 うーむ、ひょっとしてアラガミ化は普段の生活習慣に影響されるのだろうか。

 今回のあんまり美味いもの食ってないしなぁ…。

 ちゅーか、それに影響されるんじゃアラガミの細胞ってグルメ細胞みたいじゃないか。

 

 

 

 アカン、それだとあの世界は救われん。

 だって美味い物無いじゃん。

 小松シェフだって料理の素材に困るよきっと……………いやでもあの人ならひょっとして…アラガミでも食えるようにしてくれるかも……。

 

 とにかく、今回はどうやらそろそろ限界らしい。

 里の中でアラガミ化する訳にはいかないので、明日辺りに異界へ行こうと思う。

 問題は堅悟さんだ。

 追ってきたらどうしよう。

 あの人、ぶっきらぼうだけど割りと普通にいい人だからなぁ…。

 俺が血迷って異界に突撃したなんて知ったら、追ってきかねない。

 

 最悪、目の前でアラガミ化しかねないな。

 そうなった場合、俺を殺してトラウマを負うか、俺に殺されるか…。

 いや、アラガミは同じアラガミやゴッドイーターの攻撃しか効果がないから、前者は無しか。

 となると、上手く逃げ帰ってくれか、そもそも遭遇しない事を祈るしかない。

 

 思い切り異界の奥深くまで進めば何とかなるか…。

 今までとは違って、瘴気の濃い所に突き進んで見るか。

 それで倒れるのだとしても、瘴気で倒れるかアラガミ化で倒れるかの違いでしかない。

 結局はデスワープして『はじめから』である。

 

 

 

 

魔禍月G日

 

 現在、異界の中で筆を取っています。

 堅悟さんには、一服盛って出てきました。

 悪いとは思ったけど、いい手が見つからなかった。

 一応遺書(みたいなもの)も残してきたし、後に残る傷跡が最低限になる事を祈る。

 

 …だったら遺書なんか残さないほうがよかったか?

 いっそ真っ向からぶった切った方がよかったか?

 丸っこい刃はもっと痛いと言うし。

 

 さぁ、今から鬼達を、これから鬼達を、殴りに行こうか。

 手甲をつけて。

 お~らお~らお~らら~(YAH YAH YAHのリズムで)

 

 …異界の近くを歩いていたら、偶然入ってしまってそのまま帰ってこなかった、の方がマシだったかもしれない。

 ……もう考えても仕方ないか。

 とりあえず、デスワープするまで小型の鬼を狩りまくろう。

 ひょっとしたらミタマが出てくるかもしれない。

 

 

 

 はらへった…。

 

 

 

 

 

魔禍月蒔日

 

 異界を彷徨い、はや三日。

 なんかおかしい。

 

 瘴気の濃い所を進んでいるのだが…まず周りの風景がおかしい。

 いやおかしいのは前からなんだが、何というか支離滅裂だ。

 今までの異界は、滅茶苦茶ではあったが雰囲気的には統一されていた。

 火山みたいな所に、ハラヘッタ雪なんか降らなかった。

 でも今は降ってくるし、そもそもなんか宇宙空間みたいなトコもあったし。

 

 これは本格的に、時間移動とかもしているのかもしれない。

 

 

 それと、おかしな点は他にもある。

 人目を気にしなくてもいい場所に来たし、神機を使って鬼相手に戦えるか、試して見ハラヘッタようとした。

 だが、どうにも神機の調子がおかしい。

 上手く形態変化しないのだ。

 何とか銃には変えられたのだが、どうもバレットを撃っても出力が弱い気がするし、コレ暴発するんじゃね?って様子も垣間見えた。

 確かにこの世界に来て以来、整備なんか全くできなかったが…それとは違う気がする。

 

 OPが尽きたので、四苦八苦して剣状態に戻す。

 こっちは普通に使えるようなのだが……正常に作動していると言うより、鈍器として使える棒になっているだけって感じだ。

 この分だハラヘッタと盾も同じ要領で使えそうだが、こっちの変形にはかなり手間がかかりそうなので試すのは止めた。

 

 使ってみた結論から言うと、神機での攻撃は鬼に有効なようだ。

 元々それなりに通じはしていたが、モノノフとしての武芸を使って切りつけると、効果が段違いだ。

 やはりオカルトパワーが重要らしい。

 堅悟さんの元での修行の効果を実感できて、少し嬉しい。

ハラヘッタ

 

 が、バスターブレードを使っているのはちょっと誤算だった。

 一応剣に該当するので、太刀としての武芸で戦っているのだが……太刀とクソデカくて重いバスターブレードじゃ、同じように振り回せる筈が無い。

 残心→ハラヘッタ解放なんかできやしない。

 だって剣を収める鞘も無いし、あったとしてもこのデカさでは鞘に収めるのも一苦労だ。

 ショートブレードかロングブレードを使ってれば、もう少し楽に戦えただろうに。

 

 金砕棒として扱った方がよさそうだが、堅悟さん使った事無いらしいしなぁ…。

 どっちにしろ今から修行を受けられる筈も無し。

 何とかコレで進んでいくしかない。

 

 

 それと、おかしな点はもう一つある。

 ハラヘッタハラヘッタハラヘッタ腹が減ってる。

 そろそろアラガミ化してもおかしくない。

 なのに、このハラヘッタ状態が2日続いて、それ以降進行していないようだ。

 

 ちょっとずつ進行している感覚はあるんだが、明らかに遅い。

 ついでに言うと、「あ、ハラヘッタがちょっと進んだかな」と思う時には、二つの共通点がある。

 

 一つは、神機が比較的正常に作動してくれる事。

 もう一つは、鬼祓を行ったハラヘッタ直後だと言う事だ。

 餓鬼を何度か倒して、その後に気がついた。

 

 

 これって一体どういうハラヘッタだ?

 この二つがアラガミ化に関係があるとして、係わり合いがありそうな点は?

 

 

 ハラヘッタハラヘッタハラヘッタ

 

 

 空腹で頭が回らない。

 何でもいいから、とっととデスワープしてくれ。

 

 もういい、試しに鬼払を続けてみる。

 鬼祓とアラガミ化進行に関係があるなら、これでデスワープするだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

HR月飢日

 

 

 デスワープして、訓練所の教官からマジで怒られてしまった。

 例によってドスファンゴマラソンの真っ最中に出た訳ですが、空腹が限界だった俺はその場でドスファンゴを仕留めてナマで食いついてしまったのだ。

 空腹は最高の調味料って言うけど、限度があるな…火も通してない、血抜きもしてないドスファンゴはマズかった。

 食ったが。

 

 訓練生達にはドン引きされた。

 アリサは居なかった。

 「ワイルドじゃないの」と、毎回親切にしてくれるブルージャージの同期さん、アンタ懐広いね。

 名前は確か、A.BEEさんだっけ?

 ジョウダンハンブンデ「ケツヲホラレテモイイ」トカイッタラ、ナニカイジゲンノキキガカイマミエタヨ。

 

 実際はそんなに空腹じゃなかったようなのだが。

 デスワープ前がアラガミ化で空腹を感じまくっていた為、こっちの世界に来て正常な状態になっても精神が空腹状態のままだった。

 そして胃袋の中は、特に空腹ではない。

 なんだろうねコレ。

 満腹中枢か飢餓中枢が壊れてんのか、それとも想像妊娠ならぬ想像空腹とでも言うのか。

 

 

 それはそれとして、やはり鬼祓とアラガミ化は関係あったらしい。

 これの考察も必要だが、その前に一つ記録しておく。

 

 

 ミタマが宿りました。

 

 

 多分、異界でアラガミ化した状態で暴れまわったんだろう。

 人にカチ合っていない事を祈るばかりだ。

 

 ともあれ、これで俺もちゃんとしたモノノフ(無許可かつ誰も知らない)って訳だ。

 何というか変な感じだな、自分の中に誰かの魂が居るってのは。

 集中と言うか意識を自分の中に向けると、そいつの存在を感じ取れる…どころか、自分の中でどんな風に過ごしているのか見えるというか。

 

 さて、俺についたミタマって一体どんな英雄だ?

 デスワープしても一緒に来てくれるようだし、相談相手になってくれるかな?

 だとしたら俺の境遇とか、討鬼伝の今後のストーリーについて全部話したほうがいいか?

 

 等々、色々考えてみたのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 ミタマが『のっぺら坊』って何よ。

 

 

 

 いや餓鬼とかだったら、「あ、ひょっとしてアラガミ状態で丸呑みでもしたのかなー」とか思えたかもしれないよ。

 でものっぺら坊って何さ。

 妖怪じゃん。

 英雄じゃないじゃん。

 むしろ鬼の側じゃん。

 討鬼伝の敵キャラでも、こんな奴居なかったじゃないか。

 どっからどういう経緯でこんなモン宿ってんだよ。

 普通に妖怪じゃないか。

 ムスヒノキミじゃなくて百鬼夜行の主にでもなれと言うのか。

 確かに前世のジィ様はぬらりひょんみたいな顔だったけど。

 名前?

 確か近衛近右衛門っつーて、マホラなる学園の学園町をやっていたとか………すまん、日記に書く冗談じゃなかった。

 ジィ様は俺が物心つく何年も前に戦争で他界していて、バァちゃんの事しか覚えとらんわ。

 遺影の顔も典型的な日本人顔だった。

 

 で、ミタマの話だが。

 のっぺら坊だけあって、目鼻もなけりゃ口もないから会話すらできない。

 昔話ののっぺら坊なら、蕎麦屋やってて「こんな顔ですかい」くらいは言えたというのに。

 

 外見も正直、パッとしないと言うか掴み所が無いと言うか。

 寺の坊主みたいな格好をして、何故か提灯を持っている。

 目玉が無いのに灯りが要るのか?

 

 暫く観察していても、その辺をフラフラ歩き回って、唐突に止まってぬぼ~っと棒立ちになるだけ。

 自意識があるのか不安になってくる。

 妖怪ウ○ッチ風なら、まだカワイイとか思えたかもしれないが…不気味さしか感じない。

 

 耳はあるから声は聞こえるだろう、と思って声をかけても反応なし。

 これについては、俺がちゃんと声を送れているかにも疑問があるので、実験が必要だ。

 

 

 とりあえず、ハンター生活しながらミタマの力を引き出す訓練かな…。

 アラガミ化については幾つか仮説が浮かんでいるので、今回はその検証も兼ねよう。

 つまり、今回のハンター生活はあまり上位を目指さず、準備を進めようって事だな。

 

 

 

 

 

 

 

 だがつまらん。

 GE世界のパイルバンカーの野望はまだ燻っているのだ。

 アレに使えそうな素材を片っ端から集めていこう。

 

 …どっちにしろ、まずクック先生に勝てるようにならんとな…。

 

 

 

 

 

HR月植日

 

 ミタマに関するアレコレはともかくとして、だ。

 アラガミ化に関する考察を一つ。

 

 現状、アラガミ化の進行に深く関わっていると思しき要素は二つある。

 一つは食べる物。

 トリコみたいな話だが、美味い物を食べていれば、それだけ進行が遅れる。

 討鬼伝世界で、前回はアラガミ化が妙に早かったが、前々回は抑制剤無しでも二ヶ月くらいは余裕があった。

 空腹の兆候が出始めると危険だが、そこに至るまでは普段の食生活である程度対応できるのかもしれない。

 

 それに、モンハン世界では未知の食材が沢山ある。

 ひょっとしたら、モンスター達の中には、それこそ抑制剤代わりになる『何か』を持っている奴も居るかもしれない。

 …神機やアラガミ細胞なんてこの世界じゃ全く分からないだろうから、自分で全部解明せにゃならんのが辛いところだ。

 あとフルフルとか食いたくねーしな…。

 

 

 そしてもう一つが、異界の瘴気である。

 アラガミ化の兆候を感じて異界に篭っていた訳だが、そこから妙に進行が遅くなった。

 体感なので勘違いかもしれないが、他にも根拠はある。

 神機が正常に動かなくなった事だ。

 

 異界の中は何かと物理法則が違ってくる事もあるらしいし、精密機器が動かなくなるのも分からないではない。

 理由はともかくとして、神機はこの世界に移動した後も、少し動きがおかしかった。

 ひょっとしたらと思って鬼祓をしてみたら正常に戻る。

 

 …これはつまり、アラガミ細胞的な何かが、瘴気によって動作を邪魔されている証拠ではなかろうか?

 神機とは調整されたアラガミであり、つまり普通じゃないとは言え生物である。

 毒だって効果はあるし、麻痺る事もある。

 瘴気は生物には基本的に有害なのだから、神機に作用してもおかしくない。

 

 アラガミ細胞が瘴気によって侵食され、一時的とは言え機能しなくなる。

 …そういえば、アラガミ化の影響で理性とSAN値がガリガリ削れてたから気付かなかったが、体がいつもより重かった気がする。

 という事は、ゴッドイーターによる強化は異界の中ではあまりアテにしない方がいいのか?

 でも異界の中を彷徨ってた頃は、あまり気にならなかったし…。

 アラガミ化の兆候が出始めると効果が強く出るとか?

 

 考察というか屁理屈は色々立てられるが、分からん…。

 

 

 とにかく、今回のMH世界では鬼祓の練習は控えめにしよう。

 デスワープ時に体の状態異常は元に戻るみたいなんだが、神機がこっちに来ても動かなかった所を見ると、瘴気は一緒についてきているのかもしれない。

 つまり、俺の体には瘴気がある程度残っている可能性があるってことだ。

 それが鬼祓で清められると、アラガミ細胞による侵食が始まる。

 この仮説が正しいのであれば、鬼祓をしなければ当分はアラガミ化しない。

 

 ……どれだけ長く生き残れるかが問題だな。

 パイルバンカー用の素材集めを譲る気は無い。

 

 

 

 




リアルでちょっと辛い事があったので、気晴らしに投稿。
接客業は…辛い…。

そして感想とか評価は嬉しい。
よっしゃ、これであと2日くらいは戦える!(敵=客の図式が出来上がりかけている俺の脳をどうにかしないと…)
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